あなたを奪ったその日から2話あらすじネタバレ
中越紘海(北川景子)は知らぬ間に、車に乗り込んだ、結城萌子(倉田瑛茉)を自宅へ連れ帰り、旭(大森南朋)に復讐する為、殺そうとしますが、亡き娘、灯(石原朱馬)に萌子がオーバーラップしてしまうのでした。
「ええ、結城萌子ちゃん3歳。ピンクのジャンパーに白いドレス、兎の絵柄のスニーカー。失踪したのは2時間前の午後5時半。お父さんが目を離した数分後に姿を消した。ちなみにお父さん、ご職業は?」
「義理の父の事業を手伝っています。」
「奥様は?」
「離婚していまして。萌子の祖母とベビーシッターに面倒見てもらってます。つまりこの家に住んでいるのはお父さんとお嬢さん。
「あの、今すぐ探してもらえませんか!こんなことに時間がもったいない。」
結城家では萌子の安否を心配する旭が、萌子がいなくなった状況を刑事に説明していました。
「勿論、全力で捜査します。ただご家庭の状況はなるべく詳しく把握しておきたいんです。何らかの事件、事故に巻き込まれている可能性もあるんで」
「そういえば、今日ここに来るときに変な女を見たよな…この家を見ていたんです。髪はこのくらいで、どちらかというと痩せ型で」
「ちょっと待て。なんで早く言わなかったんだ?もっと前に言うべきだと思わなかったのか!」
刑事から心当たりを聞かれた旭が考えあぐねていると、望月(筒井道隆)の脳裏に、ある人物が浮かびます。
「結城さんもしかして」
その頃、無邪気な萌子に戸惑います。
「おばちゃんはママ?おばちゃんはお母さん?お母さんは萌に会いに来てくれたの?ねぇお母さんお母さんってば」
「今、忙しいんです」
インターフォンが鳴り、萌子を慌てて隠す、紘海。
隣に引っ越してきた野口が引っ越しの挨拶に来ました。
「うちの娘のママのどら焼きっす。昼間に挨拶に行こうと思ったんすけど私は夜の仕事なので、あんま会わせる事ないけど、宜しくお願いしまっす」
梨々子は旭と溝があり、疲労困憊の父に向けて、灯が亡くなった去年の事件の話を道出します。
「因果応報だ」
愛情不足を抱える彼女は、寂しさをある方法で埋めようとしていました。
その頃、紘海を完全に離れた実母と誤解している萌子の気持ちを利用する、紘海。
突然、家のチャイムが鳴り、隣部屋に越してきたガールズバーの店員、野口初芽(小川李奈)に、萌子の姿が見られてしまいました。
「どら焼き?」
「お子さま?私子供めっちゃ好きで」
「今、料理の最中なので」
萌子はどら焼きを食べて、眠ってしまいました。
彼女を抱き上げて布団に寝かせた、紘海は我が子、灯(石原朱馬)のことがちらつきます。
その日、河川敷の木の枝に萌子のピンクの上着と靴をわざと捨てました。
萌子が海に落ちて死んだように偽造する為です。
「お母さん!」
「家で待っていてって言ったでしょ!」
帰宅すると、萌子が無邪気に待っていました。
「お母さん、萌子の靴は?」
「みみちゃんのお靴は?」
「お靴はもうありません。萌子さんが言うこと聞かないのでお靴は逃げてしまいました」
罪悪感に駆られながらも言えに戻る、紘海。
靴を捨てられた、萌子は不貞腐れてしまいました。
食事を買って来て用意するものの、萌子は食べようとしません。
「食べないのですか?なになら食べるんですか?」
「お母さん嫌い」
「おうち帰る」
「ここがおうちです」
子供は得意なはずなのに、萌子相手だと接し方に戸惑う、紘海。
結城は萌子と梨々子の実母でスナックを経営する、木戸江身子(鶴田真由)に刑事と望月を伴い、聞き込みをします。
「萌子がいなくなった?」
「なにか心当たりはないか?」
「さぁ知らないわ。大体、生まれたての赤ん坊放り出して、若い男と家出するような女が今更、子供攫うと思う?」
「江身子さんそういう言い方ないんじゃないですか」と望月。
「へぇお説教。」
「その言い方はないでしょ。実の子供がいなくなったんですよ」
「今日の夜、なにしてた?」
「店の掃除してた。両隣の店に聞けば分かると思うけど」
「悪かったな。本気で君を疑ってはない」
「別のどうでもいいけど」
「萌子のことで気付くことがあったら連絡してくれ」
望月は夜に、警察が萌子を探していることを結城に電話で伝えました。
「警察が懸命に捜索してくれています。旭さんはそこにいてください」
「あ、いややっぱり俺も」
「萌ちゃんが帰ってくるかもしれないし待っていてあげてください」
「そうか、済まない」
「こういうの四字熟語でなんて言うんだっけ。思い出した、因果応報。ピザ食べて、亡くなった子、萌子と同い年だった。やっぱりあの事件があったからその報いで」
「くだらないこと言うな、二度とあの話を口にするな」
その頃、結城旭の皆川灯の事件について、新事実を編集長に口にする記者、砂羽(仁村紗和)。
「結城旭って、例のYUKIデリ事件彼の主張する調理工程で言うと、アレルギー素材である海老が混入するなどあり得なかった。」
「他の商品の材料から混入した可能性は?」
「結城旭によるとこの日、立ち入り検査をした警察も、海老を見つけることはできなかった」
「でもそんなの隠そうと思えばいくらでも隠せるでしょ」
「それにタレコミがあったんです。」
「ガセじゃないでしょうね」
「裏も取れてます」
「結城旭は混入の証拠を隠ぺいしたんです」
梨々子と勇気はますます、溝が起こります。
「なにやってんの?」
「捜しに行ってくる。戸締りして」
「ねぇ、例の、犯人がまだうろついているかもしれないんだよ!一人にするんだ。玖村先生に戻ってきてもらうから。今夜は先生と2人きりで過ごすことにする」
「なにかあったら連絡しなさい」
結城はまず、週刊さざなみの記者、東砂羽(仁村紗和)を疑います。
「今日の夕方何をしてた?今日の夕方、あんたと背格好が似た女が目撃されてる。夕方なにしてた?」
「会社にいましたけど。ちょっと結城さん?!」
その夜、萌子は紘海の布団に潜り込みます。
「なに?眠れないの?」
「夜はいつも夜は誰と寝ているんですか?」
「一人」
「お父さんは?」
「お仕事。お母さん、ぎゅっとしていい?」
紘海は仕事から帰ると灯とハグしたことを思い出して涙するのでした。
「あー疲れた。」
「お母さんぎゅーしたい?」
「じゃあしてあげる」
「うん、ぎゅーしたい」
「ぎゅー…」
その夜、萌子が熱を出し、小規模の診療所に連れて行きました。
「済みません!済みません!」
「どうしたんですか?」
「熱があるんです」
「ただの風です。心配いりませんよお母さん」
同じ夜、梨々子は玖村を誘惑していました。
「この人?」
「はっきり覚えてないけど違うような」
「あそう、パパに言っておく」
家の近くをうろつく女性の写真を確認する、梨々子と玖村(阿部亮平)。
「やってらんないでしょ」
「未成年」
ワインを飲もうとする、梨々子を止める、玖村。
「ねぇ先生、うちって狂ってると思わない?ママは子供を置いて若い男と出て行って、母親が出て行って妹は行方不明。一番狂っているのはパパ。年頃の娘を年頃の男とを真夜中に人きりにさせるってどうかしてるでしょ」
「こんな時によくそんなことを!君こそどうかしているよ」
梨々子の異常性に気付いた、玖村は結城家から手を引くことにします。
「ねぇもう帰ってよ!ねぇパパ、この人に体触られたの。クビにして良いよね」
「ちょっと待ってよ。どっちが!」
「出て行ってよこのセクハラ教師!」
「いい加減にしろ!もう二度とうちに来るな」
結城には梨々子に取り合っている余裕はありません。
「こんな家、頼まれても二度と来るか」
玖村は梨々子の異常さに呆れ、結城家を後にしました。
萌子はどうにか風邪で事なきを得ます。
「お嬢さんの保険証と医療証を。忘れてしまったら、後日、清算になりますけど」
「あの、今なくてそれでお願いします」
梨々子は父の結城に気持ちをぶつけます。
「警察?もしかして誘拐されたとか?」
警察からの電話にで終わった結城に話しかけた、梨々子。
「ああ」
「シャワー浴びてくる」
「シャワーってなに?!なんでそんな冷静なわけ?こんな時でも冷静なんだ。ママが出て行った時も、ピザの時も、なんなのあの記者会見…一番おかしいのはパパだよ!」
娘の言葉に反論する気力もない結城なのでした。
翌日。
病院から帰宅した萌子に食べたいものを聞きました。
我に返るってきっとこういうことだ、いったい自分はなにをどうするつもりだったのだろう。
萌子の熱が下がったことにほっとする、紘海。
「お母さん」
「気分は?平気?」
「保育園バスここに来てくれる?しょうくんと約束したの。今日、保育園でかくれんぼしようって保育園バス、来てくれるかな?」
「お母さん、萌子さんの好きなものを作ります。何でも言って!」
紘海は話を逸らすのに精一杯でした。
保育園の仕事を休むことにした紘海は、萌子に帽子を被せます。
「あ、雪子先生、あの済みません、今日はどうしても出勤できなくて、はい、済みません」
「ちょっとだめだって」
「どうして?」
「これはね、ゲームなんです。見つかっちゃいけないゲーム。…好きなの?渋好みなんだ」
サバや海苔の佃煮、いかの塩辛を持ってくる、萌子の意外な好みを知る紘海。
「ミッション発動。よし、ミッション完了」
人が来ると、帽子で顔を隠すように指示する、紘海。
「ラジャー。お母さん、楽しいね」
萌子は素直に帽子で顔を隠します。
帰宅後、萌子の好物ばかりを作ります。
「わぁ、萌の好きなものばっか」
「はい、どうぞ」
萌子の魚の骨をとる、紘海。
「美味しい」
「おうちではお魚食べないの?」
「骨があるから危ないって」
「いつもご飯は誰が作ってくれるんですか?」
「あと、おばあちゃん。うーん、美味しい、幸せ!美味しい!」
「さっきこれがうちに届いたんです。開けてみて」
萌子の為に履いてきた靴を購入しました。
「萌子さんが良い子にしてたから、お靴がまた会いに来てくれたんですね。みみちゃんが会いに来てくれたんですね」
「パパは?パパは会いに来る?良い子にしてたら、パパは会いに来る?」
「どこに行くの?」
「萌子さんの一番行きたいところ」
紘海は萌子を利用して復讐するなんて間違っていることに気付いていました。
「ミッション発生」
「ラジャー」
「あそこにいるお巡りさん見える?あの人にお名前を言いなさい、できる?練習しよっか、お名前は」
「結城萌子です」
「お母さんも練習しようか。お名前は。お母さん、お名前」
交番へ行き、萌子を警察に保護してもらおうとした、紘海。
「もう行きなさい。ミッション、発生」
「ラジャー」
「どうしたの?行きなさい」
「お母さんは?」
「お母さんは行きません」
「どうして?どうして!」
「お母さん、お母さん!萌が悪い子だから?お姉ちゃん言ってた。悪い子だから萌はママに捨てられたって。悪い子だから捨てるの?お母さん」
萌子の家庭環境の寂しさを知った紘海は良心の呵責に葛藤します。
分かってる‥‥今ここでこの手を、この手を伸ばしたらもう二度と引き返せない。
「萌ちゃんお母さん、もう二度と離さない」
親というのは悲しい生き物だ 子を思うあまり気が付けば闇に足を踏み入れ、出口のない暗闇を彷徨い歩く。
自分はどこへ向かっているんだろうかと悩むのでした。
萌子に情が移ってしまった、紘海は彼女を背負い、家に帰ります。
結城家では疲労困憊の結城旭が、萌子が冷蔵庫に貼った絵を見つけ、萌子の心の変化に気付いていました。
結城を気遣い、軽食をコンビニで買ってきた、望月。
「なにか腹に入れておきましょうよ。それ」
「ありがとう」
「西塚警察署の者です。お父さんに確認してもらいたいものがあります。結城さんこちらへ。靴は河口近くの海上で見つかりました。お嬢さんのもので間違いありませんね?」
「あ…はい」
「実はここから2キロ先の河口付近から見つかりました。靴もこの辺りから流れ着いたようです。子供が足を滑らせてもおかしくない場所です」
「違う!萌子はその川に落ちたと…それは違う、違います!萌子は一人で水辺に近づいたりしません!そんな事一度もなかった」
「旭さん見つかったのは服と靴だけです。希望を失うのはまだ」
望月は結城をフォローし、結城は娘の奪還に向けて、家族と向き合うことを心に誓うのでした。
「望月、萌子が描いた絵だ。萌子に見せているのは背中だけ。」
「そんな考えすぎですよ3歳の事が描いた絵ですよ。
「かもしれない。でも問題はそこじゃない。俺は今日の今日までこの絵をろくに見もしなかった。俺が背中を向けているなんて気づきもしなかった。なぁ因果応報って信じるか?自分のやった行いがいつか自分の身に返ってくる。そんなことあると思うか?1年前のあの事故がこんな形で報いを受けた。お前は信じるか、そんなこと。そんなこと…そんなことあってたまるか!きっと誰かが、誰かが…萌子を奪った奴がいるなら俺は絶対許さない。必ず取り戻す」
娘が川に落ちて亡くなったなんてあり得ないと、悲痛な思いを叫ぶのでした。
その頃、長女の梨々子はSNSで玖村にセクハラされたと投稿。
夜に結城を訪ねる記者たち。
「萌子ちゃんのお父さんですか?お嬢さんがいなくなったことどう思いますか?」
「今どのようなお気持ちですか?結城社長」
「3歳の女の子というと1年前の事件が否が応でも思い出しますよね」
「1年前の事件とはなんのことですか?ご質問の意味が分かりません」
「1年前3歳の女の子がおたくの商品を口にして死亡した事故です」
「あれは不起訴になりました。あれは事故です」
砂羽の追及を突っぱねて家に入る結城。
萌子が海に転落したという報道が流れ、紘海は記者の質問に答える、結城に怒りが蘇りました。
「美海ってどう?あなたの名前。みみちゃんのお靴と同じ。」
「萌…」
「萌子じゃない!美海…中越美海。」
「中越?」
「中越美海。あなたのお名前。私は中越紘海。あなたのお母さん」
紘海は信じられないほど凍り付いた笑顔で、萌子を見上げるのでした。
あなたを奪ったその日から2話感想・みどころ
無垢で可愛い萌子に癒されたり、切ない気持ちになりました。
萌子の意外な好みを知る様子は、まるで、スーパーで彼女の母親になったような気持ちになってしまいました。
「萌子が良い子にしていないから靴がない」と、子供にあまり言ってはいけない発言をしていた紘海が、スーパーで笑顔が出た時は泣いてしまいました。
紘海、あんな小さい子に自分の娘の身代わりをさせちゃいけないと思いました。
情が移ってしまうの分かりますし、灯と歩いた日や食事を美味しいと食べてくれる様子を見たら、「あの頃」に戻ってしまいますよね。
交番で萌子を保護してもらおうと試みるものの、年の離れた姉の梨々子から邪見にされていたり、さみしく家で過ごす環境知ったら、母親って言ってしまうかもしれません。
結城家では、梨々子が悲しいほど問題児でもあり、常識人でもありましたね。
寂しさと人知れず孤独を抱え、愛着障害のような試し行動がみられます。
娘たちと向き合っている「つもり」になっていた結城の後悔が分かります。
「娘が絶対に川に落ちるわけがない」
自分が家族から背を向けていた事に気付いて、一歩ずつ進もうとする、結城の歩みと、どんどん心が壊れて常軌を逸する紘海を見守りたい2話でした。