失踪人捜索班〜消えた真実

失踪人捜索班〜消えた真実〜3話 消えた資産家

失踪人捜査班〜消えた真実〜3話あらすじネタバレ

笹塚(小泉孝太郎)に、「深町を殺した犯人の情報提供をしたい」とのタレコミをしたのですが、深町の死を見たと証言するキャバ嬢、唯(森日菜美)だと判明します。

恵子周辺の動きが、見え始めるなか、城崎(町田啓太)に副大臣第一秘書、羽鳥(光石研)に情報協力を求めます。

「笹塚さんにタレコミのメールを送っていたのは江藤唯。クラブの従業員です」

「江藤唯は、深町の事件の目撃者なんだ。」

「目撃者?」

「事件当日はなにもみていないと言っていたが、階段から転落する深町を見たと証言を変えている」

「しかも笹塚さんにこんなメールを?」

「オリンポス警備保障の件は俺に任せろ。城崎は」

「深町のクラウドのパスワードですね。思いつくものは全て入れてみたんですが、このクラウドのセキュリティは非常に高水準で、このクラウドは強引に突破するとロックされてしまうそうで、こうやって地道に試していくしか方法はないはないようです。恵子のクラウドにもログインできません。俺は恵子のこと知っているつもりでなにも知らないのかもしれません」

「恵子さんを捜しだせるのはお前しかいないんだぞ」

「はい」

恵子(泉里香)が深町(小久保寿人)とある警備会社を調べていたことが明らかになります。

そこへ、副大臣秘書、羽鳥(光石研)が城崎の事務所に来ました。

「羽鳥文夫と申します。失礼を承知出来ました。ある人を捜していただきたいんです」

「申し訳ありませんが我々には」

「奥様の失踪と関係ない依頼は受けないですか?」

「笹塚さんが話したんですか?」

「まさか」

「あなたの人脈と情報収集力さすがですね。」

「いや、人より先に耳が早いだけです。受けていただくならタダとは言いません。引き続き私も協力していただきます。」

「いいんですか?大物政治家の第一秘書という方がそんな口約束を軽々しく」

「もう秘書ではありません。辞表を出してきました」

清水(菅生新樹)、間宮凛子(武田玲奈)、仲根将(片桐仁)らと独自の調査をする、城崎(町田啓太)。

「今回の依頼人だが俺達と一緒に捜査にあたる」

「あの秘書辞めちゃったんですよね?大丈夫なんですか?」

「そうまでして一体誰を捜しているんですか?」

秘書を辞めて捜査協力をする羽鳥を清水、間宮、仲根に紹介した城崎。

新メンバーに興味津々の仲根と凛子です。

「いったい誰を捜したいんですか?」

「私の人生の恩人です。」

「清水、映してくれ」

清水に本日の失踪者の詳細を出させる、城崎。

「失踪したのは日野明。元神奈川県会議員ですね。

「日野さんは2年前、奥様を亡くされました。持病の糖尿病が悪化して、政界を引退なさったんです。退院後、息子さん娘さんと同居。仕事はせずに、知人や地元の自治会なんかの相談役のようなことをやっていたそうだ。それなのに3日前突然姿を消した」

「理想の隠居生活じゃないですか」

「失踪した日の夕方、日野さんの息子さん娘さんにメールがきたそうです。気が剥いたから暫く一人旅に行ってくると。」

「え?それって失踪なの?」

「持病がある日野さんが一人旅に行くとは考えられません。なにかが日野さんの身に起きたとしか考えられない」

「日野さんは不動産や土地、株式をかなり所有していて、資産は10億円を超えるそうだ」

「10億円?」

「その資産の行く末について弁護士の先生と相談しながら、遺言書を書いている最中だった。」

「もしその遺言書の内容に不満がある人間がいたとしたら?」

「日野さんを連れ去る動機はあるってことね」

「日野さんは糖尿病の薬が欠かせません。薬はあと数日分しかなかったと聞きます。早く見つけ出さないと命に関わる。」

「まずは日野さん失踪当日の行動を洗い直そう」

笹塚はキャバクラ、ルクスリアで江藤唯を捜します。

「済みません。江藤唯さん、ゆきなさんいらっしゃいますか?」

「営業前です。お引き取り下さい。」

「彼女はもう辞めました。用が済んだらお引き取りいただけませんか」

黒服(SHIGETORA)に追い返される、笹塚。

仲根と凛子が日野家を訪ねると、理沙(萩野友里)と昌夫(坂本七秋)は、日野明(笹野高史)を快く思っていないことが分かりました。

「ではその日のお昼過ぎにお父さまはお一人で外出されたんですね?」

「はい、どこに行ったか知りませんが。」

「最近父はいつもそんな感じで好きな時にぶらぶらしてました」

「お父様はそのまま戻らず夕方にメールが?」

「ええ私と兄のところに」

「失礼します」

「気が向いたから一人旅に行ってくるって、良いですねー暇な年寄りは。」

「なので、その探偵さん達が父を捜していると聞いて、正直困惑してるといいますが」

「ご安心ください。お2人にご迷惑がかかるようなことはありません」

「すでに迷惑ですけど」

「勿論、私達も協力します。理沙」

「ではお父様のお部屋を見せていただけますか?」

城崎はオリンポス警備保障を訪ね、関係者から話を聞きます。

「ええこの2人なら会いましたよ。真奈美から話を聞いてあげてほしいって連絡がきて」

恵子と深町を知っているか、オリンパス警備保障女性社員に聞き込みます。

「2人とはどのような話をされたんですか?」

「それが第二営業部の内藤さんについて色々聞かれて」

「内藤さん?」

「第二営業部の課長です。」

「その内藤さん、今どちらに?」

「内藤さん少し前に亡くなったんです。会社のビルから飛び降りて自殺したらしくて」

「日野さんのおいごさんの河内亮平さんです」

「初めまして」

「初めまして」

事務所に戻った城崎は、羽鳥と日野の甥っ子、河内亮平(半田周平)に事情聴取をしていました。

「本当ですか?叔父さんが失踪したなんて」

「ええ息子の昌夫さんと娘の理沙さんについては旅行に行くというメールがあったそうです。川内さんのほうにもなにか連絡はありませんでしたか?」

「いえ僕には何も」

「日野さんの現役時代、よく事務所に顔を出されていましたよね?」

「あの頃は本気で、おじさんの後を継いで、政治家になろうと思っていたんです。」

「へぇなんでならなかったんですか?」と清水。

「叔父さんに政治家になりたいなら別の選挙区で一から自分の力で当選しろって一喝されまして。」

「あの方は身内にこそ厳しい方です」

「おかげで、僕は投資トレーダーという天職に出会えて感謝していますけど、昌夫さんと理沙さんはね…」

「お2人はなにか?」

「何年か前、昌夫さんが仕事の関係で叔父さんに口利きを頼んで、こっぴどく叱られて。叔父さんを見ていれば分かりますよ。あの時は相当恨み事を言ってましたが。」

「もしかして娘の理沙さんとも確執が」

「ええ。理沙さんはエステサロンに勤めてるんですが、独立するために叔父さんに資金えっじょを頼んだんです」

日野が失踪する少し前、昌夫はビジネスで日野に協力を求めるものの、手厳しく断られたことがありました。

「おやじ頼むよ」

「甘えるな。親に嘘をつく奴を、他人に紹介できるわけないだろ」

「お父さん、お願い」

「話にならん。商売も人ももっと見る目を養うことだ」

娘の理沙も、独立するために援助をお願いした時も、日野は断りました。

「日野さんはお子さんたちのことを思って」

「でしょうね。昌夫さんが離婚する時も、慰謝料を立て替えてあげたみたいですし。理沙さんの独立を止めたのも、当時付き合っていた男の金づるにされそうだったからなんです。おじさんをちゃんと見てれば分かりますよ。あの人は公正で清廉潔白で曲がった事が大嫌いな人なんです。」

その頃、仲根と凛子は、日野の部屋でキャバクラ、ルクスリアの名刺を見つけました。

「城崎さん、日野さんの名刺をみたら都内キャバクラの名刺が出てきました。ルクスリアって店です。」

「ルクスリアって」

ルクスリアは恵子と深町の事件のことを知る、ホステスの江藤唯が働いている店です。

「キャバクラですか?」

キャバクラに日野が通っていた意外性に驚く、羽鳥。

「清水、日野さんが失踪した日のキャバクラの入り口の防犯カメラ映像出せる?」

「これですね」

「誰かと待ち合わせしていたら呼び出されたってことか」

「これが午後4時28分です。ここから日野さんの足取りをたどるとして、この辺に別の防犯カメラないかな」

「えー疲れたよ知りたいなら自分で調べに行きなさいよ」

「じゃあ仲根さんがハッキングしてくれるんですよね」

「うっ…」

「そうね。たまにはいいんじゃない?キャバクラの聞き込みも男2人で行ったらスムーズでしょう」

「間宮、帰る前に調べてほしいことがある」

城崎は倫子には別の仕事を頼みました。

凛子の提案に、仲根と清水が、ルクスリアへ潜入捜査。

「じゃあビールで君も好きな物頼みなよ。女性には好きな飲み物をすすめて」

「お姉さんたちと同じものを」

「可愛い、何歳?」

「21歳くらい?」

清水はキャバ嬢に気に入られました。

「お待たせいたしました。ご指名有難う御座います、リラです」

リラ(岡田結実)に日野のことを調査する、仲根。

「日野明さんをご存じですか?実は私、私、探偵社の者です。日野さんってどんな方ですか?」

「はい、お店でお金を使ってくれるいいお客さん。」

「プライベートとかは?」

「そういうのはないです!」

「でもいいお客さんなんですよね?」

「、あぁ、プレゼントとかくれたけど、ちょっとセンスが微妙で、こういうのばっかりで、説教臭いし、正直、金払いがいいから相手してただけで」

その頃、凛子は正夫に近づきます。

「なんで俺がクレーム対応なんか。探偵社の人?」

「正夫さん?今日は有難うございました。お仕事帰りですか?良かったら一緒に飲みませんか?昌夫さんのこともっと知りたいです」

その後、事務所で、城崎と清水に、事後報告する、凛子、仲根。

「日野さんがりらの常連客は間違いないね。週に何回も店に来て、プレゼントを渡していたそうです。リラからしたら金物だと思っていたそうです」

日野の人物像を聞き込んだ、凛子と、羽鳥は、それぞれの状況を報告。

「清廉潔白じゃなかったの?」

「清廉潔白な堅物ほど行くところは行っちゃうの。私の昔のパパにもいたな。真面目で良い人だけど、プロポーズ断ったら。ストーカーになっちゃって。それで城崎さんに助けてもらって」

「危ないところだったんだからな」

「だから足を洗ったんだよ」

「まぁね、にしても女好きは遺伝かな。城崎さんに頼まれて恵、日野昌夫に探りを入れたら、離婚の原因は昌夫の浮気者で、それを知った日野さんは大激怒。肩代わりした慰謝料もきっちり返済させてもらったんですって」

「で、自分はキャバ嬢に貢いでいたと。色恋沙汰で我を忘れるところはそっくりだよね」

「そんなまさか日野さんが」

「羽鳥さん」

「実は日野さんと会う約束をしていた弁護士に話を聞いていたんですが、日野さん、遺言賞を書く時、戸籍上の他人に遺産を譲渡する方法を相談してたそうなんです。」

「え?それってまさかりらに遺産を渡そうと」

「本気だったんだ。」

「わたしは日野産のこと何も知らなかった」

「どんなに優しくても別の人間です。知らないこともありますよ。そういえば恩人とおっしゃっていましたね」

ここで、羽鳥が日野に救われた過去を話しました。

「日野さんがいなければ人を殺していたかもしれません。もう20年近く前の話になりますが、当時日野さんは政進新党議員の第一秘書をしていました。」

「その頃、日野さんに出会ったんですか?」

「新人秘書だった私は、仕事のいろはを日野さんに叩き込まれました。ある日大きなミスを犯してしまった。とある大口の有権者と会食の準備をしていた時、甲殻類アレルギーがあることをホテル側に伝え忘れました。」

「それって」

「最悪、アナフィラキシーショックを起こすことがあります」

「寸前のところで日野さんが気付いてくださり、最悪のことは、助かりました。議員に叱られた後、日野さんは自分の監督責任だと言って一緒に頭を下げてくれました。私は日野さんに返しきれない恩があるんですよ」

仲根は羽鳥の話で、日野の人物像は善人なのかと思い始めます。

「やっぱり日野さんってちゃんとした人なんじゃ」

「女癖はあるけど」

「人間誰しも知らない一面があるからね」

笹塚から内藤のことを聞く、城崎。

「例のオリンポス警備保障、恵子さんと深町の件、内藤という社員の件を調べていた。」

「内藤?今もそこに?」

「いや自殺した」

「こちらでも少し調べてみます。それと江藤唯だがクラブルクスリアを辞めて行方が分からない。あの店、鷹野羽組の息がかかってるらしい」

なんと、りらと唯が勤務するホストクラブ、ルクスリアは反社会的組織が関わっていることが判明しました。

「ヤクザのフロント企業だったんですか?」

「ああ。証拠も掴めず組織対策課も手を焼いているそうだ。」

「実は羽鳥さんからの依頼にも、その店の従業員が関わっているかもしれないです」

「詳しく聞かせてくれ」

その後、日野の新たな情報を掴んだ、凛子と仲根。

日野が誘拐された場所の防犯カメラの現場へ行って調査してきました。

「城崎さんちょっといいですか」

「どうした?」

城崎と清水は事務所である手掛かりを見つけました。

また、羽野も日野の素性について新たな情報を掴みました。

「日野正夫さんについて新たな情報が見つかりました。不倫相手との間に、11歳の子供がいたんです。」

「子供を認知もせずに不倫し続けたってことか」

「クズ中の屑ね」

「その振り泣いてと子供の現在は?」

「今でも都内で子供と生活しています」

なんと、日野は過去に不倫をし、相手に子供がいました。

「子供の名前は相場リリカ。」

「これ、日野さんが入れ込んでた子」

「りらは日野さんの孫だってこと?」

なんと、日野は不倫していて、当時11歳だった娘の「りりか」は、リラでした。

「りらさんは大学生で、学費と家計の為に、キャバクラでアルバイトしていたんです。昌夫さんからは養育費を払ってもらえず、自分が病弱なこともあって、苦労かけっぱなしだって、お母さんから話も聞きました。日野さんから経済的援助もあったそうですが、お母さんはも関わりたくないとのこと」

「だから孫のりりかを通じて少しでも金銭的援助を試みようとしていた。清水、あの映像を」

「やっぱり」

「だと思った」

「昌夫、最低」

「失踪した日野さんの行動をあちこちの防犯カメラでリレー式に追いかけました。最後の映像がこれです。この先にはコインンパーキングがあるんですが、防犯カメラが設置さえてなくて、これ以上追跡できません」

「そのパーキングで、停めておいた車で移動したのか?」

「でも日野さんは既に免許を返納していますし、りりかさんは運転免許証を持っていません」

そこで、次に、リラこと、りりかを事務所に呼び出した、城崎。

「なんなの?こんなとこに急に呼び出して」

「日野さんの失踪に協力してくれないか?」

「私はずっと会ってないしなんも知らないって言ってんじゃん」

「これは5日前、日野さんがいなくなった日の防犯カメラの映像だ。ここに映ってるのは君だろ?日野さんの失踪について知ってる事教えてくれないか?」

「知らないよ。だから知らないって言ってるじゃん!」

「君は車の免許持ってないよね」

「君の役目は、日野さんを誘い出すことだろ」

「君はお母さんのことで恨んでるよね?」

「君が火野さんの拉致に関与したとなれば、警察は当然、君のお母さんの関与も疑うだろうね」

「お母さんは関係ない。拉致なんて大袈裟な。うるさい!彼奴の孫なんだからもらって当然のものをもらおうとしただけ。」

「日野さんは糖尿病があり、命に危険が」

日野が犯人に会うまでキャストとして同伴していたのです。

「私が孫?」

「そうだ。お前の母親には断られてしまったが、経済的な援助をさせてもらいたい」

「援助って?」

「これ以上、惨めな思いをさせたくない。こんな店で働くのはやめなさい」

「偉そうに何様よ!私とお母さんはずっと2人で頑張ってきたの!あいつに惨めだなんて馬鹿にされる筋合いはない」

「日野さんは貴方を思って」

「だっら、土下座が先でしょ。あいつの息子に独身だって嘘付いて、世間体が悪くなるとお母さんを捨てたの。で、今度は金で解決しよう?馬鹿にするのもいい加減にしてよ!」

「それで火野さんの拉致に協力したのか。だから協力したのか。何があるか分からなかったのか

「私は客と同伴デートしただけ。何の罪のなるわけ?お情けで施しされるくらいなら自分でぶんとってやりたいと思った。」

「日野さんは、貴方を心底心配していました。アルバイトを辞めるように言ったのも、反社会組織が関わっていたからです。」

「警察にも確認した、あの店はヤクザがバック。あなたが犯罪に巻き込まれるのを心配するあまり、強い言い方をしてしまったのかもしれない。ただ日野さんの気持ちだけは信じていただけないでしょうか。」

「りりかさん、日野さんは今どこにいるんですか?」

「知らないです、本当です。コインパーキングで別れたのが最後です」

「そこで日野さんを連れ去ったのは誰だ」

その頃の、日野家。

「遅いな、あの探偵連中こんなに待たせて。」

「どうせ父さんのことでしょ」

「でもおじさんからは旅行に行くって連絡があったんでしょ」

理沙と昌夫は、まるで他人事です。

りりかはその後、叔父の河内(半田周平)に電話しました。

「まずいよ。探偵に見つかった。急いで、このままだと計画が失敗する」

日野を誘拐したのは、河内でした。

河内とりりかは連絡を取り合います。

その様子を見はっていた凛子。

河内はりりかのことで、日野を脅迫していました。

城崎達と話していた時と違い、横暴な本性を覗かせます。

「おい、じじい、いつまで寝てんだよ。」

「やっと自首する気になったか?」

「ちげぇよ!場所変えるだけだよ」

「わからん奴だ。何度言われても私の意思は変わらん。」

「おじさん何が気に入らねぇんだ?俺はりりかに株や土地を譲ってやれって言ってるだけだぜ?あんたの可愛い孫にだ、な?」

「人を誘拐していおいて。なにをいけしゃあしゃあと」

「人聞きの悪い事言わないでくれよ。これが誘拐だったら俺に協力したりりかも犯罪者だ。それでもいいのか?」

「私がりりかに資産を譲ったとしてお前には何の利益がある?」

「ちょっと手数料をいただくよ。これは、りりかも納得していることだ。とにかくいいから立てよ、ほら」

ここで仲根と凛子が。

「何処へ行くつもりだ?日野さんが遺言書を書く前にりりかさんに資産を譲渡させ、分け前を奪う。それがお前の計画だな」

「あんたに言われたくないでしょ?」

「クソ。じじい殺すぞ」

「これで良かったんだね」

「手筈通りよ」

アパートを飛び出した、河内は、間もなく組織対策課に拘束されました。

「警察に連絡したのは笹塚さんですか?」

「ええ。河内はヤクザと組んで投資詐欺で荒稼ぎしていました。日野さんの土地や株もヤクザに売ろうとしていたそうです。」

笹塚が刑事として、この件を組織対策課に伝え、河内を取り逃がすことがなく、逮捕出来たのでした。

「でもあれは私のものになるって」

「騙されて利用されたってことでしょ」

りりかに彼女が騙されたことを厳しく指摘する、清水。

「日野さん!」

「病院に行かなきゃいけないんだけど、その前にここに来たいって」

「羽鳥、世話かけたな。」

「いえ、ご無事で何よりです」

「りりか、済まなかった。お前の為を思っていたつもりが、かえってお前を追い詰めてしまったな。」

「別に」

「日野さんは被害届を出すつもりはないそうです」

「最初から言っとるだろ、気晴らしに旅行しただけだ」

「誘拐した人もされた人もいないってことで」

「そんなのいい人ぶっているだけでしょ。いつも自分の都合馬鹿か押し付けて。これだってこんなださいもの貰っても困る。小学生の時、一度だけ家にサンタが来た。あれあんたでしょ。」

「ああ、次の年からお前の母親に断られてしまって。あの時もこれと同じ宝石のペンダントだった。10年経ってもバカの一つ覚えで笑っちゃったよ。これ私の誕生石でしょ。ずっと覚えててくれたんだなって。ごめんなさい、おじいちゃん…ごめんなさい」

「よしよし、もう充分だ、よしよし。羽鳥、辞表を出したそうだな。すまなかった、りりかを助けてくれて感謝している。」

「いや助けられたのは私の方です。確かに秘書の仕事はやりがいがあります。でもいつのまにか大きな組織の歯車として働くことに慣れてしまってた。自分が誰かの役に立てる喜びを実感できなくなってしまったんです。でも今はすがすがしい気持ちです。」

「ここに来る途中、小野澤副大臣と電話で話した。辞表は受理されてないそうだ。。初心を忘れてないお前だからこそなにかできることがあるのではないか、お前を必要とする、誰かの為に」

「小野澤副大臣に連絡します。引き続き秘書をやらせてください」

「ああ、それがいい」

城崎はその後、りりかに恵子と深町について聞きました。

「君の働いている店の江藤唯、ゆきなという人物について教えてほしい。じゃあこの2人について知ってることはないか?」

「あまり話したことはないし…あ、この人、ゆきなのお客さん、お店によく来てたし」

なんと、深町と恵子のことをりりかは同僚、唯の客として知っていました。

城崎はその後、いつも通り、羽鳥から深町の事件と、妻の恵子失踪の手掛かりになる、資料をもらいました。

「えっとこれがオリンポス警備の資料です。これは笹塚さんが前に仰っていた内藤さんのインタビュー記事です」

「助かります」

「さすがですね。こんな短時間で。これからも頼りにさせてください。羽鳥さんはもうチームの一員ですから」

「はい、では失礼します」

城崎は、深町がインタビューで「どんな危険や理不尽も本気の覚悟があれば乗り越えられる」と答えていたことが気がかりになりました。

「では乾杯おめでとう」

「これもね深町さんが言ってた言葉。覚悟が全てだ。どんな危険や理不尽も本気の覚悟があれば乗り越えられるって」

そしてクラウドのパスワード「The readiness is all」を入れるとその言葉でログインが成功します。

「オリンポス警備保障」のファイルに第二営業推進課課長、内藤(坪倉由幸)は6カ月前に会社の屋上から自死しました。

仕事上のトラブルが原因とされているのですが、真相は他殺だと書かれていました。

その夜、笹塚は物騒な様子に、現場へ向かいます。

その様子をぐうぜ円、通りがかって見る、恵子(泉里香)。

そ笹塚は、女性が階段から転落死しているのを知りました。

その女性は、なんと唯(森日菜美)でした。

彼女は事件に関わって消されたのです。

恵子は何者かに電話をしました。

失踪人捜査班〜消えた真実〜3話感想・みどころ

3日前に旅行に行くと言って失踪した資産家、日野。

厳しい人柄が、家族や孫に誤解され、疎まれていたものの、根本には不器用ながらも家族想いな一面が覗かれました。

不倫したことは良くないですが、孫のりりかにずっと彼女の誕生石のアクセサリーをプレゼントしたり、りりかのアルバイト先のキャバクラが反社勢力との繋がりを知り、止めようとした行動は涙腺が緩みましたね。

孫のりりかは、まだ大学生で若く、親の心知らずのようなところがありましたが、祖父の優しさに気付くことが出来て良かったです。

城崎の妻、恵子が関わる深町や、オリンポス警備の社員、内藤の自死事件が他殺という闇深さが怖かったです。

恵子はもう足を突っ込んではいけないところまで踏み込んでいると思いました。

まだ生きて逃走し続ける彼女の身が危険すぎて城崎の心配が分かります。

笹塚や、羽鳥といった頼もしい味方に支えられ、恵子の奪還に成功することを願いたい3話でした。

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