ブルーモーメント最終回あらすじネタバレ
観測史上最強の台風が東日本に迫ってきている状況で、遠隔豪雨が発生しました。
道路で大規模な没落が起こりました。
晴原柑九朗(山下智久)の解析と共に園部優吾(水上恒司)が救助に全力を注ぎます。
道路が陥没し、民間人が巻き込まれました。
汐見早霧(夏帆)は救助者たちの処置をします。
心肺停止の要救助者も4人確認され、緊迫するSDM達。
「雨水の流れの方向を感知」
晴原は優吾と連携をとりながら連絡を繋ぎました。
「要救助者3名、意識あり!」
優吾の適切な指示で、早霧(夏帆)率いる医療チームが、心肺停止者を搬送。
「必ず家に帰れますよ!」
優吾は呼びかけながら、早霧と共に救助者を救おうと必死になります。
しかし、汐見の心臓マッサージの甲斐虚しく、一人の男性が息を引き取りました。
「SDMなら奇跡を起こせると信じていました。」
心苦し気に呟く彩。
「自然のなかで人は無力、分かり切った事。だからこそチーム全員で抗い、最後まで戦い続ける。今できることに集中しよう。」
晴原なりの精一杯のフォローに、SDM一同、首を横に振る者はいません。
その覚悟を決めた晴原は、台風が迫っている東京へ向かいました。
「命が目の前で零れ落ちていく瞬間は鉛のようだ。」
「何気ない時間が突然奪われるんだよね。命の時間、生きるはずだった時間、それを守りたい。」
「東京に拠点を変えて晴原さんたちと合流を。」
優吾と早霧は、次々と失われていく命にそれぞれの思いを口にするのでした。
「SDMはこれから4名の要救助者たちのことに責任を感じなければならない。」
園部一肇(舘ひろし)も重々しい口調で取材に答えました。
暴風雨に対する注意喚起をメディアやSNS、防災無線で呼びかけようとしますが、停電や通信障害によって対応ができず、雲田彩(出口夏希)と丸山ひかる(仁村紗和)が現地へ向かいます。
彩たちが一軒、一軒、マンションの管理人に注意を呼び掛けるなか、自主避難をしている人の目撃情報が入ってきました。
「マンションの3階にバイクが。まだ中西さんという住人がいるんです。」
間もなく、中西が無事、無傷で逃げてきました。
中西(金井勇太)と自主避難をしている民間人のうち子供が2名いました。
彩は、予想外の大災害に、避難できそうなビルに一般人を案内します。
そこで、救助者の中に、舞という子供と彼女の兄の亘10代の兄妹がいて、SDMの指揮車両に乗せました。
「雲田が民間人の子供を2名保護し、SDM指揮車両に乗せました。車ごと風で吹き飛ばされ、車両の上にビルが崩落しています。そこに押しつぶされた指揮車両が…!」
深刻な状況を晴原に伝えた、ひかる。
「雲田、聞こえるか!頼む…応答してくれ。」
残りの被害者は、和真という男性と恋人の琴美と舞と亘の父、中西。
雲田彩が保護した中西亘と舞は、なんとか意識があり、晴原と連絡をとりました。
「あの…お父さんとお母さんは?」
「君たちの名前は?」
「中西舞と、中西亘です。お姉さんが僕達を守ってくれました。」
「雲田!」
「人って案外ほんとうに…先生、まだ生きています。先生、状況を…」
「暴風が続いて崩落する可能性が高い。揺れに備えてくれ。」
「頭を守って…そっちの下に隠れて。」
「2人とも大丈夫?けがはない?」
中西亘と舞を庇いながら、雲田はどうにか晴原と連絡がとれました。
「いくら暴風雨といっても何が起きたんですか?」
「都市型暴風雨です。」
「丸山、その建物から何があっても動くな。建物に要救助者の誘導を。」
その頃、住本和真と琴美が大泣きし、中西麻衣と亘の父、中西は、和真たちの様子を見て、まいってしまいました。
「どうしよう…私が避難するなんて言わなければ…」
「今、できることをしましょう。」と、ひかる。
住本は、気胸を負傷しており、少しでも油断を許せない状況。
舞と亘の母、中西真由は消息不明です。
晴原は、上野と灯のことがフラッシュバックし、現状を話しにくく黙りこくります。
「晴原さん、あなたが状況を話すことがSDMの一手です。話してください。」
「皆さんが今いる現地に台風がやってきます。台風の目の直径は10キロ、移動は5キロ。今から現地にヘリを向かわせます。台風の目の中にある病院まで搬送します。トロコイダル運動を読み取る力が必要。一つでも連携が狂えば無事でいられない。また傷つくものが出るかもしれない。」
そんな晴原の言葉に、一肇は上野の遺影を見て複雑な思いに駆られます。
「晴原さん自分は止めない。あなたは最強のチームを作った。」
「SDMだからこそ零れ落ちていく命を救えます。」
「連携出来ない前提で話さないでよ、俺達ならできる」と山形(岡部大)。
「晴原さんならできる…」とひかる。
「先生…みんなの命を…」
身体が下敷き状態で避難した彩も、晴原に託します。
「このチームで必ず助ける。」
「このままじゃ危ない…彼奴らを救ってくれませんか?」
一肇はある人物に連携をとっていました。
その人物は、園部優吾の尊敬するSDMの先輩で、かつてSDMのみんなで救助したこともあった、東京消防庁の佐竹(音尾琢真)。
「園部大臣から連携の連絡を受けました。全消防団統括責任者として協力します。」
「こんなに心強いことはありません。」
「園部隊長、あなたの力を見させてもらう。」
「あなたに教えてもらったことを活かします。」
身体が埋もれ、弱っていく意識のなかで、彩は舞と亘を励まし続けていました。
「亘くん舞ちゃん、明日なにがしたい?」
「お母さんのご飯食べたい。今日わざと食べなかった。勉強しロッテ言われてて。お兄ちゃんみたいに頭良くないのに、けんかして口利いてなくて…お母さんのご飯食べたい。」
「僕も。いつもみたいに家族そろってご飯が食べたい。」
「その明日、きっと来るよ。」
「お姉ちゃんは?お姉ちゃんはなにがしたい?」
「SDMのみんなとまた一緒に命を守るために戦いたい。」
「本当に助かる?」
「うん」
ヘリに乗った、晴原たちは舞と亘を先に救出し、雲田の救出が遅れる場合がある。
住本は医療班へ繋ぎ、状況下によっては雲田を一旦置き去りにして、できることに集中することになりました。
現場に到着した晴原。
「晴原さん要救助者は?」
「まだ見つからないけどこのあたりのはずだ。」
その頃、汐見が、住本琴美と、住本和真の現場に到着。
「気胸を負傷されています。胸腔穿刺します。お胸に針を刺しますよ。」
一瞬にしてその処置をし、対応を続けます。
舞と亘は身体も動けるものの、雲田は埋もれて倒れていました。
晴原は、中西舞と亘の母、真由を見つけました。
「中西です!」
「今障害物をどかしますね。」
晴原が必死に真由が埋もれている障害物を退かしている最中に看板が風に揺れます。
「子供達が!」
「お子さんたちは大丈夫ですよ。お母さん、手を伸ばせますか!」
優吾は舞と亘を無事、外に出しました。
雲田は意識を失い、優吾と佐竹が必死に呼びかけます。
「雲田さん!雲田さん!」
「呼吸と意識あり。」
そこへ、汐見早霧が合流し、中西親子を保護。
「お姉さんを助けて下さい。いつも通りの朝を迎えようって言ってくれたんです。」
晴原は舞の言葉を聞き、雲田の救出に急ぎました。
トロコイダル運動で台風の進路の動きが変わるなか、吹き返しを避けながら、救助を続ける晴原たち。
新東京スタジアムで救助活動を終えたばかりの沢渡(橋本じゅん)が、山形(岡部大)と連携をとってくれました。
合流地点は市民グラウンド。
SDMのヘリの中では雲田の容態が急変。
中西一家は、何とか無事、住本もICUで処置が必要なものの、一命を取り留めました。
そして、病院に搬送された雲田も、一時は容態が急変したものの、無事でした。
晴原は病室にいる雲田にそっと語り掛けます。
「まだまだ一緒に戦うぞ。」
SDMの力を指令室から知った園部一肇はつぶやきました。
「これがSDMだ…」
数か月後…。
SDMの指令室にいた晴原。
「SDMの正式運用には賛否がありました。従来通りの被害想定データが基盤となり、多くの零れ落ちる命を救うことができたので、正式運用が決定しました。」
「辞退して下さい、SDMの皆さんも承知していることです。」
「4名の犠牲者が出た事を未だ引きずっているんですね。園部灯さんの意志は、SDMが正式運用されることですよ。」
「SDMはまだ未完成です。引き続き試験運用を続けていきます。海洋気象や津波への対応に問題がまだあります。それが正式運用となることが、スタンダードになるのは困る。」
「常に国民から是非を問われる中で組織をつくるということですか?政局さえ変われば試験運用さえなくなる可能性もあります。」
「そんなことでなくなるならそれまでの組織ですよ。現場に丸投げが私のモットーですから。」
灯がが望んでいたSDMはもっとなにかできることがあると、晴原は考えたのでした。
そんななか、雲田彩も無事、元気になって現場復帰を待っています。
「この奇跡を守るためにまだやることがある。俺達の知らないことが沢山あり、それと同じく可能性も満ちている。日本は世界最大の自然災害観測区。命の尊さを知り、同じ気持ちを共有できる仲間がいる。お前らがいると強くなれる。このチームでそれがやり遂げられると俺は信じている。」
朝のブルーモーメントを見ながら、晴原たちはそれぞれの思いを胸に決意します。
過去にない潮位変動の依頼を受け、SDMはまた出動します。
ブルーモーメント最終回感想・みどころ
最終回も目の前で災害が起きているかのような緊迫感、恐怖のなかで、必ず「生きる」という一つの目標に向かって突き進めそうなストーリーでした。
SDM初の死者が4名出てしまった晴原の歯がゆさと、上野と灯のことが脳裏に焼き付き、指示を出すのを躊躇うところは胸が痛みました。
医療班の早霧と消防班チーフの園部が、次々と搬送され、息を引き取る要救助者に絶望する場面もありましたね。
現場に担ぎ込まれる人々に眠らず時間を割く背中がカッコよかったです。
SDMがようやく正式運用が決定したというのに、晴原はまだ要救助者を確実に安全に救うための環境下が整っていないこと、まだ自分たちが勉強不足なことを痛感しているんだなと思いました。
4名の犠牲が出てしまったことは勿論、海洋や津波の災害時への救出対応がまだまだであると感じている、晴原。
勉強家でストイックですよね。
灯の意志を引き継ぎ、命が零れ落ちることないSDMを目指す、晴原たちの背中が誇らしく感じました。
命を諦めず、それぞれの思いを胸に全力を尽くすSDM達に大きな感謝状を贈りたい最終回となりました。