病室で念仏を唱えないでください9話あらすじネタバレ
濱田(ムロツヨシ)が担当した心臓外科学会の理事長、大貫(きたろう)の3歳の孫、美咲(中野翠咲)の容態が急変。
松本(伊藤英明)らがすぐに処置へ。濱田が慌てて駆け付けます。冠動脈によるトラブルが原因でした。
必死に美咲の心臓を押しますが、美咲は・・・帰らぬ人となりました。
川崎夫妻は、号泣し、とくに、母の百合子は激しく落胆。
濱田は、今回の件は美咲の元々の容態に異変があった・・・今回のことは自分のミスではない、アンラッキーだったとしか言いようがないとこぼすのでした。心配する松本にも、怒鳴り散らしてしまいます。
そこで、濱田(ムロツヨシ)・田沼らによるオペ失敗が発覚し、濱田は投資家、リチャード(近藤公園)から融資を断られてしまいました。
小児ハートセンター設立を諦めたくない濱田は、もう一度、チャンスを・・・と懇願します。
冠動脈バイパスの手術を公開し、自分の腕には絶対的な技術がある、だからこそ、もう一度、自分を信用してほしいと必死に、リチャードに頼んだのでした。リチャードは渋々、了承します。
一方で、松本が父のように慕う慶次(泉谷しげる)のステージ4がんの治療もスタート。
投薬の治験をしながら闘病する慶次ですが、もし死んだらという心構えも必要だとブログに綴っていました。その内容を読み、照円は複雑な心境に。
慶次の家族である、妻と娘、あやに、抗がん剤と合わせた新薬の治験をしている慶次ですが、状況が厳しいからこそ一生懸命生きて前向きに治療を進めていくことを切り出すのですが、あやと妻は家族だからこそ、照円の言う事に反発。
そんな簡単じゃない状況だからこそ、彼女達は怒ったのです。
慶次は気まずい空気を変えようと、「照くん、今度、また釣りに連れて行ってくれないか」と笑顔をこぼすのでした。
濱田の公開オペが始まりますが、濱田は美咲のトラウマが蘇り、また手術に失敗するのではないかという恐怖心から手の震えが・・・。
そこへ、松本がピンチヒッターになって、手術室へ。
濱田が手術ができない状態であることを知った松本は、濱田に「自分自身を諦めろ」と、過酷なチャレンジをすることよりも、今の自分と正直に向き合うことを伝えたのでした。
リチャードはもちろん、怒り、融資の話は白紙に。後日、理事長の和歌子(余貴美子)から呼ばれた濱田はそのことを伝えられ、小児ハートセンター設立もなしになったことも聞かされました。さらに、濱田が医師として働けない危機にあることも。
落ち込む濱田は、公園で一人、ぼーっとするのですが、そこで、慶次に声をかけられました。
彼が松本と敵対関係であることを知らない慶次は穏やかに、濱田と接します。
濱田は、慶次の「友達の医師」が、松本であることを見抜きました。やがて、濱田は自身が心臓病で入院していて、これまでに隣のベッドに寝ていたはずの入院患者の友達が突然、いなくなることを経験。「生死」や、「退院」していく友達を間近で見てきたので、医師になったとのこと。「救うことで僕が救われた」。
慶次は、松本のことを話し、彼が少年時代のトラウマで、幼馴染(慶次の息子、肇)を救えなかったことを聞きました。
病室に戻ってから、慶次は一時外出の許可が出ました。そこで、松本は彼と釣りに出かけるのですが、肇とのことを2人とも思い出し、お互いに胸が張り裂けるような思いに。
松本は、「肇を釣りに誘わなければよかった」、慶次は、「釣りを肇に教えなければよかった」とこぼし合います。
もっと肇がああなる前に、釣りを楽しめればよかったのに・・・、肇は良い奴だった、今頃どんなおじさんになっているかななどと、肇のことを想い、涙し合うのでした。
釣りから病院に戻った慶次は、妻と娘、あやに「自分に何かあった時の最終的な判断は、松本照円に任せたい」とのこと。
そのことに、納得したあやと妻は、引き続き家族として慶次をサポートしていくことに。
慶次は退院が決まり、自宅で療養しながら今後は通院ということになりました。
美咲のは歯、百合子が訪ねてきました。濱田を訪ねたけれど、濱田が見当たらないと。
松本は、一生懸命、表面上、取り繕う百合子に、そっと声を掛けます。「我が子を亡くしたんです・・・思い切り泣いて下さい。愛する人を失い、後悔しない人はいない。悲しみは時が経っても消える事はありません・・・ただ慣れていく、そういうものなのじゃないかと僕は思います」とフォロー。
百合子は、「美咲をもっと外へ連れていってあげればよかった、美咲の体のことを想うあまり泥遊びや砂遊びを我慢させてしまった・・・服や体が汚れても良いからそうさせるべきだった」と泣きながら吐露するのでした。
その後、濱田をフォローしに行く松本。濱田は美咲のことを引きずり、手術中に手が震えることから、医師として手術に立ち向かう勇気をなくしていました。
そこで、照円は濱田を公園に連れて行きます。「美咲ちゃん、泥んこ遊びが好きだったんだって?女の子だしな・・・」と切り出す松本照円。
2人は砂場で大きな山を作り、それを美咲が大好きだったパンダにしていくことで、濱田の心の傷を癒す照円。
照円は、あえて美咲の話をすることで濱田のなかにある「悲しみ」をデトックスさせたのです。濱田はいっぱい涙を流しました。デトックスをして、前に進んでほしかったのです。
偶然、2人は、通りすがりの女性の悲鳴を聞きつけ、頸動脈解離を引き起こす患者が倒れているのを目撃。
メスが震える濱田を、平常心を取り戻すためのお経を唱えてサポート。おかげで、濱田は手術に成功。
倒れたのは、青年でした。その母が、濱田に息子を助けてくれた礼を言いますが、彼は「助けられたのは僕のほうです」とこぼすのでした。
松本に対し、濱田は「ツンデレ」のような態度で、「御経を僕が手術中に唱えないでください」と皮肉を言うのでした。
あおば台病院ではまた新たな急患が。なんと、無差別殺人事件で沢山の犠牲が。
しかしその頃、自宅に戻った慶次が倒れていて・・・次回、怒涛の最終回!慶次はどうなってしまうのでしょうか?!また、人の命を奪う、最凶の凶悪犯に松本は?来週もお見逃しなく。
病室で念仏を唱えないでください9話感想
美咲の容態が急変後、なんと悲しいスタートでしょうか。懸命に、美咲の心臓を押し続け、目に涙を浮かべる濱田の様子に胸が痛みましたね。
肇のことを思い出しながら、釣りに誘わなければと後悔する松本と、我が子に釣りを教えなければ良かったと後悔する肇の父、慶次のそれぞれの後悔・・・2人の肇への大きな優しさと愛情はきっと肇に届いている事でしょう。
濱田は本来は、心臓に病気を持つ人たちを助けたいという優しい思いを胸に秘めているので、ハートセンター設立がなしになったことも、心苦しい展開でしたね。
濱田と慶次の心を、「悲しみ」を発散させて前進する勇気を与えた照円は、僧侶としても人としても人間性が素敵でしたね。
濱田をあえて公園へ誘い、美咲の話をしながら美咲が好きだった砂場遊びをすることで、美咲を助けられなかった濱田の後悔と強い失望感を吐露させた松本は、カウンセラーのように寄り添っていると思いました。
慶次も、松本の優しさを昔から知っているからこそ、彼を信頼し、彼に自分の最期が来た時の選択を任せていたことが伝わりますね。
濱田に手術のトラウマを克服させるために、心が平常心になるためのお経を横で唱えた照円の行動は彼らしいなと思いました。お坊さんだからこそ、お経は人が亡くなった時だけに唱えるものではない、お経の内容や使い方によっては、誰かの背中を押して、克服する姿勢を取り戻すことに繋がっているシーンは、奥深かったです。
次回、慶次に大ピンチが訪れるなか、それを知らず、新たな急患に駆け付ける松本達の今後も見逃せませんね。