Drアシュラ2話あらすじネタバレ
帝釈総合病院の救命医、杏野朱羅(松本若菜)。
彼女は今日も患者を目の前の「修羅場」から救うことに全力投球です。
救急隊員の吉祥寺(猪野塚健太)により、ストレッチャーで男児が搬送されてきました。
男児は川に転落し、心肺停止状態になっていました。
11歳の男児、隼人が搬送されました。
なんと1時間も沈んでいたのです。
「先生、お願いします。隼人を助けて下さい」
「これから治療しますからね」と、隼人の父にフォローを入れる、看護師の水吉歩夢。
「アンビュー揉んで」
「冷たい…」
「低体温になってる。どのくらい水中にいたの?」
「1時間近くは沈んでいたと思われます」
朱羅の質問救急隊救命士の吉祥寺拓己(猪野塚健太)は答えました。
「1時間も?」
「深部体温は?」
「1時間です」
「もっと緩和する。電気毛布持ってきて」
「先生、PCPS開いてません」
PCPSという処置室が開いておらず、歩夢は慌てます。
「体内から直接温める。胸腔ドレーンを左右に挿入して。そこから、40度の食塩水を胸腔内に注入してかん流させる。ドレナージの準備して」
「先生、かん流から1時間経過」と沙苗。
「温め続ける。生食用意。再開して」
「薬師寺先生?」
彼の体の冷たさに薬師寺保(佐野雅哉)はひどく動揺します。
「退いて!」
「だってもう1時間も経つのに心拍が戻らないんですよ」
懸命に心臓マッサージを続け、1時間経過し、諦めの表情を見せる、保。
朱羅は命懸けでマッサージをします。
「まだ生きなきゃ、頑張れ!」
案の定、隼人の心拍は再開しました。
「よし、まだ可能性はあるDC準備して」
朱羅の師匠、多聞(渡部篤郎)が帰国しました。
理事長の阿含百合(片平なぎさ)が、国際帝釈病院を設立するために、海外から呼び戻したのでした。
そのことに反対するのは、外科課長の金剛又吉(鈴木浩介)と、病院長、不動(佐野史郎)。
「理事長、杏野先生を外科に配属するとはいったいどういうことでしょうか」
「あのトラブルメーカーを外科に所属させるなんて言語道断です」
「ちょっと落ち着いて!」
「済みません」
「まだ正式に決めたわけじゃないから」
金剛を窘める阿含をよそに横から口を出す、多聞。
「救急科を閉鎖した場合、杏野ほど腕のある医師をみすみす他の病院に渡すのは、もったいないでしょ」
「外科に移動させれば手術をさせれば稼ぎ頭になる。多聞先生のナイスアイディアよ」
「先程、救急科を閉鎖した場合とおっしゃってましたが、閉鎖も未定ということですか?」
「新病院を設立するためには閉鎖するしかないと思ってます」
「まぁ救急科の存在にとって我々にとっては足手まといでしかありませんからね」
「まさか多聞先生が救急科を切り捨てるとは驚きです。海外でチェンジオブマインド…違う違う、心変わりされたようで」
「この地域には救急患者を受け入れる病院がまだある。病院間で受け入れていれば、患者の命は今まで通り救われます」
かつて、救急科科長として有名な多聞の帰国は救急科によって予想外でした。
かつて、2人で一緒に日本の救急を変えることを誓ったあの頃と変わり果てた彼に動揺する、朱羅。
救急科では隼人の命が救われ、隼人の父も落ち着くことができ、ホッとする看護師達。
「隼人くんのお父さんやっと落ち着いたみたい」
「かなり動転していたから心配だったんです」
「実は私、息子が交通事故で救急搬送された時、足がすくんで動けなくなったのよ。看護師なのにね」
「目の前で自分の子供が傷ついてたらそうなりますよ。いくら医療従事者と言っててもやっぱり親だから」と、救急科、看護師、九曜沙苗(結城モエ)。
「隼人くん心拍数も上がってきています」
「僕、救急科を終えたら、実家の皮膚科を継ぐつもりです」
その後、杏野は薬師寺保(佐野晶哉)を叱りました。
「杏野先生」
「なに?」
「すみませんでした。勝手に心臓マッサージを止めてしまって」
「この時期の川の水は冷たいでしょ。冷水下では1時間を超えて水没しても、生存できることがある。だから諦めずに素性を続けた。」
「あの場で坊主しかいなかったら、あの子は今頃、死んでた。修羅場で迷いは命取りになる。研修医だろうが目の前の患者の命に責任を持ちなさい!」
その頃、救急科科長の大黒(田辺誠一)は、院長の不動勝治(佐野史郎)になんとか降格を取り消すことを頭を下げていました。
「はい」
「どうか、お願いします」
「杏野先生が次にルールを破ったら大黒先生は降格、そうお伝えしましたよね。大黒先生には本日をもって救急科科長から降りてもらいます」
「もう一度お願いします」
「そこまで言うなら良いでしょう。ただし二度目は絶対にありません。これが正真正銘最後のチャンスです」
その頃、救急科では看護師長の三宝加代子が不動の愚痴を吐いていました。
「院長から救急科の残業代が高すぎるって怒られちゃって。うちは年中赤字だし全くきいてもらえないのよね」
「毎日患者さんが来て忙しいですよね。なんでそんなに赤字なんですか?」と保。
「挿管1回5千円、心臓マッサージ30分2500円、胸腔ドレナージ2750円、カウンターショック3万5千円。高いと思う?」
「え?どうなんですか?」
「ちなみに心臓外科の弁置換術は、100万円。」
「高い」
「病院に入る報酬はけた違いに安いのに、夜間も休日もスタッフを多く配置しなきゃいけない分、人件費がかさむ。赤字になって当然でしょ?」
「救急科の患者さんは時間に関係なく来ますからね」
「病院にとっては、救急より外科の方がお金になるのよ。薬師寺先生は、将来、救命医になるつもりなの」
「いやいや、絶対に嫌です。僕は研修医終わったら実家の皮膚科を継ぐので」
中庭では妻との離婚問題に悩む、大黒が。
「離婚の件、考え直してほしい」
「言ったでしょ私もう限界なの」
「新外科部長になれるかもしれないんだ。そしたら家族の時間も」
「もういい、なにもわかってない」
その頃、金剛と不動は朱羅を敵対視することで共感し合っていました。
「杏野先生をくびにできなかった以上、彼女の見張り役が必要ですから。」
「確かにさすが院長。素晴らしい洞察力とサムシング」
「理事長どちらへ?」
「民自党の中園先生に会いに行ってくるわ」
「中園幹事長と?わたくしも御供致します」
「結構よ、院長、あとは宜しくね」
多聞は、車の中で、理事長の阿含百合と救急科をなくし、新病院設立について話し合いました。
「杏野に伝えたの?彼女なんて言ってた?」
「杏野の意見は関係ありません」
「そうね。でも多聞先生、救急隊の閉鎖は本当にあなたの意思なの?」
「それが最善の選択だと思っています」
その頃、金剛と不動は多聞を敵視し、新病棟設立の権利を奪おうと目論みます。
「多聞、理事長に取り入ってますね」
「このままでは多聞に新病院の院長の座を奪われかねません。一刻も早くお任せください」
「この金剛にお任せあれ」
「さすがは金剛先生、楽しみにしています」
大黒は九曜沙苗(結城モエ)に忠告しました。
「九曜さん、今夜、杏野が重要患者をとろうとしたら絶対に止めてくれ」
「そんなの私には無理ですよ。杏野先生に直接言って下さい」
「じゃあ電話。連絡してくれ。頼んだぞ、くれぐれもよろしくな」
大黒は慌てて帰宅後、妻の香織(智順)から離婚届けにサインするよう、言われました。
「これ書いておいて」
「待ってくれ。もう一度話し合おう」
「翔太も分かってくれた。あなたとはこれ以上もうやっていけない」
「え?大黒先生そんなお願いして帰ったんですか?」
「そりゃアシュラ先生居るから無理でしょ」
「…来る」
救急科では、朱羅は次の患者が来るホットラインを聞いていました。
「サチュレーション98、意識レベル2桁です」
「血算、生化準備して。ライン2本とって。大量の後腹膜外血種あり。」
「背中側から出血しているってことですか?」
「早く止血しないと出血性ショックになる。」
「左肺の血胸がある」
「肺からも出血してるんですか?」
「このままじゃ肺呼吸不全が起きる」
「僕らだけじゃ無理です。応援を呼びましょう」
保は他の医師の応援を頼もうとしますが、朱羅は冷静です。
さらにICUにいる別の男性患者は自己抜去して、容態が急変。
「ICUの患者さんも自己抜去して死にそうです」
「じゃあどうしたらいいんですか?こっちの患者さん死んじゃいますよ。杏野先生、指示を。サチュレーション99です」
「3分は持つ」
「応援を呼びます。もしもし、ヘルプをお願いしたいのですが、70代、多発外傷の患者がさんです!至急来てもらえませんか?」
「ああ、すぐ手伝いに行くよ。今は手が離せなくて忙しくてね。私が戻るまでCTを撮っておいて」
金剛はケーキを食べて、取り合いません。
そこで、朱羅にサポートを頼みますが、朱羅に患者の命の責任を持つことを厳しく言われた保は、自分で処置を行う決意をします。
「僅かだけどサチュレーションは安定してる。データは先生も必要です。急いでください」
その頃、朱羅は自己抜去をした男性患者の処置にあたります。
「喉頭浮腫。狭窄して再挿管出来ない。輪状甲状間膜切除の用意」
保は患者をCTに入れると、患者はショック状態にあります。
「先程の患者ですが、身寄りのないお年寄りだから死んでも訴えられません。これで、救急科が患者を死なせたとなれば、診療部長の多聞に責任を全部押し付けてあいつを追い出すことができますよ」
金剛はあてにならず、保は男性患者のCTを撮ろうと試みます。
「先生、ショック状態になりました。すぐCT室に来てください」
「今、無理、気道確保中。なんでCTなんかとってるの?」
「混合先生がCT撮れって」
「患者を診ないで検査?なるほどね、元々見るつもりなかったってことか。修羅場上等じゃない。私が行くまで絶対に持たせなさい!」
「え?でもどうすれば?」
「供給内に血が溜まって呼吸循環不全になっている。今すぐ挿管して」
「坊主、あんたが挿管しなさい」
「挿管なんて僕できません」
「患者が目の前で修羅場にいる。腹くくりなさい!」
なんとか挿管しようとするものの、患者に挿管できず、苛立ちました。
「挿管します。学生の頃、人形で…喉頭鏡ください」
「入らない。なんで入らないんだよ。早くしないと死んじゃう。入れ入れ入れ。なんで…入ってくれ」
「ここには保しかいないんだよ」
「だけど無理なんだって!やっぱり、僕には無理だ。杏野先生、助けてください」
歩夢と衝突してしまう、保。
朱羅は保の未熟さに、苛立ちながら別の患者の処置を終えると、急いで、保の患者の元へ戻ります。
「さて、そろそろ、行くとするか。ここで一句、アシュラの苦痛に歪む顔を拝みに行くかな。修羅場にて苦痛に歪むアシュラかな」
そこには多聞がいて、既に朱羅と共に患者の処置をしているところでした。
「多聞、嘘だろ」
「止血する。腸クーパー、エンドGIA」
多聞と協力して、保が助けられなかった患者を救いました。
「院長にも伝えといて、おかげ様で、修羅場を楽しませてもらったって」
「一先ず、呼吸循環動態は安定しました。金剛先生あとはお任せします」
手術が終わった、朱羅と多聞は屋上にて話し合います。
「なんで患者助けたの?救急科を潰すって言っていたのに。どうして閉鎖なんて」
「俺は別に救急科に運ばれてくる患者の命を見捨てたいわけじゃない」
「じゃあどうして閉鎖なんて!約束は?約束は忘れたの?」
何も言わずに意味深に振り返り、去っていく多聞。
その頃、失望する、保は仕事の向いて無さを感じて、打ちひしがれていました。
「あの、多聞先生と何かあったんですか?またなにか言われたのかなって」
「また?どういう意味?」
「このあいだ救急科を閉鎖する話を聞いちゃって」
「坊主が心配することじゃない。」
「それでも杏野先生はずっと一人で頑張ってきたのに。」
「一人で患者の治療も出来ない坊主が私の心配するなんて100年早い」
その後、慌てて大黒が例の患者のことを今更助けようと、救急科に駆けこんできました。
「九曜さん患者は」
「処置が終わって外科に入院してます」
院長室では、金剛が不動に謝っていました。
「ご期待に沿えず申し訳御座いません」
「多聞が助けにくるなんてクソ」
「本来なら彼女を首にできたのに」
遅れて、大黒が不動に頭を下げにきました。
「申し訳御座いませんでした」
「全くどうなってるんだ、いい加減あの女をなんとかしなさい」
金剛は大黒を責めます。
「申し訳御座いませんでした。杏野には厳しく言っておきます」
「うちは重症患者を受け入れない方針です。組織のルール、わかってますよね?」
大黒は救急科に疲労困憊で杏野に激怒して、注意します。
「杏野、なんてことしてくれたんだ」
「文句言われることは何もやってない」
「外科から救急科に無理やり呼び出されて、業務に支障があったと救急科にクレームがあった。」
「無理やり?そんなの嘘だ」
「むしろ患者さん死んじゃうところでした」
保と九曜は大黒に患者の当時の状況を訴えました。
「外科の医師を呼び出して。重症患者は受け入れないと言ったはずだ。」
「だけどあの患者さんは4軒も搬送を断られてたんです。うちまで断ったら絶対に亡くなってました」
「そんなことどうでもいいんだよ!まさか、君達も杏野に影響されてるんだろ。ここは組織だ!上からの命令は絶対なんだよ!」
「いい加減にしてください!患者が助かったことをなんで素直に喜べないんですか!」
看護師の水吉歩夢(荒井玲良)は、保身のために精一杯の大黒を一喝しました。
「やめろ、うちで見られる患者じゃない」
「あんたはどんな患者でも診ないでしょ?」
「それに子供だぞ?安易に受け入れて、なにかあったらどうするつもりだ訴訟になりかねない。早く断れ。何度言ったら分かるんだ。うちは重症患者を受け入れない方針だ。病院のルールは絶対なんだよ。」
しかし、通報は大黒の息子の、翔太でした。
「あなた助けて!翔太が。お願い、翔太を助けて」
「香織か?」
「翔太が死んじゃうの。」
「うちに小児外傷を診られる医者ありません。東王大は!電話はとるな」
「東大病院はベッドが足りません」
大黒の息子の翔太が緊急だと分かると、朱羅は電話をとりました
「うちで受け入れる!すぐ連れてきて。あんたの息子でしょ!必ず修羅場から救ってみせる。すぐに用意して。」
そして、翔太は鈍的損傷で、内臓を負傷していることが判明。
「ライン2本とって。輸液全体投与。顔面蒼白に頻拍、ショック状態。ショックの原因は鈍的損傷」
「内臓がやられてるってことですか?!」
「大至急麻酔科医呼んで。輸血準備」
うろたえてしまう大黒うをよそに、朱羅と保、沙苗が処置に応じます。
「吸引して!もっと早く!脾臓が損傷してる。おかしい、出血が止まらない。」
「脾臓以外にも出血点があるってことですか」
「ここ来て!すぐここ!」
恐怖に怯えて、医療器具を落としてしまう、保。
「どこ、出血で見えない!どこにある?!」
出血点を探して必死になる朱羅、翔太の心電図は不安定になります。
「俺にも手伝わせてくれ」と大黒。
「自分の子供を手術できるの?」
「俺は医者だ。息子を助けたい」
「術野を展開して。止血点を探す。」
「肝臓は問題ないな」
「ケリー」
「門脈上で膵臓が完全断裂している。すでにかなりの出血量だ。これ以上、時間はかけられない。すい臓の体尾部を切除するしかない。」
「切除…?いいんですか?」
「インシュリン注射が生涯必要になるが」
「まだ12歳ですよ」
「レットウィルソン手術をする。すい臓の頭側断端を閉鎖し、挫滅部をデブリして、膵体部の断裂部と空腸を吻合すれば、膵臓の機能を全部残せる。」
「そんなことができる医者はどこにもいない」
「私が出来る」
「修羅場で迷いは命取りになる。迷ってる暇はない手伝って!」
「わかった」
稀に見る難度の高い手術で大黒の息子、翔太を助けようと試みる、朱羅。
「絶対に助けるから」
朱羅の脳裏にある少女の顔が浮かびます。
そして、大黒の一人息子、翔太を命懸けで手術しました。
「ありがとう翔太のこと助けてくれて」
「本当は翔太を受け入れるかどうか迷ってしまった。助けられるか自信なくて。俺は父親としても医者としても失格だ」
「でも翔太の命を救ってくれたでしょ。気付いたの。あなたは今までこうやって色んな人の命を救ってきたんだって。こないだ、翔太が言ってたの。将来はお父さんみたいな救命医になるって。翔太はちゃんとあなたの背中を見てたんだね」
「これからは翔太にとって恥ずかしくない、恥ずかしくない医者にならないとな」
「うん」
救急科の看護師たちも翔太の件でホッとしていました。
「翔太くんのオペうまくいってよかった」
「まさかレットウィルソン手術をやるとはね」
「さすが杏野先生」
「救命医ってすごいですね、自分の家族を助けられるんですよ」
「救命医を目指してる?」
「僕なんか無理です。杏野先生はなんで救命医を目指したんですか?」
「私はただ患者を救いたいだけ」
そうクールに答える朱羅ですが、幼き日のトラウマが彼女の救命医になったきっかけでした。
「お父さんお母さん…」
手に血がしたたり落ちる小学生の少女の視線の先には、刺され、息絶えた両親の姿でした。
それは、朱羅の幼き頃の姿でした。
彼女は無差別殺人で両親を殺された被害者でした。
そして、朱羅はただ救急車で搬送され、処置を受けました。
朱羅が医師になるきっかけとなったトラウマを少し思い出している頃、阿含理事長と、多聞、そして、不動院長と東王大心臓外科の名医、梵天太郎(荒川良々)は別件で、話し合っていました。
「帝釈総合病院の件でご提案があるんですが」
「なにかいい案が浮かんだの。ぜひ聞かせて頂戴」
「まさか、先生のお力をお借りできるとは、先生のご協力があれば全て私の思い通りになります。私が東王大にいる時から先生のご活躍は耳にしておりました。先生のご協力があれば全て我々の思い通りになるでしょう」
「勿論です、私の成功率は99%ですから」
東王大病院の心臓血管外科医、梵天太郎(荒川良々)と不動は新病院設立に協力し合うことになりました。
命を救いたい朱羅をよそに、裏では医師達が結託して救急科を潰そうと目論んでいるのでした。
Drアシュラ2話感想・みどころ
朱羅の手を度々焼かせる、研修医の保。
彼は研修期間が終わったら田舎の実家の皮膚科を継ぐと言っていましたが、なぜ最初からそうしなかったのかとツッコみたくなるくらい、先行きが心配でした。
研修医ということもあって、命を救いたい思いと技術の未熟が垣間見れ、朱羅の頼もしい右腕になれるか見守りたくなりました。
今回は、朱羅になにかと厳しくあたる、救急科科長、大黒。
患者の命をあまり考えず、不動への忖度と圧力に押しつぶされて、医者としての信念を見失っている気がしました。
朱羅と多聞が必死で助けた患者すらも、死ぬ寸前でありながら、「どうでもいい」なんていうほど余裕のなさが伝わりました。
しかし、息子の翔太が搬送され、我が子を助けられるか自信がなく、我が子でさえ、別の病院に任せて逃げようとしていました。
朱羅に患者の命に向き合う覚悟と責任をもう一度教えられ、彼は医師としても父親としても自分を取り戻せた2話でした。
本日の終盤では朱羅が医師を志したきっかけも少し覗かれましたね。
無差別殺人に巻き込まれ、小学生で両親を目の前で亡くした朱羅の姿は胸が詰まりました。
「患者は修羅場にいる」朱羅の言葉の深い意味と彼女の情熱が目を覚ましそうです。