星降る夜に最終回あらすじネタバレ
妻の命を救えなかった雪宮鈴(吉高由里子)を長い間、恨み続けていた伴宗一郎(ムロツヨシ)の心の傷を癒す、柊一星(北村匠海)。
伴をまじえて、みんなで温泉に入り、少しずつ彼と静空の環境を変えようとする、鈴たち。
出産中に妻、彩子(安達祐実)と娘を亡くした深夜の心の時計の針も、伴の影響を受けてゆっくり少しずつ動き始めていました。
ふと、佐々木の頭に、彩子との優しい思い出が蘇ります。
翌日。
年を重ねてからも不良仲間と友達関係だった鶴子は、チーム解散を宣言。
「自分はもう”総長”じゃない、ただの犬山さんだ」
最後に伴から雪宮を守れて良かったと伝えました。
ここで、深夜は麻呂川(光石研)にしばらく休みをもらいたいと相談。
ある日、妻の親友で一星が勤務する「遺品整理ポラリス」の社長、北斗千明(水野美紀)の元を訪ねた、深夜。
千明の娘、桜(吉柳咲良)は深夜からの差し入れに大喜び。
彼女に、10年間も暮らしてきた妻との思い出が詰まった家の遺品整理を頼みました。
そして、迎えた遺品整理当日、深夜は鈴や、マロニエ産婦人科医院の仲間達、ポラリスの従業員、佐藤春(千葉雄大)、桃野拓郎(若林拓也)、服部洋美(宮澤美保)、岩田源吾(ドロンズ石本)が集まるなか、みんなの前で秘めてきた思いを打ち明けます。
「僕が医者になったのは復讐が理由でした」
「私も何かを手伝いたい」と千明に声を掛ける、鈴。
都庁で働いて、妻との時間をないがしろにしてしまった、深夜。
妊娠中だった彩子に、子供の名前を「一星」にし、子供の事をどこにいても一番最初に見つけたいからと優しい思いを吐露。
ふと、2人は生まれてくる我が子が、お腹を蹴ったことを喜んでいました。
妻子亡き後、なにか隠しているんじゃないか、彩子と子供がなぜ死んだか真実がわかるかもしれない…その思いが巡り、医師になって「復讐」することを考えてきた、深夜。
医師になって、彩子と我が子が死んだのは誰のせいでもない、伴の妻、七海も含め、同じ症状で死んだ妊婦を大勢見てきたと振り返る、深夜。
「あの時、この無力さをこのくやしさを繰り返せば、一人前の産婦人科医になれないのかな?泣いていないあの時の深夜先生の世界も色のない世界のように思えて今でも忘れられない」
「研修医の時もマロニエにきてからも。おめでとうと言えなくて、よかったという気持ちと嫉妬のような感情がごちゃ混ぜになっていた。僕はいつまで経っても自分の気持ちのことばかりで…やっぱり医者になんてならないほうが良かったのかもしれない」
「私は深夜先生に出会って良かった。私は私を認めることができた。深夜先生、いつも人のことばかりじゃん、自分の為に怒っても泣いてもいいんだよ」と、鈴。
全ての部屋の整理が終わった部屋。
最後に、一星が星のステッカーが貼られた宝箱だけが、深夜にとって大切なものだと伝えます。
そこには、靴が。
彩子が結婚記念日に家族3人のステッカーを買いました。
出産予定日の次の日に渡すはずだったものです。
「息子を抱いて、3人でこの靴を履いて…歩きたかった。一緒に歩きたかった」
深夜も伴と同じように大声で泣き叫び、やっと自分自身の悲しみと正直に向き合うことができました。
佐々木は翌日、マロニエ産婦人科を辞めて、鈴のような医師を目指したいと告げました。
「患者の為に働きたい…自分は鈴先生を尊敬しているので、鈴先生から離れなきゃいけない」
「つらい時、深夜先生が傍にいてくれた。深夜先生がどこで働くか分からないけど遠くへいてもそばにいて・・・私も死にゃ先生がつらい時、駆け付けられるようになりたい」
其の夜、居酒屋で、深夜は一星に次に働く場所を相談。
鈴は、一星と出会った日の事をふと、帰り道に思い出しました。
「君と出会った日は星降る夜のことだった…」
2人でかつて見に行った映画をもう一度、見たいとメッセージのやり取りをする一星と鈴。
その後、一星は鈴に会いに行き、「雪宮鈴、好き…愛している」
「一星を愛している」
お互いに好きであることを伝え合い、ハグする2人。
1年後…。
深夜は新しい環境でうまく適応していることをマロニエ産婦人科医に暑中見舞いを送って報告。
やっと、「おめでとうございます」と患者に言うことができた、深夜。
マロニエ産婦人科医でも、赤ちゃんが春(千葉雄大)とうた(若月祐美)の間に生まれました。
その頃、ポラリスでは、岩田と服部が異動し、春がチーフに選ばれました。
北斗千明の娘、桜は、チャーリー(駒木根葵汰)が彼氏になりました。
麻呂川は旅行先で、一星の祖母、カネ(五十嵐由美子)とその友人と出会い、自分がモテ期だと勘違い。
一星と鈴はかつて見た映画の続編で感動している、こころ(高畑充希)と心が通い合いました。
その帰り、スーパーへ行くと、伴(ムロツヨシ)が先月から働いていることを知りました。
伴の一人娘、静空は一星と鈴との再会に喜びます。
伴は鈴たちが買う野菜を自分を1年前に救ってくれたお礼に、半額にしてくれました。
一星と鈴は新居で一緒に暮らすようになり、青森の病院で働く佐々木から、イカが送られてきました。
星降る夜に最終回感想・みどころ
伴の心を救った鈴、一星、そして、佐々木深夜が自分の妻子の死と向き合い、ずっと閉じていた心の重石をやっと振り払うことができましたね。
佐々木が「彩子と一星と名付けた息子と歩きたかった」と泣き崩れた瞬間は、その悲しみがとても画面越しに伝わってきました。
彩子がそのつもりで、自分が死ぬとは思わなくて買った家族3人分の靴が切なすぎました。
深夜が大泣きした時、伴と同じようにずっと心に仕舞い込んでいた悲しみを一気に外へ吐き出せた瞬間は、雪宮鈴や一星たちが長年、待ち望んでいた良い兆候なのではないでしょうか。
深夜と鈴、一星が友達となって、人の死を経験したことで悲しみを共有して繋がることができた…だからこそ、深夜も自分自身の喪失した感情と素直に向き合うことができたのだと思いました。
鈴と一星も結婚はしなくても、一つ屋根の下に住むようになって、深夜も青森の新天地で働きながら、鈴のような医師を目指している…。
一星に片思いをしていた桜も、チャーリーと付き合うことになり、自分の一星へのモヤモヤを断ち切れた成長を感じました。
恋物語だけでなく、本当の愛の数珠繋ぎが人と人を結び付けている作品でしたね。
マロニエ産婦人科医院のみんなも、それから、スーパーで働くことができた伴も、小学校へ上がった静空を見守りながら新しい今を生きている…雪宮鈴とその周辺に今後も幸あれと心から思える最終回でした。