イチケイのカラス７話あらすじネタバレ
弁護士時代のみちお（竹野内豊）が最後に担当した１２年前の東丸電機殺人事件。
東丸電機の研究部主任だった仁科壮介（窪塚俊介）は被害者である同社の経営戦略部長。
この件で１２年前の判決では、判事の日高（草刈民代）により、無期懲役が下った仁科。
布施（中野剛）から研究部門の解体及び製造部門への異動を命じられたことが原因で彼と何度かトラブルになった挙句、撲殺した罪で、無期懲役を言い渡されていました。
しかし、仁科は判決が下されてからも、無罪を主張し続け、拘留中に亡くなります。
仁科は事件現場から逃げていく別の男を目撃していたと主張していました。
その男こそ、イチケイが扱った窃盗事件の被害者で、国税庁のOBだった志摩総一郎（羽場裕一）でした。
以前、みちおが判決を下した事件で、パン屋を経営する道を失敗し、前科６犯の窃盗犯になった男、岸田（バカリズム）が窃盗に入った家の被害者が志摩。
この窃盗事件がきっかけで、志摩が所長を務めるオメガ会計事務所が東丸電機を含む複数の大手企業の脱税に関与していた疑惑が浮上。
坂間（黒木華）は仁科の妹、由貴（臼田あさ美）を訪ねる再審請求をすれば１２年前の事件の真相を明らかにできると説得するのですが、断られてしまいます。
由貴はフリースクールで自分の居場所を見つけるまで、ずっと「殺人犯の妹」と世間からののしられ、つらい思いをしてきたと吐露。
仁科が１２年前の事件で痛みを感じたからこそ、今、フリースクールに通う子供たちに寄り添えるのでは？と問いかけた坂間。
そんな坂間と入れ違いで、由貴を訪ねたのが、入間みちおの元後輩の弁護士、青山（板谷由夏）。
過去にイチケイで預かった少年犯罪を担当したこともあった青山瑞希（板谷由夏）。
青山の説得により、由貴は再審の請求に同意します。
青山は、由貴を同席させ、えん罪を晴らすには染みついたイメージを拭い去ることが大切だと会見を開き、彼女が再審に同意するきっかけを作ったのでした。
弁護人を務めることになった青山は、会見で、今回の再審請求について公開での審理を求めます。
再審を認める判決を受け、次長の検事、中森（矢島健一）と検察官の小宮（テイ龍進）は期限の３日以内に「即時抗告申出書」を出すよう、城島（升毅）、井出（山崎育三郎）に命じます。
城島（升毅）は中森と小宮の悪びれもしない態度に「人が死んでるんだ！自分のことなら好きなところへ飛ばすといい」と怒鳴りました。
そして、即時抗申出書が出された後、第１回公判が始まりました。
みちおはかつて自分が１２年前の事件を担当したことを前置きし、開廷します。
現場から仁科が当時、別の人物を見たと生前、証言していたことを話す青山。
ここで、その別の人物が、オメガ会計事務所で脱税をした志摩総一郎（羽場裕一）の可能性が高いと言葉をつづけた青山。
この事実を検察側が隠ぺいしようとしていると疑惑を向ける青山に対し、検察の小宮は反論。
みちおは、仁科が自身の無実を訴えたまま亡くなったことを話、再審であっても、職権を発動することを告げるのでした。
傍聴席にいた、入間みちおのファンである傍聴マニア（お笑いコンビ デニス）は興奮。
その後、みちおと、坂間、石倉（新田真剣佑）、川添（中村梅雀）は、志摩の妻、加奈子を訪問。
彼女はアパレル店を経営していて、夫が血をつけたまま、家に恐ろしい血相で帰宅したと証言しましたが、それは偽証でした。
しかし、志摩は当時、女癖が悪く、夫には愛想を尽かしていたと話す加奈子。
夫との夫婦仲が冷え切っていた加奈子はお金の為にあえて夫の志摩が犯人になるように証言した可能性が浮上。
さらに、みちおは加奈子の店で、新作の服を誉めますが、これもみちおの作戦。
志摩が以前の法廷で着ていた服は、プライベートブランド。
志摩が事件当時、良い紳士服を着ていたことを思い出すみちおや坂間。
志摩の妻、加奈子の店の経営はどこからかお金が出ていてその出所が怪しいと睨む青山。
しかし、後日、第２公判で、検察たちはみちおたちイチケイをこのケースの裁判から外そうと宣言。
判事の日高に頭が上がらない中森と小宮は、立場上、みちおたちを追いこもうとしていました。
このままでは、裁判官のみちお達への忌避申し立てに繋がり、入間たちは１２年前の再審に携われないかもしれません。
友坂という１２年前の件での仁科の知人に証言を聞いたところ、やはり日高が真実を覆したことが判明します。
第３回公判にて、日高（草刈民代）や中森（矢島健一）も法廷に訪れ、仁科の無実を晴らそうと奮闘する青山とみちお達。
中森や小宮は、志摩が脱税をしたり、事件を起こしたにもかかわらず、立場上、守られている現状を問い詰める井出（山崎育三郎）。
国税庁が中森に情報を渡し、志摩の脱税のことを知りながら志摩を庇ったと言葉を続ける井出。
次に日高が証言台に立ちました。
１２年前の事件の関係者、友坂という男に証言を聞いたみちお達。
友坂は、日高が上層部に忖度して、何の罪もない仁科に判決を下したと証言。
「日高さんが判決を無期懲役にしなければ、記者の真鍋さんも司法によって殺された・・奪ったのは命だけじゃない、苦しみを、その痛みを憤りを想像してみてください」と入間は目に涙を浮かべながら日高を厳しく追及。
法廷には、真鍋の妻（山田キヌヲ）も来ていて、涙を浮かべながら、仁科由貴（臼田あさ美）と共に様子を見守っていました。
「上に忖度して罪のない人に判決を下したのか？」と問うみちおに否定する日高。
「今回の判決は正しかったし、自分は上に忖度はしていない。あなたは裁判官失格です」みちおに対して、彼の裁判官生命の危機になる発言をした日高。
こうして第３公判は閉廷しました。
ところが、日高は裁判で入間に厳しい発言をした後、中森と屋上で話していました。
真実を話してほしいと問いかけます。
そこで、「１２年前の加害者は志摩総一郎」と答えた中森。
その様子を録音データで録音した日高は、音声を記者会見で流しました。
志摩がやはり布施を殺し、２か月前、志摩の脱税について調べていた妊婦の妻（山田キヌヲ）がいる記者、真鍋を殺したのも、志摩であると真実を公表。
これらの事実を、中森が上層部から伝え聞いたけれど、誰から聞いたかは不明、日高は自分の野心に負け、仕事上、上の地位を手に入れるため、忖度をして仁科を悪者にしたことを記者会見を開いて発表。
自分が真実から目を背けていた・・・裁判官の職を辞し、罰を受けるべきだと決意した日高。
裁判官失格なのは自分自身だと告げる日高。
その後、志摩が罪を認めて拘留されることになり、事件は解決。
真鍋の妻からもみちおたちに連絡がきて、イチケイたちが夫の真実に目を向けてくれたことへの感謝と、真鍋亡き後、真鍋が亡くなる寸前まで考えていたわが子、直輝が生まれた報告が。
みちお、坂間、井出、青山らはそのことを仁科の妹、由貴にも伝え、由貴もみちおたちに感謝し、兄の墓前で深々と頭を下げるのでした。
次週、謎めいた万引き事件に、みちおたちは挑みます。
イチケイのカラス７話感想・みどころ
１２年前の仁科の事件に決着がついて涙が出ました。
仁科は妹思いの優しい男であり、志摩の脱税事件を追っていた記者、真鍋も前回、無念の思いを抱えて、亡くなりましたね。
２人の命が法の裁きと誤った判決によって奪われたこのケース。
自分の非を認めない日高（草刈民代）が、最終的には自身の出世欲に負けて、無実の仁科に無期懲役の判決を下したり、中森が仁科と志摩、そして、殺された布施についての事実を知りながら、中森が上に忖度して、事実に蓋をしたことを記者会見で話しているのを見たときは、終わった・・・無事、日高が改心してホッとしました。
日高って結構、堅物で手強い人というイメージがあり、権力の強い彼女が入間たちを追いこんで、裁判に参加できないようにしてしまうのかなとか、みちおに対して、自分は上に忖度はしていない、真実を見抜けないみちおのほうが、裁判官失格だと発言した時、「イチケイ」史上、最大のピンチだなと感じました。
みちおが「日高さんが仁科さんの判決を無期懲役にしなければ、何の罪もない彼や、記者の真鍋さんの命が奪われることはなかった。真鍋さんや仁科さんの憤りや痛みを想像してほしい」という終盤のセリフは心に沁みましたね。
中森や小宮も、城島と井出の立場を危うくしようと躍起になっていたけど、２人が厳しい処分を受けなくて済んで良かったです。
今回は、板谷由夏さん演じる青山瑞希が真実から逃げず、みちおと同じように目の前のことから逃げずに立ち向かう精神、本来ならば被害者遺族の仁科や真鍋の家族の立場になって行動を起こしたことも、みちお達が裁判に携われたり、事件の糸口が見えたきっかけではないかなと思いました。
青山とみちおの信頼関係が実を結び、１２年前の事件の扉を開けることができた感動の７話でしたね。
