院内警察最終回あらすじネタバレ
武良井治(桐谷健太)は、榊原俊介(瀬戸康史)から恋人の夏目美咲(入山法子)の本当の死の原因は、自殺だったことを聞かされました。
「武良井さん、夏目美咲さんの死の真相についてあなたに知るべきことがあります。夏目美咲さんの本当の死因について、彼女は自殺したんです。」
「自殺?何言ってんだお前。美咲は副作用で」
「確かに治験による副作用は出ていました。あなたの恋人は外階段で倒れているところを発見されました。胸を打ち、心臓破裂。倉田先生が手術しましたが、手遅れでした。」
病院の外階段からの転落が直接の原因で、榊原が緊急オペを行ったものの、運ばれてきた時には既に手遅れでした。
「手術記録はないぞ。大体転落死なら外相があるはず。遺族が怪しむはずだ。」
「胸を転落した時、強打していました。エンゼルケアをした看護師が確認しました。」
「仮に事実ならなんで隠ぺいするんだよ?」
「治験を中止せざるを得なかったんです。新薬の治療に影響が出る。真実を知れば誰も幸せにならない。」
「私は妹のような患者を救うために医者になった、でも、権力には逆らえなかった。」
「自殺じゃなくて事故かもしれないだろ」
「飛び降りる前に、靴がそろえられていました。夏目さんは看護師ですよね?末期だからこそどうなるかわかっていた」
「あり得ない、だから本人も治験に参加して」
武良井は思わず、榊原の頬を殴りつけてしまいました。
「しかし本心とは限らない。家族や親しい人から延命を望まれたら、治験を拒否できますか?これを知らせたところ誰も幸せにはならない。訴えたところで誰も止めません。」
病院側が美咲の死を隠ぺいしたのは、治験の副作用と転落死によって病院の管理体制を問われ、新薬の治験に影響を及ぼすからでした。
「武良井さんどこ行くんですか?」
「榊原の言うことが正しいなら、監視カメラに写っているかもしれない。」
榊原から告げられた真相を受け入れられない武良井は、院内監視カメラの映像を調べ直します。
映像には廊下で胸を押さえて苦しむ美咲が監視カメラの資格になる方向へと歩いてゆく姿が映っていました。
「資材室?患者さんが入るところじゃないのに…」
カメラに写っていた資材室に、川本と着いた、武良井は、美咲が向かった先に外階段へ繋がるドアがあったことを知りました。
「ここには何度も来ていたのに…」
その後、武良井は美咲の母、百合子に電話を掛けました。
「夜分遅くに失礼致します。美咲が亡くなった時の状況について知りたくて。」
「治くんが美咲のことを思って、院内警察になって治験のことを調べてくれたのね。でももうとらわれないで、私はもう前を向いているから。ありがとう。」
武世依は、美咲の闘病日記をもう一度、捲りました。
「治は幸せに生きて」
病気の症状が進行し、たどたどしい字で書かれたメッセージ。
治は、榊原を殴ってしまった事もあり、美咲の死について更なる真相を探る為、院内警察を辞職することにしました。
「公にしないんですか?美咲さんの事。」
「美咲の家族も前を向いているのに、また打ちのめすようなことしたくない。川本さんは院内警察の戦力になっているよ。」
「そんなことないですよ。私よわっちし…」
「自分で見つけたほうがやりがいがあるよ。じゃあね。」
武良井が去ってから、川本と横堀室長は心配します。
そんなある日、切り裂かれた榊原の白衣がゴミ箱から見つかりました。
現場には口紅の痕が残されていました。
腫瘍外科医の尼子唯織(さとうほなみ)は、榊原に会う前に赤い口紅を使っていました。
榊原は院内警察を訪ね、阿栖暮総合病院で起きているいたずらについて相談。
「お、お任せ下さい…院内警察ですから。」
どこか頼りないような川本と彼女を見守る横堀に依頼することにした、榊原。
武良井は美咲と飲んだバーに夜いました。
美咲はかつて患者の悪性腫瘍を看護師として探り当てたことを話していました。
「何?俺、営業終了したんだけど。」
「今回だけ、お願いできますか?」
やさぐれた武良井ですが、川本に自分がいるバーの位置情報を送るのでした。
そこへ榊原が。
「川本さんなら来ません。私が行くと言っていましたので。病院で事件が起きているんです。外科部長として病院の治安を維持するために来ました。一つ一つはいたずらみたいなレベルですが。」
「10カ月前から?」
「院内交番は3Kで信頼されていませんから。」
「この口紅の痕は?」
「事件の際に必ず残されています。」
「ていうことは同一犯か…再会したのは2ヶ月。」
「事務に報告しても対処されず、証拠だけ残されています。」
横堀から預かった資料を武良井に見せる、榊原。
なんと、美咲が死んだ直後でした。
美咲は亡くなる前、何かを見ていました。
それは口紅の痕…。
「武良井さん、戻ってきてくれたんですね。」
「川本さん、榊原先生、よこしてくれてありがとう。」
「犯人は白衣が切り裂かれて、攻撃性が上がっている。」
武良井は横堀からもらった大量のチュッパチャプスの花束を受け取り、好きなフレーバーを食べながら独自の捜査を開始。
間もなく、伊藤(西村元貴)が、酸が混じったアルコール除菌液で手を拭き、火傷してしまいました。
以前も、結依が亡くなる前に、病院のテレビの電源が抜かれていました。
「金庫の傍に口紅が残っていたけど半年前にピタリと止まっている。」
助っ人として、上條(玄理)、尼子唯織、白石日向(工藤美桜)、伊藤に協力を申し出た、武良井。
7月25日に資材室で筋弛緩剤がなくなっていた事が判明。
「犯人は自己顕示欲が強く大胆不敵で用心深い。サインを残すのは自分の力を試したい、院内の人間で病院を恨んでいる。あんた、榊原先生に繋がっている。白衣の件しかり手術用器具がばら撒かれていた。誰かの恨み買ってない?」
「誰か…」
「でも悠長にしている時間もない、取り返しのつかない事になってからじゃ遅い。」
その頃、犯人は外科部長室に侵入し、ゴルフクラブで外科部長室を荒らしていました。
「誰がこんなことを…」
その後、看護師と上條は榊原が明日、難易度の高い手術を控えていることを心配していました。
「榊原先生、大きな手術を明日控えているのに。手術室3だっけ?」
「確かに高難易度の手術だけど、榊原先生なら…」
この2人の会話に聞き耳を立てている白衣を着た医療従事者が通り過ぎました。
大動脈二弁の男性患者の手術を控えた、榊原。
なんと犯人は女性の医療従事者で、患者の点滴に何かを刺しました。
「工藤知子さん。看護師が何故ここに?犯行を待っていたら後手後手だから。自己顕示欲が強いあなたは模倣犯がいたらやると思った。」
外科部長はおとりになる事を快諾してくれた。
外科部長室をわざと尼子に荒らさせて、工藤を挑発していたのです。
「工藤さん、現行犯です、話…聞かせて下さい。」
「榊原先生の事、みんなの前で罵倒してひどい!」
「まさかそんなことで?」
「そんなこと?」
「こんな頑張ってるのにみんな私を責める。なにが白衣の天使だよ。こっちだって人間だ!」
「昨年の7月25日、資材室の筋弛緩剤の数が合わない。誤って廃棄されたものとして片づけられた。でもあなたのロッカーの中にその時の筋弛緩剤が入っていた。なぜですか?廃棄物の中から見つけたふりをして抜き取った。7月24日の深夜、筋弛緩剤を盗んだあなたは今日と同じことを実行しようとしていたんじゃないんですか?この女性、知っているか?」
「私じゃない!し、知らない!私のせいじゃない」
「何があんたのせいじゃないだ…美咲に何をした?」
あの日、美咲が筋弛緩剤を知子が3本持っていたことを資材室で目撃していました。
それを指摘し、階段まで追いかけました。
「なんなんですかあなたは…警備員呼びますよ。」
「良いですよ。私も看護師なんです…」
美咲は知子が筋弛緩剤を3本盗んだことを知り、階段まで追いかけました。
揉み合ううちに、美咲は知子に突き落とされてしまったのでした。
「絶対私のせいじゃない!あれは事故だった!」
日頃から赤い口紅をつけていることを看護師長から指摘されたり、理不尽なクレームを言う男性患者に耐えていた、知子。
「武良井さん?」と川本。
武良井は泣きながら死の真相を知り、怒りでいっぱいに。
「あんた本当に看護師か…看護師なら…美咲はもっと…」
あの時、見過ごさなくて良かった…あの日からずっと私は治と生きている 治は幸せに生きて。
「看護師は些細なことで敏感なことが大事」
武良井は知子を殴りつけようとしますが、良心からソファーに拳をあてました。
「川本さん…警察呼んで。」
「美咲さんは治験の裏で行われていたもう一つの闇を見過ごさなかった。」
横堀は美咲が、資材室の筋弛緩剤を廃棄したと見せかけて持ち続けていた事に触れました。
美咲は生前、つらいことを乗り越える方法を武良井と話していた時、「美味しいものを食べ、お笑い番組を見て、孤独でいないことが大事」と、微笑んでいました。
「気付かぬうちにストレスが積み重ねていたんですね。」
川本と横堀は武良井のストレスに寄り添います。
「警察が一番嬉しい事は事件を未然に防ぐこと。」
院長(山田明郷)は、知子の件を隠ぺいし、インサイダー取引をしていました。
ベンチャー企業の未公開株の為に、夏目美咲が死ぬ直前まで続いていた、知子の件を有耶無耶にしようとしていたのです。
榊原は今回の件で1年間の停職処分に。
「妹が亡くなった悲しみから、手術への興味がモチベーションに繋がりました。だから難易度あるオペを積極的に引き受けていました。武良井さん、私のギフトはドイツ語の方だと言っていましたよね。毒を意味する…僕は神から解けない謎を送られました。私が受け取ったギフトは毒のように私を侵食しているんです。」
「さっきから何言ってんだお前。毒に置かされているならそのまま苦しみ続けろ、ただ未来の患者を見殺しにするなよ。」
「あなたに言われるまでもない。」
「で?休業中はどうするの?」
「シニア劇団にでも入りますかね。」
「はぁ?」
「あなたは、どうするんです。」
川本が院内警察へ行くと武良井はいません。
「武良井さん辞めるんですかね?工藤知子さんの件が明るみになれば、院内警察も批判されますよね。医療現場で働くみんなが批判されないように頑張ります。」
「頼もしくなりましたねぇ。」
横堀は川本を見守ります。
「あの、父を見ませんでしたか?青い服を着ていて!糖尿病の薬の時間なんです。」
若い女性(Youtuberみゃこ)が、慌てた様子で話しかけてきました。
「大丈夫ですか?その賢、院内警察がお話を聞きますよ。」
武良井は院内警察に戻り、榊原は1年間の医療停止処分を食らうものの、休業後は復帰するとのことです。
榊原の胸ポケットには、武良井からもらったチュッパチャプスが。
それぞれの道を歩む2人と、周辺を見守る川本と横堀なのでした。
院内警察最終回感想・みどころ
美咲の死の真相がとてもとても悲しすぎました。
ベテラン看護師の薬物を不正に持ち込んだことを知り、看護師として、一人の人間として正義のために動きました。
しかし、パンドラの箱を開けてしまった彼女の命が奪われてしまうとは…。
人を殴っちゃいけないけど、武良井が榊原を殴りつけてしまうくらい冷静さを失う気持ちは分かります。
でも榊原が「白」で本当に良かったですね。
前半で登場した尼子唯織が、犯人が残す赤い口紅をつけていて、一瞬まさか尼子が?と疑ってしまいました。
自己顕示欲が強い割には、大胆不敵で用心深い、そして、自分の力を試したがっている…。
明らかに武良井と川本と親身に関わっている医師の誰かかなって思っていたらまさかのあまり目立たないベテラン看護師、工藤知子。
職場では赤い口紅を「看護師なのに不適切にもほどがある」と師長から指摘されたり、男性患者からのクレームで、「孤独」を感じていた、工藤。
誰も自分を評価してくれない孤独が彼女を追い詰めていたのだと思います。
しかし、筋弛緩剤を盗み、闘病する美咲を揉み合ううちに突き飛ばして、「自分のせいじゃない」なんて白々しいにもほどがありますよね。
武良井の激高と彼女を殴り飛ばしたいけど、人として抑制する葛藤に共感しました。
武良井は院内警察に戻り、榊原は1年間の職務停止後に医療現場に戻る、爽やかなラストに希望が持てましたね。
まだまだ、武良井とだいぶ、院内警察として成長した、川本の背中を追いかけたい最終回でした。