家政婦のミタゾノ5話あらすじネタバレ
かつて、「むすび家政夫紹介所」で働いていた「もとやん」こと、素子(山本舞香)を迎えに来た、三田園、実優(桜田ひより)、光(伊野尾慧)。
夜の11時に仕事をし、ライフル銃を使うことがあると近況を話す、素子。
その頃、高森修作(中村梅雀)の家に忍びこんだ女子高生、有坂凛(中島もも)。
書斎で金庫のロックを開けようとしていた寸前、高森に見つかりました。
「違うから!迷い込んだ猫を探しに来たの!腹巻!猫の名前、腹巻…鉄也!」
高森家に偶然、派遣された三田園(松岡昌宏)は、猫真似をして登場。
さらに、服Tシャツをスポンジで洗い、動物の毛が付着しているかどうかを確認。
それによって、凛が、猫など飼っていないと嘘を見破られてしまいました。
気まずさを感じた凛。
「猫の心配をする優しい子を泥棒扱いしてごめん。夕飯は食べたかい?」
「まだです。」
「じゃあうちで食べていきませんか?」
高森の家を後にしようとすると、ディナーに招待されます。
実は、周作は、世界中の美食家を唸らせた、伝説のシェフ・ムッシュー美月こと、「美月洋作」でした。
「むすび家政夫紹介所」では所長の結(余貴美子)、阿部真理亜(平田敦子)などが大盛り上がり。
昨年唐突に引退を発表後、不定期に自宅で晩餐会を開いている模様。
そんな晩餐会に訪れた、ITの革命児と呼ばれた、井原翔真(佐藤佑基)、音楽プロデューサーの、宇崎貴利(池田鉄洋)、グルメ雑誌編集長の、遠藤知佳(川久保晴)から、その正体を聞いた、凛。
ITクリエイターの井原は、若き凛を採用しようか考えますが、次に音楽プロデューサーの宇崎(池田鉄洋)も、「良い瞳をしている」と言って、凛に関心を持ちます。
間もなく、妻を亡くしたムッシュー、高森が自己紹介。
今日は、その妻の誕生日。
ふと、凛は金庫のパスワードが彼の妻の誕生日だとピンときた、凛。
一品目は、青汁の冷製スープ。
しかし、宇崎はスープを飲んだ直後に、冷や汗をかき始めたことに気付きました。
料理に無関心で、スープに口をつけた後、すぐに席を外しました。
そして再び、金庫の前に行き、ロックを解除して中に入っていた数枚の写真を見て、家を出て行こうと目論みます。
ところが、家は玄関も窓も閉ざされ、外に出られないように、高森が細工。
「完全に閉じ込められたようですね」と三田園。
周作は不気味な笑い声をあげ、集まった3人と凛をスープで毒殺しようと目論んでいました。
「飲みましたね?なんのスープだかおわかりになりましたか?」
「青臭さを消す特別な処理がされているのよ」と、遠藤知佳。
「気安くムッシュなどと私を呼ぶんじゃない!このスープには南米のイマワノキヨガエルの猛毒エキスと季節の野菜っぽいものとともに入れました。この砂時計が落ちるまで、1時間の猶予をあげましょう、人生最期の再考のフルコースをお楽しみください。」
「なぜ自分達が集められ、毒入りスープを飲まされたのか、これから出す料理を食べながら、それが分かったものには解毒剤を渡す」
高森周作の言葉に、思い当たることはないか考えるゲスト達。
宇崎(池田鉄洋)が高森に突っかかります。
「この野郎!解毒剤を返せ!」
しかし、高森はナイフを宇崎にちらつかせました。
「待って!私、たまたま招待されただけで関係ないじゃん!」
「たまたま?たまたま?うちの金庫を開けようとして金目のものがないか探していただろう?自分のことしか頭がない君も同罪だ!」
「続いて2品目をお持ちします。毒は先程お出ししたスープに薄めて入れましたが、二品目には入っていません。」
一同の動きを観察する三田園と光(伊野尾慧)。
三田園は高森の根端や意図を察知しているので、冷静ですが、気の弱い光は自分も毒殺されるのではと不安げです。
「あの…!僕、スープ飲んじゃったんです!家政婦として失態を犯しました。…助けを!」
「相変わらず素直ね。」
光は「タスマニアデビル名前の割にかわいい」という暗号を使い、「むすび家政婦紹介所」にいる、実優に送信。
「助けて」のメッセージなのではとすぐ察知する、実優。
しかし、阿部、式根志摩(しゅはまはるみ)、結頼子(余貴美子)は相手にしません。
その頃、三田園はオスは他のメス鳥がいると他のメスに飛んでいくという「オシドリ夫婦」の語源の話をし、井原の弱みをつけ込みます。
井原は週刊誌に妻と共に取り上げられたことがありました。
三品目の辛いソースを使ったパスタに不安ながら舌鼓を打つ、一同。
三田園は辛さを軽減するため、オムレツを振舞います。
「子供の頃、こうやってオムライスに文字を描きましたよね。」
グルメ記事編集長の知佳の「匂わせ」ともいえる、「賄賂」をケチャップで描きました。
その頃、凛は大人達に問いかけます。
「みんな本当に心当たりないの?このままじゃ私たち死ぬんだよ?」
「俺らにどうこう言うなよ!あのじじいがおかしいんだよ。」
「奥さんが関係あるんじゃないかな」
そこで、凛は喪失する高森を問い詰めます。
「あんたまでスープ飲んで、奥さん関係しているよね?答えて!おかしいじゃん」
「人生はなんのためにあると思う?…もう疲れた」
「私にそんなこと聞かれても…じゃあ、今死ねばよくない?勝手に死ねば?今」
実優(桜田ひより)が訪問。
実優は親友のやす子(やす子)から着信が。
やす子からドアを叩く、遠藤知佳、井原、宇崎がモールス信号を発していることを教えてもらいました。
宇崎はゴーストライターに記事を書かせ、井原は多目的ホールで不倫、知佳は、賄賂を利用して記事を作成。
三田園は、料理皿の上に3人のスマートフォンを置きました。
井原と知佳、宇崎はその証拠のLINEメッセージがそのスマホからヒットし、大混乱。
「お前らの腐った懐に入れるものはない。お前らの罪は違う。」
そこで、光は推理。
「あなた方は高森さんの奥様の死に関わっている。だからこそここに復讐目的で呼び集められた…」
「妻は大往生だったよ」
次に三田園が、高森周作が妻と共に実は洋食屋を経営していて、ムッシュと呼ばれるほど経歴を偽っていたことを伝えました。
ついに、高森は真実を話します。
宇崎は30歳当時に、アイドル崩れを数人連れて、無茶な注文をつけた、知佳は18歳で、ホットソースに水を入れていたずらをした、井原も知佳と同じ歳の学生時代に店を訪れ、店の箸をなぶったのでした。
「うわ…みんなマジクズじゃん」と、凛。
「反省などしても意味ない、お前らは18歳の若気の至りで軽いつもりでやったことだけど、自尊心を傷つけられ、誰かの人生を壊した人間に反省の余地などない。」
「お前らマジでクズだな…ばちクソクズだよ!」
そこで、凛は母に電話がかかってきます。
凛の家族は毒親で、一人娘の彼女に自分たちの借金を押し付けて、夜逃げをしようとしていたのです。
「凛!今あんたどこにいるの?お金の用意はできたんでしょうね!」
「誰がここまで育ててきてやったと思ってるんだ!恩返ししろよ」
凛の両親は2人とも、ひどすぎる電話をして切りました。
井原、知佳、宇崎はその内容に絶句。
思わず、高森も凛の境遇に同情します。
また、三田園は毒など最初から高森がスープに混入していないことをみんなに伝えました。
「毒は最初から混入されていませんね?」
「ええ。毒は入れていません。私は妻と共に守ってきた店を傷つけられたのが耐え切れなかった。」
「人生意味ないとか言っていたけど、意味なきゃ生きていちゃダメ?何か意味なきゃ生きていちゃだめなの?死ぬのが怖いから生きていちゃダメ?」
凛の本音と境遇に、この場にいた3人の大人や高森は正気を取り戻します。
「うちの金を金庫から盗んで、親から逃げ出そうとしたんだね。」
「生きている意味とかなに?それでも私は死ぬのが怖いし、生きたい。このままじゃさらわれる…」
「書斎の本棚の一番上の左端の本をとりなさい、そのへそくりをもって逃げなさい。ただし、どうしてもお腹が空いたらここに来なさい。生きている意味はなんでもいんだよ。その時はここにいるみんなで迎え入れてあげよう。」
凛は、本当に信頼できる大人にようやく出会え、自然な笑みを浮かべました。
そして、実優が友人のやす子(やす子)と通話しながら、高森家のドアをハンマーで壊そうとした寸前、三田園が中へ彼女を通し、事情を説明。
高森は本来の優しさを見せ、凛を引き取り、彼女と共に洋食屋を始めました。
かつて、高森の店で10代の頃、悪質ないたずらをした井原、宇崎、遠藤も、「いたずらダメ!絶対!」と店の宣伝に協力。
それぞれが新しい一歩を踏み出して、解決したのでした。
家政夫のミタゾノ5話感想・みどころ
経歴を詐称し、小さな洋食店で細々と妻と経営を続けながらも、井原、知佳、宇崎の若気の至りじゃすまされないいたずらによって、店を畳みざるを得なくなった、高森。
毒入りスープで恐怖を味合わせるという名目の、彼らがしてきた迷惑行為や人の人生を左右するほどの「罪」を自覚させる目的での犯行はとても切ないものがありました。
一方で、多目的ホールでの不倫、ゴーストライターに記事を書かせた偽造工作、賄賂をもらうなど、大人として情けなさすぎる井原、宇崎、知佳。
未成年の凛からしたら、どうしようもない存在ですよね。
このなかで唯一まともなのは、凛でしたね。
一時の気の迷いや反抗期なのかと思いきや、毒親育ち。
まだ高校生の彼女に借金を背負わせたうえに、暴言。
妻を亡くし、生きることに絶望した高森を叱咤した背景にある凛の心の叫びに胸が詰まりました。
「生きている意味がないと生きていてはダメ?死にたくないと思って生きるのはダメ?」
凛の奥深い言葉は、この場にいた大人達に大切なことを気付かせたのだと思いました。
若気の至りや今でいうところのバイトテロではすまされない、店を妨害し、人の人生を壊すことの重大さを、視聴者に投げかけた道徳的な5話でした。