ライオンの隠れ家6話あらすじネタバレ
牧村美央(斎藤飛鳥)がなぜ遊園地にいたのか、なぜ、母の橘愛生(尾野真千子)ライオン(佐藤大空)を抑え込んだのか。
「ママ!」
「愁人!」
「ママ!ママ!」
ショックで泣き叫ぶライオンの口を牧村は塞ぎますが、それでもライオンは泣き叫びました。
警察に連行されていく愛生。
「なんで何も言わないの?なにか言ってくれなきゃわからない」
「ごめんなさい」
立ち去る、美央。
記者の工藤楓(桜井ユキ)と、尾崎匠海(天音悠真)はただ見守るだけでした。
2人は須賀野かすみ(入山法子)の店でたむろします。
「あー疲れた」
「あの謎の女誰なんですかね」
「さぁねそれよりあの子の母親でしょ」
「開店前に来ないでって言ってるでしょ」
「あの子供、絶対橘愛生の息子だよな。しかも日常的に一緒にいる」
「ちょっと整理しましょう。小森さんと男の子一人とご家族の方がもう一人、橘愛生に会いに行って、そじょに現れたのが愛生と警察」
「議員の8股不倫。それよりいい記事ネタあるけど買う?」
「それより今母子の行方不明事件ですよ」
洸人(柳楽優弥)は状況が飲み込めない中、傷ついたライオンと共に帰ります。
ライオンはお気に入りのぬいぐるみさえ、投げ付ける程、美央にされたことや、母親から引き離された時にショックが消えません。
翌朝、ライオンは元気がなく、洸人はライオンの気持ちを察して、彼を抱き上げました。
「よいしょ、顔洗おうか」
「赤ちゃんライオンです」
状況の読めない美路人はつい、ライオンが幼児退行していると指摘します。
「みっくん黙って」
洸人はライオンの状況を察して、注意しました。
翌朝、洸人は職場で美央に事情を聞こうとしますが、牧村は会社を休みました。
彼女のアパートを夜に訪れることにしました。
「ごめん遅くに。少し話せる?全く状況が分かってなくて。警察が来ることも分かってなくて、姉のこと何か」
「ライオン君を守るためにはああするしかなくて。私からは話せなくて…本当にごめんなさい。」
一方、警察に連行された愛生(尾野真千子)は、息子、愁人=ライオン を殺害したと警察の取り調べで仄めかします。
ニュースを知った洸人は明らかな嘘にますます混乱します。
さらに、追い討ちをかけるように、ライオンのスマホに再びメッセージが届きました。
「その車に乗って下さい、全てをお話しします」
翌日、指定された場所に会いに洸人は、乗ってくれと言われた車に乗ります。
そこへ、X(岡山天音)が。
「姉とはどういう関係が?」
「柚瑠木と申します。ここで話すことは絶対口外しないで下さい。子供の命がかかっています」
「彼女から連絡が来て、あの子をあなたの家に送り届けました。」
「あの全然話が見えないんですけど」
「愛生さんはお金を持っていなくて、働くために動けない。」
「普通、警察に行きますよね。あんなメールで普通預かれるわけない」
「弟たちがむやみに見捨てるわけない。自分を受け入れてくれた唯一の家族だから、彼女はそう言ってみました。あなたの行動を見て一度お会いしようと思いました。代わりに牧村美央さんに協力を頼みました。あなたが警察に行かないように見張らせました」
「あの、さっきから本当に全く話が分かりません」
「彼女の選択は偽装死。遠い町で別人として暮らす、それが愛生さんの望み。ただ警察は自殺とみなさず行方不明として捜索しています」
「偽装死って」
「でも世の中にはそんな手段を選ばなければならない人間がいます。橘愛生は橘祥吾からDVを受けています。最初は愛生さんだったのですが、あの子にも…。それで僕に助けを求め。お金を工面し、自宅に遺書を置き、予定より早く家を飛び出しました。」
「そんな嘘、彼女は警察にいるんですよね」
「あの子をあの父親から、守ってほしい。偽造免許証も用意します」
「そんなことしたら犯罪です」
「だから!あの子を守るにはこれしかない。愛生さんの選択なんです」
そして夫の元から逃げる為に、ライオンを連れて、Xに助けを求めたのです。
「何処に行くの?」
「これがあればどこにいてもママと一緒だよ。ノートも入っているから見つけられる。」
その時、ライオンに、ライオンのぬいぐるみを渡したのでした。
橋のたもとに、愁人に決死の思いで言い聞かせた、愛生。
「聞いて愁人、橘愛生も橘愁人もこれで終わり。もう一度、愁人と一緒に暮らす為に、新しい名前で暮らすの。その時、愁人はライオンになるんだよ。百獣の王になるの。そしたら、絶対迎えに行くから。約束するから。それまではきっと優しいお兄ちゃんたちが守ってくれる、ママはそう信じてる。だからちょっとの間だけ、いい子で待ってて?」
「その後、首を絞めたんです。息子は気を失ってそのまま橋から突き落としました」
警察で嘘を言う愛生。
取り調べを受ける、愛生。
「もう育児に疲れたんです。」
「それで息子さんと一緒に心中を?」
「私も飛び込もうと思ったんです。でもなんか気付いちゃったんですよね。息子がいなくなれば一人で楽しく生きていけるって。新しい人生を始めようと思いました。」
洸人は美路人にもわかるように優しく説明します。
「みっくん、効いて。ライオンはお父さんから逃げる為にずっとかくれんぼしてたんだって。きっと怖かったんだろうな。…日が落ちるのが早くなったね」
「この色はオレンジです」
洸人と美路人が子供の頃から世話になる食堂の店主、寅吉(でんでん)の元で過ごす、ライオン。
彼をを迎えに行く、美路人と洸人は、ライオンが算数ドリルをすらすら解き終わったところに遭遇しました。
「すごいよ算数ドリル制覇した。今は何かに集中していたほうがいいんじゃないかな」
寅吉は、ライオンを気遣いました。
「よくここまで頑張ったね…頑張ったね」
洸人は精一杯の言葉をかけ、ライオンを励ますのでした。
その後、牧村美央に電話し、美央はお墓参りをしていました。
「莉乃」と書かれた少女のお墓。
「話聞いてたんですね」
「急に巻き込まれて不安だったんですよね。」
「保育士時代に、親から虐待受けていた子のお墓です。でも新人だった私はどうすればいいのかわからなくて…園に相談したけど結局動けなかった。その後、その子が亡くなったって聞いて。私が自分でもっと早く動いていたらきっと何か変わったはずなのに。その子もきっと大人になれたのに。それを理由に保育士を辞めました。柚瑠木さんに出会ったのも、洸人さんとショッピングモールに会った日です。それで私を利用しているんです。」
「ひどいな」
「ひどいのは私です。過去に自分がしたことも償えるのかなって。でも気付きました。亡くなってしまった子とライオンくんは違う、償えない。やっぱり最初から全部小森さんに話せば良かったんです。なのに言わなかった。ライオン君にも怖い思いをさせて」
「だけど、結果的にそれでライオンを守れた。だからありがとう」
夕方になり、祥吾は息子の愁人=ライオンの行方が未だ分からずに焦っていました。
「大丈夫か?珈琲淹れるよ」
橘春一(黒田大輔)は、祥吾に声を掛けました。
「愛生が愁人を殺すわけない。必ず見つけ出す」
「なら世間を味方について、探しますか」
協力者(後藤剛範)と話す、祥吾。
役所では、洸人が、貞本(岡崎体育)から、愁人の顔写真をついに、祥吾が紹介したことをネットで伝えました。
「おいこれお前のところで預かってる子供じゃねぇの?わかんねぇけどなんかやばいことになってるんじゃ」
「え…」
楓と悠真が帰社した洸人を追います。
「小森さん」
「また来ちゃいました」
「なんなんですか」
「今までプライバシー保護で写真なんか出さなかったのに急に何なんですかね」
「僕のところに来られても困ります」
「随分焦っているみたいですけどどこへ行かれるんですか?」
「なんで言わなきゃいけないんですか」
「この前この写真の子に会おうとしましたよね。遊園地で。橘愛生に会おうとしたでしょ?橘愛生とは連絡をとっていないんですよね」
「何も話すことはない。貴方達なんの真似がしたいんですか!」
「あなたは何を隠しているんですか?」
そこへ機転を効かした、美央が洸人を楓たちから遠ざけました。
「あ、車待たせてますよ。デート行きましょう」
「ごめんなさいまた勝手なこと」
「ありがとう。遊園地でライオンのこと見られたみたいで、結構まずいことになってる」
「いえ。私も協力できないですか?」
「え?」
「信用してもらえないとは思いますけどみんなのことずっと見てきたから。3人解いて楽しかった。そんなの理由にならないって思うかもしれないけど今更関係ないなんて思えなくて。無理ですかね」
「そうだよね。もう関係ないなんて思えないよね」
「なにができるんだろう。どうしたらライオンを」
「あのただの気休めにしかならないと思うんですけど」
美路人を職場に迎えに来た、美央と洸人。
「牧村さん僕のファンです。ライオンの口を押えました」
「私が悪いんです。美路人さんにもちゃんと説明しないと」
その後、美央はライオンに、謝ります。
「ごめんね、許してくれる?」
「昨日話したでしょ?ライオンを守るためにやったんだって」
夜に、ライオンの身を隠して守るために、美央はライオンの服を買いました。
さらに、美路人もライオンにゼブラ柄の服を着せようとします。
「シマウマは敵から身を守るための服です。シマウマは視野が広く外敵から身を守れます。特技は後ろ蹴りです」
髪も切ったライオンは見違えるようになりました。
そして、ライオンはなぜか美路人が選んだゼブラ柄の服を選びました。
「2人共ちょっといい?」
ライオンと美路人を呼び止める、洸人。
「この中のノートにライオンとお母さんの約束事が書いてある。そうだよね?この中にもう一つ、新しい約束を追加したい。ライオンのお母さんが戻るまで3人で笑って暮らす事、ライオンを守るって約束する」
「でもママはいなくなった。どこか行っちゃった」
「なんでだよって思うよね。でもライオンのお母さんきっとは諦めていない。まだ思いは続いているんだよ?でも今すぐには難しい。だから僕達に頼んだ。ライオンを守って。」
「ママが洸人にそう言ったの?」
「この前ママにそう頼まれたんだ。」
愛生が警察に連れて行かれる寸前、「ライオンを守ってあげて」と呟いたのでした。
「だから3人で一緒にお母さん待とう?」
「僕とお兄ちゃんとライオンは、同じプライドの仲間です、安全なプライドです」と美路人。
「ママ、次に会える?」
「それまでに一緒にもっと強くなっていよう」
「約束、約束」
その頃、Xはライオンの様子を小森家の生活音を盗聴しながら見守っていました。
洸人は、ライオンが名指しでどんどんSNSで話題になっていることで、心配になります。
朝、美路人はライオンが牛乳をこぼして大騒ぎしました。
「僕も飲む」
「早くみっくん」
「マヨネーズは?」
「いる」
「ライオンがぶつかって牛乳がこぼれました。ああ、ライオンが牛乳こぼしました」
「みっくんごめん」
その頃、祥吾は愛生が置いて行った写真から、小森家のアルバムと、愛生の手紙を探しました。
愛生が小森家の母と写る写真。
まだ祥吾が何もしなかった時期、愛生が指輪を見つめ、言っていた言葉を思い出しました。
「まだ見てる」
「初めて家族ができたからさ」
怒りでいっぱいになる祥吾はアルバムを弾き飛ばしました。
そして小森家には、工藤楓が訪ねてきました。
「え…?」
洸人は楓が自分たちの姿を嗅ぎまわる事に危なさを感じていました。
ライオンの隠れ家6話感想・みどころ
橘祥吾という男が怖すぎますよ。
ライオンこと、息子の愁人への執着が背筋が凍りる程、恐ろしいです。
実在の児童虐待事件でもあるように、虐待の加害者は、家族を人間とみなさず、所有物やサンドバッグ代わりに、自分の傍において、精神的な依存傾向がありますよね。
祥吾も恐らくその類の人間なのでしょうか。
橘建設の自分の代を継ぐ愁人に執着しているのかなとも思います。
「私の家族」と言った相手が自分ではなく、小森家であることを知った彼は、愛生に裏切られたと被害妄想をしていますね。
可哀想なのは自分…気に入らない状況にいるのも自分…。
祥吾の思考回路がもしそうならとても寂しい人間だと思いました。
ライオンが、美央に心を一時閉ざしたものの、彼女が自分を守るために母親から引き離したとを理解できて良かった。
ライオンは賢い子だから、まだ幼い部分はあるものの、順応性が高い子だと思います。
彼を守る事に全力で力を注ぐ、洸人、美路人の絆の深さに心打たれました。
愛生がライオンを守るために、「橘愁人」「橘愛生」の名前を捨て、新しい自分として生きていく決意は相当、根性と覚悟がなければできないと思います。
ライオンが「ライオン」と名乗る深い意味は、母親の全ての愛が関係しており、涙が止まりません。
息子がいない人生は楽だと刑事に嘘をつく愛生には、ライオンへの愛情を根底に隠しているのが伝わり、さらに泣けましたね。
愛生の「偽造死」という選択は間違っていないと思います。
「ライオンはプライドの仲間だから守る」
「愛生と再会するまでに強くなって笑顔で暮らす」
小森家の約束と、ライオンへの父性のような愛情がとても温かくて、優しい涙が溢れた6話でした。