嘘解きレトリック

嘘解きレトリック7話 赤い服の女の謎は?幽霊屋敷にご用心

嘘解きレトリック7話あらすじ・ネタバレ

端崎はある事件現場へ。

被害者は、鶴ケ崎の隠居している男性です。

「ご隠居が殺されたのよ」

「はぁ物騒だな。あの屋敷を通るのか」

そう呟くのは桐野貫二(黒羽麻璃央)。

端崎が他の刑事と共に、ご隠居の男性の死を悲しむ下宿人の男から話を聞きました。

「汚い服に汚い靴の男を見ました」

祝左右馬(鈴鹿央士)と浦部鹿乃子(松本穂香)はその夜、湯たんぽと、半纏を手に入れました。

「湯たんぽだ」

「これで僕達も寒さを乗り越えられる」

「寒い時期ですからね。タロちゃんも風邪ひかないようにね。寒くなってきたね」

「うん、平気」

「タロ坊、なに描いているんだ」

「お父さんとお母さんかな?」

鹿乃子はタロの子守りの相手をします。

左右馬が帰宅すると、左右馬が行きつけの小料理屋の一人息子、タロ(渋谷そらじ)が既に来ていて、両親の多忙により、少しだけ彼を預かる事になりました。

翌日、食事処、「くら田」で昼食を食べていると、疲れた顔をした端崎馨(味方良介)が来ました。

一昨日、三十三番街で発生した強盗殺人事件を担当する端崎はその捜査が難航していたのです。

「三十三番街で起きた強盗事件だ。ご隠居さんが殺されたんだ」

話を聞いていた倉田達造(大倉孝二)が、三十三町の裏には、幽霊屋敷があるのではないかと反応します。

「幽霊が出るって噂の屋敷があるんだ。10年前にも。一昨日か11月18日。偶然にも10年前も同じ。11月18日」

「ええっ?!」思わず驚く鹿乃子。

「常連さんで、美味しい美味しいって言って食べに来てくれた。奥さんを殺すなんてな」

その屋敷では、10年前に住んでいた足立画伯が妻を殺害して、行方不明になりました。

殺害された妻の幽霊が出るという噂がありました。

その時、ヨシ江(磯山さやか)が病院にショールを忘れたことに気付きます。

「ああショール忘れた」

「いつもただでご飯を食べさせてもらっているので」

「僕は行かないよ、寒いから」

「じゃあ鹿乃坊にはうんと大きなつくねを味噌汁に入れてあげるよ」

鹿乃子が手助けをしようとすると、左右馬はつくね団子につられて同行することにしました。

それを聞いた達造が夕食にサービスの食材を追加すると言うと、左右馬も同行します。

左右馬と鹿乃子が病院でショールを受け取ると、何やら病室が騒がしい様子です。

病室では、「カフェーローズ」で働く女給のリリー(村川絵梨)が、男を厳しく問い詰めていました。

「嘘付くんじゃないよ!」

「嘘じゃないって」

リリーが問いつけていたのはカフェーの常連客、桐野貫二(黒羽麻璃央)。

「見苦しいもの見せてしまったね。」

鹿乃子と左右馬に詫びるリリー。

「俺、貫二って言います。普段は雑誌や広告の絵を描いて生活しています。リリーさんと映画を見る約束をしていて、何時もの道と違ってあの屋敷を通らなきゃいけなくて。女の顔が映ったんだ。絵だってあるよ。」

「ばかばかしい。そんな作り話で私を誤魔化そうとして」

「女ですよ!俺のこと知ってるって言ってて!」

「私が話すよ。全く話になってないじゃないか。映画を見る約束をしたのに貫二は時間になっても現れなくて、代わりに知らない女が来たのさ」

一昨日の夜、リリーと貫二は、映画を見る約束をしていたのですが、貫二が時間になっても現れず、約束をすっぽかしていました。

「これあんただよね?昨日ワケアリでさ、2枚もチケットくれたんだけど。一夜のことで、貫二のことが忘れられなくなっちまったって言ってたよ。」

女の話によると、貫二は、その女と一夜を共にしてしまったようです。

「全然連絡なかったけどあとで聞けば骨折して入院したって言うから」

また、映画館に向かっている途中、三十番街の幽霊屋敷で女の幽霊を見て、転んで骨折してしまい、そのまま入院しているとのことでした。

映画館で貫二を待っていたリリーは、貫二と一夜を共にした女性(坂東希)に声を掛けられていました。

その女性が貫二を探しているということで、リリーは約束を破った浮気者と腹を立てていたのでした。

「時間とって悪かったね。探偵さん。恋人ごっこも終わり。私があんたに本気になるわけないじゃないか」

「リリー!」

鹿乃子は貫二の言葉に嘘がないことがわかると左右馬に合図します。

「リリーさん!彼嘘言ってないですよ。彼の事信じてあげてください。」

「客はみんなそういうんだよ。客は真似事だ。あんたをあの時、雇わなくて良かった。真っ直ぐで危なっかしくて見てられない。じゃあね」

その夜、左右馬が幽霊屋敷に向かいました。

「俺は肝試しに用はない失礼するよ」

端崎は途中で帰ろうとしますが、結局ついていくことに。

「足立夫人が死亡。通いの女中が目撃している。容疑は行方をくらました足立画伯に。」

「貫二さんが見た幽霊は足立さんの奥さん?」

「それはおかしいよ。幽霊は首吊り遺体で見つかった。足立の奥さんは刺されて亡くなったんだよ」

「左右馬、お前が言っているのは強盗事件だろ。関係ないじゃないか。それになんで私を連れて行くんだ。」

「一般市民だけじゃ侵入できないだろ」

「不法侵入に私を巻き込むな」

その後、足立画伯が描いた女性の顔が切り込みがあり、足立画伯が疑われた事がわかりました。

「ここって?」

「貫二さんが見た幽霊の部屋だよ」

「でもさっきまで確かに聞こえていました。」

間もなく2階から閉じ込められている男性の苦しむ声が聞こえてきました。

「助けて、助けてくれ」

「幽霊は女の人だったよね?この声おっさんっぽくない?」

「男の人?」

「幽霊に構う暇はない」

「なんか苦しそうじゃない?」

しかし、2階に上がると男性はいません。

「貫二さんが描いた幽霊の絵。」

「どうして貫二さんには女が首を吊ったように見えたんだろ。貫二さんは女が首を吊ったって言ってたけどこの絵はそうは見えないでしょ?」鹿乃子くん灯を!」

「はい」

「幽霊女はここから貫二さんを見ていたんだ。貫二さんから見たら首を吊っているように見えるでしょ?」

「女の人は椅子に上がって一体なにを?」

すると、隠し扉が動き、男性(温水洋一)が。

「た、助けて…あ、あっち」

なんと足立画伯の白骨化した遺体が男の指さす方にありました。

「まだ2日しか経ってないのか」

「その傷じゃもう逃げられない。全てを話してもらおうか」

「仕方ねぇ。どうせ地獄に行くならあの女も道連れにしてやりてぇもんだ。一昨日の夜、爺さんを刺した後、しばらくどっかに隠れようと思ってな、逃げてる途中でこの屋敷を見つけた。隠れ場所を探したら、女が出てきたんだ。女はいい隠れ場所があると俺をこの部屋に連れてきた。」

女性は男(温水洋一)を刺して放置し、去りました。

「急所は外れたが空腹と寒さで気を失った」

「私達の声で気が付いたんだな。その女は一体誰?」

「そいつだ!そいつが俺を刺したんだ」

左右馬が立つ、肖像画にその女性の絵が。

「え?足立夫人が刺したんですか?」

「足立夫人は10年前に亡くなってるはずです」

「ということはこの人を隠し扉に連れてきたのは足立夫人の幽霊?」

「違う、この女は足立画伯が描いたモデル。この屋敷は全てを知ってるんだ。リリーさんのところに現れた謎の女。どこの誰か分からないけどこの女は貫二さんのことを探している。10年前の事件の女。リリーさんが貫二さんに与えた情報は?」

その頃、リリーとあの女性はばったり再会していました。

「また会ったね」

「また会ったね」

「端崎さん、この女が映画館で会った女だよ」

リリーは横にいた刑事の端崎に女を紹介しました。

「警察です。お話をお伺いします」

「女は足立画伯に一方的に思いを寄せていました。画伯が婦人の絵をもっと描きたいと言って女を拒絶したことに腹を立て画伯を殺害。屋敷から逃げようとしたところで夫人に遭遇し、逆恨みから夫人を殺害。夫人殺害を画伯によるものだと見せかけるために、隠し部屋に画伯の遺体を殺害。肖像画を切り取ったのも女の仕業。隠し部屋のことは画伯を盗み見る為に知っていました。女は画伯の遺体見たさにあの屋敷を訪れたそうです」

「足立先生に沢山絵を描いてほしいと思っていたのにもう君来なくていいって言われて。先生は死んでなかった。先生は生きてる。だって死んだら骨になるでしょ?先生が夢に出てきてあたし嬉しかった。先生の夢を見る為に屋敷に会いに行ったわ。男も先生と一緒に隠し部屋に入れてあげた。先生も寂しくないと思って。でも男に先生のことを見られてしまったの。」

強盗と遭遇した、足立画伯の元モデルの赤い帽子の女性。

「そして女は屋敷で強盗犯に遭遇した」

「騒いだらぶっ殺すぞ」

「血の匂いがする。安心して。良い隠れ場所がある」

「見たな?」

「うわあああ!」

そして、強盗(温水洋一)を刺した後、窓から外を見ると、貫二と目が合った女性は、貫二を口封じしようと接触を考えていたのでした。

現代

「口封じのために貫二さんを探していた」

「幽霊なんていなかった。生きている人間のほうがよっぽど怖いです。午後から女の証言をとらなければいけませんが、事件が解決して良かった。左右馬、ありがとう」

貫二の見舞いに行く鹿乃子と左右馬。

「これ、食べて。僕、事件に巻き込まれるところだった。ホントに有難う。2人は命の恩人だよ。絵は警察が返してくれたんだ。でもフラれちゃった」

「でもリリーさんにもきっと」

リリーは貫二を病室には訪ねず、部屋の前に花束を置いて立ち去ろうとします。

「リリーさん。これ貫二さんの…」

「今更、何も言えないよ」

「貫二さん嘘付いてなかったんです」

「え?」

「リリーさんも答えてあげてください」

鹿乃子の説得にリリーは貫二の元へ戻りました。

目が合い、微笑み合う2人。

「リリー!」

「馬鹿だよ私は、ごめんよ貫二、ごめんよ貫二、ごめんよ、貫二」

「ごめんよ」

「いいんだよ」

鹿乃子と左右馬は2人の和解を喜んで病院を後にします。

左右馬がリリーが貫二に渡すはずだった花束を持ち帰りました。

「お花…」

「あの2人には花なんかなくても良いのです」

そこで、貫二は「幽霊屋敷」だった足立邸へ行き、足立邸の門の前に花を手向けました。

鹿乃子と左右馬は風邪をひいたようで帰りました。

「これで最後だって言われたの。先生を問い詰めたの」

「問い詰めたって?」

テーブルを叩き、憤りをあらわにする女性(坂東希)。

「奥さんは死んだのに私のことを見てって言ったの。最後なのに先生嬉しそうだったの」

その夜。

風邪をひいた鹿乃子と左右馬の元に、倉田達造(大倉孝二)と、ヨシ江(磯山さやか)が、鍋を持ってきてくれました。

「鹿乃坊、先生、風邪ひいたんだって?」

「ネギとつくねと…俺からの感謝の気持ち。足立さんさ、良い人だったのよ。うちの飯気に入ってくれてな。奥さん殺すような人じゃないよ。ありがとな、左右馬。亡くなって10年ずっとあの人、屋敷で一人だったんだな」

「あ、このお鍋ね、足立さんの好物が入ってるの。風邪早く治してね」

「有難う御座います。」

「それにしても同時に2つの事件を解決するなんてすごいですね先生」

「本当にそうなのかな。同じ町で同じ日に殺人事件が起きる。殺人を犯した強盗犯と偶然鉢合わせ。女が強盗犯を隠そうと屋敷の隠し扉を操作する。偶然、屋敷の前を通りがかった貫二さんが見てしまう。すごく重なってない?」

「偶然重なってます」

「足立さんは画家、貫二さんも絵描き。なんかすごい寒いです、寒いです、先生」

「誰かの意志が働いたみたいじゃない?」

ふと、扉が揺れ、停電と雷鳴が鳴り響きます。

やがて電気が復旧します。

「寒いさっきより寒くなってきた。食べよう、鍋を食べよう鹿乃子くん、せっかく大将が作ってくれたんだから」

背筋が凍る怪談のような出来事に、寒さに身を震わす、鹿乃子と左右馬なのでした。

嘘解きレトリック7話感想・みどころ

本日のエピソードは、鹿乃子の嘘の能力が発動しない緩やかなストーリーでしたね。

前回の「人形屋敷」のような幽霊騒動。

10年前と同じ日に起きたたまたまの偶然が恐ろしかったです。

被害者の愛妻家と、冒頭で殺されてしまったご隠居の老人が不憫でした。

幽霊だと思っていた女性は、足立画伯の元モデルで、とても冷淡で残酷な女性でしたね。

自分の絵ではなく、妻の絵を描く足立に腹を立てて、夫婦共に殺すなんて…。

端崎が言っていたように人間が一番怖いと思える事件でした。

今回のゲストだった、黒羽麻璃央さん演じた絵描きの桐野と、リリー(村川絵梨)のサクセスラブストーリーは心温まりました。

最後に偶然が重なるホラーエピソードは、秋の夜長に聞いたら眠れなくなるような終わり方でしたね。

10年前の犯人と同じく、絵描きが関わった事件で、本当に偶々起きた出来事なのか後味が気になる7話でした。

 

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