ライオンの隠れ家

ライオンの隠れ家1話 凸凹兄弟の元にやってきた不思議な少年

ライオンの隠れ家1話あらすじネタバレ

母親に手を惹かれて、山梨県を歩く、少年。

大雨の中、彼を橋のたもとに連れて行き、無理心中しようとしますが、少年は生き残りました。

茨城県。

市役所に勤務する、小森洸人(柳楽優弥)。

彼は自閉症スペクトラムを持つ弟、美路人(坂東龍汰)と2人暮らしです。

両親を早くに亡くして以降、洸人は弟のルーティーンに合わせて同じ時間に起きて、家を出ました。

デザイン会社でなんとか働く美路人を迎えのバスに送ると、市役所の仕事へ。

「小森、仕事代わってくれない?」

貞本洋太(岡崎体育)は頼りになる小森を信頼していました。

「だから楽して生きてるあんたとは違うんだよ。こういうことじゃないんだけど!」

双子を育てる休職中のシングルマザーからの文句に対応する、小森。

「さっきの母親、一度ネグレクトで指導が入ってますよ。生活保護をパチンコに使ってます」

母親の状況を説明する、子ども支援課の牧村美央(斎藤飛鳥)。

「あのお母さん、自分のことで精いっぱいなのかも」

クレームを言う母親の立場を思いやる、小森。

「お前は優しいな。俺なんか子供と遊びたくて一秒でも家に帰りたい」

牧村と貞本は小森の優しさに感心するのでした。

弟の美路人を迎えに行くと、彼の仕事で描いた絵が、美術館で飾られることが分かりました。

美路人は絵のデザインや色彩、動物に関してはずば抜けた記憶力を持っています。

それが仕事に活かされています。

帰りは行きつけのとら亭へ。

「明日の食事代、まだでいいですか」

「いいよ、なんなら俺の葬式代の時でいいんだから。」

そんなある日、兄弟の前に突然、「ライオン」と名乗る少年(佐藤大空)が現れました。

「知らない人がいます!知らない人がいます!」

美路人はパニックを起こしてしまいました。

「僕、お名前は?」

「ライオン!」

「え?それ名前?」

「だからライオン!トイレに行きたい!」

「じゃあお父さんとお母さんに会うために、お巡りさんところ行こうか?」

「やだやだやだ!行きたくない」

「ああ、そっちに行っちゃだめ!」

美路人の部屋に上がり込んでしまった、ライオンを必死で止める、小森。

「お父さんお母さんが心配しちゃうよ。お兄ちゃんたちがお巡りさんに捕まっちゃうよ。」

家に上がり込んだ彼は唐突に言いました。

「ここで暮らす!ここで暮らします!見て!」

「僕に?」

ライオンは、小森にスマホを見せました。

差出人不明で「X」と名乗る人物は、どうやら、小森家にライオンの世話を当面の間任せようとしていました。

洸人は変化が苦手な美路人の為、ライオンを警察に保護してもらおうと考えます。

その頃、警察には切羽詰まった男、橘祥吾(向井理)が焦っていました。

山梨で建設会社を家族経営する次男です。

「お願いします。時間がないですよ。」

彼はある理由から、警察にいました。

間もなく、警察署の外で、張り込みする記者、工藤楓(桜井ユキ)は具合が悪いふりをして蹲り、祥吾を引き留めました。

「あのこのあたりで、お店知りませんか?」

「お腹空いちゃって」

ライオンはカレーライスにマヨネーズを掛けたがるこだわりがありました。

「これ一緒に読む!」

ライオンが無邪気に、動物図鑑を取り出すと、美路人が奪おうとしました。

「僕の図鑑です!僕の図鑑です!」

ライオンの物ですが、美路人も偶然同じ図鑑を持っているので、自分の私物と勘違いしていました。

「僕のだ、返せよ!」

奪い合った末、図鑑は案の定破れてしまいました。

そこで、パニックを起こした美路人は、頭を何度も壁に打ち付けました。

「お父さんとお母さんがいません!」

両親を亡くした時も、自閉症の障害のパニックを起こしてしまいました。

小森は「X」に、ライオンの親なのかどうかをメールしました。

入浴するライオンの体に虐待と思わしき痣を見つけます。

「この痣どうしたの?」

「転んだ!」

「転んだにしてはこういう痣できないよね」

「うるさい!あっち行けや!」

ライオンは育った環境ゆえの影響で、言葉の乱暴さが目立ちました。

ライオンから渡されたスマホに、「じゃあ後は宜しく」という差出不明のメッセージから、忘れてきたある人物を思い出した、洸人。

その差出人は、洸人と美路人にとって両親の再婚で家族になった、義理の姉、愛生でした。

「愛生、最近帰り遅いね」

「あんたに関係ないやろ。」

母親(坂井真紀)が話しかけても愛生は反発します。

関西弁で話し、反抗的で他人を信用しない彼女は、なかなか小森家に心を開けませんでした。

小学生の洸人(大角英夫)を朝方外に連れ出し、かき氷屋へ連れて行った思い出がありました。

無人のその店で無銭飲食した、愛生と洸人。

「あんた、ここから自由になりたいとは思わへん?」

「みっくんもいるしお父さんとお母さんは心配するし」

「じゃあ私は私の人生を生きてゆくわ!あとはよろしく!」

それが最後に見た姉、愛生の姿でした。

無責任にもほどがある・・・でも愛生なら分かると、確信して、もう一度メールを打つ、洸人。

「ああ、みっくん、この子は明日、警察に連れて行くからいつもどおりの生活に戻るからね」

美路人を気遣う、洸人は、その後、ライオンの痣から、どの虐待を受けているかパソコンで調べます。

「どうした?トイレ?眠れない?」

「大丈夫、この家にいれば安全だから」

「安全?」

「警察に行きますか?」

「お父さんとお母さんの元へ帰さないと」

「オスライオンは親のプライドから離れます。」

「だってお父さんとお母さんのほうへ帰さなきゃ」

美路人は、ライオンの痣を見て何かを察していました。

「そのプライドは安全、ですか?」

「生活が困るのはみっくんだよ。お兄ちゃんは今のみっくんとの生活を守るのが精いっぱいだよ。みっくんも早く準備しな?」

そして、美路人はライオンのことが気がかりで、なかなか仕事先の車に乗ろうとしません。

「みっくん、早く車に乗って。お兄ちゃん仕事行けないから」

「・・・僕の図鑑です。」

「みっくん、くれるの?」

美路人はライオンの図鑑を破ってしまったお詫びに、自分の図鑑を渡しました。

図鑑は、美路人が持っていたものと同じでした。

ライオンが虐待を受けていることを知っていながら、自分と弟の生活を守るために精一杯の洸人は葛藤に苛まれます。

「お兄ちゃんはみっくんと自分の生活を守るのに精いっぱいなんだよ。」

美路人を説き伏せたものの、彼が愛生の子供かもしれないこと、彼の痣にただならぬ予感を感じ、ライオンを連れて、美央に一時的に預けました。

「この子、親戚の子で、今日1日子供支援課で少し預かってもらえませんか?」

「お名前なんて言うの?」

「ライオン!」

「ライオン?かっこいいね!」

美央はライオンに温かく接しました。

その後、美路人と洸人は、定食屋「とら亭」へ。

寅吉(でんでん)はケガと老齢もあり、店主をやめていましたが、ずっと家族のように、両親を亡くした洸人と美路人に夕飯を提供しています。

「よう坊主、ここはな、みっくんのルーティーンなんだ。」

「ルーティーン?」

「決まり事だよ」

「マヨネーズ頂戴」

「おお、よくマヨネーズをかけるなぁ。」

ライオンは、かつて10代だった愛生のように、カレーにマヨネーズをかけました。

その頃、警察では、刑事の高田(柿澤勇人)が、母親の愛生(尾野真千子)の存在を突き止めていました。

「高田さん例の行方不明の件ですけど、親子の靴が橋で見つかりました。」

ライオンの真実に少しずつ辿り着こうとする山梨県警の動きがありました。

ライオンの隠れ家1話感想・みどころ

心がとても深く引っ張られていく作品です。

自閉症スペクトラム障害の特性や、パニックなど、障害と歩み寄る事をこれでもかというくらい強く訴えていました。

美路人が頭を壁に打ち付けたり、大きな叫び声をあげてしまう場面には胸が詰まりました。

面識のない人が家にいることや、決まった生活を乱されることが障害の特性で怖いことが伝わりました。

彼と同じ障害を持つ子を育てる人、子育てを卒業した親たちに、我が子を彷彿させるような切なさがあると思いました。

洸人は両親が亡くなるまではほぼ、美路人に人生を注ぎ、自分を犠牲にし続けてきましたね。

今後、物語が進むにつれて、洸人が美路人に対する内に秘めた感情を爆発させる可能性も懸念しています。

ただでさえ、凪のような生活を守ってきた彼にとって、ライオンという虐待の疑いのある少年は彼のキャパシティを越えそうで心配です。

美路人よりももっと守らなければならない子供の存在に、洸人がどこかで自分を解放できる時がくればいいなと思いました。

ライオンを血眼になって探す建設会社の跡取り息子、橘はライオンの父、そして、ライオンの母の愛生は、10代で自ら失踪した、洸人と美路人の姉という繋がりもゾクゾクさせられました。

ワケアリな少年、ライオンと今を懸命に生きる小森兄弟の日常がちょっとヒヤヒヤするけど、見守りたくなる1話でした。

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