ライオンの隠れ家7話あらすじネタバレ
記者の楓(桜井ユキ)が急に小森家を訪ねてきました。
「え…?2人共静かに待っていてね。この部屋から出ないで」
「どうしたの?」とライオン
洸人(柳楽優弥)は、愛生(尾野真千子)が殺したと供述している息子、愁人=ライオン(佐藤大空)がここにいるのではないかと疑っています。
「どうしてうちの場所」
「職業柄調べるのは得意なんです」
「待ってください!やめてください」
「お子さんの声ですね。橘愛生の息子のことですか?」
「なんのことですか?」
「私、遊園地で見たんですよ。橘愛生は息子を殺したというのに。私は真実が知りたい」
「記事にされたら困ります。守らなきゃならない」
「誰を、何から?」
「ここを突き止められるのも時間の問題です。私は別に面白おかしく記事を書きたいわけではないので」
その場をなんとか切り抜けたものの、小森家とライオンの実態が世間に明るみになるのは時間の問題でした。
愛生が愁人を手に掛けるはずないと思うライオンの父、祥吾(向井理)は、愁人の写真や身体的特徴をメディアに公開して、情報提供を広く呼び掛けるようになりました。
「そういえばまた先生から誘いが来ましたよ。息子さんこの人達のところにいるってことはないですかね」と、秘書の樺島(後藤剛範)。
「実は家族と思える人がいないんです。僕は養子なんですよ。」
「私も家族と呼べる人がいなくて」
そうかつて会話していた、愛生と祥吾。
「嘘付きやがって」
八方塞のライオンを守る事を最優先した洸人。
美央(斎藤飛鳥)、貞本(岡崎体育)の力を借り、美路人(坂東龍汰)とライオンの3人で離れた場所に身を寄せる決心をします。
「小森さん、ライオンくんのこと知られていますね。私で良ければライオン君を預かります」
「迷惑かけるわけにいかない」
そこへ、じっと洸人と美央の会話を聞いていた貞本(岡崎体育)。
「あの子なんなんだよ。あ、もしかして、誘拐?不倫相手との子供?あんたらグル?」
その後、美央と洸人は、貞本にライオンが虐待を受けていて、父親の祥吾から守っていることを伝えました。
「俺のペンション来る?佐渡島。新潟からフェリーでビューっと。今親戚もいないから使っていいよ」
その頃、楓と悠真は喫茶店にいました。
悠真はライオンと美路人の声を録音していました。
喫茶店で話す2人。
「うわぁやっぱりあの子小森さんのところにいたんですね。」
「そう」
「てか、俺のことおいてかないでくださいよ。もしかしてスクープ独り占めしようとしています?はぁ俺も1回ぐらいは社内評彰されたいっすよ」
「まだ記事は出さないよ」
「え?なんでですか?」
「絶対に出すなって釘刺される。小森洸人があの子といる理由がわからない。橘愛生は殺したって言っているし、裏で何が起きているのかちゃんと調べないと。」
「だったらせめて子供が生きていることだけでも記事に出しません?他の記者に追い抜かれますよ?
「私は早い者勝ちとかそういうのに興味ないの。」
一方、寅吉(でんでん)も記者から声を掛けられ、誤魔化します。
その後、寅吉は洸人に連絡しました。
「おい、大丈夫か?記者が小僧のことで嗅ぎまわってるぞ。」
「済みません、この男の子見ませんでしたか?行方不明になっている子で」
「いやー知らねぇな。このあたりはじじいばばあばかりだから」
美路人達には旅行と称して、住み慣れた我が家から離れることを決めます。
「みっくん、座って。秋休みをとって旅行に行きます」
「仕事に行きます。プラネットイレブンに行きます」
日常の変化が苦手な美路日尾をなんとか落ち着かせようとします。
「とにかく僕達は安全に放浪しますから大丈夫。みっくん、お兄ちゃんどうしても3人で一緒に旅行したいんだ。」
「どうし、どうしても‥‥お兄ちゃんもしたいことがありますか?」
「うん、お兄ちゃんにだってあるんだよ。今日の夜また話そう、考えて置いて」
「ねぇねぇどこ行くの?プールある?キャンプ?」
何も知らないライオンは洸人に初めての旅行に嬉しがっていました。
その頃、楓は記事にしようとしますが、洸人の言葉がちらつき集中できません。
「記事にされたら困ります。」
そこでパワハラをする上司、田島から声を掛けられた楓。
「スコーンだけじゃ口の中ぱさぱさになるぞ?はい、珈琲」
「あざーす」
「天音からスクープ取れたって聞いたぞ。ちと見せてみろ?」
「天音から聞いたぞ。行方不明の親子の子供の話し」
「ごめんなさいまだ取材足りてないんで」
その夜、美路人は新しい変化に不安で、洸人の話をなかなか聞いてくれません。
「昨日眠れなくてさ。子供の時から色々ここであって、お兄ちゃんが大学決まってこの家を出たことを覚えている?」
洸人が自立の為に家を出た日に、美路人は兄が家を出て行く変化を受け入れられませんでした。
「体には気を付けて」
「お兄ちゃん東京行くからお別れだよ」
「ダメですお別れダメです」
両親は、長男で、ずっと美路人の面倒を見てきて、自分のことができなかった洸人を温かく送り出しました。
「家のことは気にしなくていいかた夢を追ってこい」
「自分のやりたいように思いっきりやったらいいんだからね?今まで我慢させてごめんね」
母の恵美(坂井真紀)は洸人を抱き締めました。
本の仕事がしたいと思って。もう自由だ、少し清々しい気持ちだった。大学4年の時、結局戻ってきた。突然お父さんとお母さんが死んで、お互い凄く大変だったよね?」
「お父さん、お母さん」
「それから大学やめて。2人で暮らし始めて。なかなか慣れなくて…やっと慣れたと思ったら、ライオンがやって来て…こんな展開、みっくんも予想しなかったでしょ?旅行に行けばまた何か変わるかな。」
本に携わる仕事をしたくて、自立したものの、大学4年で実家に戻ってきました。
間もなく、両親が急死し、美路人と生きていくことになったことを振り返る、洸人。
「旅行、行きます。お兄ちゃんとライオンと、旅行行きます。」
翌朝。
美央の協力もあり、家を出た洸人、美路人、ライオン。
しかし、ライオンを背中に背負った直後に、ライオンのお気に入りの缶バッチを落としてしまいました。
寅吉も出発寸前に、弁当と、ライオンにマヨネーズを渡しました。
「小僧、これビッグマヨネーズだ。これ朝ご飯にもってけ」
「やったぁ!ありがとう」
「気をつけてな」
車の中で、美央は洸人が休職扱いで「旅行」を計画したと知りました。
「会社休職届けにしてきた、落ち着くまで向こうにいたいし。周りに迷惑かけるわけにいかない」
その頃、「旅行」を楽しむ洸人たちを他所に、祥吾が小森家に到着しました。
ライオンのお気に入りの缶バッチを見つけ、確信します。
貞本のペンションに暫く滞在することにした、洸人達。
「あの子の近くにこのペンションありませんか?」
近所の農家を営む女性に、訪ね、ペンションへ到着した3人。
「ついたー!すごい!広い!」
その頃、楓と天音は、田島から圧を掛けられていました。
「おい、天音、工藤はどこ行った?」
「わかんないすね」
「俺が聞いてるんだよ。橘愛生の子供の記事はまだか?天音、あいつの顔ばっか伺ってねぇで、お前の責任で出してみろよ」
「いやでも…」
「週刊ホリデーは明日、続報出すらしいぞ。この世界はスピード勝負なんだよ。わかってるよな?」
早い者勝ちに興味はないと言っていた工藤の言葉がちらつくものの、悠真は認められたい一心で楓のパソコンを開いてしまいました。
天音は、楓がまだ記事を出さないようにしていた掟を破ります。
美路人はその頃、プラネットイレブンの舟木達とリモートで連絡を取り合いながら、業務を開始することに。
洸人は美央から送られてきた記事のUERLを見つけました。
案の定それは、悠真が楓に無断で、田島からプレッシャーを掛けられて、出したライオンに関する記事でした。
「工藤さんやりましたよこれ」
「なんで勝手に記事出した?出した記事がどこにどう出るのか考えた?どこにどう出るかって聞いてるんだよ!」
「ちょっとパワハラパワハラ」
いつも楓と天音にハラスメントをする田島さえも、悠真を突き飛ばした、楓を止めました。
「愁人くんやっぱり、小森さん家にいましたね」
その言葉に、怒りを募らせる、祥吾。
愛生はまだ警察で取り調べをしていました。
「痛い!ごめんなさい!」
「愁人だけは!やめて!手を出したら別れるって言ったでしょ!」
「うるさい!」
祥吾は愛生を突き飛ばし、愁人に折檻をしていました。
愛生の脳裏にちらつく、我が子を助けられなかった記憶。
「橘愛生さん、窃盗の件で証拠不十分になりそうです。息子さんの件に関しても…」
愛生は窃盗の件で、証拠不十分で釈放されることが決まりました。
その頃、洸人、美路人、ライオンは途中で助けた、農家の女性から野菜をもらいました。
「みっくん、お買い物行ってきてくれる?…あ、やっぱりお兄ちゃん行くわ」
「行きます。お買い物行きます」
「町布施ですか?いい加減にしてください。記事あなたが出したんですよね?」
「週刊誌ってホント最低ですよね?他人の人生なんてどうでもいいんでしょ」
「私はそうは思いません。本当のことを伝えて真実が伝わればいいなと」
「もう関わらないでください」
美央待ち伏せした愛生を拒絶しました。
「ライオンのお母さんが戻るまで3人で笑って暮らすこと」
洸人、美路人とライオンは3人の新生活に慣れようとしてきました。
「みっくん一緒に寝よう」
「僕が寝る時間は22時です。ライオンは21時です」
美路人は自分の眠る時間よりも、ライオンが先に眠る事を優先し、彼をテントに寝かしつけました。
洸人は美路人の成長を温かい目で見やるのでした。
翌朝、楓が柚瑠木と関わってから、洸人達を訪ねてきました
「なんでここに来るんですか!何をしたいんですか?」
楓は車で跳ねられそうになった際に、初めて愛生の協力者、柚瑠木に呼び止められました。
「あなたにお伝えしたいことがあります。」
「私どっかに拉致されて殺されるかと思った。橘祥吾のDVの事、偽造死のことも全て。」
橘愛生が祥吾かたDVを受けていたことや、ライオンへの虐待のことを、Xこと、柚瑠木(岡山天音)からようやく知った、楓。
「なんで週刊誌の記者に…」
「週刊真相辞めてきました。」
実は楓は週刊真相を自ら退職しました。
「俺は謹慎でいいって言ったんだけどな」
有能な楓が辞めていくことを寂しがった、田島。
「辞めました。週刊誌辞めました。これ以上週刊誌にいても、自分のポリシー貫けなくて」
間もなく、コテージに楓を通した、洸人。
「弟さん、もしかして発達障害ありますか?新聞社にいた頃、発達障害について記事を書いたことがありました。」
ふと、ライオンを連れた美路人の様子を見た、楓は美路人の障害を察します。
「ええ。」
「障害を持つ人と家族を支える人に興味があって。私の兄は吃音症で中学の時、いじめに遭っていたんです。先生も取り合ってくれなくて、腹が立ってビデオカメラを撮って、教師や生徒の前で流してやりました」
「それでいじめは?」
「なくなりました。それがきっかけでこの世界を目指そうと思ったんですけど」
「パワフルというか強引というか」
「でも兄のように弱い立場にいる人達に寄り添えるような記者になりたくて…そんな思いは今も変わりません。だから会社は辞めましたけど、これからは皆さんを守るために動くつもりです」
「工藤さんの思いはわかりました。けど、これ以上は…」
「早速なんですけど私、橘愛生さんと面会できることになりました。何かお伝えできることはありますか?」
同じ頃、須賀野かすみ(入山法子)の店で憂さ晴らしに飲む、悠真。
「ママ止めないでよ」
「5連続で聞かせられる身にもなってよー早く一人前になって立派なところ見せなさいよ。じゃあ良い情報教えてあげる。笛の川の遺体、最初橘愛生かもって言われていたけど亀ヶ谷の元秘書なのよ。松脇奈美子。」
亀ヶ谷(岩谷健司)の元秘書、樺野(後藤剛範)を、橘祥吾が行くキャバクラに潜入取材した際に目撃した、悠真。
橘愛生の秘書、樺島。
そして、愛生に面会する、楓。
沈黙する2人。
雲行きの怪しさを感じながら、洸人は3人の新生活を守り抜くと心に決めるのでした。
ライオンの隠れ家7話感想・みどころ
ライオンを守るために、新たな一歩を踏み出した、小森家。
洸人の温かい愛情は勿論、美路人が大人として成長している姿に心打たれました。
イレギュラーな生活に慣れない彼が、洸人が自立の為に家を出て、両親の急死をきっかけにやりたいことを諦めたことを理解できたことも良かったです。
「お兄ちゃんはやりたいことありましたか?」
美路人なりに、自分のことで兄がいっぱいいっぱいだったことを察する様子は胸が切なくなりました。
障害のある弟と、心を開かない異母姉の愛生との暮らしは、洸人にとって我慢の連続だったと思います。
やっと自立して、家を出て行き、本に携わる仕事に就きたいと思った矢先の両親の死…。
優しく愛に溢れた両親を亡くした兄弟にとって過酷な道の利でしたね。
可愛くて、守ってあげたくなるライオンとの出会いに、予想外の毎日を経験する2人を応援したくなりました。
中盤は、幼気で素直なライオンを虐待する祥吾に心の底から怒りしかなかったです。
愛生が止めても、閉ざされた部屋の中で、ライオンと祥吾の2人きりの空間は子供の愁人にとってどれだけ恐怖だったか想像つきますよ。
実在の虐待事件の加害者のように、ストレス発散の捌け口として、愛生と愁人をとどめようとしている気がします。
あまりにも独占欲と、愁人への執着が恐ろしいですね。
祥吾自身、橘家の養子で、家族から認められない日々を過ごすなかで、認知が歪んでしまったと思いました。
愛生も守り切ることができず、柚瑠木に頼ったのが正解でしたね。
工藤楓は彼女自身が、吃音症の兄がいて、根っこの部分は弱者に寄り添いたい気持ちとゆるぎない正義を持ち合わせていると思いました。
しかし、ライオンを守る美央の警戒心は強いですよね。
我を貫き、ライオンを守る新たな協力者となりそうな、楓と小森兄弟、ライオンの動向にざわつく7話でした。