まんぷく 第70話のあらすじ
脱税で有罪となった立花萬平。
罰金7万円を納めるためにたちばな栄養食品の東京の子会社のダネイホンの販売権利を売却し、7万円を工面することができた。
しかし、財務局からの電話で10万円の追徴課税が求められた。
福子が弁護士の東太一に連絡すると、太一は、ダネイホンの商標と泉大津の製造会社を売却し、たちばな栄養食品を解散させることを萬平に提案した。
最初は納得しなかった萬平だったが、太一のダネイホンへの思い入れを聞き、太一を信じ、それに同意することにした。
まんぷく 第70話の感想
第70話は、何度も何度も涙を流してしまうほど、涙なしには観ることができません。
あの元気で笑顔の福子でさえも何度も何度も涙を流してしまうのです。
東京の子会社とダネイホンの販売権利を売却し、やっと罰金7万円を納めたというのに、財務局から10万円もの追徴課税を求める連絡が入りました。
福子はすぐに太一に連絡をします。
「わかりました」とだけ言う太一。
「わかりました」だなんて、一体ここからどうしていくのでしょう。
このことを萬平さんに知らせないといけないと思った福子は、再び東京に行くと言い出しますが、太一に任せるべきだと真一さんと鈴に止められます。
「もうやだ…」とポロポロと涙を流す福子。
次から次へと降りかかる災い。
さすがの福子だって耐えられるはずがありません。
太一は萬平さんの元を訪れ、追徴課税について報告をしました。
太一もまた、この追徴課税を不当だと思っていました。
しかし、何もしなければたちばな栄養食品は差し押さえされてしまいます。
そこで太一が提案したことは…とても悲しい胸をえぐられるようなものでした。
ダネイホンの商標、泉大津の製造会社を売却し、たちばな栄養食品を解散させることが最善策だと言うのです。
ダネイホンという商品は残し、現金を手に入れ、それで新しいことを始めるというのが太一の提案でした。
なんて残酷な提案でしょう。
様々な苦難を乗り越え、今のたちばな栄養食品という会社があります。
そして、萬平さんも言うように、たちばな栄養食品が無くなってしまったら、社員達は路頭に迷ってしまいます。
太一は、自分も再就職先を探すための手伝いをすると言いましたが、萬平さんだけでなく、視聴者だってそう容易く納得できるものではありません。
だけど、それが最善策だという理由が太一にあったのです。
戦争が終わり、戦地から太一が帰ってくると、お腹に子供を宿していた妹は死にかけていました。
しかし、もうダメだ…と思っていた妹を助けてくれたのは、なんとダネイホンだったのです。
ダネイホンが無ければ、妹もお腹に宿っていた姪っ子もこの世にはいませんでした。
太一の秘書・尾崎多江は、太一のことをいつもと違う、らしくないと言っていました。
太一が今までと違ったのも、初めての資産整理だというのに引き受けたのも、ダネイホンをこの世界に残すためだったのです。
ダネイホンに対しての思い入れがあるだけに、太一もまた、たちばな栄養食品を解散させることは身を引きちぎられるほど悔しいものでした。
しかし、弁護士として依頼を受けたからには、冷静に最善の策を考えないといけません。
そうしないとダネイホンは無くなってしまうのです。
その話を聞いた萬平さんは太一を信じ、ダネイホンの商標、泉大津の製造会社を売却し、たちばな栄養食品を解散させることに同意をしました。
たちばな栄養食品本社を失うことになり、萬平さんは塀の向こうで、いつも以上にヤケになっています。
それを見ていた剛田は、「会社が無くなったって何とかなる」と言うのです。
萬平さんは剛田には話していないので驚きます。
一体どこで聞いたのだろうと思って観ていると、剛田は自分が人相見だと言うのです。
そんな冗談をと思っていると、萬平さんは悪いことをできる人ではなく、大事なことを手放すことになると、抽象的ではあるけれど信じてしまうようなことを言い出しました。
そして、萬平さんのことを大器晩成だと言うのです。
鈴が占ってもらった道頓堀の母も、萬平さんのことを大器晩成だと言っていました。
剛田が人相見だということにも真実味も出てきましたが、萬平さんが大器晩成だということはますます信用深くなってきました。
萬平さんの辛い経験はこれからの糧になると剛田は言います。
さて、ここから一体どんな成功を納めていくこととなるのでしょう。
一方泉大津では、会社が危ないと知り人件費が削られるのではないかと不安な塩軍団。
福子は太一からの電話を受けると、萬平さんが太一を信じて納得したのであれば、福子も太一を信じることに決めました。
次に福子がしなければいけないのは、萬平さんの希望でもある大阪にある会社にダネイホンの商標、製造会社を売却するため、候補の会社を選んでおくことでした。
福子と真一さんが初めて太一に会った時、太一はとても頼りなさげしたが、今となってはどんな弁護士よりもたちばな栄養食品のことを考えてくれる頼りになる弁護士さんとなりました。
源を背負い、浜辺に出る福子。
初めて泉大津に来た日、源もおらず、お金も会社もありませんでしたが、これから何が起こるのかとワクワクしていました。
あの頃は戻ってきませんが、こんな時にも関わらず、「絶対何とかなる」と涙を流しながら言える福子の逞しさに思わず一緒に涙を流してしまいました。