まんぷく 第76話のあらすじ
弁護士・東太一は、立花萬平の許可を得ると裁判所に源泉所得税徴収決定処分の取り消しを請求した。
すると、財務局は東太一法律事務所に家宅捜索に入り、所得に関する強制調査強制捜査を行った。
萬平を目の敵にする進駐軍に福子やその他家族はを違和感を感じていた。
同様に違和感を感じた太一は東京の税務代理士にあることを確認し、事実が発覚した。
まんぷく 第76話の感想
東太一法律事務所に家宅捜索が入り、所得に関する強制調査強制捜査が行われました。
太一は東京に戻らず、翌日、そのことを福子に報告します。
急いで東京に戻らなければいけないのではと福子や克子に太一は聞かれましたが、今さら戻ったところでやましいものは何もなく、実際に商標帳簿だけが持って行かれただけで、戻れば事情を聞きたいと言われ面倒になるだろうと東京には戻らなかったのです。
これは源泉所得税徴収決定処分の取り消しを取り下げる圧力でした。
それにしても、何故これほどにしつこく目の敵にされるのか皆謎で仕方ありません。
萬平さんは逮捕され、十分見せしめになっています。
有名だからという以外に何か後ろめたいことがあるのではないかと福子は推測します。
そんな時にふと忠彦さんが言葉を零しました。
「萬平さんを刑務所に入れたのは進駐軍…」。
その言葉を聞いた太一は幸田家を飛び出しホテルへと戻ります。
戦争が終わったというのに、薙刀の練習をする克子とタカ。
次に財務局が来た時に追い返すための鈴からの提案だったのでしょう。
そんな幸田家に、幸の顔を見に茂がやって来ました。
続いて粉ミルクを持った世良さんも…。
茂も世良さんも福子達が思う以上に子供好きでした。
しかし、世良さんだけは、無類の子供好きと言うと胡散臭いなど邪険に扱われる始末。
そう言われても仕方のないことがこれまで本当に沢山ありました。
だけどすかさず福子は「世良さんは助けてくれる時は助けてくれる」とフォローします。
「今まさに助けてもらいたい」、鈴の心の声が漏れてしまいました。
茂が訪れてからというもの、心配かけないようにしようとすればするほど、不自然な言葉を発していた鈴と克子とタカ。
とうとう隠しきれず、国を訴えたことを福子は2人に告白します。
ポカンとする2人。
我に返り興奮する2人に「でも大丈夫」と福子は笑顔を返しました。
そこに太一がやって来ます。
太一は萬平さんを焚きつけたと茂と世良さんに責められるも、とても重要な話を持ってきていたのでした。
「萬平さんを捕まえたのは進駐軍…」、忠彦さんの言葉を聞いた太一はホテルに戻ると東京の税務代理士に確認をしていたそうです。
その結果の連絡が入り福子達の元を訪れたわけですが、その確認した内容とはとても驚くものでした。
大蔵省主税局から各税務署に奨学金は非課税であるという通達が出ていたのです!
ということは…萬平さんは不当に逮捕されたということになるのです。
福子が感じたGHQと財務局の後ろめたさとはこれだったのです。
しかし、進駐軍を責めたところで日本の法律に従う気はないと開き直られるだけ…。
これから一体どうするべきなのか。
まるでこれから太一が言うことを知っていたかのように世良さんが口を開きました。
世間を味方につければいいと言うのです。
そういう通達があるにも関わらずダネイホンを作った萬平さんは脱税で有罪判決受けたということを新聞に載せるというのが世間を味方につける方法でした。
この頃の日本は戦争に負けてそれでなくても生活が大変な中、厳しい税金の徴収に国民の不満は溜まっていました。
世良さんは大阪の新聞社に知り合いが、太一は東京の新聞社に東京帝大の先輩がいると教えてくれました。
東京・大阪の新聞社をおさえられたならば十分世間を味方にできるでしょう。
しかし、世間を味方にしてこの事態を解決することはできるのか…。
太一が考えたのは訴えを取り下げる代わりに萬平さんを釈放してもらうという駆け引きでした。
ただし、訴え取り下げるということは税金を納めなければいけないのです。
何も悪いことをしていないのに税金を納めるのも納得はいきませんが、萬平さんは捕まったままで財産も差し押さえというのも納得いくものではありません。
萬平さんなのか10万円なのか。
しかし、釈放されてお金が無くても、萬平さんなら新しい発明をしてくれるかもしれません。
思い返せば塩作りだって捨てられた鉄板と海から始まったものです。
ダネイホンもまた、三田村会長の投資はあれど、何もないところから試行錯誤し成功したものです。
萬平さんの釈放を何よりも優先すべきでしょう。。
そして、萬平さんが不当逮捕だということが新聞に載りました。
GHQから財務局に怒りの電話が入ります。
しかし、財務局は真実がバレれればこうなることも、国民が税金を納めなくなることだってあってもおかしくないとわかっていたのです。
太一は萬平さんが不当逮捕であることなどを報告するために面会に来ていました。
真実を聞いた萬平さんは難しい顔をします。
そして、萬平さんが発した言葉とは…
税金を払うということは負けを認めるということならば、源泉所得税徴収決定処分の取り消し請求の取り下げをしないと言うのです。
萬平さんがそう言うのも仕方ありませんが、これでは何も解決に繋がりません。
まさか萬平さんに反対されると思っていなかった太一。
財務局もまたGHQに反抗し、この問題はこれから一体どうなってしまうのでしょうか。