まんぷく第22週のあらすじ
まんぷくラーメンの偽物が原因で食中毒が起きた。
食中毒の原因はまんぷくラーメンではないが、まんぷく食品はテレビコマーシャルを作り直し、まんぷくラーメンが安全であることをPRする。
偽物を作った会社に警告書を送ると、商品の名前を変える業者もあったが、まんぷくラーメンにそっくりの“本家まんぷくラーメン”を作るテイコー食品社長・猿渡鎌作だけは、全くダメージを受けていなかった。
その矢先、立花萬平と義兄・小野塚真一は、特許庁に呼び出される。
“油熱乾燥式即席ラーメン製造法”の特許を、テイコー食品も出願していたためだった。
しかし、まんぷく食品が特許を取得。
まんぷく食品を突然辞めた坂部勝から、まんぷくラーメンの作り方を猿渡に教えたと聞き、萬平は裁判を起こすと猿渡に話をする。
猿渡は、本家まんぷくラーメンの販売を引き上げることを約束してくれたが、他の業者が作る類似品は、安いという理由で購入され続けていた。
しかし、萬平は、新しい工場を作ることで頭がいっぱいに、市場の現状に気がついていなかった。
福子は、仕事から帰った萬平を引き止め、世の中の人を喜ばせたいという信念を失い、粗悪品を生んだ責任を考え、萬平らしさを取り戻して欲しいとお願いをする。
萬平は、即席ラーメンは体にいいということを世の中に知ってもらうために、“油熱乾燥式即席ラーメン製造法”の特許を公開し、特許使用料を徴収することを決めた。
しかし、どこの業者もまんぷく食品とライセンス契約を結んではくれなかった。
福子は、友人・世良勝夫に萬平を助けて欲しいと頭を下げる。
世良は早速東京へ向かい、元・食糧庁長官で衆議院議員の土井垣隆三を紹介してもらえる伝を作ってくれた。
世良から話を聞いた萬平は、すぐに東京へ向かい、世良と共に土井垣と会食をし、協会を作って業界をまとめるようアトバイスをもらうと、即席ラーメン工業協会を発足した。
まんぷく第22週の感想
3月に入り、「まんぷく」もラストスパートの1ヶ月となりました。
第22週の波乱は最後の波乱なのか。
温厚な萬平さんや真一さんを豹変させ、恐らく、視聴者も朝から腹が立って仕方なかったことでしょう。
その原因とは、本家まんぷくラーメンを作るテイコー食品社長・猿渡鎌作の存在でした。
猿渡は、堂々とまんぷく食品の会社の側に本家まんぷくラーメンの広告を貼り出したり、萬平さんをはじめとするまんぷく食品に関わる人達に不快を与えます。
そんな中、事件が起こりました。
即席ラーメンが原因で食中毒が起こり、注意するようにと新聞で書かれてしまったのです。
もちろんまんぷくラーメンが原因ではありませんが、どのラーメンかということは新聞には書かれておらず、まんぷくラーメンもいっしょこたにされてしまいました。
まんぷくラーメンは、“安全であること”が条件のひとつです。
これ以上被害を出さないようにと、真一さんは偽物商品を作っている会社に警告書を送っていました。
しかし、猿渡は、警告書では引き下がろうとせず、萬平さん達を憤らせます。
食中毒の一件で、まんぷくラーメンのテレビコマーシャルを作り直し、健康にいいことをアピールし直します。
即席ラーメンの偽物騒動。
特に、猿渡を相手とする騒動は、まんぷく食品だけのものでなく、様々なところに暗い影を落としていました。
香田家では、茂がまんぷくラーメンにかかりっきりのため、帰宅は遅く、育児にも協力的になってくれず、タカは泣いてばかりの日々を送っていました。
茂とタカの間に亀裂が生まれ、克子や忠彦さんも口を挟まなければいけない事態となります。
結果、克子が喝を入れ、茂はタカと向き合ってくれました。
そしてもうひとつ。
吉乃をめぐる岡さんと森本さんは、場所を考えず火花を散らしていました。
ただこの2人、友情を優先し、いつまで経っても告白しようとしません。
茂が発破をかけ、2人は告白することを決意。
しかし、吉乃に近づく男がいることを知った忠彦さんは、告白の前に自分に会いにくるようにと茂に伝えます。
岡さんと森本さんは、早速スーツに身を固め、香田家を訪れました。
吉乃の番犬は忠彦さんだけかと思いきや、克子も厳しく2人を問い詰めます。
忠彦さんは2人と会い、悪い男ではないことを認めました。
吉乃もきちんと考えていい人を探すと約束したことから、折をみて告白するよう忠彦さんから2人にチャンスが与えられます。
この勝負、吉乃に選ばれるのはどちらになるのでしょう。
話はまんぷくラーメンに戻り、萬平さんもテイコー食品へ何度か出向きます。
しかし、猿渡は偽物を作っているにも関わらず、自信に満ち溢れていました。
その矢先、萬平さんと真一さんは、特許庁に呼び出されます。
特許庁の職員に事細かにまんぷくラーメンについて尋ねられました。
今回わざわざ東京まで呼び出されたのは、本家まんぷくラーメンを作るテイコー食品も特許を出願していたからだったのです。
猿渡の自信はここからきていたのです。
しかし、特許を勝ち取ったのは、当然のことながらまんぷく食品でした。
萬平さんは、らしからず、「ざまあみろ」と悪態をつき、福子を心配させます。
それでも、猿渡は、本家まんぷくラーメンを最初に作ったのはテイコー食品だと、“先使用権”という言葉を使い引き下がろうとはしません。
萬平さんは我慢しきれず猿渡に掴みかかってしまいます。
豹変を見せる萬平さんに福子の心配は募り、枕元に咲が立ちました。
夢はありませんが、咲の言葉は福子の潜在意識が伝えているもの。
咲は、今の萬平さんは本当の萬平さんじゃないと教えてあげられるのは福子だけだとアドバイスをします。
やっと黙らせる機会がやってきました。
岡さんと森本さんに待ち伏せされた坂部が、まんぷく食品の給料の5倍の移籍料でテイコー食品に引き抜かれていたことを告白したのです。
萬平さんと真一さん、世良さんは、猿渡の元へ行き、販売の差し止めと損害賠償請求の裁判を起こすと話します。
さすがの猿渡も慌て、販売を止めると言いました。
しかし、本家ではなく分家で販売すると言い出します。
当然そんなことは許されるはずがありません。
猿渡は、ここでやっと引き上げることを約束してくれました。
残る問題は、信念を忘れ経営者の顔になってしまった萬平さんを発明家に戻すことです。
この頃、萬平さんはまんぷくラーメンの1人勝ちだと喜び、粗悪品が売れ続けていることは頭になく、新しい工場を作ることばかり考えていました。
福子は、仕事から帰った萬平さんを引き止め、2人きりで話しをする時間を設けてもらいます。
萬平さんは、世の中の役に立つ仕事、皆が喜んでくれる仕事をしたいと以前から言っていました。
しかし、粗悪品が生まれ、売れ続け、今の萬平さんは世の中の役に立つ仕事をできていません。
萬平さんには粗悪品を生み、それに対しての責任があったのです。
福子に尻を叩かれた萬平さんは、どれだけの粗悪な即席ラーメンが売られているかを確認し、即席ラーメン業界のことを考え、特許を公開することを決定しました。
しかし、粗悪品を作るどこの業者も、わざわざお金を払ってまで作る気はないと話を聞いてはくれません。
粗悪品を作る人達は、品質向上よりも利益しか考えていないのです。
こうなることを、たった1人世良さんだけは予想していました。
でも、“人の役に立ちたい”“皆を喜ばせたい”という信念を今回も萬平さんに貫いて欲しいと思う福子は、世良さんに助けを求めます。
萬平さんがここまでくることができたのは、萬平さんができないことを世良さんがしてくれたから、萬平さんが純粋でいれたのも世良さんのおかげだと福子は気持ちを伝えます。
そんな風に言われたら、世良さんだって断れるはずがありません。
世良さんは萬平さんを助けてくれることになりました。
世良さんは、早速東京へ向かい、元・食糧庁長官で衆議院議員の土井垣隆三を紹介してもらえる伝を手にしました。
翌日、萬平さんも東京へ向かい、世良さんと合流し、土井垣さんと会食をします。
萬平さんと世良さんは、沢山の類似品が健康を害しているにも関わらず、特許の公開をしても、ライセンス契約を結んでもらえないと説明し、力を貸して欲しいとお願いをしました。
類似品が無くなれば、まんぷく食品だけが利益を売ることにはなりますが、利益最優先ではなく、まんぷくラーメンが安心で美味しいこと、日本の食生活に浸透し、便利さが役立つことを望んでいると、萬平さんは土井垣さんに気持ちを伝えます。
萬平さんに興味を持った土井垣さんは、即席ラーメンの協会を作り、業界を形にするようアドバイスをしてくれました。
協会に入ると、無償で特許を使えることが条件にはなりますが、それぐらいしないと業界はひとつにまとまらないと言う土井垣さんの言葉を聞き、萬平さんはその通りに進めていきます。
そして1ヶ月後。
日本即席ラーメン工業協会が発足され、萬平さんが会長に就任しました。
池田信用組合での経験がここで生きてくることになろうとは、誰が想像したことでしょう。
さらに、無一文になったはずの立花家は、前の家に戻れるほどの裕福な暮らしに戻り、ここまで頑張ってきた萬平さんを、やっと鈴は認めてくれました。
このまま穏やかな余生を送りたい鈴。
恐らくきっと皆もそう思っていることでしょう。
まんぷく 第23週の予想と期待
予告の最後に忠彦さんが一言、「カオス」と言いました。
カオスであることが予告から伝わってきました。
新商品の開発を始めるまんぷく食品。
何年経過したのか、皆、とても年老いていました。
源もすっかり大きくなり、萬平さんと一緒に商品を考えているようです。
さらに、まんぷくラーメンは “まんぷくヌードル”に名称を変える様子。
香田家にはとても怪しい長髪の画家が出入し、立花家には外国人…。
穏やかに余生を送りたいと鈴は言っていましたが、これまでとは違った楽しそうな波乱が待っていそうな予感です。