まんぷく 第84話のあらすじ
織田島製作所で万能調理器の開発の手伝いをする立花萬平と一緒に、甥となった神部茂も作業に加わっていた。
融資の甲斐あり試作品ができたが失敗。
萬平は食欲を失うほどがっかりしていた。
萬平の健康を心配する福子に朝食を食べさせられ重い気持ちで理事長室にいると、織田島製作所への融資を打ち切るようにと梅田銀行から悪いニュースが入った。
諦めることのできない萬平は、池田信用組合の金庫のお金を使って織田島製作所の融資を続けたいと義兄・小野塚真一に頼んだ。
まんぷく 第84話の感想
再就職をした後も萬平さんと働きたいと言っていた茂は、萬平さんが織田島製作所で万能調理器の開発の手伝いをしていると聞き、工場に駆けつけていました。
融資の甲斐あってか、できあがった万能調理器の試作品が動かされます。
現代と比べたら圧倒的な不便さはありますが、なんだかレトロでカッコイイ感じがします。しかし、うまく動かず、失敗に終わってしまいました。
何が問題なのか、萬平さんは考え過ぎて自宅を通り過ぎそうになるうえ、食欲も失っていました。
萬平さんが食べないというのはとても心配なことです。
憲兵に捕まった時、どれほど食が大切か学んだはずなのに…。
そして、茂もまた、万能調理器がうまく動かなかったことに心を奪われている人間がいました。
万能調理器というより、萬平さんにぞっこんな茂にタカは焼きもちを焼き、吉乃から言われた「甥っ子か姪っ子を抱かせて欲しい」という言葉を恥ずかしながらも伝えましたが、茂は眠ってしまい、タカの言葉も気持ちも届きませんでした。
この万能調理器の開発が、茂とタカの間に亀裂を生まなければいいのですが…。
翌朝。
立花家の食卓では萬平さんの席にだけ料理が多く並べられていました。
食欲を失っていた萬平さんは夕飯に手をつけませんでした。
工場を手伝うことは賛成だが、夕飯を脱いでまで手伝うことには賛成できないと福子から言われた萬平さんは、仕方なく食事を取ることにしました。
話はそれだけで終わらず、茂を巻き込むのはどうかと指摘もされます。
しかし、茂は自ら織田島製作所に行き、萬平さんの手伝いをしているだけ…。
福子も茂とタカの仲を心配のようですが、茂に直接言わないことには解決はしません。
茂とタカは結婚して4年になっていました。
若い2人ですが、そろそろ子供ができてもいい頃合です。
萬平さんはまだ早いと感じるようですが、福子と鈴の2人にやりこめられてしまいました。
朝からお腹いっぱいの朝ご飯を食べ、福子と鈴から小言を言われた萬平さんは、理事長室で深い溜息をついていました。
それを見た秘書の綾は、悪いことがあれば良いこともあると言います。
しかし、そこにやって来た真一さんの知らせは“悪いこと”でした。
景気が悪く、守りに入った梅田銀行は、新規の融資だけでなく、織田島製作所の融資も打ち切りにして欲しいと言うのです。
萬平さんからも直接梅田銀行に掛け合いの電話をかけますが、話を聞いてもらうことはできませんでした。
すると、萬平さんは組合の金庫に幾らあるのかと真一さんに尋ね、組合のお金を使ってまで融資を続けたいと言うのです。
そこまで身を削って大丈夫なのでしょうか。
不安しかありません。
パーラー白薔薇では、鈴と克子がやって来て、話はやはり萬平さんのことです。
ただ、福子と違い、克子は自由に絵を描く忠彦さんを手放しで尊重していました。
さらに、「ロマンのない男の人は魅力がない」「男は船、女は海」と最近見たばかりの芝居にすっかり影響されていました。
しかし、克子が帰宅すると、目を見開くような驚く出来事が待っていたのです。
香田家の玄関に赤い草履。
忠彦さんの部屋に行くと、浜村奈保美という綺麗な女性がモデルになっていました。
克子に好きなようにしていいと言われた忠彦さんは、色弱を乗り越え得た自分の画風を生かし、美人画を書いていくことにしたのです。
きっと、克子の思っていたように事は運んでいません。
香田夫妻もまたどうなってしまうのでしょうか。
鈴と克子が帰ると、パーラー白薔薇に次にやって来たのは真一さんでした。
萬平さんの気持ちはわかるけれど、織田島製作所に入れ込み過ぎていることがやはり心配なので、ほどほどにして欲しいと福子から話して欲しいというのが真一さんの用件です。
福子は帰宅し、改めて真一さんに言われたことを思い出していると、萬平さんが帰ってきました。
萬平さんは、改良すべき点がわかったのでもうすぐ終わると言います。
福子は萬平さんの言葉を信じたのか、自分に思い込ませようとしているのか、何度も何度も「良かった」と呟きます。
本当に「良かった」で終わるのでしょうか。
今の萬平さんは、自分の健康も害すほど織田島製作所に、万能調理器に入れ込み過ぎているのです。
これだけ多くの人が心配しているところを観ると、何かが起こるとしか思えません。
