南くんが恋人5話あらすじネタバレ
堀切ちよみ(飯沼愛)は、バッグのひったくりに遭いました。
そのバッグには身長15㎝の南浩之(八木勇征)が潜んでいます。
ひったくりは、バッグを公園に投げ捨てました。
南は、バッグごと放り出されてから、自分と同じ何らかの理由で、身長が15㎝になった年上の女性、富田早苗(国仲涼子)と出会いました。
「ねぇ君、いるんだねー。」
「あ、えっと…あの」
「私は富田早苗、宜しくね。」
「南浩之です」
「南君って呼んでいい?」
「はい」
「ねぇ南くん私の家でお茶でも如何?ここでこうやって話しているとまずいことになる」
「小さい人の国がこの辺にあるんですか?」
「あるわけないでしょそんなの。おーい」
早苗が声を掛けると、男(脇智弘)が着て、浩之と早苗を掌に乗せて運びました。
「なんか楽しい。誰かと一緒にポケットなんて楽しみだ」
彼はふと、ぶつかります。
「もう気を付けてよ」
「ごめん」
「小さいのも大変だよね」
「ですよね」
早苗と共に、「彼氏さん」のポケットに入り、早苗の家に移動した浩之。
「階段あがるときくせなんかと思うけど、とんとん上がるんですよ」
「それはやばい5階建てから落ちる恐怖だもんね。あ、あと料理?ご飯?私用に小さく細かくしてくれるのは有難いけど、切り方が雑!」
浩之は、早苗とお互いの人間との暮らしについて共感し合いました。
「あるよね。あるある。相手はいい仕事した充実感がある。」
「あと声がでかい!」
「あともう一ついいですか?手にとって移動させてくれる時、落としたら大変だと考えてくれるけど…」
「痛いんだよねー」
「なんだかんだいって楽しい事多いですけどね」
「南くん、私達は何で小さくなったんだと思う?」
「えっ…?」
その後、早苗に公園まで戻してもらいました。
「早苗さん有難うございました。」
「また会おうね。」
「うん、気を付けてね」と早苗の持ち主(脇智弘)。
そこで、自分と同じ境遇の他の小さくなった人達に出会い、経験を語り合いました。
その頃、奪われたバッグを発見するも、中に浩之がいないことで不安を感じる、ちよみ。
「ちよみ!」
「南くん!」
「ごめん、ごめんな。ごめん」
公園に戻ってきた浩之と再会したちよみ。
「南くんがいなくなるのはいやだ。いやだよ。もう絶対離れないから。ごめんなさい、守れなくて。」
「ちよみ、痛いからつぶれちゃうって。なぁもうすぐ夏祭りだけど行かない?」
帰り道、自転車に乗る人を見ると怖気づいてしまう、ちよみを浩之は話題を変えて励まします。
「ちよみ、心臓の音早くなった。」
「え?やだ、そんなの聞かないで。」
「聞こえるし」
「なんか恥ずかしいしやだ。」
「いやーしかし祭りか、すっかり忘れていた。他の祭りには興味ない。」
「どうってことない普通のお祭りだけど。」
「皆勤賞だね私たち」
夏祭りに向けて、楓(木村佳乃)、百合子(加賀まりこ)、信太郎(武田真治)、琢真(番家天嵩)。
「可愛いね!」
「可愛いなんてもんじゃない。ちよみにもあったね、小さいとき」
「自信のない子でいつも私の後ろに隠れていた。あの子が明るくなったのは南くんのおかげ。南くんはちよみを大切にしてくれる。」
「愛されていることは自信になるからね。」
「琢真、ごめんな仕事で祭りついていってやれなくて」
「いいんだよ、ちよみはお年頃だから南くんとかな。お父さんこの家に来て俺達良かったよな。俺は大先生とお母さんと行ってくる。ちよみと南くんのおかげなんだ、この家の子になれたのは。」
ステップファミリーとして、新しい家に迎えられたばかりの頃の琢真は不安で反抗していました。
ちよみは琢真を夏祭りに誘いました。
「この世界にあんたを嫌いになる人はいない。私はあんたのことを怒らないし嫌いにならない。世界中に嫌われていい人なんかいないんだよ。良い?お祭り行くよ。もうこの悪魔ー!」
「悪魔じゃない、琢真だ!怒らないって言ったじゃん。」
祭りで太鼓を叩く南浩之にも、琢真は背中を押されました。
「琢真、この夏祭りはお前が主役でもあるんだぞ。だから、家族でいたいならここにいなくちゃだめだ。それに俺はちよみと結婚する。いつかお前は俺の弟になるんだからな。」
手芸屋の久子(室井滋)も、ちよみが表向き「南くん」と言っている、南くん人形の為に浴衣を作ってくれました。
「若旦那、どうだい?これなんぞ。」
「ああ、南くん好きだと思う。」
「頑張れ、浴衣、夏祭りまでに。」
「久子さんわかっちゃうんだよね。」
「そうだね私なんかわかっちゃうんだよね。」
そこへ手芸部の溝口(今井柊斗)がやってきました。
「あの、実は手芸部で浴衣を作ろうと思っていて。ちよみさんは南先輩の浴衣を作るだろうと思って、湘南柄を用意して来ました。ちなみに聞かれないので、言いますが、僕のは太宰治柄です。」
久子は事前に、溝口に頼んで浴衣の柄を用意してもらっていたのでした。
ちよみは帰宅し、祭りの為の南の浴衣を作ろうと張り切ります。
走ったせいで、ちよみの服の袖を掴む浩之。
「ちよみ!ちよみ!」
「あ、ごめん!大丈夫、南くん?」
しかし、偶然、その時、ちよみと浩之が会話しているのを目撃してしまった、信太郎。
「はぁー…背負ったぞ、いやいや荷が重いです。そんなに驚いてないかも、俺。」
このことは誰にも言わないと決めた信太郎。
「ん?なにかあった?」
「政界は通常営業で動いています。なんもないです。」
楓も、百合子も、琢真も信太郎を怪しみますが、なんとか誤魔化しました。
その日の夜。
「疲れたな今日は」
「疲れたね。まいったな、南くんはお祭りの日に返って来ると思っている。せっかくお祭りなのに南くんあまり楽しめないね。ずっと隠れていなきゃいけないし、太鼓も叩けないし。踊れないし。縁日のものもさ、いつもみたいに全部制覇出来ないし。」
「でもさ戻れなくてもみんなに会えなくても俺は楽しいよ、ちよみと楽しいし、それにいつか笑い話になるよ。あのときは小さかったねって。そういうときのために楽しむ。それの約束しただろ?ガキの頃、じいちゃんになってもばあちゃんになっても来ようなって」
「そうだね。思い出すだけで震えちゃうよ。」
「良かった。ちよみ、ぎゅってしていいぞ。」
「ありがとう、する。」
「ごめんな、ハグできなくて」
心のなかでは、浩之は人間の姿になって、ちよみを抱き締めていました。
その頃、信太郎は、久子とちよみの部活の顧問、山高(光石研)に言いました。
「いいですよねお二人は何も悩みがなくて。」
「どうしたん?俺達にだって悩みはありますよ」
「ああ、もうすぐ夏祭りだね。」
「のんきでいいですね、ほんとに。」
ちよみと南のことで悩む信太郎は、久子と山高を呆れました。
翌日。
「ちよみ、夏は恋の季節だよ!」
「もちろん恋しているよ。」
親友の奈美(大和奈央)に声を掛けられたちよみは元気いっぱいに答えました。
放課後の手芸部ではバッグの中に潜む浩之にこっそりキスをするのでした。
しかし、妻の楓から翌日、信太郎は言われました。
「私、嘘付くのイヤなんだ。嘘をついた男の顔わかってる。でも言わせるのは嫌なんだ。自白待っています。」
それに応じて、百合子も輪をかけて責めます。
「楓を傷つけることがあったら許さないよ、早く吐きな。」
江藤(岩瀬洋志)と、佐川美鈴(武田玲奈)は大学のバスケ部の体育館で、夏祭りが近い事を語り合いました。
「コーチ今度夏祭り行きませんか?」
「はぁ夏祭り?」
「あ、去年コーチ行かないですよね。」
「うわぁむかつくこのポスター」
ちよみと浩之が夏祭りのポスターに選ばれて失望しました。
そしてその日の夜、ちよみ浩之の浴衣を完成しました。
「ちよみおせぇよ」
「女の子は色々あるの。」
「ちよみ綺麗だよ」
「南くんも。じゃあ行きますか!」
「おう!祭り祭り。」
「南くん?大好きだよ。」
「知ってるー」
「むかつく(笑)行くよ」
「あいよ」
その頃、夏祭りの会場にちよみより先に江藤たちと着いた美鈴。
山高と久子は盆踊りを踊り、奈美は同級生と楽しんでいました。
祭りの会場で偶然、早苗の持ち主と遭遇した、南。
風鈴の音が意味深に祭り会場に鳴り響きます。
「私達、なんで小さくなったと思う?私達死んでいるのよ。結婚して、荷物も全部まとめて、事故に遭ったの。事故に遭った…交通事故。ぶつかる瞬間、私怒ったの、神様に。それはないんじゃないか、ひどすぎるって。この部屋に彼が待っているこの部屋に絶対帰りたいって、神様にぶちぎれた。そしたら目が覚めたら小さくなっていた。あまりにもかわいそうすぎて少しだけ時間をくれたんじゃないかと思う、神様がね。お互い忙しくて、一緒にいる時間が少なくて、彼のポケットに入るくらい小さくなれば、浮気もできないしね。」
早苗の持ち主の男性は、彼女の夫でした。
早苗は結婚し、新居に引っ越した矢先、交通事故に遭ったのです。
「ううん」
「今の首ブンブンはなに?こんな素敵な人がいるのに浮気なんかできないって?」
「うん正解」
「でもね南くん、私は思ってる。元の大きさに戻ることはないって。だって私は死んでるんだから既に。だからこの暮らしも長くは続かない。だって私は死んでいるんだから。この世界でお別れする時間を待っているだけだから。執行猶予みたいだね。もうすぐ私はこの世界から消えると思うんだ。だっておまけしてもらって幸せな時間過ごした方。だから私はもうすぐ消える。もう会うことはないと思う。そう思うんだ。」
早苗との家で過ごした時の早苗の発言を思い出した、浩之。
もしかしたら自分はこの世にいないのかもしれないということが頭をよぎるのでした。
南くんが恋人?!5話感想・みどころ
ひったくりに遭ったちよみ。
すぐに南と再会できたものの、南は自分と同じ立場の早苗と小さくなった者同士の日常を語り合い、初めてストレスの解消ができて本当に良かったです。
人間のちよみと暮らす南の日常は、楽しいなかに、ハプニングの連続ですよね。
南は、早苗と人間の声がとても大きく聞こえるなど、小さくなった者同士にしかわからない特殊な日常といえました。
琢真が、堀切家にきて、心を救われた場面は本当に感動しました。
本音は寂しがり屋で、不器用な琢真。
「私はあんたのことを嫌いにならない。」
百合子と楓の深い愛に包まれたちよみは、人に真っ直ぐに向き合える人に育っていると思いました。
琢真も、堀切家の長男になれたことが幸せですね。
早苗の自分たちが小さくなった「もしかしたら」の理由が衝撃で胸が詰まりました。
「私達は既に亡くなっていて、神様が執行猶予のように時間をくれている。元の生活には戻らない、私達はもう死んでいるのだから。」
もしこれが南と早苗が小さくなった理由なら、今、ちよみと夏祭りを楽しむ今がどれだけ貴重な宝物の時間か…。
南がもしも早苗と同じように既にこの世の者ではなくなっていて、そのことに気付かず、神様が小さくして、幸せなご褒美をくれたとしていたら…!
涙が止まりませんね。
早苗の推測が真実にならないでほしい、南が人間の姿に戻り、ちよみと温かな日常を取り戻せると信じたい5話でした。