日本一の最低男~私の家族はニセモノだった~

日本一の最低男~私の家族はニセモノだった~1話

日本一の最低男~私の家族はニセモノだった~1話あらすじネタバレ

「ああ今日から。わかってるって。完璧に演じてみせるよ、ホームドラマを」

電話した相手は、大森の親友で衆議院議員第二秘書の、真壁でした。

ニュース番組のプロデューサーだった大森一平(香取慎吾)は、ある不祥事が原因でテレビ局を追われるように退社しました。

現在は父親が残した実家に引っ越し、フリーの政治ジャーナリストを名乗るも、無職同然の冴えない生活を送っていました。

次期区議会議員選挙に当選を目指して人生の再起を図ります。

そこで、一平は2人の子供を育てながら、保育士として働くシングルファザー義理弟、小原正助(志尊淳)一家を呼び寄せて同居することにしました。

その一平の家で家族になることになった、小原正助(志尊淳)、小原ひまり(増田梨紗)、小原朝陽(千葉惣二朗)。

「ようこそ大森家へ!」

小原家を温かく迎えるものの、大森には、弟家族を迎え入れた根端がありました。

「ほら、ただいまって」

「一回も来たことないのにただいまはおかしいです」

即座に口答えする、ひまり。

実はひまりは、大森のことが苦手です。

「だって大森さん、ママのお葬式の時、態度悪かったじゃん」

まだ幼い朝陽は、大森家に到着早々、大はしゃぎします。

「大丈夫、子供は元気なのが一番だから。」

家族で記念写真を撮るものの、ひまりは大森の屈折した人間性を見抜き、浮かない顔です。

「大森さん、この写真、置いてもいいですか?」

「ええ、勿論」

「あ、見つけちゃった?おじさんはね半年前までニュースナイトのプロデューサーだったんだ。賞だってこんなにいっぱいもらってるの。全部あげちゃうんだ、トロ」

「お母さんの分、お母さんトロが一番好きだったので」

「でも済みません、突然3人で押しかけちゃって」

「全然気にしなくていいから。前にも行ったけど家事育児は折れに任せてくれていいの。」

「いやいやそれは僕もやりますから」

「俺達は家族なんだから、料理、洗濯、掃除、んー、子供達の送迎、寝かしつけなんでもやるよ。俺、本当に子供が大好きだから」

「料理できるんですか?キッチン全然使ってないけど」

「ひまり」

失礼な物言いをする、ひまりを注意する、正助。

「綺麗好きなんだ。取材でバタバタなんです」

「ああ、そうだ、大森さん、朝陽の食事のことなんですけど、最近は落ち着いてきたんですけど、牛乳アレルギーで。」

「了解です」

その後、朝陽が大森の大切なトロフィーをひっくり返してしまったり、ソースをこぼしたことも、大森はなんとか気丈に振舞いました。

「ごめんなさい」

「いいんだよ、子供は元気なのが一番だから」

「部屋は汚いですよね。もっと片付けて下さい、部屋が汚いと落ち着かないです」

またしても、鋭く突っ込むひまりを注意する、正助。

「実は、妻を亡くしてから子供達を仕事から帰って寝かしつけて…大変でした。」

「いやいや、俺がやりたくてやっているだけ。正助さんは、俺の妹の旦那、家族は家族なの」

「私はまだ3回しか会ったことないから、家族と思えません」と、ひまり。

「ひまり…ちょっと!」

思春期で新しい環境に反抗期が出てしまう、ひまりを再び窘める、正助。

「本当に済みません。」

「色々大変だよね、父親って。ひまりちゃんは陽菜さんの連れ子だし」

「そんなふうに思ったことないです、ひまりは僕の子です。」

「立派」

「あの一平さんにお伝えしたいことがあって。早番の時は朝6時に家を出なくちゃいけないので朝食と朝陽の送りを。遅番の時は夜」

「いや、そういうのはその場その場で決めちゃおう。明日の朝食は俺に任せて」

善人ぶって何とか取り繕う、大森ですが、本音と建て前は違います。

一人、部屋にこもり、不満を呟くのでした。

「はぁ、もう無理!」

しかし、丁度その時、朝陽がトイレをしようと迷って大森の部屋に来てしまいました。

「おしっこ」

「待て待て待て」

「朝陽、こっちおいで、行こう行こう、行こう、ごめんなさい」

朝陽を正助が慌ててトイレに連れて行き、事なきを得ました。

実は、ひまりは陽菜の連れ子で、正助とは血の繋がりはありません。

しかしその同居の裏には、家事や育児に取り組む生活者目線があるところを選挙でアピールする最低な思惑がありました。

「お前のせいだ、どう責任をとるつもりなんだ」

社長の正田から解雇を言い渡された、大森の過去が蘇ります。

朝、生前の陽菜がいた頃にやっていたやる気を出す方法を実行する、大森と大原ファミリー。

「今日は僕がやる!今日も張り切って頑張ろう」

「ほら、ひまりちゃんも」

「いいです、声を出すのは一回って母の教えなので」

ひまりはなかなか心を開けません。

「よし、こういう状況、逆にやる気出てきた。ひまりちゃんの心を掴むために家事やるぞ」

大森はなんとか俄然やる気を出すものの、幼馴染の衆議院議員秘書、真鍋考太郎(安田顕)に相談することにします。

衆議院議員、黒岩鉄男(橋本じゅん)の公設第二秘書で、小学校時代からの幼馴染でもある真壁考次郎(安田顕)から助言を受け、政治家への転身を密かに目論む、大森。

「おう、上に行くか?ちょっと外れますね」

大森を温かく迎えた、衆議院議員第二秘書の、真壁。

いつも大森の困った時の頼りがいのある唯一の親友です。

「どうだ?ホームドラマの調子は」

「想像以上にきついわ、何一つ面白くない。もう無理、子供うざいし」

「もう弱音か」

「感想だよ。俺にはもう後がないしこのままじゃ終われない。局の奴らを見返す為には次の選挙で勝って政治家になるしかない。その為なら半年間なんでもやってやるよ」

「いい心構えだ。けどな前回の大江戸区議選は、定数30に対して42人が立候補した。ざっくり言えば4人のうち3人が当選するってことだ。」

「楽勝だろ」

「そう思うだろ?甘いんだよ。指定席ってのがあるんだ。」

「指定席?」

「ああ、固い地盤のベテラン議員、強固な組織票を持つ労働組合などの推薦議員はほぼ受かる。まぁだから定数30といっても、実際新人が狙える枠はそのうちせいぜい5つだな。お前の場合はさ、浮動票をかき集めないと難しいぞ」

「なるほどな」

「だから売りが必要なんだよ。男が家事育児に真剣に取り組む。生活者目線があるかどうか女性票がとれるかどうか、それがカギになるんだ。ホームドラマを演じることができればきっと当選するぞ。日常の幸せとか日々の生活で得た理不尽とか素朴な言葉で訴えれば、間違いなく次の選挙で共感を呼ぶ」

「ああやってやるよ」

彼のアドバイスを元に、夕方、朝日を保育園に迎えに行きました。

「済みません、何か御用ですか?」

「朝日の叔父の大森一平です。報道ジャーナリストです。ニュースナイトのプロデューサーもやっていました」

「凄い。大森さん来週のお遊戯会の衣装の件なんですけど、保護者の方にも伝えていただけませんか」

「別料金で外注とかできないんですか?」

「それはちょっと」

帰り道。

お遊戯会のダンスが上手く他の園児たちに追いつかないことに悩む、朝日。

そんな彼の悩みを聞く、大森。

「どうして僕はみんなと違ってダンスできないんだろう。みんなと同じようにご飯食べる野遅いし、ダンスができないのパパに言わないでね」

「なんで?」

「パパに心配かけたくないから」

「よし、朝陽くん、君をいい子にする。圧倒的、努力だ。」

「あそうか、こうだ」

「俺の話し聞いてる?」

「子供相手になにやってるの」

「子供か大人かなんて関係ない。俺はどんな相手にも本気でやるの」

「面倒くさ」

「さっきからずれている。何回やれば分かるの?上からの動きと下からの動きが逆!ねぇ何回言えば分かるの?」

「ごめんなさい」

内気な朝陽は叱られているようで謝ってばかりです。

困った大森は、料理を焦がしてしまい、イタリアンカフェ経営の後輩、今永都(冨永愛)のところへ連れて行きました。

「え?」

「いや違う、小原の子供預かってるの。」

「こんばんは、今永都です。」

都は、ミートソーススパゲティを3人に作りました。

「あ、朝陽くん牛乳アレルギーがあるから気を付けて。」

「了解」

「いや、子育てとか意外だね。」

「イクメンだからね」

「イクメンって家事育児をしない前提の男がいることだよね」

「俺、本当は子供好きなんだ。」

その後、朝陽を5分だけお遊戯会の練習をさせた後、ひまりと大森と朝陽は眠りました。

「小原先生、今日、残業できそう?」

「あ、今日は…」

「あとお願いします」

小原は保育士の仕事をしていて、園長の園田美奈子(中山美穂)から残業を頼まれてしまいました。

正助はようやく、保育士の仕事を終え、夜遅く帰宅しました。

「おお、お帰り。まだ起きていたの」

「なんか大森さん全然家事育児やらない。料理も焦がしちゃうし服も伸びているし、さっきだって朝陽に圧倒的努力だって言って夜中にダンスの練習させてた」

「大森さんには大森さんのやり方があるんだよ?わかった。大森さんと一度話してみる。」

翌日。

衆議院議員の真鍋にまたしても相談する大森。

「どうだ?子育て頑張ってるか?」

「1日が秒で終わる。毎日毎日同じことの繰り返し。こういうの苦手なんだよほんと」

「お前さなんでもやるって言ったよな。ああいらっしゃった」

そこへ、民主党所属の黒岩鉄男(橋本じゅん)が来ました。

「君が大森くんですか、真壁君から聞いてますよ。選挙の為に子育て頑張ってるんですってね」

「はい、今、甥っ子と姪っ子の育児をしているんですが、もう大変なことばかりで。仕事を片付けて夕方保育園に迎えに行くなんて、簡単なことじゃない。親の働く時間が6時間ぐらいにならないと、無理だと思ってます。そういう部分を生活者目線で改善したくて。大江毒を世界一子育てしやすい街に変えたいんです」

「良い目をしているね」

「有難う御座います」

「SNSで育児や家事の写真をアップされているそうですね。反応はどうですか?」

「まだまだいけると思います。今度は感情に訴える内容を書いて行こうと思います。そうすれば有権者に刺さるので。」

「さすがは元テレビマン、あ、どうぞどうぞ、電話に出て下さい」

しかし、朝陽が熱を出してしまい、迎えに行かなければならなくなりました。

「もしもし、大森さん、朝陽くんがお熱を出してしまって、お父様のほうに電話してもお出にならなくて、今から迎えに来てもらえませんか?」

「今、仕事が…」

「熱があるお子さんを保育園で預かれないんですよ」

「僕がドジだからママが病気で死んじゃったんだ。僕、ママが作ってくれたケーキ落としちゃうし、自転車、転んじゃったし、お遊戯会でもうまく踊れないし、僕はママに迷惑かけてばかりで…僕のせいなんだよ。僕のせいで死んじゃったんだ」

「そんなの関係ない。そんなことないよ。」

「一平さん、今日は本当に済みませんでした。」

「今日は仕方ないけどさ、大事な取材だったのにいけないね」

「済みません」

ふと、2人の傍にいたひまりが口を挟みました。

「おじさんのせいじゃん。毎日遅くまで無理やりダンスの練習させて」

「ひまり」

「それの何が悪いんだ」

「あの、一平さんには本当に良くしていただいていると思うんですが、朝陽の気持ちも確認してもらえたら」

「いや努力は大事でしょ。何事も努力するから成長するし、人生成功するんでしょ!」

「でも努力の強要でつぶれちゃう人もいますし」

「出た、なんでもかんでもパワハラ的な?苦手だからって逃げてたら成長できないじゃんあいつの将来の為だよ。」

「でも僕は成功が全てだとは思いません」

「え?」

「一平さんが仕事でずっと努力し続けられて、成功できたのだって陽菜さんが・・・お父さんの介護のことも全て引き受けてくれたからじゃないですか」

「今それ関係ないでしょ」

「済みません、でも、努力でできることとできないことは人によって違うと」

「あ…いや…」

「もういいよ、正直教えるの面倒だったし、余計なことして悪かったね」

その後、朝陽を気遣う、小原。

「ごめんね、迷惑かけちゃって」

「なんで?」

「パパはずっとそばにいるよね」

「今日はごめん」

「別にいいよ、黒岩先生会議あったから。来週頼むよ、今日のことは辞めてくれよ」

なんと来週のその日は、朝陽のお遊戯会の日でした。

そこで、負担減らす為、スーパーイーツと家事代行サービスを夕方、頼みました。

小原はその頃、残業させられいました。

「あ、黒田先生のお子さんが早退してしまって、残業してもらえる?」

その頃の、大森はお遊戯会の練習をする、朝陽にコーンクリームスープを飲ませてしまいました。

朝陽は案の定、アレルギー反応が出てしまいます。

「何やってるの!それ牛乳は言ってるよね?すぐにエピペンと薬、早く!」

ひまりはすぐに弟の急変に気付き、大森に対処法を伝えました。

「おい、おい、どうしたんだよ!」

子供の緊急時に慣れていない大森は大慌てです。

朝陽はその後、病院へ。

「朝陽」

「もうだいぶ落ち着いています」

「牛乳アレルギーって言いましたよね」

「申し訳ない」

「家事と育児の両立が大変で大森さんにお任せしましたが、ここを出て行きます」

「お父様ですか、朝陽くんの症状についてお伝えしたくて」

その後、朝陽の症状の説明を受けるため、看護師に呼ばれていった、正助。

「ごめんね」

「なんで朝陽が謝るんだよ」

「ご飯一杯食べてお遊戯会頑張ろうと思ったのにまた失敗しちゃった」

「おじさんが悪いんだよ、ごめん」

「ん?」

「僕、天国のママに踊れるところを見せたいのに。おじさんもどじでしょ?僕とおじさんはどこか似ているのかなって失敗ばっかりだね」

その後、朝陽は点滴が終わり、正助や一平らと共に帰宅できました。

正助が、仕事の残業を部屋で取り組んでいると、大森は声をかけてきました。

「うちから出て行くって話、もう少し待っていてくれないか、朝陽のお遊戯会まで応援させてほしい。器用だね」

「こういうの普段から作っているんで」

「朝陽って小さい頃の俺に似ている、俺も子供の頃、運動神経悪くてさ、ちょっと似てる」

「一平さんってもっと器用に生きてきた気がしました」

「何とか努力でやっただけ。なのに出世コースから外されて積み上げてきたもの全部無駄になった俺よりも能力が低い動機が出世して俺は今人生負けてる」

「人生って勝ち負けじゃないと思います」

「それは綺麗事。仕事で成功して初めて一人前の男でしょ」

「それは違いますよ。子供達と食事をしたり、公園で全力で遊んだり、そういう時間が大切なんです。陽菜さんも人生思い出って言ってました。僕はその言葉を大切にしているんです」

「正助くんちょっとお願いがあるだけどさ」

大森は急に肝臓がんの勉強に励み、医師の説明も聞きに行きました。

「こことこことここが肝臓の転移によるガンです」

「パパ、今日お遊戯会休んじゃだめだよね」

「なんで休みたいの?」

「みんなに迷惑かけちゃうから」

「朝陽、迷惑かけてもいいだよ」

そっと息子に寄り添う、正助。

「朝陽、ちょっと見てもらいたいものがあるんだ」

ガンを調べた大森は、「ママの死は朝陽のせいなのか」という手作りのホームビデオを作りました。

朝陽に母の死の原因は彼自身ではないことを伝えるため、正助から送られたホームビデオを編集していた、大森。

「ちょっと待ってください。こんなことの為に写真や動画を送ったわけじゃないです。僕には僕のやり方があるんです。いずれタイミングがきたらちゃんと伝えますから」

「朝陽のママが死んだのは、すい臓がんという早期発見が難しい病気のせいなんだ。すい臓がんが初期症状が出にくいうえ、信仰スピードがとても速いのが特徴なんだ。朝陽のママの場合、発見されたは既にステージⅣで、腹膜や肝臓に転移していた。」

「そんな難しい言葉で子供に言っても分からないでしょ!」

またしても、ひまりは弟を思うがあまりに、大森に口を出しました。

「大事なことは大人も子供も関係ない、ちゃんと言うべきだから」

「よくわからない。でも僕が迷惑かけたからママが癌になったんでしょ?」

「違う、朝陽のせいじゃない、陽菜が癌になったのは朝陽のせいじゃない!」

「僕がドジをするとママは悲しそうだった。だからママは病気になったんだよ!」

「本当にママが悲しそうだったか?」

朝陽に誕生日の時の映像や、公園で自転車で転んだ時の陽菜の様子を見せる、大森。

朝陽の誕生日の日、ケーキが崩れたことで泣いてしまう彼をフォローする、陽菜。

「崩れちゃったけど味は変わらないよ」

「大丈夫。朝陽、痛かったね、飛んでった?飛んでってない。大丈夫、次は乗れるよ」

「朝陽、ファイト!ほんとあの子緊張しいだよね。ファイト!頑張れ頑張れ」

陽菜が息子にかける言葉はどれも愛情深く、温かいものばかりでした。

「正助君の撮っていた動画を見直してみた。陽菜は朝陽が失敗したときいつも楽しそうだった。朝陽は、陽菜の足を引っ張ってないし、落ち込ませてもいない、朝陽は陽菜をいつも笑顔にしてくれた。お遊戯会どうする?」

「絶対に行く、ママを笑顔にしたい!一平おじさんも頑張って、大事な日なんでしょ」

「よし行ってこい」

「一平さん、有難う御座います」

一平の朝陽への真意が小原家に伝わりました。

一平は仕事で、黒岩議員の国政会へ出かけました。

「こちら、雛田可南子衆議院議員の政策秘書の鷲津亨さん。こちら政治ジャーナリストの大森一平くんです」

鷲津(草彅剛)に声をかけた、真壁。

「実は彼、選挙に出ようと考えているんだよ」

「私もこの世界が長いので、何か困ったことはなんでも聞いてください」

「有難うございます」

「大森さん、お尻になにか、お子さんですか?」

大森のズボンのお尻の部分には、朝陽が貼り付けた「頑張って」と書かれたキャラクターのシールがありました。

「甥っ子と姪っ子を預かっているんです。あのバカ、なんだこれ」

「お子さんに愛されているんですね」

その後、大森はお遊戯会へ急ぎ、なんとか間に合いました。

「朝陽、ファイト、朝陽、お前がママのこと笑顔にするんだろ!」

朝陽は当初、不安で怖気づいていましたが、大森は身振り手振りで振付を朝陽に思い出させました。

朝陽は見る見るうちに目が輝き、動きや表情が出てきました。

「もう1回だけチャンスくれないかな。俺正直、家事や育児なめてたわ。もっと簡単にできると思ってた。何が楽しいか全然分からないんだけど、みんなと一緒に過ごして楽しい部分もあるのかなと思った」

「悔しかったです」

「ん?」

「一平さんと一緒にいると、朝陽すごい楽しそうだったから」

2人はそれぞれ一歩踏み出すことになりました。

しかし、当の大森の気持ちはどこか複雑です。

自分のメリットと選挙に当選する為に迷っています。

翌朝、真壁に電話しているところを、ひまりに目撃されてしまいました。

「調子はどうだ?」

「ああ、この調子でホームドラマを演じきってやるよ」

「学校は?」

本心と表向きの顔を取り繕う大森の運命やいかに。

日本一の最低男~私の家族はニセモノだった~1話感想・みどころ

最低男と言いながらも、不器用で昭和気質、だけど、根底に愛情を持つ、大森一平。

香取慎吾さんは役の中にすっと溶け込むような染まる演技が目を惹かれますね。

半年で絶対に選挙に当選し、人生を変える為に、ファミリー層をターゲットにした自分作りに励む、大森。

黒い思惑が心をくすぐりながらも芽生えるのは、小原家へのかすかな情です。

そのギャップや揺れ動く心境変化を追っていくのが見応えがあります。

小原家の子供達は、母の死を不器用な自分のせいだと思い込む長男、朝陽と、思春期で突如やってきた叔父の一平をそう一癖縄では受け入れられない長女、ひまり。

5年生である多感な年頃のひまりの鋭い観察眼とキレの良さは、大人も参ってしまいますよね。

しかし、ただ反抗期ではないひまりが、家族に甘えられる時間があったり、一平を信頼できれば良いと期待しています。

朝陽はとても可愛らしく、一方で心配になる程、繊細な男の子でしたね。

自分がおっちょこちょいで迷惑をかけるから、母の陽菜が死んだなんて、胸がとても痛くなりますよ。

それでも一平の手作りホームビデオは、愛が込められていましたね。

まだ幼すぎる彼には完全に理解できなくても、母の死が病気によるものだったと、時間をかけて伝わることを願います。

さて、大森一平の小原家への愛情は嘘か誠か…?

少しだけ家族写真に笑う大森の心の中を覗きたくなる1話でした。

 

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