オクラ~迷宮入り事件捜査~4話あらすじネタバレ
飛鷹千寿(反町隆史)は捜査一課長、加勢英雄(中村俊介)に呼び出されました。
千寿がパソコンを触っていた時、加勢が部屋に入ってきました。
「結城の遺体に銃で撃たれた痕があったそうだ。何か知ってるか?」
「俺が駆け付けた時には撃たれていた」
「悪かったなこんな時間に呼び出して。」
「ほんとだよ。明日も早いから手短にな」
「お前、何を隠している。少女誘拐、橘高校不審死、どれもお前が強行犯係の時の未解決事件ばかりだ。」
かつて捜査中に犯人の仕掛けた爆弾によって、殉職した結城真一(平山祐介)の遺体には銃で撃たれた跡があったことを告げられます。
さらに、加勢は千寿が強行犯係にいた当時の未解決事件が最近になって立て続けに解決したことを指摘し、何を隠しているのか問いただしました。
「10年前お前はきな臭さを感じて単独で事件を洗い直していた。その最中に、結城が死んだ。お前は腑抜けになってオクラに配属された。10年前、結城が死んだ日、お前パソコンでなに見てた?!」
「さぁ…」
「もういい、この先どうなっても知らねぇぞ」翌朝。
不破利己は壮太(石塚陸翔)は背中に痛々しいほどの虐待の痕がありました。
壮太は利己が作った朝食を食べてから学校へ行こうとします。
「壮太くん、僕はお母さんをあんな目に遭わせた犯人を許しません。」
「行ってきます」
その後、千寿の秘密基地とされた、千寿の元妻で科捜研の愁(観月ありさ)の作業部屋で何かをパソコンで検索するのでした。
一方、不破利己(杉野遥亮)は千寿に何も告げずに2年前に白金で起きたホステス殺人事件の情報提供メールを警視庁に送りました。
「2年前、墨田署にいた私は知人女性とその子供を守るよう指示されました。不知火美佳さん。ホステスをしており、経済界の大御所を相手にしていました。僕は警護にあたろうとすぐに、彼女の元へ駆けつけました。しかし、何者かに襲われて…」
事件当時、墨田署にいた利己は、ホステスの不知火美佳(樋井明日香)と息子の壮太(石塚陸翔)を守るよう、命じられていました。
「美佳さんは亡くなり、目の前には美佳さんの子供が…。」
美佳は経済界の大物も訪れる銀座の高級クラブに勤務していたのですが、脅迫電話やストーカー被害が出たことから、利己は志熊亨(有澤樟太郎)と共に警護に当たっていました。
しかしある時、利己が何者かに襲われている意識を失っているうちに、美佳が殺されてしまいました。
「そこまで分かっていてなんで、パクれなかった?」
鷲沢泰造(宇梶剛士)が横から口を挟んできました。
「犯人は交際相手だった新山博一。美佳さんに対し、ストーカー行為や脅迫を繰り返していました。僕は襲われた時、意識が朦朧としたこともあって僕の証言は参考に立ちませんでした。」
目を覚ました利己は、包丁を持った美佳の元交際相手、新山博一(後藤剛範)が逃走するのを目撃しますが、証拠不十分で当時は逮捕出来ませんでした。
「勝手なことをするな」
千寿は利己を非難。
すると、利己は有力な情報を掴んだと言い、千寿と共に新山が働くリサイクル工場へ向かいます。
一方、結城倫子(白石麻衣)たちは美佳がなんと利己の元カノだと知りました。
「被害者は不破の元カノだってよ!」
志熊亨(有澤樟太郎)が有力な情報だと自慢げにオクラ全員に行ってきました。
2年前。
「不破くん刑事になったんだね。」
「私、両親を早くに亡くして同じ大学だった新山と付き合った。壮太は新山との子供。私や壮太に手を上げることも多くて、壮太には煙草を押し付けた。逃げるように引っ越したの。」
その当時の話を、千寿に車の中で伝える、利己。
「でも銀座のホステスがなんでそんなDV男と…」
「今は壮太君の面倒を僕が見ています。」
その後、千寿は新山の工場に潜入捜査し、新人のスタッフに成りすましました。
利己は、新山の凶器と、美佳が事件の時に着ていたシャツを愁のところへ持って行きました。
「これで、被害者の血痕を溶かして付着させれば…!」
当時の事件を再現できる証拠が揃い、愁はにんまり。
「警視庁のサイトに犯人の名前を入力すると事件の全容が明るみになるサイトがあるんだが、新山の名前を検索したら何も出なかった。」
「千寿さんと同じですよ。犯人を法の下に引きずり出したい。僕が預かる被害者は小学3年生の男の子です。いつも他人行儀で、笑った顔が見たいんですよ。父親に虐待されて母親が殺されたらそうなりますよね。」
「子供の話しには、弱いのよ」
愁も思わず、胸が痛み、千寿と利己に協力的な姿勢をみせます。
オクラに行くと、美佳が銀座のホステスで顧客が多い為、当時の事件関係者の情報を聞き出す必要がありました。
ふと、志熊に呼び出された不破。
「白金の事件追ってるんだろ?犯人を逃したのは俺のせいじゃない。上の信頼を回復するために死に物狂いでやってきたんだ。」
2年前。
「お前、美佳さんを口説いていたよな。」
「そんなことするわけねぇだろ」
「彼女、お前に不信感を抱いてる」
「自分に気がねぇからって疎ましく思っているだけだ」
「明日から別の人間に引き継いでもらう。お前を担当から外す事、もう署長に言ってあるから」
不破と志熊でバディを組み、美佳の警護にあたるはずが、志熊は不破が美佳の恋人だとわかると嫉妬して、協力を辞退したのです。
「お前、まだ勤務終わってないぞ。」
「知るか。お前が元カレなんだから行ってやれよ」
その後、仕事を終えた、新山と対面した利己と千寿。
「あんた刑事だったのか」
「ご無沙汰しております。事件の凶器、今もお持ちですよね。美佳さんから聞きましたが、あなた最低な男だったようですね。事件が起きるまであなたのことをお伺いしていました。息子さんを虐待していたようですね。無言電話やつけまわす行為…。」
「何の話ですか…してねぇよそんなこと。」
その後、倫子、不破、千寿、祈里(青木さやか)、吉岡(前田旺志郎)らで、新山の家を家宅捜査。
「やばい!見つかっちゃった!」
吉岡が狂気を発見しました。
その夜。
「よっ、白金のホステス事件、凶器が見つかったらしいな。このままいけば新山が本星だってことだな。」
「だったら大金星ってことだな。おめでとう」
珍しく加勢は愛想良く、千寿に接しました。
不破は、壮太をフォローする為、夕食時に伝えました。
「お母さんの事件、解決に向かいそうだ。犯人の家から凶器が見つかった。」
千寿はいきなり、不破の家へケーキを持ってやってきました。
「壮太くんケーキ買ってきたよー甘いもの好きだろ?どれにしようか?」
千寿はケーキを買い、壮太の気を引きます。
しかし、壮太は意外にも冷静沈着で、動じません。
「僕、事件のこと、お母さんがどうなったとかどうでもいいので…。」
テレビゲームをする壮太の首にある、酷い虐待の痕跡を見て胸を痛める千寿。
それと同時に、千寿は壮太が事件の真相を知っていると察しました。
「あの子、何か知っている」
そこで、後日、倫子を呼んで、壮太を母親との思い出を追憶させることで、真相を掴もうとしていました。
「壮太くんのお母さんなに利きだ?」
「右です」
「少年の思い出は、半分でたらめだ…」
千寿は壮太の部屋にキャッチボールのグローブから、彼とキャッチボールをしました。
しかし、壮太はキャッチボールに応じるものの、悲しげな顔をしました。
「ダメなんですか?事件が解決しなきゃダメなんですか?僕は、被害者なんですよね?その僕が解決しなくていいって言っているからいいじゃないですか。」
「それで笑えるのか?」
「え?」
「心の底から笑うことができるのか?あそこのお兄さんは君に笑ってもらいたいんだって。俺達も同じだ。」
「でも僕が話したら…」
「うん…」
「誰かが傷つくかもしれない、君自身もつらい思いをするかもしれない。でも心から笑える日が来る。本当のことを話してくれないか?」
優しく、壮太の目線に立ち、寄り添う、千寿。
「君の体は誰に傷つけられた?」
「だから新山で…」
「新山は煙草を吸わないんですよ。」
「君を傷つけたのはお母さんだね?」
壮太は頷きます。
「なに?なに?見てんじゃねぇよ。あんたがいなきゃ私は幸せだったんだ!あんたがいなきゃ!」
「やめて!やめて!」
美佳自身が、壮太を虐待し、ストレスをぶつけていたのです。
「グローブと絵を見た時、ピンときた。」
「お父さんはお母さんがいない時、遊んでくれた。ずっと僕の傍にいてくれた。傷を見せたら悲しそうな顔をしてごめんなって…お母さんにやめるよう言ってくれたけど聞いてくれなくて。それから少したってあの日が来た。お母さんの悲鳴が聞こえて。怒鳴り声が聞こえて、何回もドアが閉まる音が聞こえて…」
「お前は俺の女だ!」
犯人は美佳を襲い、1階で揉めています。
新山は美佳を刺した凶器を持っていましたが、彼の犯行ではありませんでした。
「お母さん、お母さん!」
「違うんだ…違うんだ壮太…!」
「お父さんは僕の為にお母さんを…黙っていてごめんなさい、ごめんなさい。」
「結局、新山が犯人であることには変わりなかった。」
「真実の深さが違うんだよ。」
「どっちにしろこれではっきりしました。」
「何処へ行くの?」
「科捜研です。結果が出たら新山は送検される。壮太くん、君にとっては不本意かもしれないでもこれが最善の選択なんだ。」
「お母さん、罰を受けるの?」
その後、科捜研にて、愁に証拠を鑑定してもらった、利己。
「期待通りの結果だよ」
「有難う御座いました。これで令状を請求できます。」
「ねぇあなたが事件を追っているのは、千寿に共鳴したのではなくてこの事件を解決したかったから?」
「もしもし、」
「新山さん、貴方の部屋の凶器からあなたの指紋と血液反応が出ました。あなたを逮捕出来ます」
「俺じゃない。俺は殺してなんかいないし、凶器を持ちだしてなんかいない!待ってくれ!話がある」
その後、千寿は壮太に確認します。
「壮太くん、事件の時、何度かドアの締まる音が聞こえたって言ってたよね。何回ドアが閉まったか覚えているかな?」
「悲鳴が聞こえる前に1回、悲鳴が聞こえた後に2回、3回、4回」
「新山が入って1回、ルーキーが倒れて1回、新山が出て行って1回、ルーキーが気絶したのを含めて計4回だ。新山が来る前に誰か別の人間が殺したのかもしれないな」
その後、壮太に誰か母親のホステスの客の写真を見せました。
「この中に知っている人いるかな?」
「分かりません。うちに男の人が来たことはないので」
「壮太君、言ったよね?お父さんは罰を受けなきゃいけないのかって。お父さんがもし法を犯しているなら裁かれなければならない。でもやってないなら、法から守る必要が瑠。君は僕のお父さんを守りたい。」
ふと、科捜研のテレビから聞こえた司会者の声に、壮太が拒絶反応を示します。
彼はPTSDを起こしそうな雰囲気で耳を塞ぎます。
「声…この声…聞いたことある!」
美佳が刺される寸前、男は美佳に一方的な歪んだ思いをぶつけていました。
「お前は俺のもんだ…!」
「きゃー!」
その頃、千寿は壮太の父、新山と対面します。
「壮太くんから虐待のこと聞きました。彼女は確かに道を踏み間違えた。確かに彼女はどこかで歪んでしまったのかもしれない。だからって殺して良い理由にはならない。なんで黙っている…答えろ!」
「俺は殺していない。美佳が刺された凶器…これが証拠だ。」
新山は当時の凶器で使われた包丁を見せました。
真実を知る千寿は、利己が誤って、新山を発砲して殺さないように、急ぎます。
「不破君なら、新山さんから電話が来て血相を変えて出て行ったけど。」
愁から連絡を受け取った、千寿は大慌てで現場へ向かいます。
「犯人は新山じゃない!犯人は新山じゃない!」
「なら何故黙ってた!」
「それは…」
不破はふと、何者かに殴られました。
フードを被った男で、彼の腕にはケロイドの痕が。
彼こそが美佳が殺された日に自分を鉄パイプで殴って気絶させた男と同一人物だとわかりました。
「もしもし、わかりました。」
その頃、加勢はある人物と電話していました。
オクラ~迷宮入り事件捜査~4話感想・みどころ
目の前で母親を殺された小学3年生の少年、壮太。
心を閉ざし、冷静でとても大人びた彼に隠された真相は、母親からの虐待と、その真相を知って、彼をなかなか救い出せなかった、父親、新山の存在。
美佳は一見、普通のシングルマザーに見えて、許せない裏の顔が暴かれましたね。
あんな幼い子に、女性としての幸せを得られない鬱屈をぶつけるなんて最低ですよ。
当初は、千寿と不破のように、新山を疑ってしまいました。
まさかの犯人は、別の人物で、しかも、テレビ司会者かもしれない驚愕の実態に背筋が凍りました。
壮太の心のケアをするとともに、犯人の腕には謎のケロイドの痕。
しかも、最後の加勢が相変わらず誰と繋がっているのか気になる怪しさがありました。
加勢って絶対いつか千寿を裏切りそうですよね。
心優しい無力な新山が殺されなくて良かったけれど、不破の危機に次回が待ちきれない4話でした。