オクラ~迷宮入り事件捜査~8話あらすじネタバレ
飛鷹千寿(反町隆史)と不破利己(杉野遥亮)は、結城倫子(白石麻衣)に、未解決事件の犯人が記されたファイルの存在とそれを元に証拠を捏造して事件を解決に導いたことを打ち明けます。
「2024年12月って来月だよ?警察がこのテロを見逃すっていうの?」
「でもこれは未解決自演のファイルですよね?」
「なぜこれから起きることが…」
「警察もこの件に絡んでる。」
「ちょっと待って。警察がこれからの未解決事件とこのテロを見逃すっていうの?」
「それはわからない」
「でも倫子さんの言う事も一理ありますよね」
「あ、はじめて名前呼ばれた」
「お父さんと混乱するので苦肉の策です」
「苦肉かよ」
「一つはっきりしているのは爆弾が使用されるということです。10年前の警察官連続殺人事件が身内の犯行だとするならば、その実行犯がこの首都爆破テロに関連している可能性があります。」
「10年前の実行犯を捕まえれば、首都爆破テロを止められる」
さらに、ファイル内の8桁のパスワードを入力することで開くデータがあることを知った倫子は、父、真一(平山祐介)から誕生日プレゼントにもらったブレスレットに英数字の刻印があることを思い出しました。
その英数字を入力すると、「2024年12 首都爆破テロ事件」と表記されていました。
これまでの未解決事件動揺に警察内部が絡んでいることを、そして爆弾が使用される手口から、10年前の警察官連続殺人事件の実行犯が関与している可能性がありました、
真犯人の逮捕に寄って首都爆破テロを止められると推測します。
そこへ、科捜研の研究員で、千寿の元妻、愁が部屋に入ってきました。
「まさか愁さんまで関わっているとは」
「ごめんね騙していて。せっかくだから倫子ちゃんの歓迎会しようか。仲間になるし」
愁、千寿、スポーツバー店員の阿澄(三浦獠太)、利己で、倫子の歓迎会をすることに。
利己は、お酒に弱く、無理をして眠ってしまいました。
帰り道を一緒に歩く、愁と倫子。
「愁さんと千寿ってどうやって出会ったんですか?」
「警視庁の前で雨宿りかな。あの頃の私は近寄らないオーラ出していて、わざと腕にあった虎のタトゥー見せたりして。世の中の男はみんな的だと思っていたから」
「タトゥー入っているんですか?」
「シールよシール。そしたら寅年って言って」
「もうぶっ飛んでる」
「こんな私を選んでくれた人だから」
間もなく、利己は門真が取り調べ中に自死した連絡を志熊(有澤樟太郎)から連絡を受けました。
そんななか、加勢英雄(中村俊介)を殺害した容疑者で、元警察官の門真衛(山中聡)が取り調べ中に服毒死を遂げました。
門真は犯行への関与は認めたものの、爆弾を起爆させた実行犯は、別にいることを示唆します。
「門真は取り調べを受ける前に身体検査を受けました」
「これって私の夫の事件に似てません?」
祈里(青木さやか)は自分の夫が、刑事をターゲットにした爆破事故に巻き込まれたケースと似ていることを指摘しました。
「同一犯の可能性がある」
「警察官にこんなことする奴が‥‥許さねぇ」
さらに実行犯は起爆の際に現場に行っていること、証拠となる起爆装置の携帯電話はまだ処分されていない事も明かしました。
「久常巡査部長がビルに仕掛けられた爆弾に巻き込まれ、10年後、加勢巡査部長が同じ被害に。フルフェイスの男は、門真。爆弾を爆破させた実行犯は門真ではないとのことです。」
事件を手分けして再捜査することになった「オクラ」メンバーは、千寿は今回の相棒に利己ではなく、倫子を指名します。
「盛り上がっているところ恐縮ですが、強行犯係が既に現場に向かっています。オクラは大人しくデータ入力でもやってろって」
一方の利己(杉野遥亮)は鷲沢泰造(宇梶剛士)とバディを組み、10年前に鷲沢が教育係を務めていた久常未来(渋谷兼人)が爆弾により、殺害された現場付近へ向かいます。
「門真は新宿でコンビニに強盗をする為だけに侵入した」
かつて久常とバディを組んでいた日のことを思い出す、鷲沢。
「いいか、久常、刑事は現場百選なんだよ。」
「その話何度も鷲沢さんから聞きました。」
「俺なんか付けられている気がする」
そしてあの爆破事故が起こります。
「久常、お前…」
「鷲さん鷲さん…」
千寿と同じように、久常も、鷲沢の目の前で息を引き取りました。
「お前変わったな。オクラに来たときは、自分のことしか考えていない奴にしか見えなかったが」
「ただ寝ているだけじゃなかったんですね」
「最近の若いもんは一言多いな」
「当時はフルフェイスの男が実行犯だと睨んで捜査していた。フルフェイスの男が立ち寄りそうにない場所」
「彼奴…」
「知り合いですか?」
「10年前にも見たな。あの制服」
美容院とフィットネスジム周辺を捜査中、見慣れたメガネの警察官を見た鷲沢と利己。
「門真の証言だと実行犯は警察官だよな。怪しい。刑事の感だ」
「おい、10年前の爆破事件について調べてる。10年前お前もいたよな。事件の日、お前がうろついているのを覚えている」
「お疲れ様です。いや、やめてくださいよ」
眼鏡の警察官はすぐに何か見覚えあったのか逃げました。
利己は彼からバッグをひったくりました。
「うわぁ見るな!」
なんとその警察官は盗撮をしていました。
彼はその後、生活安全課に引き渡されていきました。
「ふざけんな。また空振りだよ。あの頃となんも変わってねぇよ。久常を殺した犯人を見つけようと、躍起になって見込み捜査で暴走して挙句の果てに誤認逮捕して捜査から外されてオクラ行きになった。これじゃあ久常も浮かばれない…」
鷲沢は突然、倒れてしまいました。
その頃、千寿と倫子は、事件データが開けるファイルを確認。
「あっ!出た。」
「実行犯の名前は伏せられているけど、いくつか分かったことがある。例えば、実行犯は起爆措置に使った携帯をオクラの押収品の棚に隠したらしい。」
「なんでそんなとこに?」
「上が実行犯の弱みを握る為だろう」
「じゃあもうきっと回収されてるだろうね」
「頼みたいのはこれだ…。」
鷲沢は甲状腺機能低下症の持病があると判明しました。
「鷲沢さんの」
「家内です」
「同僚の不破です」
「鷲沢さん甲状腺機能低下症といって甲状腺がホルモンを分泌しなくなっていたそうです。普段よく寝るのもその兆候だぞうです。」
「この人は刑事の仕事に誇りを持っていてだからこんなにボロボロになるまで…バカですよね」
その後、盗撮の制服警官から、爆破事件の情報を整理するオクラ。
「実際現場で気付いたことがあります。当時の警察はフルフェイスの男が犯人だと思って捜査をしていました。でも実際は別の人間が実行犯だった。仮に誘導役に門真を選んだ理由は自分の身を隠す為だったら、自分とは対照的な、女性の可能性があったのでは?犯行現場に女性のフィットネスジムがあります。当時の情報ではフルフェイスの男が駆け込んできた可能性があります。」
「じゃここに実行犯が住んでいた可能性が。」
「どうせわかっていたんでしょ、だからバディに倫子さんを選んだ」
そこへ倫子が到着。
「千寿、あったよ!10年前、犯行現場周辺で聞き込みがされていなかった。この女性限定の美容室だけ捜査対象から外れていました。会員リストを借りてきました」
「事件当日の顧客リストに犯人がいれば…」
「でも10年前の顧客データは既になくて」
「片っ端からあたっていくしかないか」と、祈里。
「鷲さんの為に実行犯を探しましょう」
気合を入れるオクラ一同ですが、500件以上あたって該当者は一人もいません。
「500件近く使って該当なし。」
そこで、他のメンバーは帰るものの、千寿、利己、倫子は別行動をとる事に。
「倫子、鑑識行くぞ」
「私はもう少し残ります」
「やる気じゃん。鷲さんのでか魂移った?」
一人残業をする、利己を怪しげに見つめるのは、志熊(有澤樟太郎)。
「ええ、ここで爆破事件があったのが…失礼しました」
そこへ鷲沢が来ました。
「鷲さん」
「美容院の前の女性限定のフィットネスクラブに聞いているの知ったぞ。ここで意地張ってないでどこで張るんだよ。久常は父親になるはずだった。」
久常は鷲沢に子供がもうすぐ生まれることを嬉しそうに報告していました。
「鷲さん妻のお腹も大きくなって」
「おお、良かったな。これ安産祈願。俺、子供いないからよ」
「俺にとって鷲さんは父親みたいなものですから」
「誰がお前みたいな半人前の息子、いや四分の一かな」
そして、息を引き取る寸前、安産祈願を鷲沢に託した久常。
「鷲さん、これを」
「もう何も喋るな」
「妻と、子を…有難うございました」
そして現在。
利己に、こう告げました。
「あの時俺が死んでいれば…」
「その言葉こそ、久常が悲しみますよ」
「でも、鷲さんはお手柄ですよ。あの警察官の盗撮動画に10年前の実行犯が映っているかもしれません」
「俺は時代遅れの刑事だ。そんな言葉しか出ない」
2人は警察官が盗撮した映像を確認し、10年前の犯人を見つけました。
帰り道の愁と倫子。
「千寿、プロ野球ニュース見ながら寝てましたよ」
「昔からよ。よく言えばマイペース悪く言えば自己中」
「うちの父も同じでした。」
「倫子ちゃんが仲間になってくれて良かった。千寿って自分の信念に真っ直ぐでしょ。敵も多いし場合によっては自分で自分を苦しめることもある。だからなにがあっても千寿の味方でいてあげてね」
「それは愁さんの役目でしょ」
「私は無理だから別れたんだ」
悠と別れた後、倫子は何かを思っていました。
鷲沢はその後、倒れてしまい、しばし入院することになりました。
翌朝。
「あ、起きました?不破さんにまた迷惑かけて」
鷲沢の妻、志保。
すると、久常の妻と小学生の息子、未来人が来ました。
「夫の未来に、人で、みきとです。これのおかげで元気な子に育ちました。」
そう言って、久常が最期まで持っていた安産祈願を、鷲沢に渡す、久常の妻。
「こんにちは、みきと君っていうのか」
「はい」
「そっかいい名前だな」
「まるで孫の顔見るようね」
「孫?孫…か、そうかもな。」
「鷲さん、鷲さんのやり方嫌いじゃないっすよ。俺、鷲さんみたいな刑事になりたいです。子供に武勇伝語りたいっすから」
「なれねぇよ」
「お前はまだ半人前だよ、何言ってんだよ」
その時のことと安産祈願を思い出し、鷲沢は久常を思い、涙しました。
「なんで泣いてるの?」
「嬉しくてさ、君のお父さんは不器用で頑固で、俺に似ちゃったのかな。最高の刑事だっただぞ、ちょっとこっちおいでよ。お父さんの武勇伝一杯聞かせてやるからな、お父さんそっくりかもしれない。勉強好きか?」
「あまり好きじゃない」
「これも似たのかな」
利己は、鷲沢夫妻と、久常の妻と、息子の未来人を優しく見守る様子を見届け、オクラへ戻ります。
その後、千寿達は10年前のフィットネスジムの映像を確認し、爆弾の実行犯を突き止めました。
「鷲さんが10年前の爆破事件の犯人を映した動画を見つけてくれました」
「え?」
「ただ、爆破で混乱して誰が誰か認識しづらいです。正直、手掛かりがあるかどうか」
「これじゃあわからないよ」と吉岡(前田旺志郎)。
「鷲さんせっかく頑張ってくれたけど。」
屋上に利己を呼び出す、千寿。
「どうしたんですか」
「犯人が分かった。」
「誰なんですか」
「実行犯は…」
実行犯の名前を聞き、信じがたい利己。
「何かの間違いってことは」
「俺もそう思ってた。でも間違いない。」
「どうするんですか?」
「罪を犯した人間を法の下に引きずり出す、それだけだ。」
「でも」
「でもじゃねぇ!やるしかないんだよ」
真犯人の正体にショックを隠せない千寿と、利己。
そして、千寿は愁を呼び出しました。
「何?急用って」
「警察官連続殺人事件の犯人が分かった。犯人は倫子だ。」
「え?そんなはずないでしょ。」
「ファイルにもヒットした。」
「だって、あの子が父親を殺すはずないでしょ。」
「動機は分からない。今の段階では決定的な証拠がない。実行犯が起爆装置に使った携帯をオクラの押収品を隠したと知っている。でももうなかった。これは同じ種類のものだ。そして、これが倫子が触ったマグカップだ。頼む、これを棚に隠して倫子にはまだ回収していないと伝えてくれ。そうすれば必ず取りにくるはずだ」
千寿は愁にまたしても証拠品の偽造を頼みました。
実は犯人は別にいて、倫子ということにして、愁に倫子の指紋を起爆装置として使われたスマートフォンに付けさせて証拠品を偽造させた、千寿。
愁はすぐに頼まれた仕事をこなし、起爆装置を千寿と利己に渡しました。
翌日。
いつも通り出勤する倫子を呼び出す、千寿、利己。
話し終わり、真犯人の正体に、複雑な気持ちの倫子。
その後、鷲沢を見舞う、利己。
千寿は犯人の位置情報をスマホで追跡し、オクラの捜査室に残って待機します。
そして、押収品を確認する人物が現れました。
「来ると思ったよ。今の君なら罪を着せるような真似できないと思ったから。10年前、爆破が起きた時の映像を鷲さんが入手してくれた。顔は見えなかったけどすぐわかったよ、腕にある寅のタトゥーで。10年前、警察官連続殺人事件実行犯は君だったんだな、愁。君が久常と真一を殺した」
愁はもう言い逃れはできません。
愁の目つきは今までの協力者の顔ではありませんでした。
2人の馴れ初め。
警視庁前で雨宿りをしていた時に目が合った千寿と愁。
「あっ、俺も寅年。」
愁の寅のタトゥーを目にした、千寿。
「ふふ…あはは」
微笑ましくだった2人のあの頃はもうありません。
オクラ~迷宮入り事件捜査~8話感想・みどころ
鷲沢と久常の絆、久常を亡くした鷲沢の執念が命懸けで、涙が止まりませんでした。
鷲沢が、まだ半人前の久常を息子のように見守る人情にハンカチが何枚あっても足りませんよ。
千寿や、祈里と同じように、目の前でかけがえのない存在を失った鷲沢の執念に、持病の甲状腺機能低下症の症状が足止めをする場面が切なかったです。
久常の息子、未来人をかつての久常を思い出すように接する温かさが余計、涙を誘いました。
鷲沢が見つけた10年前の爆破テロ事件のフィットネスジムの映像。
まさか、千寿達の絶対的味方と言えた、愁だなんて…。
千寿に実行犯だと指摘された瞬間、朗らかな彼女の顔が、冷淡に凍り付き、別人のようでゾッとしました。
愁が真一と、久常を殺した動機が気になると共に、千寿を愛していたパートナーだったからこそ、深い謎と切なさが尾を引く8話でした。