オクラ~迷宮入り事件捜査~

オクラ~迷宮入り事件捜査~10話 利己(杉野遥亮)信念と涙の捜査

オクラ~迷宮入り事件捜査~10話あらすじネタバレ

飛鷹千寿(反町隆史)は、元妻の井状愁(観月ありさ)が10年前の連続警察官爆破テロの実行犯だったことや、愁が何者かに狙撃される事態に遭遇しました。

「愁、愁!」

同じ頃、不破利己(杉野遥亮)は警視庁近くのビル屋上で、ゴルフクラブのケースと共に、ライフルを所持していた「オクラ」室長の幾多学(橋本じゅん)を拘束します。

「あなただったんですか?あなたが黒幕なんですか?」

「違いますって!だから私はそのライフルを見つけただけなんです!」

「良いでしょう、そこまで言うなら硝煙反応を調べます。いいから脱いでください」

幾多は、狙撃に使用されたライフルを発見しただけだと主張します。

すると、利己は硝煙反応を科捜研で鑑定するといって、シャツを脱ぐように命じました。

「え、ここで?ええー!」

その頃、倫子と千寿は、愁を見舞っています。

「爆弾を結城くんみたいにチップに入れた」

「あれって愁さんのチップがないと、爆弾は起爆されないってこと?」

「いや、愁の命を狙ったってことは、チップがなくても支障がないってことだ。それでも有力な情報が入っていることは間違いない」

「そのチップどこにあるんだろう」

「なに?この殺伐とした雰囲気」

「ちょっと聞いてくださいよ!」

科捜研の結果を待つ間、幾多は倫子(白石麻衣)らは「オクラ」メンバーから厳しく追求を受けます。

「室長が愁さんを狙撃したんです」

説明する、祈里(青木さやか)。

「俺の刑事の勘舐めるなよ」と、鷲沢(宇梶剛士)。

「前から何からやりそうな気はしていたんだよね」

「証拠は?」

「それで不破さんが硝煙反応調べてます」

「これで犯人だったらただじゃおかないから」と倫子。

吉岡(前田旺志郎)も先輩2人に賛同しました。

「なんでみんな掌帰し?」

「幾多室長の衣服から硝煙反応は…出ませんでした!」

無事、幾多の疑いは晴れました。

「ほら、これで私の身の潔白は証明されたってことでしたよね。勘だけで全部やらないで話は全部終わってませんよ。」

「でもさ、硝煙反応はなくてもライフル銃の保管帳簿には、室長のサインはあったわけだし、疑いは完全に晴れてないよね」と吉岡。

一方、オクラには、加勢英雄(中村俊介)の後任で、捜査一課長となった、尾瀬義郎(松角洋平)が志熊に連れられて来ました。

「まだ帰られてなかったんですね」

「オクラの皆さんご苦労様です。」

「尾瀬管理官!」ただちに敬礼する、幾多。

「誰あれ?」

倫子は祈里に見慣れない尾瀬について尋ねました。

「加勢警視正の後釜。」

気だるそうに答えた、祈里。

「皆さんのおかげで10年前の事件の真相を出来ました。オクラの皆さんを高く評価しています。」

「実は加勢課長の件を尾瀬管理官が加勢課長の事件の捜査協力をしようと思いまして。」

「我々強行犯係の力をオクラにぜひ、貸してください」

「お任せください」と幾多は大喜び。

尾瀬はオクラを高く評価しており、愁の犯行ではなく、真犯人は別にいるという加勢殺害事件への捜査協力を求めるとともに、「オクラ」に捜査本部を設置することを決めます。

愁はなんとか医療機器に繋がれて、目を覚ましました。

「愁」

「そっか、私、撃たれたんだって」

「命に別状はない。傷が癒えたら元の生活に」

「もう元の生活に戻れないでしょ?あなたに託したいものがあるの。私のチップ…デスクにある。」

千寿はその後、スポーツバー店主で協力者の阿澄(三浦獠太)の元へ。

「愁さんが捕まったと思ったら今度は撃たれたって…」

「愁が首都爆破テロに関する情報を入れたチップだ」

データを開いたものの、爆弾のことについてしか情報がありません。

警視庁では、加勢元警視正(中村俊介)の事件から首都爆破テロの足取りを溯っていました。

志熊亨(有澤樟太郎)と、利己(杉野遥亮)は状況を整理します。

「強行犯係の情報を共有するためにも加勢警視正の事件を整理します。11月11日午後11時半頃、加勢警視正が、京浜ふ頭の廃墟にやってきたところ、爆弾が爆発。その後搬送先の病院で死亡が確認されました。死因は外傷性ショックと圧力波による損傷で、それ以外に身体を傷つけられた形跡はありませんでした。遺体から携帯電話が抜き取られており、爆発後に何者かが持ち去った可能性があります。」

「次に強行犯係が入手した情報を報告します。事件の3時間前に門真警部補と思われるフルフェイスの男が廃墟に侵入する姿が、防犯カメラで確認されています。爆弾は10年前の警察官連続殺人事件に、使われていたものと同じ。電子制御式の爆弾で、携帯電話が遠隔起爆装置となっています。そして10年前の警察官連続殺人事件に、門真警部補が関わり、井伏愁の犯行が疑われましたが、しかし彼女の証言から模倣犯の犯行であることが明らかになりました。」

「井伏愁が犯人ではないという根拠は?」

「彼女にはアリバイがあります。調べによると、井伏容疑者は爆破した時刻に科捜研で残業していました。複数の同僚が証言しております」

「となると、注目すべきは?」

「門真警部補です。実行犯に指示されて爆弾を仕掛けました」

「オクラの皆さん、期待しておりますよ」

「オクラの底力見せて…」

「手掛かりなし成果なし、強行犯係の足を引っ張るばかり」

「何の役も立ちはしねぇ。掃除でもしてろ」

「鷲沢さん見捨てないでくださいよ」

「で?状況は?」

「強行犯係が門真のパソコンを解析した結果、爆弾のしじを記したメールが発見されました。そしてその送信元がこの部屋のパソコンからだとわかりました。」

「メールの差出人は幾多室長です」

しかし、幾多のパソコンから、爆破テロの実行犯がメールをしました。

「やっぱり俺の刑事の勘は正しかった」

「はい、午後4時…」

倫子と鷲沢は速攻、幾多に手錠を掛けようと早とちりしました。

「ちょっと待ってくださいよ!今の説明だと私のパソコンを使って、メールを送ったってことですよね?だとしたら、オクラの皆さん全員に嫌疑がかかるはずですよ。オクラのパソコンはそれぞれ不在の場合でもパスワードを共有しています。つまり皆さんなら私のパソコンを開いて、私のメールボックスから送信できるってことじゃないですか!私がやったとは限らないんですよ。」

「幾多室長の言うことは一理あるな。じゃあ一人ずつ取り調べましょう」

そこで取り調べを受けるオクラメンバー達。

まずは幾多からです。

「毒のカプセルなんて持っていませんよ」

そんな彼を不破利己がボディーチェックをします。

「内ポケットにあるものを見せてもらえませんか?」

「ただの御守りですよ」

「中身を確認して宜しいでしょうか?」

「ダメですよ。ご利益がなくなっちゃうでしょ?」

「では質問します。門真容疑者にメールが送られた11月11日午後11時ごろ、どちらにいましたか。」

「食器の洗い方がなっていないって妻に自宅で罵倒されました。」

「本当にそれだけですか?」

「私の意識がなくなるまで罵倒されていたと思います」

事件当時は自宅にいて、妻からモラハラのようなことをされていたと説明する、幾多。

「加勢課長に対して不満を抱いたことは?」

「正直、データ入力の業務が多いのがちょっと」

「加勢警視正が裏で何しているか知りませんか?」

「さぁ」

次に、吉沢に加勢の学生時代の話をします。

「高校時代に友人を亡くされた時担当の一人が加勢警視正だったそうですね?自殺で処理されたことに憤りを感じていたんじゃないんですか」

吉岡の過去を引き合いにし、探る、志熊と不破。

「そんなわけないでしょ」

証言が得られず、祈里には亡き夫のケースを引き出して取り調べます。

「旦那さんが殉職された事件で未解決だったことで警察に恨みが…」

「はぁ?不破、ふざけてるの?不破くん!そんなことで人を殺すなんて息子と夫に誓ってない」

倫子は爆弾を作るほどの力はなく、捜査対象に。

そして最後に利己は千寿を取り調べます。

「加勢警視正と最後にどんな話をされていたんですか?」

「ただの昔話だ」

「加勢警視正と別れた後はどちらへ?」

「スポーツバーだ。防犯カメラに残ってるからチェックしてくれ」

「否定はしないが、根底には同期の絆があったと思ってる」

「加勢警視正を殺した犯人は正義の為に動いたと思っています。あ、ただの中間管理職の戯言です。ああ片付けないと」

愁の状況を整理する、倫子、千寿、利己。

「室長含めて、みんなアリバイがあった」

「愁が言うには、チップを持ち去られたそうだ」

「ボディーチェックは毒ではなくチップを持っていたかどうか確かめる為にやりました」

「じゃあ、加勢っちを殺した犯人がチップを持ち去った。」

「そりゃ殺すような人間なんだから、敵でしょ」

「チップは発見できませんでしたが室長の御守りはありました」

「そのお守りがチップなら、加勢警視正を殺したのが室長かどうか調べなきゃ。時間ないんだよ!」

翌朝。

祈里が幾多の新しい情報を持ってきました。

「幾多室長、公安部にいたの。しかも部署が不明。公安にいた頃、存在しない部署にいたことがあるって聞いたことがある」

「まだ疑われていたのってさびしすぎますよ」

「お守りの中身には何が入っているんですか?」

幾多は、自分が疑われ続けていることが悲しくなり、おもちゃのコインが出しました。

「僕、交番勤務時代に、男の子が玩具のコインを持ってきてお疲れ様って言ってくれました。杉並一課殺人事件の息子さんでした。当時は時効制度があり、時効が成立して、決定的な事実を握りつぶしたのが上層部でした。それで公安に潜り込みました。上層部が操る部隊があると知って、この子の命を無駄にしちゃいけない…そう思って持ち歩いているんです。」

あまりにも、つらい経緯に、幾多を疑うことを辞めた、倫子、吉岡、祈里、鷲沢。

「疑って済みませんでした」

「じゃあ、室長のメールアドレスが使われていたってことは…なりすまし?」

利己は何者かが幾多に成りすました可能性を考えます。

意識を取り戻し、普通に話せる愁を見舞う、千寿。

「私のチップ見つかった?」

「爆弾の情報しかなかった」

「あの爆弾は首都が吹っ飛ぶ威力がある」

「でもパスワードが必要だ」

「チップの持ち主が加勢君だとしたらもう亡くなってるからパスワードの解読は難しいかも」

「室長じゃなかったのか?」

「うん、寧ろ千寿のパイオニア的存在だったみたい。チップの話しだけどどんなパスワードだった?」

「警察官連続事件が起きた日付だった。自分への戒めらしい」

「うちのお父さんは私の誕生日だった。大切な人の誕生日とか…どっちにしろ始まらないか」

「どう?」

「それが関連する資料を千寿さんの車に置き忘れてしまって…すぐに戻ります」

「有難うございました」

「メールの差出人分かりそうか?」

「これから調べます」

「利己、俺達の目的は罪を犯した人間を法の下へ引きずり出すことだ、躊躇うことなく誰であろうと捕まえろ」

「はい」

「どうしたの?急に」

利己を心配する、倫子。

利己は一人、残業しながら、千寿の資料を基にデータを解析することにしました。

思い詰めた辛い表情で何かに気付き、涙をこぼしました。

真実を知った彼は、ショックと失望のあまり、物を乱暴に落としてしまうのでした。

そして、千寿に電話を掛けました。

「私です、話したいことがあります」

「わかった」

千寿を夜中の駐車場に呼び出す、利己。

「加勢警視正を殺害した犯人がわかりました。犯人は…、千寿さんあなたです。私は貴方に言われた言葉を思い出したんです。先入観で特定するのは危険だ、それを考えたら真実に辿り着きました。」

「話を聞こうか」

「あなたと最初に出会ったのはキャバクラの前でしたね。あの時あなたはサーバーを複雑に経営させていた店から、タレコミメールを送っていた。アカウントハッキングを考えたんです。オクラのパソコンから、幾多室長に成りすましてメールを送信することができる。吉岡君に頼んで門真に頼んだメールを特定しました。残念ながら送信元は特定できませんでした。吉岡くんはあることに気付きました」

「これいつもオクラに有力情報を送る奴とおんなじネット環境だ」

「つまりあのメールはスポーツバーから送られてきたことになる」

「今回の事件であなたの動機は2つあります。一つは警察官連続殺人事件の実行犯を突き止めること。あなたは以前から門真衛が事件の共犯者だと特定した。そこで今回、爆弾を模倣し、門真に再び手を染めさせることで10年前の実行犯を見つけようとした。案の定、門真は捕まって、実行犯がいることを白状した。我々は事件を洗い直し、実行犯が井伏さんであることを暴いた。」

「もう一つ動機は?」

「加勢警視正からチップを奪う事。こちらが本当の目的だったかもしれません」

「あなたは結城さんがチップを解読する前から、加勢警視正が犯人だとわかっていたんじゃないんですか。だからあなたは過去の未解決事件を暴き始めた。加勢警視正の動向を見極める為に。高見警部が射殺された日、あなたは説得を試みた。でも加勢警視正が計画を打ち明けることはなかった」

「だから殺したっていうことか」

「いいえあなたはその後にもう一度会ってます。これはあなたの車のドライブレコーダーの映像。貴方がチップを奪うならドライブレコーダーに何か残っているか確認しました。録画を確認したらこんな映像が出てきました。何を話しているかは分かりません。でも制止するあなたを振りきって、加勢警視正はその場を立ち去った。その後、爆弾を仕掛けた廃墟へ。これは起爆捜査のスイッチを押したときの音声です。その後、あなたは現場へ行き、遺体からチップを奪った。あなたは首都爆破テロの首謀者だった加勢警視正からチップを奪い、犯行を止めようとした。私の話は以上です。どうしたんですか?なんとか言ってくださいよ。俺は殺してないってなんとか言って下さいよ、千寿さん!言ってくださいよ!」

千寿に信頼を裏切られ、涙する、利己。

「加勢を殺したのは俺だ。門真に連絡して爆弾を仕掛けさせ、加勢が廃墟にやってきたタイミングで…起爆装置のボタンを押した。よく暴いてくれたな。さすが期待のルーキーだ。だけどな…捕まるわけいかねぇんだよ!」

なんと千寿は、利己の背中に銃を向けました。

「どうして?」

しかし、千寿は利己に乱暴に接し、手錠をかけて車に繋ぎ止めました。

「千寿さん!」

千寿は一体、どこで正義を間違えてしまったのでしょうか。

失意を隠せない利己の絶望が残り香のように後を引くのでした。

オクラ~迷宮入り事件捜査~10話感想・みどころ

千寿が加勢を本当に殺したのでしょうか。

あれだけ犯人を法の下に引きずり出すと言っていた彼の正義はどこで踏み間違え、歪んでしまったのかと腑に落ちません。

千寿は自分が加勢も殺したと自白しましたが、どうかそれが本当の真犯人を錯覚させるための偽造であってほしいですね。

利己にとっては、あれだけタブーを犯しても執念で犯人を突き止める相棒の裏切りに、怒りと絶望でいっぱいなのは当然ですよ。

何はともあれ本日のエピソードは、愁が無事助かったことと、幾多室長が無罪なことが救いでしたね。

利己が突き止めたように、千寿が本当にオクラのみんなを騙し続けて、信頼を裏切り、加勢を殺したのなら、汚職警察官になってしまいますよ。

加勢が首都爆破テロの首謀者ってそれはあまりにもつらいものがありました。

加勢もやはりハイドアンドシークに利用されていたのでしょう。

誰が裏切り者で、誰が見えない仮面を被り続けているのか次回も待ち遠しい10話でした。

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