PIC最終回あらすじネタバレ
北海道で起きた大地震。
徐々に各地の被害状況が明らかになってきました。
志子田武四郎(吉沢亮)は、地震の影響で、直前になって手術が中止・延期になった、圭吾(柊木陽太)のことが心配でなりません。
立て続けの全身麻酔は身体への負荷になるので、手術は3日後に変更。
「目が覚めて手術ができないと知ったら、あの子はどう思うのでしょうか」
「本当に申し訳御座いません」
今成(甲本雅裕)は圭吾の母、真美子に謝りました。
北海道庁では、知事の鮫島立希(菊地凛子)を中心に、情報の収集が続けられていました。
そんななか、丘珠病院のPICU科長、植野元(安田顕)の元へ、道東総合病院のERから連絡が入ります。
地震の影響でトンネルが崩壊し、スキー旅行に来ていた道東小学校の小学生グループが巻き込まれたというのです。
子供たちの多くが、目を覆いたくなるほどの重傷を負っていました。
まず、希くんという男児をケア。
次に、野口朔太くんという男児と立て続けに処置を行い、圭吾の事も掛け持ちします。
志子田は圭吾に地震が起きて手術日が3日後に変更されたことを報告。
「神様はどうやっても俺に生きてほしくないんだ。死んでほしいんだ」
「そんなことない、先生たちがこれから万全な体制を整えていく。大丈夫だから」
その頃、白血病を患う日菜が、PICUに戻ってきてしまいました。
造血幹細胞移植は成功したものの、体調が悪化。
日菜や圭吾、他の道東小学校の児童複数を担当する志子田たち。
植野は、この事態に対応するべく、体制を整えます。
鮫島知事は、各市区町村に地域の病院と連携をとるよう、通達を出すことに奮闘。
体育館にはこの事故で保護されたこそもたちが。
軽傷者ゾーンにいた女児、木下沙耶という子がいました。
心音が不安定なその子の名前に、綿貫(木村文乃)は生まれてくるはずだった我が子と重なり、なんとかこの子を助けたいという想いで必死でした。
PICUは満床になり、他の子供たちは成人病棟へ移されることになったと告げる、植野。
「たらいまわしと同じじゃないですか」
「私もそう思います。子供たちを見捨てることと同じ」
「今、この病棟は8床しかありません。今、白血病の患者と、拡張型心筋症の患者、さらに今回の事故で重傷を負った患者がいます。この人数で治療ができると思いますか?」
志子田と河本は意見しますが、植野は厳しい口調で心苦しい現実を伝えました。
しかし、志子田は尚、言葉を続けます。
「自分が子供たちの最期を見届けることになったとしても、病気は悪魔のようにふっと襲ってくる、子供が神様が意地悪だから諦めるならそんな悲しい事はどうしても避けたい、僕はそれを植野先生から学んだと思っています。最後まで何かするべきだと」
「僕は、今は圭吾君のことだけ考えてくれ。彼は3日耐えている…あと3日だ。僕は全ての北海道中の子供を救うなんて、大それたことを言っていたことを痛感しています」
ここで、今成は体育館で、軽傷の子供達を見ていた綿貫に電話を繋いでいました。
PICUをこれから設立しようとしている、渡辺(野間口徹)の札幌共立病院に連携を繋ぎました。
沙耶も、渡辺の札幌共立病院へ。
志子田は昼食をとる際に、河本や悠太、桃子(生田絵梨花)らとリモートをしながら、互いに頑張る事を約束。
そうこうしている間に、希が目を覚ましました。
救護に当たる綿貫や、東上(中尾明慶)は、ふきという女の子が雪の中に埋もれていた状況を救出。
ドクターヘリを使いますが、ドクターヘリが動かない可能性があると示唆。
ドクタージェットを使って、ふきを空港まで運ばなくては危険な状況だと判断。
ゆきを搬送する中、悠太と東上は、命を諦めようとしている、ふきを何とか元気づけました。
「お父さんとお母さんに大好きだって伝えてください…」
「生きていたらきっとこの先、絶対にいい事があるよ!」
「諦めちゃだめだよ、頑張れ」
東上と悠太は長時間、雪の下に埋まっていたことで、低体温症になったふきが生きることに弱気になっている事に胸を痛めながら、励まします。
何とか心臓マッサージをし、意識が戻る、ゆき。
搬送された子供達の生存は確認されたものの、被害を防ぐことはできない状況。
丘珠総合病院での子供達の命は繋げたものの、助からなかった子供がいて、ミーティング開始を提案する、植野。
石川蛍という女児が発見が遅く、亡くなりました。
他の土地でも災害が起きていて、発見が遅れた事、訓練を行って改善すべきだと意見する悠太。
内科医と救命医で勉強会をする必要性を問う、綿貫。
蛍には大きな外傷はないものの、発見が遅れたことによる、低体温症。
もしも、丘珠病院にドクタージェットが利用でき、物資などを贈れたら、ドクタージェットで子供達を迅速に搬送する環境が成立していれば、蛍は生存した状態で見つかったのではと語る、志子田。
ここで、植野は丘珠空港に来年、ドクタージェットが来ること、札幌共立大学の野々村が新たなPICU科長になり、自分は退職すると話しました。
丘珠空港と北海道の連携の悪さが原因、丘珠空港にドクタージェットを増やすには他の病院との連携が必要。
「僕たちのPICUはまだこれからなんです。もう少し先生の元でやらせてください」と、志子田は頭を下げます。
「植ちゃんさ、一人で抱え込みすぎなんだよ。抱えている荷物を分け合おうよ」と、今成。
ふと、全員が植野が辞めることを撤回してほしくて頭を深々下げる中、札幌共立大学の渡辺がさらに、協力をしてくれることに。
渡辺が助っ人になってくれたことで、植野はPICUを辞めずに済みました。
その夜、植野と今成はお互いにさし飲みをして、無事、PICUで働き続けることができる事を喜び合いました。
翌朝。
日菜の様子を診る、志子田。
日菜は意識もあり、会話がもできるようになりました。
そして、いよいよ、圭吾の手術が決行されます。
圭吾を励ましながら送り出す、志子田。
補助人工手術が成功した圭吾は歩ける程、回復し、無事、退院。
志子田のような医者を志す、圭吾。
桃子、悠太、舞らと共に穏やかな休日を過ごす、志子田。
父のような医者を志す、志子田。
桃子は、可愛い一人娘、南々子の成長を喜びます。
志子田はまた緊急の連絡が入り、仲間達と共に、現場へ向かいました。
命のバトンを繋ぎ続けるために。
PICU最終回感想・みどころ
地震が発生し、3日後になった圭吾の手術。
「神様は俺に生きてほしくない」と再び、弱気になってしまった圭吾の顔や心情がとても心苦しかったです。
しかし、3日後、補助人工心臓手術を無事、受けることができて、ラストに劇的に回復した圭吾の姿を見た時は涙が止まりませんでした。
志子田やPICUみんなの想いが、目の前の子供達の命を繋げたい温かさが奇跡を起こしてくれましたね。
志子田や札幌共立病院の渡辺の連携もあり、災害で重傷を負った多くの子供達が搬送できたものの、蛍という女児だけは助からなかった切なさが残りました。
人手不足と、ドクターヘリの到着の遅さ、ドクタージェットを迅速に出動させることが厳しかった医療現場での歯がゆさが伝わりましたね。
蛍を除いた他の子供達の命が渡辺の連携によって繋がり、生存確認できたことは一歩と言えるでしょう。
生きることを放棄していた悠太が、ふきを搬送する時に、「生きていたら絶対に良いことがある!」と励ます姿は、一度は、死を選ぼうとしていた彼だからこそ、発する言葉の深さに心震えました。
ふきちゃんも助かって良かった。
沙耶という女の子の処置に当たった時、渡辺が救うことをせずに、生まれるはずだった我が子、沙耶と重ねた綿貫の表情や思いは胸にぐっとくるものがありました。
しかし、実の子、沙耶の死を乗り越えた彼女の手がもう震えていなくて、震災被害に遭った女児、沙耶を救おうと医師の顔をする彼女は、もうあの頃の綿貫じゃないですね。
まだ植野の元で学びたい、植野がPICUをドクタージェットの要請が整いそうだったのにも関わらず、去らなくてはならないつらい場面もありました。
綿貫と因縁関係にあったり、ドクタージェットを丘珠病院のPICUに使うことに眉間に皺を寄せていた渡辺が、子供を救いたいという気持ちは、志子田達と同じだった事が救いでしたね。
志子田は癌で亡くなってしまった父のように、人の為に一生懸命になれる医師を志したいと言っていたけど、もう既になっていますよね。
若くて、子供を思うがあまり、感情的になりがちだった志子田が日に日に、様々な子供達のケースに関わり、母、南の死を経験したこともあり、医療従事として成長していく姿は逞しかったです。
志子田が子供達にとって、同僚たちにとっても愛すべき「しこちゃん先生」として、活躍する姿がまだまだ見たかったです!
PICU映画化か、第2シーズンのドラマとしてまた、泣き虫で一生懸命な志子田先生に会える日を心待ちにしたい最終回でしたね。