この世界の片隅に 第4話
放送日:2018年8月
TBSテレビ 日曜劇場
この世界の片隅に 第4話のあらすじ
段々畑から呉湾をスケッチしていた北條すず。
通りすがりの憲兵からスパイだと疑われてしまい、憲兵のその剣幕に恐れたすずは倒れ、寝込んでしまった。
それだけではなく体調の悪そうなすずに「子供ができたんじゃないか」と言う義父・円太郎。
翌日、すずは病院を訪れ診察をしてもらった。
そんな北條家に義姉・黒村径子が黒村家に置いてきた息子・久夫が一人広島からやって来た。
昭和19年10月。
納屋で冬支度をしていたすずは、紙に包まれた真新しい茶碗を見つけた。
義母・サンや径子に尋ねても知らないと言う。
夫・周作に尋ねるとお嫁さんになる人のために用意したものだと教えてもらう。
嬉しく思ったすずは使っていいかと尋ねるが動揺を見せる周作。
竹林で径子の娘・晴美と作業をしていたすずは”りんどう”を見つけた。
りんどうの前で作業をしていたすずの脳裏にりんどうを連想させる事柄が次々と思い出される。
これまで聞いてきた周作の過去の結婚相手の話とリンクをし始めた。
昭和19年12月。すずが共同井戸で作業をしていると一人の男性に声をかけられた。
またひとつ、物語が動き出し始める。
この世界の片隅に 第4話の感想
スケッチをすることさえも自由にできない。
そのことに気がついた時、とても悲しい気持ちになりました。
憲兵さんの剣幕も凄く、もし自分がすずだったら恐くて恐くて泣き出してしまうだろうと思いました。
径子の息子・久夫のしっかりした様子にはとても驚いてしまいました。
確かに長男ではあるけれど、見た感じまだ小学生です。
だけど、長男の務めもわかっていて、自分の役目をしっかりと径子に伝える様子はあまりにも大人びていてとても複雑でした。
鼻をすする姿を観た時には、やはり子供なのだという安心感を覚えましたが、戦争は子供が自由に育つことさえも許されないのだと感じました。
径子はきつい性格だけれども、子供を愛している気持ちが伝わってきて、涙がこぼれました。
子供の話をしていたすずとリンの話はとても興味深いものでした。
出来のいい跡取りを増やす義務。この時代の出産のプレッシャーを改めて実感しました。
すずとリンの会話の中でリンが発した「誰でもなんか足らんぐらいでこの世界に居場所はのうなりはせんよ」という言葉はとても印象的で、勇気づけられました。
今回何よりも衝撃的な展開を魅せてくれたのはまさかの”りんどう”です。
周作とリンの関係は少しずつわかってきたけれど、まさか”りんどう”でひとつに繋がるとは思いもしませんでした。
リンの名前は”りんどう”から来ているのだろうか、そんなことも頭をよぎりました。
ひとつこじれ始めたところに、まさかの今度は水原さんの登場。
次回はどうなるかと思うと、日曜日が楽しみでなりません。
そして、世間からちょっと遅れ、今回やっと意識したのがすずが歌っている童謡。
なんとなく頭に残る歌詞と曲とリズム。
元々ある歌なのか調べてみると、作詞は脚本の岡田惠和さん、作曲は久石譲さんのオリジナル劇中歌だということを知りました。
それが松本穂香さんの声にマッチしていてとても癒されています。
この世界の片隅に 第5話の期待や予想
周作とリンの関係にすずが気づいたことで、周作とすずの間に亀裂ができ始めたのではないかと思っています。
それがこれからどのように影響してくるのか。
そこにすずの幼馴染・水原哲の登場はその亀裂をさらに深めていくことが予想されます。
周作は水原の訪問に心を強く揺さぶられることでしょう。
そもそも水原は何故長之木まですずに会いに来たのか。
そして、すずは周作にリンのことを伝えるのだろうか。
次回はさらに人間模様が入り組み、どのような展開になっていくのかとても楽しみです。