この世界の片隅に 第7話
放送日:2018年9月
TBSテレビ 日曜劇場
この世界の片隅に 第7話のあらすじ
黒村晴美の後ろに不穏な黒い影。晴美の手を引いた北條すず。そこですずの記憶は途切れた。
目を覚ますとそこは自宅、北條家だった。
包帯だらけの動かない自分の体。その姿を目の当たりにし、涙に暮れる黒村径子の姿に自分の身に起きたことをすずは察した。
数日後、空襲は北條家の上空にもやって来た。
訓練が中止になり、周作が帰宅する。
周作はすずの姿を見て驚くも、すずを励ました。しかし、すずは嫁いだ北條家の家族に迷惑をかけている後ろめたさから卑屈に周作に当たってしまう。
そして、とうとうすず達の前に新型爆弾の黒い煙が立ち込めた。
この世界の片隅に 第7話の感想
2週時間が空き、久しぶりの「この世界の片隅に」ワールドでしたが、前回の終わりのことがあったので、心をしっかりと持って観なければいけないと力が入りました。
前回は気づかなかったのですが、晴美の後ろに爆弾があったのですね。
不発弾なのか。時限爆弾なのか。
「時限爆弾」という単語を耳にして、そういうことも有り得るのかと思いながら観ていました。
それが何かもわからない。それがどんな状況を起こすかもわからない。
自分の戦争に対しての知識の無さにショックを受けました。
だけど、今の日本ではきっとそれは私だけではないのかもしれません。
すずの右肘から右手先にかけて無いということは、その先は晴美と共に消えてしまったのかと思うと、何だか現実のようなそうでないような複雑さと不思議な気持ちが入り混じりました。
戦争を経験していない、そして現代では到底想像がつかないことばかりです。
径子は辛いだろうに、すずを思いやれないからと幸子や志野にすずを託していましたが、それだけでもうすずのことを強く思いやる気持ちが伝わってきました。
幸子も、生かされたことを、悔しさをすずが思いっきり出せるようにとした心遣いに、思わず熱い涙を流れました。
周作がすずを守るシーンを観て、この時代の男性は身体を張って大切な人を守るものだったのだと思うと、やはり男性というものは強いものなのだと実感をします。
現代は多くの人が自分を守ることだけで精一杯かもしれません。
自分の経験では全く予測がつかないものに命を奪われたり、空襲警報の数を見ているだけでも、気が触れそうになりました。
この時代ではとても生きていけなかっただろうと思いました。
お国のためと、命を守るためにと強い意思で生きたこの時代の方々を改めて尊敬する気持ちになりました。
普通では考えにくい、あの一瞬の光。黒い煙をあげたあれは原子爆弾だったのでしょう。
広島に墜ちたと円太郎が言う前に、すずはあの光を感じた瞬間、径子に呉に残りたいと言いました。それは直感的に江波の家族のことを細胞単位で体で感じたのではないかと思いました。
これまで色々な戦争の映画やドラマ、漫画を見てきましたが、このドラマは今までの中で一番衝撃的な映像だと思います。
これは現実ではないと思いたいところですが、過去に日本で起きたことだと受け止めなければいけないと改めて強く心に思いました。
この世界の片隅に 第8話の期待や予想
なんとなくすずと周作の間に溝ができてしまいました。2人はこれからどうやってそれを修復していくのでしょうか。
すずはとうとうリンの名前を周作の前で出しました。
周作はリンを確認したのでしょうが、すずはその消息を今はまだ知ることができません。リンはどうなってしまったのか。すずとリンのストーリーはこれからも続くのか。リンはこのドラマでどんな重要な役割を担っているのかがまだまだわからないので、リンの消息はすず同様気になるところです。
恐らく次回は終戦の知らせが入るのでしょう。
終戦により、どのような描写がこのドラマではされるのか。そして、北条家はどのような暮らしへと向かっていくのか。次回がとても待ち遠しく思います。