失踪人捜索班1話あらすじネタバレ
昭和通りで逃走班を追うのは、警視庁捜査一課刑事の警部、笹塚晋平(小泉孝太郎)。
「こちら笹塚、現場ですが」
「昭和通りを日光街道方向へ猛スピードで走行する不審車両の目撃情報。行先変更だ。至急向かってくれ」
「おい城崎城崎、目撃情報入った。行くぞ」
「これまでの2件と同じです。事件直後に目撃情報が入って捜査の目がそっちに向けられる」
「同じ?」
「犯人が攪乱のための偽の通報をしていると?」
「おい指示に従え」
城崎は逃走犯に追いつき、確保しました。
「いい加減御守りは卒業させろ」
警視庁捜査一課長の奥澤賢吾(高橋克実)の指示で動くものの、始末書を書くことに。
「始末書か、お前の手柄なのは課長だってわかってる。今日は早く帰るんだ」
「お疲れ様です」
笹塚にフォローされた篠塚は、直帰することに。
帰り道で、妻の恵子(泉里香)と、明日が結婚記念日だと話していた、城崎。
「ねぇ木曜日早く帰って来れそう?入籍記念日は当日祝えなかったでしょ?私も取材が立て込んでいるけど、その日くらいはと思って」
「最初の結婚記念日だもんな。俺も早く帰るよ」
「無理しなくていいけど、じゃあご馳走作る」
「俺はケーキ買って帰るか」
「そういうのサプライズにすればいいのになんで言っちゃうのー」
帰宅後、準備された夕食を見つけ微笑みますが、恵子が見当たりません。
「ただいま、うわ、美味そう、恵子?」
電話するものの、恵子と電話が繋がりません。
捜査一刑事、城崎(町田啓太)の妻、恵子(泉里香)が突然、失踪しました。
同日、恵子の職場の先輩、深町(小久保寿人)の遺体が発見されました。
「ここでなにか?」
笹塚はすぐに、城崎に電話を掛けました。
「恵子さん帝都通信の記者だったよな?帝都通信の記者が階段から転落して死亡したらしい。」
「転落死?」
「死亡したのは深町克英。現場の状況から見て事件の可能性もありそうだ。城崎、聞こえてるか」
城崎もよく知っている深町。
「私の先輩の深町克英さん」
「妻がお世話になっております。」
「危険を省みずに信念を貫く、深町さんは私の理想とする記者です。」
「よいしょが上手くなったな」
「本当です」
「現場から見て事件の可能性がありそうだ。城崎聞こえてるか?」
「その男性、恵子の先輩記者です」
「そうか今恵子さんは?」
「それがいないんです」
「いない?どういうことだ?」
城崎とバディを組む笹塚(小泉孝太郎)は、事件性を疑うのですが、捜査一課長の奥澤(高橋克実)は、事故と断定し、恵子は捜索すらされません。
城崎は妻の行方を独自に追うため、警察を辞職し、失踪人捜査チームを結成しました。
「集まってくれてありがとう。これからこのメンバーで警察も動かない行方不明者を捜索していく。」
「えっとまだよくわかってないんですけど、引き続き奥様を探すってことですよね?」
そう切り出したのは元天才子役、間宮凛子(武田玲奈)。
「ああただ今日までできる限り動いて未だに妻の行方について手がかりを掴めていない」
笹塚と話したことを振り返る、城崎。
「他にも失踪者が?」
「ああ転落死した深町克英の周辺を洗ってみたんだが、恵子さんの他にも何人かが消息を絶っていた。ただの偶然かもしれないが、探る価値はあるだろう。深町の所持品にはスマホも手帳もなかった。」
「ということは誰かが持ち去った?」
「まだ事件と断定できないが俺も気になってる。お前の直感はこれまでも当たってたからな。ただ事故と結論付けられた以上、警察は動かない。お前の力が必要になる」
勿論そのつもりです」
秘密裏に笹塚の協力を経たうえで、捜査班を結成し、恵子の行方を探すことに決めたのでした。
「このメンバーで奥さんの消息に繋がりそうな失踪者を探すということですね」
「力を貸してほしい」
「それはまぁ」
「そのつもりで集まったんですよね」
「でもどうせならもっとかっこいい名前にしません?失踪人捜索社ってなんかこうアルファベット3文字でバーンみたいな」
「遊びじゃないんだよ!人探しのノウハウは私が共有するから君達は私の仕事に従うように」
凛子のいい加減さを窘める最年長の元刑事の私立探偵、仲根将(片桐仁)。
「待ってなに偉そう誰?」
「私が一番の先輩だからね」
「それじゃあ早速最初の案件にとりかかろう。対象者は昨日追加で情報を得た最新の失踪者、君嶋信也、55歳、日本理科大学理工学教授だ。一昨日の3月3日、正午の講義を終えたあと、消息を絶ったらしい。午後のゼミ顔を出さなかった為、学生が学部の関係者と共に警察に相談。しかし事件性が低いとみなされ、警察が動く気配はなし。まずはこの人物を探す。」
「この男性にも奥さんとの接点が?」
「深町の名刺入れにこの君嶋の名刺がありました。つまり最近接触していて、恵子の行方を含め事情を知ってる可能性がある。」
「では早速関係者の聞き込みと行きましょう。」
「めった仕切りるじゃん」
凛子は仲根にいちいち反発します。
「この事務所だって私が課している」
集まったのは、ITの天才、清水透一郎(菅生新樹)、元子役、間宮凛子(武田玲奈)、元刑事で探偵の仲根将(片桐仁)。
「いわば城崎君がリーダー私が参門といったところかな。」
「これ何のゲーム?」
凛子は、ITに長けた清水透一郎(菅生新樹)のパソコン画面をのぞき込みました。
凛子は元子役で演技の天才肌ですが、詐欺スレスレの行為で生活しています。
「聞きなさいよ!人の話を!」
「自作です。今デバックしてて。」
清水は以前、警察署へのハッキング事件で警察から容疑を掛けられたものの、セキュリティーの穴を指摘し、システム強化に貢献しました。
「そういえばこれ報酬出るんですか?」
「長期戦を覚悟してビジネスとして成立させようと思ってる」
「良かった、やっぱギャラがないと!」
「とにかくチーム一丸、これ大事だからね」
「なんか気が合わなさそう」
「マイペースにやりたいっすね」
ともかく、城崎筆頭の失踪人捜索班は、個性的でメンバーはマイペースな自由人です。
間もなく、君嶋(高嶋政伸)の勤務先の大学を訪ね、ゼミ学生に聞き込みをする、仲根と城崎と凛子。
「君嶋教授のゼミ生さんで間違いないですね?」
先ず答えるのは学生のあずさ。
「はい、教授を探してもらえるんですよね。君嶋教授は時間厳守で真面目でいつも絶対時間通りに動くんです。よく言えばきっちりした聖人って感じで。悪く言えば」
「融通が利かない?」と、凛子。
「感情がないっていうかそんな人があの日、ゼミに何の連絡も来なかったから絶対に何かあったんだと思って」
次に話すのは学生の一人、千晶。
「携帯に連絡しても繋がらなくてそれで大学の人に、自宅まで言ってもらったんですけどいなくて」
「それで警察に相談を?」
「失踪当日の君嶋教授について何か動きはありますか?」
「午前中の講義には登壇していたんだよね?」
仲根と倫子はさらに学生たちに探りを入れます。
「はい、その後、同じ学部の岩永教授とお昼を食べたみたいでそれと…言った方がいいよね。これは警察にも話したんですけど、君嶋教授が行方不明になる前に」
千晶はあずさに確認をとってから、君嶋がガラの悪い男に脅迫されているのを学校帰りに見た事を話しました。
「いい加減にしろよ」
「待ってください」
「待ってくださいだ?」
「なんだかガラの悪い人に絡まれてて脅されているのかなって」
「真面目な教授の失踪ですか」
その後、また、君嶋の後輩の教授、岩永の裏どりへ向かう、仲根。
「よく君嶋さんとここで昼食をとるんです。学部も研究も同じ先輩ですから」
「あの日その後、君嶋教授がどこに行かれたか分かりますか?」
「何処へ行くかは言ってなくて、ああただ、大したことではないんですけど、君嶋さん南門から外へ出て行ったんですよ。」
「南門?」
「いつもは正門から帰ってるのに。なんで南門からって気になって。どこへ行く予定だったのか」
「なにか彼が悩んでいたということは」
「家族ですかね。君嶋さん、奥さんと娘さんと別居してて自分にはつきがないって。とにかく我々も気がかりで何卒宜しくお願い致します」
同僚の岩永に確認する、仲根。
「こっちです。」
「ここで絡まれてたんだ」
「真面目な教授に何があったんだろ」
「ツキがなかったんだそういうことかもしれないね」
仲根と凛子は、学生の千晶とあずさに、男に君嶋が脅迫されていた現場へ案内してもらい、防犯カメラを確認しました。
「我々が警察なら防犯カメラ確認させてくれるんですけどね民間は弱いな。」
「それを言っても仕方ないですよ」と城崎。
「警察ならこんなことできないです」
「ハッキングです。映像データを通信で飛ばしているカメラは割と見れたりしちゃうんです。」
「はぁ?!いやさすがにそれは法的に問題が、あれ止めようとしない」
「リスクは背負っていくしかない」
「いけそう?」
清水が防犯カメラをハッキングする行動を注意する仲根。
「あ、君嶋教授ですね!」
「相手とは何か揉めてますね。胸倉掴んで」
「比較的顔が映ってる三つのタイミングで画像を抽出してAIソフトで集約させると…こんな顔ですね」
その頃、車の中で、清水が分析した、君嶋を脅迫した男の画像を城崎のデータから確認した笹塚。
「男に絡まれてた?」
「はい。なにかトラブルを抱えていたようです。半グレやなにか組織の人間に狙われていたのかもしれません」
「分かった。そっち方面の捜査員に、画像を見せて盛る」
「もし組織が絡むなら深町の転落死も恵子の失踪も絡んでもおかしくない」
「城崎、過剰に期待するなよ、一歩ずつやるって決めたことだ。」
「そっちはどうですか?」
「こっちは深町の職場の人間と会ってみるこっちも総当たりだ」
「なんだかんだ俺らバディみたいですね」
「恵子さんが見つかるまでだ、もう守りはしない」
城崎との電話を切ってから、笹塚は元々、車内に乗った深町の同僚に聞き込み開始。
「済みません呼び出した形になって。改めて深町さんの死の間際の行動について伺いたいんですが」
「事故じゃなかったってことですか?」
「念のため確認したいんです」
「彼が記者として何を追っていたかですよね?」
「ええ」
「社内で聞いて回ったんですが誰も把握してなくて。」
「誰も?」
「普通はどんな動きをしているか報告するものなんですけど、よほど大きな重大な山を張っていたのかもしれません。」
「城崎恵子さんについてですが彼女と連絡は?」
「いや取れてません」
「深町さんと城崎恵子さんは一緒に取材をしていたんでしょうか」
「担当している雑誌が別ですからね。彼女も深町くんと同じ事件に巻き込まれているってことですか?」
「まだ分かりません」
警視庁に戻った、笹塚は、捜査一課長の奥澤賢吾(高橋克実)に深町の件の捜査許可をもらおうと交渉します。
「やはり深町の件について調べさせて下さい」
「まだ言ってるのか。その件はもう終わったことだろ。城崎から悪い影響受けてるんじゃないか。警察ってのは上からの指示で動く組織だ」
「本当に城崎を辞めさせる必要があったんですかね」
「人聞きの悪い事言うな」
振り返る、奥澤。
「深町の件は事故じゃない!俺に捜査を続けさせてください!」
「お前は自分の仕事をしろ!これ以上、命令に背くなら一課から出て行ってもらうぞ、城崎!」
「彼奴は組織に馴染めなかった。刑事としての適正がなかったってことだ」
君嶋の一人暮らしの家を訪ねる凛子と仲根。
「あなたと一緒に行動するのイヤなんですけど」
「同感です。でも4人しかいないチームだからね。ここが君嶋教授の自宅」
「アパートを借りて家族とは完全別居か」
「よかった鍵開いてる」
「これ不法侵入だからね」
「犯罪って言うのはバレた時、初めて犯罪になるの」
「変な持論やめてくれる?やや荒らされた形跡がある」
「真面目な教授が、家族から追いやられるなんてね」
「真面目でつまんないからじゃない?」
「真面目の価値をわかっちゃいないね」
凛子は君嶋の通帳と一人娘の友香の写真を大切に持っているのを引き出しから見つけました。
「あ、これこれ!」
君嶋の家を訪問すると、男性が訪問しました。
男は同じアパートの住人でした。
そこで、倫子は得意の演技をします。
「あなたは?」
「父がお世話になっています」
「ああ、娘さんこの度は大変なことで。私、下に住んでるんだけど音が聞こえたから帰って来たのかなと思って」
「父の行き先についてなにか知りませんか?」
「ほとんど接触ありませんでした。しかし心配だろうね。鍵も開きっぱなしで荒らされててさ埃っぽいし湿っぽい」
「いやあの私は怪しいものではなくて」
「知りません。不審者です、捕まえて下さい」
「コラ待てもじゃもじゃ」
小芝居を打つ凛子と仲根は、仲根が不審者の振りをして管理人を撒いているうちに、倫子は大切な君嶋のパソコンを入手。
「えらい目に遭った」
「おかげで手掛かり盛って来れたんだから。これ、ログインパスワード突破出来ない?」
凛子は清水に君嶋のパソコンを渡しました。
「ソフト使えば出来ると思います」
「よろしくー」
「よろしくにゃないよ私が捕まったら」
「その時はその時でしょ」
「そんな時はあってはいけない。だってそのパソコンだって窃盗だからね」
「ああ、笹塚くん。私の同期だよ。現役の刑事」
「無茶な仕事するなよ」
「同期なのにビジュアルが違う」
「ビジュアル関係ないでしょ」
「ここが新しい職場か」
城崎と対面する笹塚。
「例の防犯カメラの人物、暴対の刑事が顔を覚えてた。」
「有難う御座います」
「あ、こいつだ」と清水。
「八井田肇。新宿を拠点とする反社勢力の一員だったらしい。恐喝の常習で前科2犯。」
「これ君嶋教授の預金通帳です。ここ3〜4カ月で何度か大金が引き出されてて今は残高0。恐喝を受けてた証拠かも」
さらに君嶋は、失踪前から八井田に目を付けられていた可能性があり、自宅を荒らされていました。
「加えていえば失踪前から自宅を荒らされていたそうです。君嶋教授はこの八井田になんらかの弱みを握られ、金銭を要求され、挙句、大きなトラブルに発展したんだろ」
「笹塚さんこの八井田という男の居場所を探れたりしますか?」
「いや、今は居場所も何をしているかも把握できてないらしい。でもこの男は俺が追ってみる」
翌日。
国会議事堂で副大臣の秘書を務める、羽鳥文夫(光石研)は副大臣と話してから笹塚の存在に気付きました。
「お疲れ様です」
「良い話し合いができたな。次は手土産でも持たせるか」
「でしたら江戸仲宿堂の栗最中を用意しましょうか。」
「それでいい頼むよ」
「お疲れ様です」
国家議事堂で副大臣秘書を務める羽鳥文夫(光石研)は訪問した笹塚に戸惑います。
「刑事が訪ねて来たなんて副大臣に知られたら…」
「菓子折りも持たずに済まない。この男を知りたい。新宿を拠点としていた前科2犯の男なんだが」
「ちょっと待ってください、なんでこんな物騒な話を私に…」
「新宿は小野沢副大臣の地元だ。第一秘書のあなただったら、反社勢力とのやり取りもあったでしょう。羽鳥さんの力を借りたい」
「こんなことが知れたら…今の私がいるのは笹塚さんのおかげ、忙しいですが何とかしましょう」
凛子と仲根は君嶋の妻(櫻井淳子)を訪問しました。
「仲根と申します。君嶋教授の昼以降の行動を調べておりまして」
「あの人がここを出てからもう連絡は取っていません。そもそも失踪って数日のことですよね」
そう答えるのは君嶋の妻、君嶋里美(櫻井淳子)。
「時間厳守な人だと伺ったのですが」
「どうだか」
「あの大変失礼なんですけど別居の理由が」
「あの人の不倫です。徹夜で研究と言いながら女性と会っていたことが分かって」
「それで追い出した?」
「別に追い出しただなんて!」
君塚の高校生の娘も帰宅しますが、彼女も仲根と倫子の存在に戸惑っていました。
「ただいま」
一人娘の友香が学校から帰宅しました。
「こんにちは、今お父さんの居場所を探してるだけど」
「知りません」
「なにが聖人君主だよ、奥さんと子供に愛想つかされたわけだ。」
「でも奥さんなにか隠してる。吹っ切れてないような。たとえ家族でもすれ違いも隠し事もあるだろうし、本心なんて」
「とにかく手詰まり気味ですね」
「あとは笹塚君からの情報を期待するしか」
凛子は急に思い出してまた事務所を出て、外出して行きました。
凛子は再び、君嶋の大学に潜入して聞き込みました。
「健太くん、やっほ。この前私達に何か話したそうにしてたよね」
君嶋のゼミの学生、健太に近づきます。
その頃、羽鳥は「とろとろごまプリン」を怪しい男に渡し、矢井田の居場所を聞き出していました。
「限定のとろとろゴマプリンじゃねぇか。なかなか買えねぇだよな」
「この八井田という男探してまして」
その後、朝に、城崎に連絡します。
「歌舞伎町界隈を拠点とするグループに話を聞きました。今関係は切れているようですが知り合いのツテを辿ってとあるバーによく出入りしているという情報を得ました」
笹塚は羽鳥文夫の情報を元に、君塚がかか要、八井田のいるバーへ向かいました。
「彼、ここの従業員です。昔は悪いことしてたみたいですけど、今は真面目な青年です」
「真面目?あとこの男性に見覚えはありませんか?」
「八井田くんと親し気に話していました」
笹塚とバーテンダーの会話に横から常連の男が口を出しました。
「どちらかというとその客のほうが態度悪かったな」
「え?」
「ねぇ」
「はい」
「お疲れ様です」
矢井田に出会いました。
「君嶋教授は最近店に来るお客さんで仲良くしていました。済みませんあの日はつけの取り立てで熱くなってしまって。彼、ちょっと態度がアレで、代金を踏み倒そうとしていたのでそろそろ出禁にしようとしていたんですよ」
なんと矢井田と接触すると、彼はバーの店員で、飲食代を踏み倒していました。
調査結果を事務所に戻って、仲根と倫子に報告する笹塚。
「飲み代の踏み倒しですか?」
「素行が悪かった。学生たちの話と全然違いますね」
「ええ」
「生徒の健太君が気になる話を」
さらに凛子は、岩井の研究データを君嶋が盗んだことを学生の健太と岩井教授から裏どり成功。
「君嶋教授が同僚の研究データを盗んでたってこと?」
「岩永教授にこっそり相談されたんです。それで君嶋教授の研究データを持ちだして岩永教授に見せたら間違いない盗用されているって」
「大事にしたくなかったんですが事実です」と岩永。
「聖人君主どころか盗人だったわけだ。不倫はするわ盗みはするわ」
「我々はまだ君嶋教授の本当の顔を分かってなかったのかもしれないね」
「ようやく教授のパソコン突破出来ました。これはポーチ?女性向けのプレゼント探してみたいですね。大学の近くの南門…そのポーチを購入して不倫相手のとこに」
「愛人の形跡なにかでてきましたか?」
「まだ何も出てきてないけど」
その頃、羽鳥は笹塚に電話。
「もしもし」
「自分なりにもう少し情報を探ってみました。中途半端は嫌なものですからね」
「それで?」
「例の八井田という男、君嶋教授だけじゃなくて同じ大学の別の教授ともつるんでいたそうです」
「別の教授?」
矢井田と岩永に接点があったのです。
ピンときた凛子は、君嶋親子を訪問。
「君嶋さん」
「今日は難ですか?」
「君嶋教授はここに戻って来てませんか?」
「何度も言わせないで下さい。本当です。塾なので」
「友香ちゃん!」
凛子は君嶋の娘、友香を呼び止めます。
「あの、あの人、父は無事なんでしょうか?」
城崎は例の君嶋の行きつけのバーを再訪問し、矢井田と店員が隠す秘密に辿り着きます。
「なんだ、客じゃないなら帰ってください。…おい!」
君嶋が通うバー店員は城崎の行動に豹変するのでした。
「例のプレゼント見つかりました」
清水は君嶋の不倫疑惑の真実を解明し、城崎に報告するのでした。
いよいよ、君嶋を見つけた凛子、仲根、城崎。
「やはり勇気が出ませんか?先に言っておきますが我々はあなたの同意なく居場所を誰かに伝えるつもりはありません。もしあなたがご自分の意志で消えたのならご家族の元に戻ってくると思っていました。それを娘さんに渡す為に。今日誕生日だったんですね。」
「私は、私は…」
「違法ギャンブル。あのバーに行きました。客も店員もあの八井田という男を善人だと証言していたので、真実を見失いかけましたけど全員、グルだった。改めてあの店の奥を見たら、あなたは後輩の教授である岩永氏からの紹介で、闇カジノに出会い、貯金を使い果たし、ツケを頼んでまで賭けにのめり込んだ。返せないほどの借金を抱えた。既にご家族と離れていた貴方には、頼れる相手もおらず、ゼミ生をはじめとする周囲の人間への見栄と、真面目に生きてきたプライドから自己破産という道も選べなかった。」
「そもそも違法な取り立ては自己破産では選べませんからね」と、仲根。
「追い込まれたあなたは行方をくらませることを選んだ。失踪前に娘さんに誕生日プレゼントだけは渡そうと考えたが顔を合わせる勇気が出ず今日まで彷徨い続けたんですよね」
「わたしはツキに見放されたんだ。夜通し研究していたら妻に不倫していたと誤解され、同僚にも研究の盗んだとあらぬ疑いまでかけられた。孤独でストレスで限界だった。そんな時に同僚の岩永くんが和解したいと失意の私を気に掛けてくれ、誘ってくれた。けど気付けば・・・もう私は運命に見放され、もう何もかも」
「それは本当にツキの問題ですか?あなたは自分の現状に抗おうとしたんです。目の前の問題に向き合うことを避け続けて来たんじゃないですか。だから真実を知る事も出来なかったんだ。」
「どういう意味です?」
「あなたは嵌められたんですよ。後輩の岩永教授に。岩永教授が認めましたよ。出世を狙う彼にとって同じ分野で実績を上げようとするあなたのことが目障りだったって。奥さんに怪文書を送り、あなたの不倫をでっち上げた。はめられたんです。研究データを盗んだのも岩永教授の方だった。彼はあなたの実績を奪うために、闇カジノへ誘い破滅に追い込もうとした。」
「ああいうカジノは最初は勝たせて沼に沈めようとするんです」と凛子。
「失踪を促したのも彼なんじゃないですか?全ては仕組まれていたこと、つきの問題なんかじゃない」
「いっそのこと消えてしまえばいいんですよ」
実は、君嶋に味方の振りをして、失踪を促したのは岩永でした。
「ご家族はあなたが向き合ってくれると期待していたそうです」
「向き合えば良かったのにほんとうに大切な存在ならどんな状況でも絶対に諦めるべきじゃない!」
「私はどうすれば」
「あなたのことはどうなろうと俺にはどうでもいい、けど、条件次第じゃ助けてもいい。情報と交換だ」
城崎は君嶋に深町の行方を教えてもらうために、彼の名刺を差し出しました。
「私はあの人、お父さんを信じたい」
「私だって」
闇カジノのバーへ君嶋を連れて行く、城崎。
「彼が勝てば夫妻はチャラに、負ければ負債はそのままに。この場所のことは誰にも言わない彼にチャンスを与えてくれ」
「レッドかブラック、一発勝負でどうですか?」
「おいどうなってるんだよ」
「矢井田さん、スタッフルームに籠城していました」
「てめぇが操作してたのかゲームは無効だ。あんたら別室でルーレット操作してたのか。だから黒の時焦った」
「俺は目の前のシステム使っただけです」
「闇カジノが健全な訳ねぇだろ。運営側の不正はルールのうち騙される奴が悪いんだよ」
「証拠データはここに」
仲根が闇カジノの実態の証拠をUSBにとり、八井田達バーテンダーを脅すのでした。
「さて。この証拠を元に好き放題やるか、彼の借金をチャラにして二度と近づかないと誓うか、どっちにベッドする?」
矢井田たちの悪事を暴き、君嶋を助けた、城崎達。
「でも違法カジノなら踏み倒しても良かったんじゃん」
「相手は組織と繋がってるからね。きっちり清算しとけば」
「で、その後、しっかり警察に垂れ込んだと」
「え?闇カジノ店摘発?これ城崎さんが?」
闇カジノの件を警察に伝えた、城崎。
「やることやってるんだな」
「警察?岩永教授も警察で取り調べを受けてる。君嶋教授は家族ともう一度向き合うことにしたらしい」
「やり直せると良いけど」
全ての誤解を解くために君嶋は家族の元へ帰りました。
そして娘の友香に誕生日プレゼントを渡します。
「誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「お帰りなさい」
「ただいま」
その様子を見守る城崎なのでした。
「この活動収益でるかな」
「だからカジノのお金貰っとけばよかったのに」
「それは犯罪」
「アタマ堅い」
「深町とはどこで名刺交換を?なにか取材を受けたんですか?」
「異業種交流パーティーで挨拶した程度で」
「思い出してくれ!記憶を辿ってください」
「2人で行動してました。女性と名刺交換してました」
「それはこの女性ですか?」
「この人です間違いない」
恵子の写真を見せると深町は恵子と行動していることが判明しました。
「深町君の近しい記者に確認したんですが、彼、深町君にしつこく聞いたそうなんです。俺にだけ何を探っているのか教えろってそしたら、命に関わる事だから教えられないって。」
「命に関わる?」
「それと城崎恵子さん来れ関係あるか分かりませんが、彼女、失踪前に深町君とコソコソ話しているのを目撃した者がいました。ボイスレコーダーをどこに保管するのかそんな話を耳にしたそうです」
「ボイスレコーダー?」
「ああ一連の事件の鍵になるかもしれない、深町の所持品にボイスレコーダーはなかった。何者かが深町を殺してそれを奪った」
城崎は警察を辞める寸前、捜査一課長の奥澤と決別したことを思い出しました。
「必要ない、あれは所轄が動いている。勝手な動きはするな!今後一切、その件に時間を使うな」
「組織に馴染むことが刑事の適正ですか」
そして、ある人物から笹塚の元にメールが届きました。
(深町を殺した人物を知っています)
「殺した犯人を知ってる?」
失踪人捜索班〜消えた真実〜1話感想・みどころ
緊急取調室を彷彿させる、失踪捜索班チームの活躍に期待したいですね。
個性的な面々が揃い、記者の妻の恵子の失踪に幸せを奪われた城崎を中心に、陰で支える仲間の笹塚や、政界で生きる副大臣秘書の羽村は情報通で頼りがいがありますよ。
不倫に研究データを盗んだ大学教授と汚名を着せられた君嶋が哀れでした。
君嶋は元々、小心者で心優しい父親でしたね。
娘の友香が「あの人」なんて縁を切った他人のような言い方をしたので、家族の溝を疑ってしまいました。
直ぐ近くにいた教授の岩永とバーテンダーに仕組まれた罠にはまってしまった、君嶋。
落ちてはいけないうさぎ穴に落下して自分を見失っていると思いました。
しかし、城崎達、失踪捜索人チームが真相を追及し、現実から目を背けていた事に気付かせてくれて良かったです。
君嶋の家族との前進に心温まりました。
しかし、恵子と関わりがあって転落死した深町と、恵子の動向が気になる、1話でした。