失踪人捜査班5話あらすじネタバレ
一ノ瀬(山崎樹範)と落ち合うはずだったところで、城崎(町田啓太)は、妻の恵子(泉里香)を無事、保護しました。
「みんな本当にありがとう」
「とにかく無事でよかったですよ」
「我々も協力した甲斐がありましたね」
「一件落着ですね」
恵子の無事を喜ぶ捜査班たち。
凛子(武田玲奈)、仲根(片桐仁)、清水(菅生新樹)。
恵子から詳細を聞いた笹塚(小泉孝太郎)は、内藤(坪倉由幸)と深町(小久保寿人)の死に、警察組織が絡んでいることを確認します。
「いやまだ何も終わってない。恵子さんの話を聞いて確信したことがある。オリンポス警備保障の内藤さんの自殺、帝都通信社の深町さんの事故死、これには恐らく警察組織が絡んでる」
「恵子、これまであったことみんなに話して」
城崎は恵子にこれまでの経緯を話すように、そっとアシストしました。
「昨年の7月、オリンポス警備第二営業部課長の内藤正義さんが勤務先のビルの屋上から転落した。警察は自殺と他殺の両面から捜査にあたったは、現場に争った形跡もなく、自殺と断定した。でも、内藤さんの奥さんは絶対自殺じゃないと言って、深町さんに調査をお願いしたんです。」
内藤の妻、綾乃(片岡明日香)からのメールを見た、恵子と深町。
「これ見て下さい。こんなメールを送る人が自殺なんてすると思いますか?夫は…!」
そこには、今日の夕飯は家で食べると書いてありました。
その帰り道、深町とこんな会話をしていた、恵子。
「警察が自殺と断定している以上、ひっくり返すのは簡単じゃありませんよ」
「でもあのメール…」
「復元できる?俺はあの奥さんの言葉に一理あると思う。あの涙見て断れるか」
恵子の先輩記者、深町と不審な死を遂げた内藤について、恵子は失踪捜査班の皆の前で話を続けました。
「暫くして奥さんから連絡があったんです。警察から返却された遺品の中に妙なものがあるって。」
「内藤さんのボイスレコーダー?」と凛子。
「でもこれは内藤さんが主人ものもじゃないって奥さんが言い張るんです」
「相当だね転落の衝撃が」
「復元できない?」
ハッカーの清水に復元を頼む仲根と凛子。
「でも出来ちゃうんでしょ1人科捜研は」
「内蔵メモリがやられてたら無理っす。ちょっとかかるかも」
「でもこの事に警察が絡んでいるというのはどうしてですか?」と羽鳥(光石研)。
「深町さんから電話があったんです」
自宅にいた恵子は、深町から電話で家を出て、ボイスレコーダーを守りながら、警察と夫の城崎から逃れるように指示したのでした。
「今からそこから逃げろ。いいから急げ」
「教えてください。警察には連絡するな旦那にもだ。」
「どうして?」
「警察が絡んでる。スマホ切って誰とも連絡するな。あのボイスレコーダー、どんなことがあっても誰にも渡すな」
現在に戻り、捜査班たちと刑事の笹塚と羽鳥は、恵子の話に疑問点が浮かびます。
「ボイスレコーダーに何が入っていたんだろ」
「警察では捜査が殆ど行われていなかったんですよね」
「違います。実は裏で捜査が行われていたんです。警察は私を探してた」
恵子は逃げて間もなく、内藤の妻、綾乃に電話を公衆電話から掛けました。
恵子を保護したいと刑事が申し出た事を知りました。
「もしもし、綾乃さんどこへ行ったらいいか分からなくてそっちに行ってもいいかしら」
「恵子さん、今日刑事が来て、警察があなたを保護したいって。」
「その刑事、他に何か言っていませんでしたか?」
「あなたが現れたら連絡が欲しいって」
「現れたら?確かにそういったんですね」
「深町さんが亡くなって1日も経たないうちに刑事が私を探しに来た。綾乃さんと私の関係も知ってた。それは保護するつもりの私に使う言葉とは思えなかった。私が現れたらって警察は言ったんです。」
「犯人が現れたらみたいですもんね」
「だから黙って姿を消した」
「警察は何かを早い段階で掴んだ。」
ここで、城崎は仲間達に次の指示を出しました。
「みんなに頼みがある。みんなのおかげで恵子を見つけることが出来た。でも、まだ危険は去っていない。そのボイスレコーダーがある限り、敵は死に物狂いで追ってくるはずだ」
「でもそこまでやりますかね」
「やるさ。捜査は2人の人間が不審の死を遂げた。なのに捜査はいとも簡単に打ち切られた。目撃者の江藤唯まで殺害されたんだぞ」
「まずは一ノ瀬徹を見つけ出す。みんな力を貸してほしい。この事件のカギを握っている筈だ。」
城崎は仲間達に、一ノ瀬の行方を探す手助けを求めるのでした。
警視庁では落ち着かない奥澤(高橋克実)の姿がありました。
恵子のことで複雑な思いを抱えていました。
その頃、笹塚は黒岩龍二(飯田基佑)に接触。
「黒岩龍二さんですよね?」
「ええ」
「あなたの店で働いていた江藤唯さんのことで話を聞きたい」
「知ってる事なんてありませんよ」
無視しようとする黒岩を笹塚はしつこく呼び止めて追求します。
「この間あなたの店の店員が客引きしてましたよ。客引きは風営法で禁止されてる」
「分かりましたよなんですか?」
「この男見ませんでしたか?」
「誰です」
「2ヶ月前に亡くなった記者です」
「記者?唯と何の関係がある?」
「この人が亡くなった時、江藤唯さんは偶然見かけていたんです」
「へぇー」
「オリンポス警備保障知ってますよね?」
「いいえ」
「そんなはずはない。そこの社員が喫茶店で落としていった紙、あなた拾いましたよね?その紙には女性の連絡先が書いてあった。あなたは女性からある物を奪おうとしていた。オリンポス警備保障に頼まれて。」
しかし、笹塚を豊崎(加勢信行)と、井上(スチール哲平)が止めました。
「笹塚さん、これ以上上に逆らわないで下さい」
「奥澤課長から止められている」
それをきっかけに、笹塚は黒岩を取り逃がしてしまいました。
捜査班では、凛子がオリンポス警備保障を訪問したものの、手掛かりは掴めません。
「オリンポス警備保障行ってきたんですけどやっぱ一ノ瀬の情報、これ以上、出てこないですよね」
「仲根さん何か見えてきませんか?」
「ああ見れば見るほど、一ノ瀬の目的がさっぱりわからない」
「とりあえずこれまでの一ノ瀬の動き、整理しましょうか」
失踪捜索班では、仲根がここまでの状況を解説。
「一ノ瀬徹、50歳、4日前の午後、一ノ瀬は勤務中に外出。その目的は恵子さんとカフェで会うためだった。その後、会社に戻った一ノ瀬は何故か真っ青な顔をしてそのまま早退。その際、同期の織田さんには、謎の言葉を残し、一ノ瀬は姿を消した。一方、恵子さんを尾行する、謎の黒塗りのワンボックスカー。載っていたのは黒岩。探偵のふりをしたヤクザ野郎。黒岩の目的はこのボイスレコーダーを奪うことだった」
「もしかして、黒岩と一ノ瀬はグルだったってこと?」
「でも会った時にはそんな風には、終始なにかに怯えているような感じで」
「もしかして一ノ瀬自身黒岩から逃げてた?」
「だとしたら無理やり仲間にさせられていたのかも」
「お芝居っていう可能性もありますよ」
「他に不審なところはなかった?」
城崎は恵子に確認。
一ノ瀬は暫く家に帰っていませんでした。
「実は暫く家に帰ってないんです」
「今どちらに?」
「友人のところに」
友人のところに身を寄せていると話していました。
「友人のところって?」
「それとなく聞いてみたけど答えてくれなかった」
「黒岩が一ノ瀬を脅迫してた」
「一ノ瀬さんは何かに怯えていた」
恵子がカフェで一ノ瀬と話していた時に、一ノ瀬は誰かの脅威に怯えていました。
「無断欠勤して自宅にも寄り付かないとなると逃げているってことですよね」
「なんで恵子さんに会いに来たんだろ」
「行動がちぐはぐだよな」
「今更なんですけど、一ノ瀬は内藤さんの死について知ってるっていう確証はあったんですか?」
羽鳥は恵子に尋ねます。
「確証というかオリンポス警備保障の社員がネットが立ち上げた掲示板に、名前が出てきたんです。いくらかん口令が敷かれてても、ネットの噂は止められない」
「後任課長異例の抜擢あやしい」
「椅子取りゲームか」
「上場を目指す会社としては痛手だね」
その頃のオリンパス警備保障では、社長の長瀬(西岡徳馬)が秘書と打ち合わせをしていました。
「で、どうだったんだ?私の証券取引所の上場審査部との面談は?」
「なにも問題ございません」
「随分、楽観的に言うじゃないか」
「直近2年の利益額、今年度の売上高純資産額共に基準を上回っております。1つだけ気になる事があるとすると、来年度の事業見込みです」
「来年度?なにが問題だ?」
「警視庁の防犯カメラシステムの改修事業は競争入札です。この事業を受けなかったとすると見込みを下方修正する必要が」
「その心肺ならいらない。確かにあの事業は競争入札になってる。争う前からうちがとったようなもんだから」
城崎と羽鳥は綿密に、長瀬の事を報告し合いました。
「上場することが決まってたんですか?」
「ええ。2年間の審査を終えて1か月後に」
「上場するには財務状況だけじゃなく、社内のガバナンスやコンプライアンスも重要で、審査に影響を与えます。」
「だから内藤さんの死を自殺にしたいってことですね」
「上場はオリンポス警備保障の社長、長瀬の創業時からの悲願です。裏から手を回して、警察を動かすことくらいやりますよ」
「誰なんでしょうか動かされているのは」
「探ってみます」
笹塚も奥澤と対峙しています。
「あともう少しで追い込めたのに、どういうつもりですか?」
「お前こそ一体何考えてんだよ相手は一般人なんだぞ」
「黒岩が2件の殺人に関与しているのは明白なんです。黒岩はオリンポス警備保障に雇われ汚い仕事を請け負っているんです。恵子さんが持っているボイスレコーダーも」
「ボイスレコーダーなんだそれ。」
「恵子さんが持っていたものです。恐らくそのボイスレコーダーに内藤さんの死の真相が記録されています」
「そのボイスレコーダーは奪われたのか?」
「いえ」
「その男はボイスレコーダーを持っていない。城崎の奥さんが保護された場所にすら来ていない。そういうことだな」
「目の前まで来て、城崎を見た途端、黒岩は逃げたんですよ」
「だとしてそいつが関係ないことに変わりはない。なぁ笹塚、お前が俺の指示を無視し続けてきたのは、城崎の奥さんを見つける為だった。違うか?これ以上突っかかるマネはするな。」
奥澤との理不尽なやり取りの結果を笹塚は城崎に報告。
「奥澤課長はどうしても事件のことを遠ざけたいようですね。」
「ああ、江藤唯の殺害と黒岩が繋がれば課長も動かざるを得ないんだが、恵子さんどうしてる?」
「ホテルに宿泊してもらってます」
恵子は城崎によってホテルに匿われていました。
「ごめんなさい。私のせいで警察辞めることに」
「俺は恵子が無事でいることがうれしい。一緒に深町さんの無念を晴らそう」
翌朝。
城崎達、失踪捜査班は、SNSで一ノ瀬が泊まったレストラン兼民泊施設の投稿を見た、凛子と仲根は、清水の解析を元に現場へ足を踏み入れることにしました。
「SNSの中でもそれらしい友人はいないっすね。どこのレストランで何を食べたかそんなのばっか」
「独身男の唯一の楽しみはグルメか超羨ましい」
「夜は白ワインによってシェフが経営する民泊施設にご厄介…民泊施設!」
そこで、民泊施設兼レストランのシェフ(大迫茂生)に話を聞く凛子と仲根。
「2階を実家だったのを民泊施設にしてます。で、防犯をオリンポス警備保障に頼んだんです。その時に一ノ瀬さんにはお世話になって、それ以来の付き合いです。」
「一ノ瀬さんは?」
「泊まっていましたよ、3日間。偶々、キャンセル出たんですよ。今日からインバウンドの予約で部屋埋まっちゃってて」
「これからどこへ行くとか言っていませんでしたか?」
「いや別に、鍵渡しちゃったらほぼ顔会わせないですからね」
「お部屋見せてもらってもいいですか?」
「掃除入ったしなにもないですよ。袋に入れて置いてあります」
そこで、一ノ瀬が出したホテルのごみを持ち帰った仲根と凛子は、城崎と清水も交えて、ゴミから手掛かりを探る事にしました。
「これほんとに調べます?」
「わざわざ持ってきたのにやらないのはないでしょ」
「ゴミはその人の人となりを知る手がかりの山だ」
「というわけで一ノ瀬が出した3日分のゴミです」
「レシートじゃ行先分からないでしょ」
「シェフから妙な話を聞いた」
シェフは連絡が来たら凛子たちに知らせると言ってくれました。
「連絡来たら知らせます」
「泊まりに来ること度々あるんですか?」
「7月16日も連絡がに来て。その日娘の誕生日だったんですよ。でも予約が開いてなくて」
7月16日は、内藤が亡くなった日です。
「その日の深夜で、一ノ瀬から連絡があった」
「泊まれないかって」
「そんな時間まで一ノ瀬は何してただよ。」
「引き続き、民泊施設は気にしてくれ。一ノ瀬が戻ってくるかもしれない」
その夜、ホテルを訪ねて来た笹塚は、深町が殺される寸前のデータを持ってきました。
「深町さんが亡くなった日の防犯カメラの周辺映像だ」
「そんなのどうやって」
「どうして黒岩を?」
「周辺の民家や商店回ってな、出来るだけコピーした。深町さんを殺した犯人を挙げれば、家に帰れる。この中から黒岩を見つけてほしい。江藤唯だけじゃない。黒岩は深町さんの死にも関与している。ふてぶてしい態度だが、深町さんの写真を見せた時目を反らした。深町さんは殺される前に暴行を受けていた。恐らくやったのは黒岩だ。この中に黒岩が映っていれば引っ張れる」
「笹塚さん」
「深町さんの未練を晴らしたい」
「この中に黒岩が映っていたら先輩の最期を見ることになる」
笹塚が持ってきたデータには深町の最期の瞬間が収められていて、恵子の心を配慮する、城崎。
「私は真実を突き止めたいの」
恵子はそれでも記者としての目で、現実を受け止めるつもりでした。
ある夕方、笹塚は飯島俊(石山順征)という江藤唯の交際相手に接触しました。
「飯島俊さんかな。突然申し訳ない。江藤唯さんと付き合っていたかな?」
「ええ付き合っていましたよ」
「実は江藤唯さんから匿名でメールをもらってたんだ。ある事件の犯人を見たと、そのことで今ちょっと時間いいかな」
「でも誰が唯を殺したかなんて」
「店のオーナーは、黒岩という男だ」
「社長が?そんなわけないでしょ」
「黒岩が関わっている可能性があるんだ」
「社長が?唯を?そんな…」
「事件の何日か前の夜、唯と揉めた。あの記者が死んだのは事故じゃない、そう言ってて、俺は唯を止めたんだ、危ないとこに首突っ込むなって。唯、自分まで悪人になったみたいでいやだって唯は言ってた。社長がいた。」
「社長に聞かれたのか?」
「そしたら俺の近くに誰かいて、そんな気がして確かにいた」
笹塚から連絡を受けた城崎は、羽鳥からオリンポス警備保障のリストをもらいます。
「やっぱり警察とオリンポス警備保障の結びつきは深いですねー」
「なにか出てきましたか?」
「警備会社は警察と協力して警備を行うんですが、これ。最近の警視庁共同警備事業、オリンポスがほぼ受注してました。これ見て下さい、社外取締役特別顧問。元キャリアがずらりですよ。」
「持ちつもたれずの関係ってことか」
「大学の部活から続く、警視庁の盾の関係、なかなか逆らえませんよ」
写真には長瀬社長と、奥澤の姿が映っていました。
恵子はホテルで深町の動向を探ります。
翌日。
仲根は宿泊中の一ノ瀬の食事の様子を説明しました。
「ご説明いたします。宿泊1日目、朝はコンビニの焼きそばパンとカレーパン、昼は近所のスーパーで買ったチキン南蛮弁当、夜は缶ビール2本と寿司です。残り2日はカップ麺や夕飯がカルビ弁当になったりしてますが、基本似たり寄ったり」
「なんかあれみたい、お腹の中のワニの生態調べるやつ」
「知ってる自転車とか丸飲みしてるんだよね」
「仲根さんこれは?」
「これはゴミ袋に入ってなかった商品のレシートです。3泊4日の朝の分ですね」
「ゴミ袋に入ってなかった?」
「はい、だからこの牛乳は、チェックアウトの時に、持って出たんだと思います」
「そういうことか」
恵子はホテルで昼間、深町が黒岩から逃げている様子を見ていました。
「深町さんだ」
一ノ瀬が出てくるところを凛子が接触します。
「捜しましたよ。一ノ瀬さん」
「どうしてあそこにいることがわかったんですか」
「これからチェックアウトする人が1リットルの牛乳買う人なんていませんよ」
間もなく、一ノ瀬を保護した凛子は、失踪捜索班の探偵事務所へ彼を連れて行きました。
「あのシェフも食わせ物でしたね。あなたとシェフ高校のクラスメートですよね」
「どこか遠くへ行こうと思っても行くところが思いつかなくて」
「何故あなたは逃げようとしたんです?拒否するならあなたの居場所を会社に報告することになりますが」
そこへ、恵子も駆け付けて同席しました。
「一ノ瀬さん」
「内藤さんが亡くなった日、得意先の接待で梯子して終電を逃してしまった。民泊のシェフにも断られて会社の御仮眠室で寝ようと思いました。」
「自宅までタクシーで帰ろうと思わなかったんですか?」
「翌朝の会議が早かったし、自宅は都内の外れなのでタクシー代がバカになりません。それで…たとえ深夜でも会社に社長がいるのは変じゃない。そう思うかもしれない。仕事で残っているなら秘書がいるはずなんです。」
「秘書?」
「社長の傍には秘書が一人くっついています。朝になって仮眠室から出ると、フロアがざわつき、裏庭に内藤さんが。1か月後、移動になりました。時期外れの異例の異動です。自慢じゃないが私はそんな優秀な社員じゃない。異動の意味がわかった」
「栄転と引き換えにあの日見たことは黙ってろ」
「それを受け入れてここまで勤めてきました。そんな時、あなたから電話が…。内藤さんの話を聞きたいと言われてどうすればいいか悩みました。でも結局、迷った挙句、社長に報告しました」
長瀬は一ノ瀬に恵子のことで探りを入れさせ、動向を報告するよう伝えました。
それだけでなく、黒岩を恵子に接触させようとしたのです。
「通信社の記者が?」
「ええ、あの夜のことを聞きたくて」
「あの夜のことなんのことだ。会ってみてくれないか、会ってその記者が何を知りたがっているか教えてくれ」
そこで、話している内容はネットの噂レベルだと、恵子のことを報告。
「悪いがもう一つ頼まれてくれないかその記者の居場所を突き止められないか」
「じゃあ黒岩を私に会わせようと仕向けたのは」
「長瀬社長です」
「社長が社員の居場所を突き止めたんですね」
「社長がやったんです。携帯番号を聞き出せ、その次は居場所を…そんなのどう考えt芽生普通じゃない!なにをやらされるはめになるのか、下手したら私の身もそう思ったら…これ以上あの社長の下で働くのは」
その頃、オリンポス警備保障では一ノ瀬が失踪捜査班に口にしたことがばれました。
「一ノ瀬が吐いた?そうか」
笹塚は唯の恋人に電話をしましたが出ませんでした。
そこで、飯島と再会した笹塚は、彼を優しく問いただすのでした。
「どうして電話に出ない」
「俺の思い違いだったみたいで、あの夜は社長は店に来てません。」
「黒岩が店に来てないと誰が言った?」
「店の仲間です」
「店の誰だ」
「誰だっていいじゃないですか」
「黒岩に脅されたのか」
「何言ってるんですか」
「江藤唯さんは殺害された。それでいいのか?」
「だって、社長は無関係だから仕方ないでしょ。済みません急ぐんで」
笹津塚はすぐ奥澤に報告。
「恋人が証言を変えた。そりゃ裏どりできない」
「課長おかしいと思いませんか?黒岩を疑っていた男が証言を翻したんですよ。江藤唯は黒岩の犯行を目撃していたんですよ。それを私に伝えようとしていた矢先に殺害された。任意で構いません。黒岩を聴取させてください」
「無理だな、根拠は薄すぎる。お前の思い込みだけで黒岩に嫌疑をかけるわけにいかん」
「課長はなにがあっても黒岩を挙げる気はないんですね」
「今の言葉聞かなかったことにしてやる。俺の前から消えろ」
その夜、笹塚と落ち会って状況報告する、城崎。
「奥澤課長と長瀬は大学の山岳部の後輩です。同窓会で互いに面識もあります。」
「その程度の関係で殺人の隠ぺいに手を貸すか?俺には考えられない」
「長澤に恩を売っておけば退官しても安泰。同じ警官でも笹塚さんとは見ている景色が違うんです」
「奥澤課長の景色か」
「この中に黒岩はいます。恵子が見つけました。」
「恵子さんにお礼を言ってくれ、これで課長を動かせる」
「飯島のほうは?」
「黒岩に脅されてビビってる」
「でもちょっと待ってください。なんで黒岩は飯島のことを」
「分からないんだ。飯島が黒岩のことを話すはずない」
「じゃあどうして」
城崎はある直感を感じて、慌てて探偵事務所に戻りました。
「城崎君どうしたの!」
なんと城崎達、失踪捜査班の探偵事務所に盗聴器が仕掛けられていました。
「通信切られましたね」
「逆傍受を恐れたんでしょう」
「ボイスレコーダーを奪うために長瀬が黒岩を使って仕掛けさせたんだ」
「じゃあボイスレコーダーがここにあるってことは長瀬は」
「ばれてるよね」
「一体いつから?」
なんと、失踪捜査班の城崎達の探偵事務所に盗聴器が黒岩によって仕掛けられていたのです。
「多分、恵子が戻って来てから。ボイスレコーダーの有りかを突き止める為に」
深夜にその盗聴器を取り付けたのはなんと、清水でした。
「取付完了しました」
清水は長瀬らしき人物に電話をしていました。
失踪人捜査班〜消えた真実〜5話感想・みどころ
怖すぎるほどスリリングたっぷりでしたね。
恵子が保護されたことで前進しても、敵は警察組織です。
しかも相手は捜査一課長の奥澤ですよ。
奥澤以外に、もう一人、オリンポス警備保障の長瀬の陰ですよ。
警察と警備保障がヤクザの黒岩と関わっている闇深さに背筋が凍りました。
黒岩が牛耳るキャバクラで働く唯が被害者になった事もいたたまれません。
失踪捜査班の頼もしくもコミカルな行動力で真相に近づくなか、なんと清水が裏切り者疑惑が浮上しましたね。
城崎達の情報が筒抜けになっているのはまさか、清水が仕掛けた盗聴器でした。
清水は何のために失踪捜査班に潜入していたのかが知りたい5話でした。