失踪人捜索班7話~消えた真実~7話あらすじネタバレ
城崎達は、清水が残した、恵子が持っていたボイスレコーダーのデータを熱心に聞いていました。
「…さないでください。どうして警察に相談しないと約束して」
「かなり聞き取りにくいけど警察って言ってましたよね」
「もっと音声をクリアに出来ればいいんだけど」
「清水のことです。それくらい色々やってるでしょ」
「たしかにそれくらいの形跡があるねー」
「だとしたらこれ以上は」
「女性が誰かに抗議し得ている印象だったね」
「このトラブルが内藤さんの死に繋がる全ての始まり。達彦?」
「清水は解析しきれなかったこのデータを持ってどこかへ消えたことになる。それが何を意味するのか」
「黒岩に弱みを握られた清水君が今、どこでなにをしているのか。強引に連れ去られたわけでもなさそうだし確かに謎だ」
城崎(町田啓太)ら、失踪捜査班を裏切ったかのように見えた、清水(菅生新樹)は、密かにメッセージを残していました。
事務所内にパソコンを隠し、そこに復元したボイスレコーダーの音源を忍ばせていたのでした。
「しないと約束して」
「これじゃあボイスレコーダーは頼れないか」
「この声の主を探すにも手掛かりがなさすぎます」
「笹塚さんのほうはどうですか?」
「実は大沢刑事部長に話したんだ。奥澤課長が事件に関与しているかもしれないと。課長が去るか俺が処分を受けるか2つに一つ。課長は明日、出張に戻る」
「それまでに確実な証拠を揃えないと、城崎、現状を整理してくれないか」
そこで、資料を貼ったホワイトボードで、状況を説明する、城崎。
「内藤は自殺に見せかけて殺された。検視結果などの状況から、凶器は恐らくゴルフクラブとみられ、その所有者である長瀬社長が、殺害に関与していると思われる。長瀬は警察学校時代から、黒岩を使い、真相迫った、記者の深見克英、目撃者の江藤唯を次々と殺害し、口封じをした。それらを示す明確な証拠はなく黒岩は逃走中」
「ほとんど全貌は見えて来てるのに」
「決定打はなしか」
「内藤が何故殺害されたかわからない。現状じゃ妄想だと言われる」
「現実じゃオリンポス警備保障は波に乗ってますからね」
オリンポス警備保障は、波に乗り、上場している真っ只中です。
そこで、間宮凛子が、女性社員がオリンポス警備保障から失踪していたことを調べました。
「潜入ご苦労さん」
「潜入?」
凛子が潜入捜査をしていることを初めて知る、笹塚。
「オリンポス警備保障で働きながら、内部収集を」
「しごできすぎて出世しちゃいそう」
「出た、しご出来―」
「社内で長瀬社長からのハラスメントにあった情報を集めてたんですけどその流れで女性社員の失踪が発覚しました」
「また社員の失踪?物騒な会社だよ」
「名前は望月ともみさん。表向きは退職扱いになってるんだけど、彼女、退職する直前に、内藤課長の死は自分のせいって言って泣いてたらしいです。」
「自分のせい?」
「言葉通りではないと思いますけど、内藤課長の死は自分のせいって言ってました。彼女が何か知ってる可能性が高い」
「ボイスレコーダーと関係あるかも。間宮は捜査を」
「私も一緒に行かせて」
城崎と妻の恵子(泉里香)は協力します。
「図らずとも警察の闇を暴くことになる。これ以上の犠牲が出る前に全て突き止める」
一方、笹塚(小泉孝太郎)は大崎(津田寛治)を味方につけ、奥澤(高橋克実)の闇を暴こうとしますが、決定打を打ちます。
オリンポス警備保障の代表、長瀬(西岡徳馬)の勢いが増すばかりです。
黒岩に誘拐されて、暴力を振るわれ、パソコンを操作させられている、清水。
「いい加減にしろまだ復元できないのか」
「これでもマックスでブーストかけてるんです。あの俺考えたんですけど、なんでこのデータを復元する必要あるんすか?だって事件の証拠なんてすぐ廃棄すべきじゃないです?そのためにわざわざ復元って…」
「何が言いたい?」
「復元したいのはあなたに雇われている主じゃなくてあなた自身。後で雇い主を脅して、金を得ようとしているとか。一枚岩じゃないみたいですね。」
「やっぱりただのパソコンオタクとは違うな」
清水は、黒岩の懐に入って情報を探ろうとします。
「俺にも甘い汁吸わせてくださいよーこうみえて俺、役に立ちますよ」
「仲間を裏切る奴はいらない」
「俺、城崎に過去のことで脅されて手伝わされているだけなんで、あんたと話して実感したんですよ。俺はやっぱりこっち側だなって。俺を仲間にしてください。復元出来たら俺にも金分けて下さいよ。」
恵子と凛子はオリンポス警備保障の社員を装い、望月の実家の八百屋で、彼女の母を尋ねました。
「あの、私、オリンポス警備保障の社員です。望月ともみさんいらっしゃいますか?望月さんの、退職届が未完了になっているのでその手続きに」
「面白い、復元出来たら考えてやる」
その頃、望月朋美の実家の八百屋に到着した、凛子と恵子。
「望月ともみさんはいらっしゃいますか?ともみさんの居場所に、心当たりはありませんか?」
「知りません。帰ってください。仕事中なので」
その頃、笹塚は、刑事課で、部下の豊崎(加勢信行)と井上(スチール哲平)に、黒岩の状況を尋ねていました。
「お疲れ様です」
「黒岩どうなってる?」
「自宅に行きましたがもぬけの殻でした。もう戻る気配はなさそうです」
「例のキャバクラ張ってるか」
「いえ」
「お前らなにやってんだよ!前にも言っただろう」
「笹塚さん、なんの捜査をしてるんですか!この件、俺達に任せて下さい」
井上と豊崎から不満を言われ、捜査に関与することを拒否された、笹塚。
そこへ奥澤課長がやってきました。
「笹塚、お前は実質、足並みを乱している。お前自身はなにか手掛かりを掴んだのか?」
「いえ」
「じゃあせめてこいつらの邪魔をするな」
奥澤課長とまた対立し、大崎刑事部長に黒岩と繋がる人物がいると伝えました。
「黒岩と内部で繋がっている者がいます。そのことを大崎刑事部長に報告しました」
「お前、自分が何をしているのかわかってるのか!笹塚、こんなことしてただじゃ済まさんぞ」
「処分は覚悟の上です」
間もなく、奥澤は大崎刑事部長(津田寛治)に報告します。
「笹塚に?」
「はい、私を通して報告するよう、厳重に注意していただけませんか?これは組織の統制に関わる問題です。」
「私は笹塚を買ってるんだ。それともなにか不都合でもあるのか?少し彼の好きにさせてやれ」
その頃、羽鳥はある人物からのメールを受け取るのでした。
夕方、訪ねると、ともみは実家の手伝いをして、生きていました。
しかし、パワハラを受けていた彼女は、トラウマがあり、恵子と凛子が関わろうとするのを拒絶します。
「望月ともみさんですよね」
「オリンポス警備保障で働いている者です」
「ともみさん、内藤さんの死は自分のせいだと仰っていたそうですね。」
「内藤さんはとても正義感の強い人だったそうですね。あなたがトラブルに巻き込まれていることを知り、あなたを全力で守ろうとしていた」
「もうやめて!どうして?どうして私が苦しまなきゃならなかったんですか?私が我慢しなきゃならなかったんですか…私が…」
「望月さん、あなたは被害者です。内藤さんの死に責任を感じる必要はありません。私の先輩も多分殺されました。一連の事件は大きな力で隠ぺいされようとしています。私達は内藤さんの死の真相を必ず突き止めます。何か出来ることがあれば力になります」
恵子は望月をフォローし、名刺を渡すのでした。
「やめてください。ともみは会社に嫌気がさして辞めたんですよ。なんなんですか!勝手に近寄らないで!」ともみの母は、凛子と恵子を止めました。
夜に失踪捜査班の事務所に戻った2人は、清水が残した音声は、ともみだと見抜きました。
「望月ともみの線を追うのを辞める?」
「彼女は被害者です。当時の記憶が大きなストレスになっているようで。真相を迫るために彼女を苦しめる権利なんて私達にないと思います」
「別の人物に出来ませんか?」
「しかし、現状鍵を握る人物といえば」
「そんなのまた探せばいい」
「簡単に言うけど」
「いや、それでいい。俺達は誰かを傷つける為に活動してるわけじゃない。1つだけやっぱり彼女の声とこの音声って」
「よく似てる」
もう一度、音声を確認する、城崎、恵子、凛子、仲根。
「間宮は引き続き、社内で情報収集を続けてくれ。俺達は別のアプローチを進めましょう」
「清水君は自宅にも戻っていません」
「後は長瀬社長を切り崩せればね」
その会話を立ち聞きしていた、羽鳥。
「羽鳥さん、なにか進展はありましたか?」
「いやあれ以来、目ぼしい情報は」
「とにかく総力戦でいこう」
「城崎さん、私に少し時間をください。まだやる事が残ってまして」
翌日、羽鳥(光石研)が長瀬に接触し、ゴルフの付き合いと称して次の行動に出ます。
凛子は派遣の事務員と称して、社員から情報を探ります。
「おはようございます」
「君は?」
「小野澤副大臣の秘書の羽鳥と申します。副大臣から本日のゴルフの足になって来いと言われて参りました」
「おおそうか」
一方で、潜入捜査中の間宮凛子。
「参るよなー明日から新規事業の提案なんて」
「いくら上場が近いからって社長も気合入れすぎですよね」
「しかも早朝からミーティングって鎌田課長もよくやるよ」
「ああ、君、お茶を」
「ご自分で用意されてはいかがでしょう。女性社員を見たらお茶を汲む、その体質、変えていかないと。パワハラは社長だけでお腹いっぱいです」
「やっぱり女子社員たちは社長を恐れているわけだ」
「君面白い事言うね」
「あの私、望月ともみさんって社員の噂聞いたんですけど彼女もパワハラで」
「さぁ誰にも話さずに辞めていったみたいだけど」
「俺、望月さんが鎌田課長を通して、抗議した話を聞きました」
「やっぱり、退職の原因は長瀬社長…」
そこへ、鎌田がやって来たので、退室する凛子。
長瀬といる羽鳥は、小野澤と長瀬の関係を探ります。
長瀬は電話である人物にハラスメントをし、怒鳴っていました。
「だから何度言ったら分かるんだ!札束で叩いてでも従わせろ、今が一番大事な時期なんだぞ。もっと緊張感を持て。うん、じゃあまたこっちから連絡するから。今の話聞こえちゃったかな。副大臣はなんで君をよこしたのかね」
「日頃の感謝。それと、先日の件で社長にお礼を伝えるように言われてきました」
「お礼?」
「先日の入金の件です」
「ああ、あれは今に始まった事じゃない。小野澤さんとは持ちつ持たれつだからな」
「しかし、けんきんにはリスクを伴いますし」
「まぁ上場すれば、大きな利益も見込める。その際には小野澤さんにもお礼をさせてもらうよ。よろしく伝えておいてくれ。」
誘拐先でデータの復元に成功します。
「よしきた。データの復元に成功できました」
「ついにか。音声悪すぎるな」
「これで音質落とせば、フリーソフトでいけると思うのでネットから落としてもいいですか?」
「すぐできるのか?」
「全然すぐです。なので1階、セキュリティ外してください、インストールしたいので」
「ほらこれでいけるだろ。早くやれ」
その頃、失踪捜査班の仲根の探偵事務所では、恵子、城崎、仲根が清水からの「サイン」に気付きました。
「わぁびっくりした」
「清水君から?」
「リアルタイムの音声だ」
清水は自分が誘拐されているアジトでの、黒崎との会話のやり取りを音声ファイルを城崎達にこっそり送信していました。
「ここから音声をクリアにしていくんで。今が2時3分、ま、30分までにはやりますね」
「慎重にやれ」
「ここは焦らず職人仕事でいきます。もうちょい波長ないんですか?この音声、会話の相手は誰なんですかね」
「さぁな」
「え?わからないんですか」
「長瀬社長は最小限のことしか言わない。表に出たら致命的なデータになることはたしかだ。上場を控えた今ならこいつで長瀬社長を追い込むことが出来る。」
黒岩に敢えて従い、危険に飛び込んで真相を聞き出そうとします。
そして、清水はそのデータを城崎達に送りました。
「黒岩に脅され、ここに盗聴器を仕掛けた清水は、その罪悪感から。黒岩に敢えて従い、危険に飛び込んで真相を引き出そうとしたわけだ」
「彼は彼なりに戦っていたんだな」
城崎、恵子、仲根は清水の決死の覚悟と行動を理解し、彼の身を案じます。
羽鳥はある人物に電話を掛けました。
それは、仕えている小野澤副大臣(冨家ノリマサ)でした。
その頃、マイクの性能がおかして、困惑する清水に、黒岩は怪しみます。
「おい一度再生してみろ。早くしろ。どういうことだ変わってないぞ」
「そもそもマイクの性能が想像以上に低かったみたいです。ダメかー」
「お前今まで何やってた?俺からなにか聞き取ろうとしてないか」
「いや、別に」
「何が起きた?!」
暴力を振るわれる清水に、彼の危機を察した城崎、仲根、恵子。
笹塚に咄嗟に連絡する、城崎。
「でもこっちから連絡の取りようがない」
「でも大丈夫?」
「この音声を笹塚さんに託すしかない。笹塚さんなら信頼できる」
「黒岩が?」
「清水を救うには他に方法はありません。笹塚さんの立場が悪くなると思いますが」
「そんなこと気にしてる場合じゃない。すぐに解析を依頼してみる。至急データを送ってくれ」
羽鳥は、電話した通り、副大臣と話します。
副大臣が長瀬の殺人事件に関与していないか確認する為です。
「先程、オリンポス警備保障の長瀬社長と話してきました。」
「何故前もって言わなかった?どうした?」
「それがなんだ」
「長瀬社長から多額の不正な献金を受け取っていますよね。」
「私はあなたを尊敬して仕えて来ました。不正をせず、国の未来を見据えるあなたのお姿に」
「綺麗ごとはよせ。お前だって私が綺麗ごとなしにここまできたことぐらい想像がつくだろ」
「長瀬社長は殺人に関与している場合があります。車内での殺人、そして隠蔽。」
「なに?」
「岩という男を使い、深町という記者や目撃者を口封じしたと思われます」
「ちょっと待ちなさい。お前なにを言ってるんだ」
「今の反応を見て安心しました。少なくとも副大臣はこの件に、関与していなさそうですね。真相の解明に力を貸していただけませんか。私はあなたの議員としてのきょうじ今も信じたいです」
「話してみなさい」
小野澤副大臣は、羽鳥から全てを聞いて協力的姿勢を見せるのでした。
羽鳥に新たな心強い味方が増えました。
警察に清水のことを任せた城崎。
「警察の解析によると、ノイズに組み込まれて、位置情報が発信されていたらしい」
「清水君ならやりそうなことだね」
清水は高度な技術を利用し、自分の誘拐されている場所を発信。
しかし、笹塚たちが救助に向かうものの、清水と黒岩は姿を消します。
「先手を打たれたか」
「だとしたら清水さんは?」
その頃のオリンポス警備保障。
「明日のエールは投資ファンドに向けて打ち合わせです。手土産も用意するつもりです」
「お前には我が社をしょって立つ人間になってほしい。期待してるぞ」
黒岩は、長瀬に電話します。
「どうした?」
「そんな嫌そうな声を出さないでくださいよ長瀬社長」
「こっちは警察からのかくれんぼで大変なんですよ。なにしろ俺は殺しに絡んでいるわけですからね。あなたのせいでね。例のボイスレコーダーばっちり入手しました。音声もばっちり復元できました。このデータどうしましょう。私が持っていても難なんで、買い取っていただけませんか?他の人ではなく、どこかで会えませんか?」
黒岩は清水に復元してもらった音声データを長瀬に買い取ってもらうために交渉しました。
「今夜はダメだ。上場に向けて外せない仕事がある。こっちから連絡するからそれまで何もするなよ」
「何故俺に無断で捜査員を動かした。捜査の指揮をとるのはこの私だ」
「清水という一般人が誘拐されています」
「課長、もしかして居場所を知ってるのでは?」
「馬鹿な事を言うな!」
「本当のことを話してください」
「この件は俺に任せろと言ったはずだ」
「なにをしてるんだお前ら。お前は何を焦ってる?この件は私が話を聞く。差s塚、一緒に来い」
大崎刑事部長が割って入り、笹塚は奥澤と揉めたものの、落ち着きました。
その後、城崎達に事後報告する、笹塚。
「ただ奥澤課長の目がある以上、他の捜査員達は動かない」
「もどかしいですね」
「清水のこともあるし時間がない。奥澤課長に、GPSをつけたんだ。もうなりふり構っていられない」
笹塚はこのままでは拉致がいかないので、奥澤にGPSをつけました。
「笹塚さんがそんなことするなんて意外だな」
「そうだな、お前達に影響を受けたのかもしれない。奥澤課長は間違いなく今の状況に焦っている、必ず動きを見せるはずだ」
しかし、長瀬はまた、警察関係者に電話します。
「ああ突然申し訳ない。警察の力をまた借りたいと思ってね。じゃあ今夜6時に」
その様子を聞き耳を立てていた、凛子。
「なんだ」
「今夜の会食の前に資料を読んでいただきたいと、鎌田課長が」
「会食はキャンセルだ。急用ができた。うまく理由を付けて断っておいてくれ」
「承知しました」
その頃、長瀬は焦っており、義理の息子、鎌田にいら立ちをぶつけます。
「社長、顔色が悪いですよ」
「気にするな。私のすることに口出しするな」
「今日の会食の件は」
「キャンセルしました。あの社長はどこへ?」
「こっちが聞きたいよ!あ、すまない…」
鎌田の様子と長瀬を洞察する、凛子。
その頃、羽鳥は小野澤副大臣が私用で外出したことを職場で聞きました。
探偵事務所では申し訳なさそうに、城崎を見る恵子。
「どうした?」
「なんだか申し訳なくて。結局、達彦達を巻き込んでしまって」
「このチームが生まれて多くの失踪者を見つけて人生を良い方向に変えてきたんだ。なにも悪い事じゃない。すべて無事に解決する、大丈夫だ」
間もなく、失踪捜査班の城崎、仲根(片桐仁)、刑事の笹塚は、長瀬を追跡。
「対象者確認」
「長瀬動いたぞ」
「奥澤課長も動きました。俺がいないと思って油断してるぞ」
笹塚と城崎は長瀬の会食先の料亭「一の屋」に先回りして動きます。
凛子と城崎の妻、恵子は事務所内で待機することに。
「長瀬は?」
「今、笹塚さんと達彦が会食先に先回りしてる」
車で待機しながら、奥澤と長瀬の関与を疑う、城崎と笹塚。
「これで笹塚と奥澤課長が一緒にいたらグル確定だ」
「いまだに信じられませんよ。殺人の行方にあの人が関わってたなんて」
「俺もだよ。城崎、もし課長が黒だったら警察に戻ってこい。一課にお前は必要なんだ。俺達で警察を変えよう」
「もうまともな捜査忘れましたよ」
「元々、まともじゃなかっただろ。また俺が御守りをしてやる」
そこへ奥澤が車に入ってきました。
「なぜここにいる」
「その店に長瀬が入っていたことは確認済みです」
「偶然とは言わせませんよ」
「長瀬との議題はどうやって一連の事件を隠ぺいできるかですか?」
「課長、あなたを尊敬していました。城崎と衝突した後も、あなたにはあなたの正義があると信じていた。信じていたかったですよ。」
「今更弁明などしませんよね。あなたも刑事なら全てを話してください」
城崎と笹塚は、奥澤課長に疑惑を向けますが、なんと、彼は最初から味方でした。
笹塚と城崎と同じように、彼は大崎刑事部長を疑っていたのです。
「お前たちをこの件に巻き込みたくなかった。」
「巻き込む?」
「どういう意味ですか?」
「俺もお前達と同じだよ、お前たちは大きな勘違いをしている。俺もお前たちと同じだよ、今日まで疑いを持ち、この店にやってきた。その人物が長瀬と電話してたんだ。今日の6時にこの店で会うと。恐らく既に到着しているはずだ。長瀬の隠ぺい工作に加担していたのは、大崎刑事部長だ」
「部長が?」
「間違いないですか」
「今から店に踏み込む。そこで、全てを明らかにする」
「どうして課長は俺達を遠ざけていたんですか」
「部長の指示に最初は従っていた。でも、組織の一員として俺はそれに従ったまでだ。だが、俺も刑事部長の頑なな態度に不信感を抱くようになった。」
奥澤は、大崎刑事部長に、深町の事を追及した時、異変を感じていました。
「大崎刑事部長、深町克英の転落死は事故でない可能性が」
「お前まで現場の影響されてどうするんだ。他にも多数の事案を抱えている中、無駄な捜査なんかしてる暇ないんだよ!」
「ちょうどお前たちが俺の態度に不信感を抱いたのと同じ。組織の命令系統を守りながら内心揺れていた。そして独自に調べる中で、2人の間にある大きな接点がある事を知った。」
奥澤は、笹塚と城崎を守ろうとしながら、独自で大崎と長瀬の動きを追っていたのです。
「敵が大きすぎるがゆえに、お前を巻き込むわけにいかないと思った。ところがお前は俺をすっ飛ばして、大崎刑事部長に接触をはかるようになった。お前たちはまだこの事件の闇深さをわかってない」
一方で、会食先の料亭では、大崎刑事部長(津田寛治)と長瀬が計画を練っていました。
「協力してくれないか」
「あなたを応援しますよ。それが社会のためになるんですから。で、具体的にはどうするんです?」
「黒岩を始末するしかない」
「私が動くしかない」
「頼むよ」
「高くつきますよ」
「とにかく黒岩を放置するのは得策ではない。いかに黒岩を泳がせるかがかなめになって来るでしょうな」
なんと奥澤と大崎は、黒岩を消すことを会食先で話し合っていました。
その様子を確認した、仲根は城崎と笹塚に報告します。
「奥の方の部屋にいます。逃げ場はなさそうです」
「本当に刑事部長が」
「全てのケリをつけてやる」
「踏み込みましょう。ここを逃したら権力に潰される」
城崎、笹塚、奥澤は会食の席に着きました。
「副大臣今どちらですか?これを聞いたら連絡ください」
羽鳥は、副大臣と急に連絡がつきません。
望月ともこは、意味深に、恵子に連絡しようか迷っていました。
清水は新しい監禁場所で、黒岩に追われていました。
「あなた方はやはり裏で繋がっていたんですね」
「長瀬社長、あなたはやはり、オリンポス警備保障の内藤さんの死に関与していますね」
「それだけじゃない。警察官時代に繋がりを持った黒岩という男を使い、目撃者だった記者の深見さん、江藤唯さん、2人の命を奪いましたよね?」
「全てを話してください」
城崎達の追求に、長瀬と奥澤はどう答えるのか、こうご期待。
失踪人捜索班~消えた真実7話~感想・みどころ
奥澤課長が黒岩と繋がっているとずっと思っていましたが、なんと、大崎刑事部長でした。
大崎と長瀬の動きを追い続け、途中から大崎を疑っていた奥澤。
城崎と笹塚を巻き込まないために、敢えて嫌われ役に徹して、部下を守りながら、独自で動いていたんですね。
城崎達に頼もしい存在がバディになったラストは爽快で、大崎と長瀬がどう尻尾を巻いて逃げるか、ちょっと期待しています。
一方で、心強い味方の羽鳥にも、彼が仕える小野澤副大臣に身の危険が及びましたね。
彼も黒岩に誘拐されてしまったのかなと睨んでいます。
真相が明らかになり、全てのパズルピースが繋がる次回は、悲しいことに最終回です。