嘘解きレトリック

嘘解きレトリック1話 嘘が見抜ける探偵助手誕生

嘘解きレトリック1話あらすじ・ネタバレ

田舎の村に住む浦部鹿乃子(松本穂香)は、物心ついたころから人のウソが聞き分けられる気質を持っています。

「鹿乃子とかかわるとみんな嘘ついてる。」

「うちのママも鹿乃子と関わっちゃいけないって」

「おいお嬢ちゃんの力を貸してくれよ、無視かよ」

しかし、その力のせいで、村人たちから嫌われています。

学校の同級生だけでなく、大人までも、鹿乃子に差別的な言葉を投げかけます。

母、浦部フミ(若村麻由美)は庇うものの、迷惑をかけたくない、鹿乃子は村を出ることにしました。

「お母さん手紙を出します。この力があれば悪い人に騙されないし。」

「鹿乃子、なにかつらいことがあったらいつでも帰ってきていいからね」

しかし、鹿乃子はそれが母の精一杯の気遣いだと見抜いていました。

鹿乃子がたどり着いたのは、九十九夜町(つくもやちょう)。

行きかう人々が交わす言葉は嘘にまみれた村でした。

人々の言葉の裏に潜む悪意に気付く、鹿乃子。

ともあれ、仕事を探す鹿の子は、女給支給入用と張り紙がされたカフェ「ローズ」へ。

「お嬢ちゃん、緊張しているんじゃない?」

「まだ子供でしょ」

「そのくらいにしときなさい。」

しかし、女給のリリー(村川絵梨)に先程、採用が決まったと断られます。

「ついさっき新しい子が決まったの。またね」

従業員は鹿乃子が店を出た後、陰口を叩きました。

「あんな田舎娘じゃマリアの変わりは無理だよ」

「悪い男に引っかかってないといいけど。ね?ママ」

その頃、「祝探偵事務所」を営む祝左右馬(鈴鹿央士)は親友で警察官の端崎馨(味方良介)を連れて稲庭神社の掃除へ向かいました。

「お稲荷さんを掃除?」

「おまえの耳も掃除しろよ。端崎!」

なぜ、警官に手伝わせると怪しむ端崎。

「これには人の生死がかかっている。この山の文明の開化と共に忘れられている。末娘に稲荷を頼んでなくなった。商売の忙しさに稲荷のことを頼まれたことを忘れていた。その末娘はうちの大家さん。」という左右馬。

「なんだ。人の生死とか言ったくせに」

「金がないんだよ金が!」

言い争う、端崎と馨。

実は左右馬が事務所を借りている大家が、稲庭神社も管理していて、家賃をまけてもらうために掃除に来たのでした。

左右馬と端崎が神社に着くと、野犬のような唸り声と「おいてけ」と被さる女の声。

物音のする茂みには言うと、その先にいた鹿乃子が猫とメザシを巡って対峙していました。

「おいてけ。昨日から何も食べてないの。尻尾の方はあげたでしょ。」

鹿乃子は空腹のあまり倒れてしまいました。

端崎は、倒れた鹿乃子を介抱します。

彼女を連れてきたのは倉田田達造(大倉孝二)と倉田ヨシ江(磯山さやか)が営む小料理屋「くら田」。

「はい、くら田名物だよ」

「あっちにね無銭飲食している人がいるよ。たろちゃん、お手伝いして偉いね。ただより高い物はないんだよ。」

そこでご飯を食べさせてもらった鹿乃子は、倉田の息子、タロ(渋谷そらじ)がついた嘘に反応してしまいました。

「たろ、お前・・・!」

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

「お父さん、お客さんの前で」

このとき、鹿乃子は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

「どうしよう私のせいで・・・またみんなの笑顔が消えていく」

幼少期に村八分にされたトラウマがフラッシュバックする鹿乃子。

「化け物鹿乃子!」

「あの子と関わるとろくなことないよ。厄介者だ。」

「冗談もおちおち言えやしない」

「まぁ大将もおかみさんもさ、タロのこと許してやりなよ。反省しているし。あ、大将、おかわり!」

左右馬の優しさに周りの空気は少し和やかになりました。

店を出た鹿乃子は、祝左右馬の家にある女中部屋に泊まる事になりました。

夜の街では、リリーの店で、客のモトが、キャストのマリアの不在に暴れていました。

「祝さんこそ大丈夫じゃないね・・・電気を止められた。電気代を払っていないから時間の問題だけど」

「あの、祝さんって貧・・・探偵って滅多に仕事がないんですか?」

「あの、浦部鹿乃子くん、君は探偵に相談したこと・・・探偵の依頼なんてそうそうないわけないだろ。僕だって順番に並んで下さいなんて言ってみたいよ。そういうわけだから。大丈夫、水は目の前に井戸があるから。あのさ、タロ坊のあれどうしてわかったの?」

「ただの、勘です」

「なんだ君も気付いたかと思った。いいんだ、おやすみ」

どうせまたすぐに壊れてしまう・・・ここにもすぐにいられなくなる。

翌日。

「おかみさん、大将は?!」

「川の方へ行ってます。」

「俺だって何度も見てるよ。あ、ろっぺいさん!」

八百六の主人、六平(今野浩喜)が通りがかり、タロがいない事がわかりました。

「タロ坊が昨日からいないのよ」

「私も探します!」

「祝さん、タロちゃんがいなくなったんです。私が昨日あんなことを言ったのが・・・!おじさん急いでいるからお代はつけね!君、本当に気づいていたわけじゃないんだね。」

倉田タロの状況は警察の耳にも入り、端崎も行方不明になったタロが、小料理屋の息子だと知りました。

「あの猫の首輪、くら田の布巾と同じ。タロはその猫を内緒で飼っていた。食べ物屋だから猫を飼うのはご法度だからね。だから釣猫に何かあげるために銭を誤魔化していたんだ。」

通りすがる男が怪しいと思った鹿乃は、左右馬に伝えようとします。

しかし、村で忌み嫌われたトラウマは彼女を苦しめ、自分の能力を言うことに口を閉ざそうとします。

彼の元へ行こうとする鹿乃の服の袖を掴んで引き止める、左右馬。

「離して!離して!」

「どうしたの?あの男がどうかした?」

「私、人の嘘が見抜けるんです・・・昔から。あの人なにかタロちゃんについて知っている筈!」

鹿乃は一人で、男の後を追跡しました。

案の定、男は物置小屋に火を付けようと灯油をまいていました。

「あの・・・!なにしてるのよ!なにしてるのよ!」

「危ないから向こう行きな。」

「おいあんた、その中に子供がいるだろ!」

「嘘!」

鹿乃と左右馬はなんとかして小屋の中に閉じ込められたタロを助けました。

しかし男は、左右馬に灯油をまいて火を付けようとします。

タロを庇う左右馬に、鹿乃子は物で彼のとどめを刺しました。

タロは男の殺人現場を目撃し、小屋に逃げ込んだものの、逃げた小屋に男はタロを閉じ込め、火をつけて口封じに殺そうとしていたのでした。

「どうして信じてくれたんですか」

「人を悪者にしない人があんな嘘つかないでしょ?それとあと警察から何かもらえるかなと思って。」

嘘が聞こえること祝さんには知られたくなかった、何でもない普通の人間とは思ってもらえない。

祝に少し信頼感を抱く鹿乃子は、今まで差別されてきたことから、人に受け入れてもらえるか不安になりました。

警察では事情聴取を受け、その後、事件の後を話したことに。

「なぜその男が怪しいと思ったの?」

「なんとなく気になって」

「もういい、下で署名を忘れずに。そしたらかえってよろしい」

「あの男に殺された女性はマリアさんでした。」

なんと、タロを小屋に閉じ込めて殺そうとした男は、マリアを殺していました。

嘘が聞こえる能力を警察にいうわけにはいかないと決めた、鹿乃子なのでした。

タロのことは、左右馬が背負って家に送ることに。

「先生、稲荷、一人で大丈夫かな」

「浦部くん!災難でしたねお怪我は?」

「大丈夫です」

「左右馬は?」

「タロちゃんを送る事に」

「聞きました。この街を出て行かれるようで・・・左右馬といるのは大変でしたか?あいつは金もないし掃除もできないし、どうしようもなくだらしないところはありますが悪い奴ではないのです。物事を良く見ているというか見えすぎるんです。だから人の気持ちがよくわかる。」

「はい」

「私の上司に2人目の子供が生まれて、子守りにあなたをと思いまして。新しい住まいも探しますよ。ずっとつくもちょうにいてくれませんか?この町はいいところです」

「まだ行かなくてはならない場所があるので。」

鹿乃子は九十九夜町を出て行こうとします。

「橋崎が子守りをお願いしたいって言ってたんだけど。君みたいな能力の人が端崎の上司の子守りをさせるわけにいかないな。嘘が見抜けるなんてすばらしいじゃないか。うちで働きなさい。」

「わ、私だって祝さんたちと一緒にいたいですよ!でも・・・!」

「何が不満なの?お金のこと?それとも。お金に困ってそうだから、実際に困っているから」

「やめてください!だって、祝いさんは私が傍にいるのが嫌じゃないんですか?」

「うん、嫌じゃないよ。僕は正直者だから。わかるでしょ?嘘じゃないって。」

思わず涙ぐむ、鹿乃子は車にぶつかりそうになります。

「危なくてよ!うちの運転手が怪我したらどうするつもり?」

「うちの娘が悪い口を利いて申し訳ない。」

令嬢の千代(片山友希)と、藤島幸弘(杉本哲太)に遭遇した、鹿乃子と左右馬。

そして、左右馬の探偵事務所で働くことになった、鹿乃子の顔は晴れ晴れとしていました。

「本日より探偵助手になりました。」

鹿乃子は、ようやく自分の居場所を見つけたのです。

嘘解きレトリック1話感想・みどころ

鹿乃子の気持ちがものすごく分かりますよ。

鹿乃子の少女期の初期の場面は、胸が張り裂けるように彼女の傷ついた痛みが伝わってきました。

同級生も、大人達ですらも鹿乃子を忌み嫌う村の環境に心が痛みました。

まるで鹿乃子が生まれてくることが間違いだったとでも言っているような雰囲気に、鹿乃子が安心して暮らせる町はないのかなと思いを巡らせました。

鹿乃子が自立のため、故郷を離れて九十九町に来て、ようやく自分を受け入れてくれる左右馬に出会えて良かったと思います。

彼女の嘘を見抜く力が、犯罪に巻き込まれないように身を守ることだけでなく、探偵の仕事に繋がったことが本作品の希望ではないでしょうか。

同じように人の痛みに勘付きやすい共通点から、この2人が生きやすさを見つける糸口になりそうです。

探偵という仕事は2人にとって天職ですよね。

小料理屋のタロの幼い嘘と、子供特有の優しさが生んだ今回の事件は、左右馬と鹿乃子の背中を見守りたくなりました。

次回は、藤島千代という令嬢失踪事件に2人の足が動くのが楽しみな1話でした。

 

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