スカイキャッスル2話あらすじ・ネタバレ
息子の遥斗(大西利空)が超難関の帝都医大付属高校に合格し、「幸せの絶頂」にいた、冴島香織(戸田菜穂)が選んだ自死という選択。
高級住宅街「スカイキャッスル」の住人たちに不安と戦慄が走ります。
浅見紗英(松下奈緒)は、香織に生前、貸したタブレットにて、遥人が父のDVを受け、母親の香織は見て見ぬふりをしていたというものでした。
「苦しむ僕を気遣ってくれたのは家政婦の桜さんだけだった。彼女がいなければ、僕はいなかった。学歴のない彼女をあんなふうに虫けらのように扱った母を許せない。」
実は半年前、虐待に苦しむ遥人(大西利空)を抱き締めていた家政婦の秋川さくら(松田有咲)を遥人に気があると勘違いし、平手打ちしてしまいました。
さらに、遥人とさくらが海岸に逃走した時も、妊娠している彼女をさらに誤解しました。
「あんたが妊娠させたの?遥人はまだ中学生よ!その辺の男にはらまされて遥人を騙しているんでしょ?」
遥斗は母親である香織を平手打ちしました。
「お母さんを叩いた…」
「俺はもう地獄に帰らない。小言ばかり言って上から押さえつけて。」
「遥人の将来の為でしょ!」
「もう入学辞退手続きをしてきた。俺はもう地獄へは戻らない」
香織が死んだ日に、香織と夫の冴島哲人(橋本じゅん)は怒りでいっぱいでした。
「わあああー!遥人に時間をかけたのが無駄だった」
遥人への虐待に関するタブレットを見て、絶望していた、冴島家。
哲人は南沢公平に、香織の葬儀後にひっそりとこう告げていました。
「香織を殺したのは遥人なんだ。」
公平はその言葉がずっと頭の中で引っかかっています。
遥人は受験コーディネーター、九条彩香(小雪)に悩みを打ち明けていたことも綴られていました。
「あなたは遥人くんの家庭のことを気に掛けていますね。人が一人亡くなっているのに心が痛まないんですか?あなたにとって受験生と親は金をせしめる為に必要。まるで人間の血が通っていない機械みたい。あなたとの契約は解除させていただきます。」
つい、先日、帝都医大付属高校を目指す紗英の長女、瑠璃(新井美羽)の為、九条と契約をとり、優越感に浸る、紗英。
しかし、家庭の問題に関与しないと断言していた九条への猜疑心を募らせ、契約解除に踏み切ることに。
この選択に、瑠璃は猛反発。
「なんでよ!九条先生は教え方もうまいのに」
「もっと良い講師を探すわ。新学期が始まったから急いで。」
瑠璃はその後、妹の真珠(白山乃愛)と共に家を出て、南沢家の青葉(坂本愛登)と彼の母、泉(木村文乃)に挨拶をしました。
「浅見瑠璃と申します。」
「初めまして。青葉のお友達ね。」
「ねぇこの家で何があったか知らないの?」
「やめな、真珠」
真珠は冴島家のことを南沢泉に話そうとしますが、瑠璃が制止するのでした。
「スカイキャッスルに来る人は理想の生活を夢見ていて、成功者の場所のはずなのに」
「冴島さんの家、あんなに家族仲が良かったのにね。」
そう話すのは、浅見紗英と二階堂杏子(比嘉愛未)。
夜に、南沢家では、泉と夫の公平(大谷亮平)が、冴島家のことを夫婦で話していました。
夕方に、瑠璃を迎えに来た、紗英は、加藤玲(内藤理沙)から声を掛けられました。
彼女も一人息子を持つ、瑠璃の同級生の母でした。
「ねぇ、良い講師紹介するわよ。お金で解決できる方法あるから」
しかし、その後、娘の瑠璃から文句を言われます。
「ママ早く新しい講師見つけてよ。高校入れなかったら、ママのせいだから。」
瑠璃は勉強熱心でなんとしてでも、優れた講師をつけたいと必死です。
そこで、紗英は、夏目美咲(高橋メアリージュン)の息子、健作(松藤史恩)と同じ講師をつけようと提案。
「九条先生じゃなきゃダメなの!ママのせいよ!」
なんと瑠璃は紗英を家の中で突き飛ばしてしまいました。
九条の争奪戦で紗英に負けた二階堂杏子(比嘉愛未)は今度こそ、九条の契約をとる為、躍起になります。
「勉強の指導は今後私に一切任せるので、お父様は教育指導に口を出さないお約束ですよね」
「はい、翔のことよろしくお願い致します。」
「お父様は、教育ではなく飼育をなさいましたね?この部屋は威圧感を与えて脳と心が委縮するだけ。学習効果は上がりません。防音室なんだからお子様にドラムでも習わせたらどうかしら?」
かつて冴島邸だった家に引っ越してきた、南沢家。
紗英はふと、泉から声を掛けられました。
「あなた馬場洋子さんですよね?覚えてる?若菜園の…私、南沢泉です。」
「誰のことかしら」
ここで口を挟んだのは、夏目美咲(高橋メアリージュン)。
「なに言ってるの。彼女はハーバード大学を卒業したご両親を持つ、子女なのよ。名前だって浅見紗英なのに」
「ごめんなさい、人違いでしたね。少し似ていたので。」と、泉。
なんと、泉の指摘は間違っていませんでした。
紗英の本名は馬場洋子で、かつて何らかの罪に父親が問われ、逮捕されてしまいました。
田舎で貧困家庭で育った紗英は、その後、「若菜園」で、泉と知り合いました。
泉と紗英が幼い頃、読んでいた絵本が「スカイキャッスル」です。
「私はあそこにいつか行くんだ。」
「お城には住めないよ。洋子ちゃん」
泉の家に招かれた、紗英、美咲、杏子。
「ところで私に聞きたいことがあるんですよね。紗英さん」
「青葉君の勉強法について」
「青葉は昔から自分から勉強を進んでする子なんです。」
「亡くなった前妻との子で9歳の時に私の子供になったの。主人は脳神経外科の主治医です。」
「じゃあ私達の同僚じゃない。外から来たお気に入りの医師って。」
「ところで若菜園って?」と杏子。
「私は児童養護施設で育ちました。」
「ご両親を亡くされたとか?」
「いえ、私の両親は児童養護施設の若菜園を経営していて、私は手伝ったりしていました。」
南沢泉(木村文乃)は、香織の自死の真相を突き止め、悲劇を食い止める為、小説を書くことにしました。
「私は冴島さんがなぜ亡くなったのか、スカイキャッスルという成功者の場所で、本当の幸せだったのか、偽りの幸せだったのかこの街に興味があるんですよ。私がこの街に引っ越してきた運命ってそういう事だと思っているんです。」
泉は、夏目美咲(高橋メアリージュン)、紗英、杏子から話を聞こうとします。
「あなたは香織さんのことを小説にして、私達のことも書くつもりね。あなたみたいな偽善者が私は一番、嫌い。この街に余計な波風を立てないでくれる?」
紗英は泉に皮肉を言い、美咲も杏子もさすがに関わり合いを避けようと考えるのでした。
「あの人、うちの夫の同僚だし、ライバルよ」
「関わるのやめましょう。」
その後、九条にもう一度、娘、瑠璃の受験コーディネーターをしてもらえないか、手紙と金の入った洋菓子を送った、紗英。
「先日の失言、心よりお詫び申し上げます。また紗英の受験講師をしていただけないでしょうか。」
九条は金の延べ棒にニヤリと笑うのでした。
その頃、杏子の夫で翔の父、亘は、知事の開頭オペの為に、浅見と共に、大河内院長(小野武彦)から呼ばれます。
なんと、知事のオペは南沢泉の夫、南沢公平が担当することにあなりました。
「浅見さん、宜しくお願い致します。」
浅見は自分が元々、執刀医だったので、怒りを抑えるのに必死でした。
夕方。
杏子に声をかけた泉はあっという間に無視され、美咲からも無視されました。
そして、泉と対峙する紗英。
「どういうつもり?」
「なんのことかしら。」
「みんなが私を無視する」
「住民の秘密を小説に書く人だから避けられてしまうのよ。別人って言ってるでしょ」
「親が犯罪者になると名前が変えられるんだよね。大倉紗英になったんだよね。子供の頃のままの設定で笑った、ごめん。そんなに知られたくないんだ。過去のこと。」
かつて、馬場洋子だった当時、泉は同級生からいじめられている紗英を庇いました。
紗英はアメリカの医師の子供だと周囲に伝えていたのですが、それが嘘だとわかったからです。
この時も紗英は泉に同じことを言い放ちます。
「やめなよ、洋子ちゃん、親が犯罪者でも一生懸命頑張っているのに。」
「あなたみたいな偽善者が一番嫌い」
「すごいな。本当にスカイキャッスルに住んでるんだ。絵本のような暮らしになった?」
「ははは!ここまでどれだけのことがあったか分からないでしょ?私は浅見紗英、今度余計なこと喋ったら私何するか分からないわよ?」
「夢を叶えた洋子ちゃんを私は応援しているんだよ。」
その後、九条の秘書、永峰泳児(前原滉)が、紗英に、お菓子と金の延べ棒を返却しに訪ねました。
九条を駐車場まで追いかけた紗英。
「欲しい物はどんな力を使ってでも手に入れる。瑠璃には九条先生が必要です。受験生と親はお金をせしめる為に必要、私を人の血が通わない機械とも仰っていましたね。口先だけの謝罪はいりません。」
「どうかお願いします。瑠璃を帝都医大付属高校に合格させてください!娘のためならどんなことでもします。それが母親です。」
紗英はプライドをかなぐり捨てて、土下座をしました。
「両親の事で悩んでいた遥人くんには、両親意外になにか楽しみを見つけてと伝えました。これからは良い関係を築けそうね?」
帰宅した紗英から、瑠璃は報告を受け、大喜び。
「有難う。また九条先生の授業受けられるんだ。ママ大好き」
「ママは瑠璃のためならなんでもできちゃうかも」
その様子を寂しそうに、見つめる、真珠。
九条の元を遥人が訪ねました。
「先生、僕はどうしたらいいですか。母があんなことになって。」
「あなたと私の関係は、あなたが合格した時点で終わりです。全部あなたが決めたことですよ」
「うわあああー!」
遥人は苦情を切りつけてしまいました。
スカイキャッスル2話感想・みどころ
怖すぎますよ、泉が。
これまでの木村文乃さんの役どころって、正義心を持ち、子供を大切にする生真面目で温かい母親役が多かったですよね。
児童養護施設の施設長の娘である彼女が、施設利用者だった紗英の本名と過去を暴露した瞬間は凍り付きました。
「親が犯罪者になると名前が変えられるんだよね。大倉紗英になったんだよね。子供の頃のままの設定で笑った。」
そこまで、馬場洋子だった紗英を徹底的に見下していますよね。
子供の頃にも、紗英の親が犯罪者だということを同級生の前で暴露し、一番触れてほしくないピンポイントを突いていました。
「洋子ちゃんは親が犯罪者でつかまっても一生懸命頑張っているのに」
かつて、洋子だった紗英から、「あなたみたいな偽善者が一番嫌い」と言われて当然ですよ。
そりゃあ、香織が死んだことやスカイキャッスルを舞台に小説を書きたいなんて言ったら、美咲や杏子はドン引きですよね。
なかなかのくせ者がスカイキャッスルに引っ越してきたなと思いました。
そして2人の関係は大人になって再会しても尾を引いているので、胸がざわついて楽しみです。
九条は相手の弱点を突き、洞察力にも優れていますね。
二階堂家の翔の勉強部屋を見た感想が、長年、杏子が夫の亘に言いたかったことをストレートに伝えていて爽快でした。
本質を見極めて保護者と生徒に接し、子供の学習環境に最適な指導を提案する九条に期待したくなりました。
浅見家の瑠璃と紗英の関係も見逃せません。
甘やかされてきた瑠璃は年不相応に感情のコントロールができず、思い通りにならない怒りや、母の紗英を奴隷のように扱っている危うさを感じました。
そんな母にばかり目をかけられて、期待されている姉を寂しそうに見る真珠が心苦しかったです。
自分のことを見てもらいたいという承認欲求が不吉なものを感じさせました。
真珠が次週は予期せぬ行動に出るのですが、ここで九条がどんな対応をするか必見ですね。
最後に、遥人に刺された九条。
香織の死に2人が関わっているのはどう見ても明らかだと思いました。
遥人を実は虐待していた父、冴島哲人は、南沢公平に「妻を殺したのは遥人」と告げたものの、九条が遥人に入れ知恵したのではないかと思うくらい、不気味でした。
付属高校受験と親同士の主従関係に巻き込まれ、親の期待通りに動こうと足掻く子供達に幸あれと思う2話でした。