しょせん他人事ごとですから~とある弁護士の本音の仕事~1話あらすじネタバレ
主婦のこずえ(志田未来)は夫の和典と一人息子の楓太(木下瑛太)と共に平穏な日々を過ごしています。
食卓を囲んでいると、彼女は自身のブログにSNSからの誹謗中傷に気付きました。
彼女が、風俗や若い男性に夢中になっているといった事実無根の噂や、フェイク画像が拡散していました。
保田理(中島健人)はネットやSNSトラブルが得意な若手弁護士です。
変わった性格で、悪気鳴く無礼な態度をとっては客を逃がしてばかりです。
この日の無料法律相談会でも相談者を冷たく突き放し、新任パラリーガルの加賀美灯(白石征)は頭を抱えるのでした。
「先生がそんな態度だからじゃないですか?」
「それが僕のスタイルだし」
「このままだと事務所潰れますよ!」
「そういわれてもね…これが僕のスタイルだし」
そんななか、主婦ブロガーの桐原こずえ(志田未来)が訪ねてきます。
「弁護士の保田です。では相談内容をお願いします」
「ネットで炎上してしまって…あることないこと書かれて電話番号も晒されて…。」
おとといからSNSや掲示板で炎上。
突突然いわれのない誹謗中傷を受ける事になりました。
「あ、どうぞ…」
パラリーガルの加賀美灯(白石聖)がティッシュを渡すものの、保田はさらりと灯に言いました。
「桐原さん、カウンセリングではないので、状況を簡潔に話してください。相談も無料なので時間に限りがありますし」
「実は私、主婦ブロガーで本も出版しています。ホスト狂いの人妻風俗って書かれて」
「本当にやっているんですか?人妻風俗」
保田の無神経な言葉にこっそり彼の足をける、灯。
「まず書き込みを削除させたいのか、書き込んだ相手を特定したいのか…とりあえずこの2つです。削除請求は自分でできます。弁護士を頼めば、炎上も落ち着くんだろうし…」
「情報開示請求、プライバシー侵害、名誉棄損で開示できる可能性は充分あります。でも、費用がかかることもあります。訴えて儲かったケースはレアです。相手に支払い労力があるかどうかによります。まぁ僕はおすすめしませんけどね…」
「仕事する気あるんですか。」
灯に注意されながら、事務作業をしていると、「喫茶 柏原」の店主、柏原麻帆(片平なぎさ)が訪問しました。
いつも、保田に美味しい物を届けています。
「保田くんの性格に慣れないでしょ?マイペースなのよ。サイコパスだと思ったことある?」
「勿論」
「案外、話しやすいこともあるわよ案外」
「無料相談会でも全員怒らせて帰っちゃって。」
その頃、桐原家では夫の和典(吉田悟郎)と息子の楓太(木下瑛太)と共に、食事を囲みます。
「今日、弁護士に会ってきたんだ。」
「え?お金払ったの?」
「かずくんは妻が、風俗とかホスト狂いって書かれていたら悲しいでしょ。なんでそんな他人事なの?」
「どこの馬の骨とも分からないやつがネットに書き込むこと気にすることないって。そのうち落ち着くよ。」
「もういい」
こずえは、保田の法律事務所の口コミを調べ、闘う決意をしました。
翌日。事務所を訪問。
「ずっと私、考えていたんです。勝手に表れて気持ち良くなっている。私のことをゴミだと思っている。ああいうことをするやつがどんなダサい面しているのか私は知りたい。それで私も少しスッキリしたいと言いますか…」
「分かりました。面を拝めるかどうかわかりませんが、桐原さんのご依頼を承ります。情報開示請求、承りました。」
三帝ネットワークというインターネットのプロバイダを特定し、契約者は意見照会をしなくてはなりません。
家から書き込めば家、会社のパソコンなら会社へ通知が届くのです。
そして、幼稚園に通う娘を迎えに行ったばかりの木下優菜(足立梨花)の自宅マンションのポストに意見照会の通知が届くのでした。
木下はママ友とお茶をしながら、こずえへの誹謗中傷を書き込んでいました。
しかし、意見照会書に腹が立った木下は、捨てアカウントで、こずえへの悪口を書き込んでいました。
「そこで、今度はお金の話しです。掲示板の書き込み削除等含めて、55万円…弁護士費用等もかかることも込みでかかります。」
「情報開示を相手が拒否したら、裁判です。」
「桐原さんにとっては長い闘いですね。見えない敵と戦っているってストレスがかかりますよ。」
その後、一仕事した保田は、灯と特大苺クレープに舌鼓を打っていました。
「え?いつもより特大で、苺もクレープも1.5倍?今日しかないって?食べる?」
「就職先、間違えた…」
灯は保田の甘党で自由すぎる行動に呆れました。
「灯、就職、大丈夫なのか?今度の事務所、仕事あるのか?母さんが心配していたぞ。」
「仕事あるある、全然ある。」
かつて、灯も誹謗中傷に悩まされていた時期はありました。
「灯、誰か良い人はいないのか?」
「もうそういう事言うなら切るよ」
「ああ、そうだ、リンゴ!リンゴ送ったんだよ、あれ届いたか?」
灯の父、加賀美啓二(橋本じゅん)はなんだかんだで、娘を心配していました。
そして、灯を誹謗中傷していた木下(足立梨花)が桐原と同じマンションの住民だと特定しました。
「おはようございます」
「ああ、どうも、おはようございます」
桐原はランニングをする途中に、木下家と遭遇していました。
「木下さんのご主人です。こんなに近くにいたなんて」
「電話番号晒していたので予想はしていたんですけど」
「それでなにか恨まれる心当たりは?会えば挨拶する程度ですし…子供の年齢も違う。むしろどの面下げて挨拶していたんだろうって…」
「契約者はご主人でも書き込んだ本人が誰かです。」
「そういえば来海ちゃんママとしか…」
「OK.それじゃあ、フルネームを特定しましょう。内容証明郵便、刑事告訴、刑事裁判…どれにします?有罪にできる保証がない。民事はすぐアクションを起こせます。名誉棄損プライバシー侵害で提訴できますよ。ですが、わたくしとしてはいきなり民事裁判はおすすめできません。名誉の価値が低いのです。」
「犯人特定で300万円請求しても60万から80万円が妥当です。」
「そこで、内容証明から始めることをおすすめします。もう一つ、あなたを訴えます!としたらハードルが高い。内容証明を送ってこちらの要求を伝え、応じないなら民事裁判をする。」
誹謗中傷の動機を知る、対面での直接謝罪、慰謝料と引っ越し費用、反省文、相場は…300万円。
保田はそれらを合わせた内容証明郵便を木下家に送る事に。
一時的に息子を実母に預けた、こずえは解決に向けて、再び、法律事務所へ。
7日意外に350万円を振り込まないと法的措置をとるという通知が木下の元へ届きました。
その後、木下は保田理法律事務所へ電話。
「私だけじゃなくてみんな書き込んでたじゃん!ちょっとあなた聞いてます?」
「木下さん、お電話ダメです。電話じゃ本当にあなたかわかりませんので。」
木下は、旦那がいない時に、木下がこずえを誹謗中傷していたことを推測。
「裁判に立っても相当しぶるかもね」
その後、謝罪文を渋々書いた木下ですが、子供が手がかかる為、養育費がかかるため、書き込みを削除したことと、30万円で許してほしいという反省文が。
「どうして被害者がこんなに我慢しなきゃいけないんですか?!何も悪いことしてないのに!こんなの全然、反省文じゃない。」
「闘うって決めましたよね?桐原さん、善悪ではなく、勝ち負けですから。向こうも弁護士を雇うだろうし、精神的にも金銭的にも来ていると思います。こっちは楽しみに待ちましょう。あなたは勝つと決めた。あとは突き進むだけです。」
柏原の喫茶店で一服している、灯。
「保田先生って付き合い長いんですか?」
「頼りになったわ。捉えどころのない人で。わかったのはスイーツに目がないところ。悪い人じゃないってわかったし、一緒にいて飽きないと思う。そばにいれば見えてくることもあるかもしれないし。」
その後、木下は怒りでいっぱいになり、不在の桐原家のドアを怒りで叩きます。
「私は悪くない。他のみんなも書き込んだし、ちょっと書き込んだだけじゃない。」
そして、和解期日。
「和解といっても、仲直りではないのでご安心を」と保田。
木下家に350万の要求をします。
「わかりました、被告側に確認致します。」
担当者に付き添われた、木下と対面した、こずえと、保田、そして、灯。
「原告の方、弁論準備室にお願いします。」
「では今すり合わせた条件で和解条項を作成します。書き込み削除、事件の校外禁止、解決金として100万円を40回の分割払いと謝罪…謝罪はこちらでよろしいですね?」
「はぁ…済みませんでした。子育てや旦那の収入がうまくいってなくてストレスがひどくてそんな時にブログや本がうまくいっているって聞いて悔しくて…ストレスを一人で抱え込んでいて、誰も相談に乗ってくれなくて。」
これでひと段落し、ジャンボパフェのキッチンカーで、お茶をする、こずえ、保田、灯。
「謝罪の時、ボロボロ泣いていたって聞きました。やはり反省しているですよ」
「そうですね。終わったんですね。」
「でもはいスッキリってわけにいってないですよね。木下さん誰かのせいにしている。悪いのは私じゃない…和解しました、心を入れ替えますってことじゃないんですよ。勝ったということ以外は、しょせん、他人事です。貴方は目的を達成しました、それは誇らしいことです。ここまでよく頑張りました。お疲れ様です。」
「有難う御座います。本当にお世話になりました。」」と
保田は、こずえにジャンボパフェを渡し、こずえに笑顔が戻りました。
「いいんじゃないんですか、僕と加賀美さんバランスがとれているようで。」
ハッピーエンドで幕を閉じるはずが、木下は最初の2回だけ解決金を支払い、その後は支払いが滞っていました。
「泣き寝入りなんてしませんよ。桐原さんあと5~10、追加できます?…お仕置きをします。」
保田は、反省しない木下に次の手を打つことにしました。
しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~1話感想・みどころ
誹謗中傷を受けたブロガーのこずえ。
夫の、和典がまず、冷たいなと思ってしまいました。
ホスト狂いなど風俗をしているなど、あられもないことを書かれ、こずえの心はパンク状態だというのに、なぜ、家族が寄り添わないのでしょう。
和典も保田と共に、闘うこずえに協力的姿勢を見せてほしいです。
思ったことをはっきり言う保田は、確かに顧客が傷つくような発言をし、誹謗中傷に遭ったこずえのこともフォローしようとしません。
しかし、奥底には依頼人に寄り添うひたむきさが覗かれますね。
本作では、あらゆるケースに沿った法的措置の方法が視聴者にもわかりやすく伝わっていると思いました。
こずえを誹謗中傷していた木下は、中身が成長していない女性といえました。
ブロガーとして収入を得て、本まで出版する彼女に嫉妬心を抱いて、彼女が風俗で働いているなど、明らかに度を越えた名誉棄損をしても反省なし。
しまいには、慰謝料も滞っている状態です。
「他の人も書き込んでいたから自分は悪くない」とか、「子育てや旦那の収入がうまくいってなくて…」と、自分を慰めるような言い訳ばかりで呆れました。
こずえと保田の闘いはまだまだ続きそうで楽しみな1話でした。