海のはじまり4話あらすじネタバレ
海岸へ遊びに来た夏と海。
そこで、海は夏に、「パパやらなくていいよ。でも、いなくならないで」と告げます。
海の本音を聞いた夏は、「水季の代わりにはなれないけど一緒にはいられる」と答えます。
「どうするのかしらね。」
「水季が生きていてくれたらな…」
2人の様子を遠くから眺めていた朱音(大竹しのぶ)と翔平(利重剛)は、亡き娘に思いを馳せます。
そんな2人の目には水季も楽しそうに混ざって、海と夏を見守っている様子が見えたのでした。
海は帰宅後、津野に夏と海に行ったことを嬉しそうに報告します。
「お城を作ったり写真を撮ったよ。津野くん、なんでみんなみたいにいっぱい会えないの?」
「うん…海ちゃんのパパじゃないからかな」
津野はそれが答えるのが精一杯でした。
その後、夏は弥生のマンションへ向かいます。
「海となるべく一緒にいることを決めた、本人が望んでいることを優先したい。」
「戸籍だってちゃんとしないと…」
それに対し、弥生は、海の父親になることにしたのかと夏に迫ります。
結論を出させようとする弥生に苛立つ、夏。
「待って、決めさせようとしないで。弥生さん何も強要しない事有難いけど、決めていないことすごい責めるよね?今すぐアパートで2人で暮らすなんて現実的じゃないし、学校や会社のこともある。面倒くさくて先延ばしにしているわけじゃないよ。」
「ほんとそう。決めさせたかったのかも」
「なんでそんなに?この前から」
「海ちゃんのお母さんに私もなりたいから。早くお母さんになりたいから。」
「なにに焦っているの?そっちの話しって。」
「早く海ちゃんのこと決めてほしくて。」
「また話せそうなこと…あったら。」
なぜ、彼女が焦っているのかわからない夏。
弥生は夏と以前付き合う前の恋人、浅井悠馬(稲葉友)との間に授かった命を中絶するまでの過去が蘇りました。
喫茶店に悠馬を呼び出した、弥生。
「先週自分で調べてやっと病院行った。」
「いつするの?手術とか?早いほうが良いんでしょ。勿論出すから全額出すから。」
「ありがとう」
「こういうのって日帰りでするの?」
「まだそう…聞いていなくて。」
「良い選択だと思うよ。普通にキャリア築いてさ、ちゃんとした家庭築こうよ。ね?」
「やっぱ今日仕事しようかな、大事な時だし。ここで仕事していく。ありがとう、相談乗ってくれて。」
その後、ブレンドコーヒーを頼んだ、弥生はそれを飲むと、帰宅。
弥生は、悠馬の子どもを妊娠したことを電話で母に相談。
「もしもしお母さん私妊娠した」
「彼に言ったの?」
「あまり言わないでほしいって。」
「じゃあおろしな。」
「一人で育てるのってさ…」
「私、無理だからね。無理だから。お金、ちゃんと出させなさいね。」
朱音と水季の過去。
「みかん食べながら話す話じゃないでしょ?」
「堕ろしていいって!」
「お母さん、水季に会うまでどれだけ時間がかかったか、大変だったか、それでも水季に会いたくて…」
「水季水季ってお母さん、母親ってポジションほしかっただけでしょ?ああもう!ごめんうざい!母親って治療して妊娠したらそうじゃない奴より偉いのかよ!一生懸命、生んだ子がこんなんで、お母さん可哀想…」
水季は自分の一人暮らしの家に帰ろうとしますが、水季の気持ちを聞く、翔平。
「こんなの生まれてきたら怖い。こんな親不孝なのが出てきたら怖い」
「親不孝であるかどうかは子供が決める事。勝手に親不孝だと決めないでくれる?本当は生みたいの?」
「相手に似るなら生みたい。」
「相手に似てほしいって思えるだなんてそれはもう…ね?」
「迷惑掛けたくない!」
「迷惑ね」
「責任負わせたくない」
「責任ね」
「読むところいっぱいあるよ」
「読むところある」
水季の母子手帳を渡し、娘に寄り添う翔平。
「へぇ…今こんな感じなんだ。」
水季はもらってきた母子手帳を翔平に見せました。
「いるんでしょ?」
「うん」
「じゃあもうお母さんだよ。そう簡単に辞めれたり始めるものじゃないよ。」
「でも正直言うとね…孫、楽しみ。」
朱音が帰宅。
「やっぱり生むことにした。」
「あんたそんな簡単なことじゃないの。」
「やってみたことないんだからわからないでしょ。」
そして、水季は夏に告げました。
「夏君より好きな人できちゃった。夏くんよりずっと一緒にいたいんだよね。」
電話をしながら、母子手帳に海の名前を書いていた、水季。
母になることで、夏に別れを告げた水季に、朱音は手芸教室で作った手提げバッグを投げ付けました。
「それ…作ったの。」
「めっちゃ雑。くれるの?」
「あげない。つくり方教える。あんた人に可哀想とかいうのやめなさい。知らないかもしれないけどお母さん幸せなの。水季を生めて生意気に育ってわがまま言われて幸せなの。勝手言ってなさい。でも可哀想とか言うのはやめなさい。泊まっていくの?」
「うん。」
同じ時期に、弥生も我が子を堕ろす為、産婦人科へ。
風呂掃除をしていた弥生は、もう自分のお腹に子供がいないことを悟り、泣き出しました。
額や腹部にシャワーを自ら浴びせ、子供を堕胎したことにショックを隠せませんでした。
そして今、弥生は夏をカフェへ呼び出しました。
「ただの報告です。」
「無理に話してくれなくても」
「殺した、ことがある…生んでたら今、海ちゃんくらいだった子。罪悪感みたいなのがずっと会って。いい親になれば楽になれる、必要とされればって無理やり思い込もうとしていた。自分の為に親になりたかっただけ。」
「ごめん…俺は別に」
「ごめん、ごめんなさい。ごめん…ほんと、ずるかった。これを言う前に海ちゃんとかかわるのよくなかった」
「俺もすぐ話せなかったから。海ちゃんの親になりたいって言ってくれたことが本当にうれしかった。そういうこと言われたいわけじゃないのはわかっているけど。」
「許しがほしいわけじゃない。ただ自分が無理で…自分で、自分がどうしたって許せない。海ちゃんにも水季さんにも失礼すぎる。」
「子供にとっていいことなら…」
「罪悪感ってそういうことでしょ?殺したって思っていたって最初にそう言う言葉使ったの月岡くんだよ。ごめん。それ言うのもずるいよね。」
そういうと、弥生はカフェを立ち去りました。
その後、海の宿題を見ていた夏。
「うんとこしょ、どっこいしょ…上手だった?」
「うん」
「弥生ちゃんは?」
「連絡取れない」
「何か傷つけるようなこと言ったんじゃない?」
「急に大人みたいに、どうしたの。」
寝そべり、夏の話を緩やかに聞く海に、夏は水季を重ねます。
海はその夜、弥生に電話します。
「夏くんとなにかあったの?寂しそうだったよ。」
「私が悪口言っちゃったの。会えなくて寂しいとかじゃないと思うよ。」
「夏君、好き?」
「海も」
「一緒だね」
「じゃあまた3人で遊ぼう。」
「うーん、どうかなぁ。」
「ママじゃないからダメなの?弥生ちゃん海のママじゃないから夏君といられないの?海のせい?」
「違うよ。海ちゃんは何も悪くない。」
「弥生ちゃん悪くないって夏くん行ってたよ。誰も悪くないのにみんな好きなのに夏くんと一緒にいちゃだめなの?」
「そうだよね。そういうことじゃないのに。自分が許せないなんてね。そのまま自分だけその気持ち持ってればいいだけだよね。」
「うーん?」
「何でもない。」
よく訪れる写真屋で、店主の新田良彦(山崎樹範)に、写真を現像してもらう夏。
「彼女、可愛いね。」
弥生を撮った写真を見て話しかける、新田。
「勝手に見ないでもらえますか?」
「あと、あの子可愛いよね。ちっちゃい子。」
「あーどっちも可愛いですよね。」
その後、公園で海と待ち合わせていた夏に、海が飛びつきます。
「弥生さんのこと好き?」
「うん。夏くんも弥生ちゃんのこと好きでしょ?」
「海ちゃん!」
「弥生ちゃん!」
その後、友達と遊ぶ海を見守る、夏と弥生。
「夏くんの子だけど人見知りないね。弥生さんね」
「誰とでも仲良くなれるタイプ」
「引っ張っていてくれるかんじね。私はね意外と相談したいタイプ。本当はもっと人に寄りかかりたい。一緒に悩んだり考えたりしてほしかった。自分の考えをポイっておいていく人達で、さみしかった。しつこく電話したり、家に押しかけたり月岡くんしないよね?」
「ごめん」
「ううん、そこがいいんだけどね。待ってくれることが。悪く言えば自分がない、悪く言えば他人に委ねすぎ。その決めきれない感じ。迷っちゃう感じたまにイラっとするだけど一緒に迷えるのは助かる。寂しくない。」
「すごい悪口言われた気がする。」
その後、水季の実家に帰った一同は水季の仏壇に手を合わせます。
「あの…8月に1週間夏休みがとれるんですけど」
「あらそう」
「海ちゃんとどこか出かけられたらと思って」
「百瀬さんと出かけたほうがいいんじゃない、温泉とかなんか温泉とか」
「海ちゃんと一緒にいられるように」
「それで帰ったんだ、優しいね。じゃあその1週間、ここに住んだら?」
「はい?」
「2人きりになるのが不安なんでしょ。」
「生活のイメージが全然できなくて。」
「お風呂って一人で入れると思う?」
「一人で?」
「歯磨きは?着替えは?知らないことは知ろうとするしかないのよ。夏休みちょっと住んだらいいんじゃない?一緒に暮らしたら。」
海は一人でお風呂に入れたことで大喜び。
「一人でお風呂に入れた。」
昔、海は水季が入院中、絵本を読んでもらいました。
「死んじゃってって可哀想。」
「わからないよ。幸せって自分で決めることだから。」
「ママは?」
「すっごい幸せ。」
夏は、南雲家で一週間暮らすことで、父として海の面倒を見る体験をすることとなりました。
海のはじまり4話感想・みどころ
冒頭から夏と海が海岸で遊ぶ姿に、水季が2人の間に加わっている、朱音と翔平の想いに涙が止まりませんでした。
まだ海は7歳…母親に沢山甘えたい時期なのにって思うと胸がキュっと切なくなりましたね。
夏に過去を打ち明け、母親になることにとても迷いのある弥生の心情がつらかったですね。
相手であった悠馬は、弥生に堕胎前提で、手術費用を用意する、自分が責任をとると言い出し、夫婦だけの家庭を築こうと提案してて、一緒に育てようってなんで言わないんだろうって思いました。
弥生は母親が厳しく自立を促すタイプの親でしょうね。
娘が妊娠したのはそこに至るまで確かに、弥生の責任です。
しかし、せめて母親が一緒に悩んでくれたり、フォローしてくれたら、彼女のなかの「置き去りにされた寂しさ」は消え去っていったのではないでしょうか。
今回のストーリーは、弥生、朱音、そして、水季の3人のそれぞれ違う境遇にいる母であり、女性の物語でした。
水季を遅い年齢で懸命に育てた朱音、母となる水季とのすれ違い、一人で海を育てる決意を固め、揺らぐ心を必死に気丈に振舞う、水季、そして、かつて母親になろうとしていた弥生。
3人の母が思い悩み、子育てや、周りに甘えず、子に愛情を注ごうとする背中が抱き締めたくなった4話でした。