探偵由利鱗太郎1話あらすじネタバレ
由利鱗太郎(吉川晃司)は、元捜査一課長だった名探偵です。
ある朝、由利はお寺で弓を撃とうとしていました。
頭脳明晰で、警視庁に「由利あり」と言われたほど優秀さが際立っていましたが、「ある事件」を機に退職。
今では、学生時代から住んでいた京都に住んでいて、骨董品屋を営む波田聡美(どんぐり)が家主となる部屋を拠点に生活中。
お茶菓子を食べながら彼は「事件の予感」を感じているのでした。
また、由利を「先生」と慕うミステリー作家志望の三津木俊助(志尊淳)を助手に従え、犯罪心理学者として、警察から依頼を受け、捜査を手伝っていました。
そんな由利のもとに、ある日、謎の陣打つから殺人予告のメールが届きます。
「二本榎木の墓地で待っている」という「花髑髏」を名乗る犯人からのメッセージでした。
それを由利伝えた三津木。
挑戦状だと興奮する俊助を連れ、現場へ到着すると、血が滴る冷蔵庫を発見。
この家の家主、日下瑛造(中村育二)の養女、瑠璃子(新川優愛)が全身を縛られ、血を流た状態で発見されました。
ネットを介して、「冷蔵庫を現場に運んでくれ」と頼まれた業者の男が犯罪だと知らず、請け負ったとのこと。
急いで由利は救急車を呼び、冷蔵庫の持主である日下家へ。
湯浅教授(佐戸井けん太)日下家の関係者に部屋へ通された由利と三津木。
そして、由利の旧友である、京都府警の警部(田辺誠一)と合流すると、瑛一(長田成哉)の部屋と思われる一室でも、大量の血が付着したダウンコートを発見。
さらに、研究室では、瑛造が胸に短刀を突き付けられて絶命。
由利は、遺体のそばに置かれた血で真っ赤に染まった頭蓋骨が引っ掛かります。
その後、瑠璃子がかろうじて助かり、兄、瑛一は父親と折り合いが悪く、兄のほうは養子。
瑛一は瑠璃子と自分が実の兄妹でないことがわかると、瑠璃子に迫り、抵抗する彼女を冷蔵庫に閉じ込めたのです。
かつて、日下と湯浅は遺伝子について動物実験を伴った神経伝達物質の研究に没頭していました。
研究を邪魔しに来た八十川という柄の悪い男をその研究で活かすはずの実験道具で、彼を撃退するために試してしまいました。
八十川には妻子がいて、アキラという一人息子がいました。
そこで、三津木は、八十川の息子、アキラが瑛一を殺害したのではないかと推理。
また、日下家には、魁太(かいた)という12歳の小学生の男児が、養子としてこの家で暮らしていました。
「魁太」は、パソコンでネットゲームをしていることが多く、閉じこもりがちな日常を送っています。
魁太の様子が見当たらないことに違和感を感じる一同。
魁太は、なにかのメッセージであるかのように大好きなネットゲームのキャラクターを絵に描いて姿を消しました。
瑠璃子は日下に中学生の頃、日下に襲われて、腕を骨折したことがありました。
「育ててもらった恩を返す年頃」とまだ未成年の彼女を性的虐待したのです。
そのことを知った瑛一は、瑠璃子に自分が助けになることを伝えますが、瑠璃子は今度こそ自分の身は自分で守ることを伝えるのでした。
おぞましい過去を持つ瑠璃子と、彼女を助けることができなかった瑛一。
やがて2人は、魁太が見当たらないことから、彼が日下により、実験に利用されているのではないかと疑うのでした。
日下は幼い少年すらも見境ない鬼畜だったのです。
由利は、魁太が危機的状況にあることを、日下の実験室で察知。
魁太(栗田倫太郎)は既に亡くなっていました。
プレスに閉じ込められ、圧縮方法で日下により、命を奪われたとされていました。
三津木と由利は魁太が亡くなる直前まで遊んでいたネットゲームのチャット機能履歴から、魁太が以前から日下を快く思っていなかったことを知りました。
魁太が育ての親の日下から実験という名目の児童虐待を日常的に受けていて、日下を殺し、資材のある外に身を隠したことや、魁太の虐待をかねてから知っていた瑠璃子が、日下に強姦されたという酷い内容が世間に報道されていました。
瑠璃子は一人で絵を描いていた時、日下に乱暴されるずっと昔の幼少期、彼の抑圧的な環境に悩まされてきたことを思い出します。
さらに、日下の部屋にいつも置かれた髑髏。
これは、瑠璃子にとってとても重要な存在だったのです。
やがて、魁太が虐待を受けている様子を目の当たりにした瑠璃子は、日下を非難。
魁太も自分とは違う虐待の被害者だとった彼女は、現在の成人後に、日下を殺しました。
魁太と過去の中学生時代の自分自身に日下がしたことへの決着をつけるために。
しかし、魁太の亡き後、自分のことを「女」として見ている瑛一を殺そうとしていて、まさに彼を外へ連れ出して実行しようとしていました。
さらに、八十川の子どものアキラは息子だと思われていましたが、八十川の形見のリボンを持っていた彼の墓を管理する和尚から、アキラはなんと、瑠璃子だったのです。
瑠璃道へ行き、瑠璃子は、本当の自分「アキラ」として、かつて実験で父の命を奪い、魁太の命を奪った日下一家に復讐の「けり」をつけようとしていたのでした。
さらに、瑠璃子の父、八十川が持っている瑠璃子のリボンの色と、魁太が遊んでいたゲームのキャラクター、「デビー」は、魁太にとって、「デビル」=日下かと思われていましたが、デビーは、デビーブルーのことでした。
魁太は、瑠璃子こと、アキラの実の息子。
日下に中学時代にレイプされた時に出来た子どもでした。
虐待を受ける息子を守るため、ほとんど口を利かない魁太と唯一のコミュニケーションとして、オンラインゲームでチャットし続けていたのです。
そこで、アキラは、魁太の死を偽装して彼を助け、瑠璃子と日下の関係を知った日下を瑛一を殺してすべてを終わらせようとしていました。
日下瑛造が死んだときにそばに置かれた髑髏は、瑠璃子こと、アキラの実父の骸骨でした。
日下によって、実験の被験者とされた父親、八十川の骸骨。
現代に戻り、アキラは瑛一に言います。
「愛は体なんか必要としない。あなたは日下と同じ」と。
瑠璃子が最初から由利に依頼していた「依頼主」だったのです。
幼少期はごく普通の兄妹のように優しい記憶もあった瑠璃子と瑛一。
それでも、アキラを本当に愛していた瑛一は、彼女に刃物を持って襲い掛かります。
由利はそれを止めますが、瑠璃子ことアキラは既に、瑛一の首に怪我を負わせたことや、瑛造殺害の件で、逮捕となりました。
魁太は児童相談所で保護され、身の安全が守られることになりました。
最後に、瑠璃子は絵の具の塗料を利用して、湯浅が喘息持ちなことを利用して、彼の喘息の発作が起こって死ぬように仕向けていました。
拘置所にいる瑠璃子に、魁太から「お母さん、僕はお母さんの帰りを待っています」という温かい手紙をもらい、更生を誓うのでした。
初回から悲しすぎるスピーディーな展開が印象的な1話でしたね。
探偵由利鱗太郎1話感想・みどころ
由利と三津木が事件に立ち向かい、スピーディーな展開で解決していくテンポの良さと、物語の内容が複雑で、巧妙なところは見応えありました。
日下(中村育二)は、けだものですね。
瑛一(長田成哉)も、瑠璃子(新川優愛)と魁太(栗原倫太郎)とのおぞましい過去を知って、瑠璃子を助けてくれるだろうと思っていたら、瑠璃子に対する歪んだ心理を彼もまた持っていて、それをストレートに瑠璃子に訴えていましたね。
日下家の人間は、人の心がなさすぎて悲しい・・・。
でも、魁太を母として懸命に虐待から守ろうと行動力を発揮した瑠璃子の女性としてのかっこよさが際立っていました。
由利と三津木はなかなか良いコンビでしたね。
知的で運動神経抜群の由利と、優しくて好奇心旺盛なだけでなく、頭の回転の速い三津木の今後が楽しみな1話でした。