ザ・トラベルナース3話あらすじネタバレ
西東京総合病院で働く看護師、森口福美(野呂佳代)はマッチングアプリで、出逢った男性と初デートすることになるものの、相手が一向に現れず落胆します。
「へぇ、福美ちゃんマッチングアプリしてるんだ」
土井たま子(池谷のぶえ)は切り出します。
「なかなか出会いがないんですよ」と福美。
「私、看護師あるあるで、配信持ってるんですよ。昔アイドルだったんで」
中村柚子(森田望智)は話題を替えました。
「アイドル?」
「といってもド地下でした。」
「なんだ地下か」
「悪い男に付きまとわれないようにしなさいよ」
柚子に、鋭く忠告する、金谷吉子(安達祐実)。
翌日。
お見合い相手の三原とレストラン「並木ラ・ポルテ」で待ち合わせをすることになり、心躍る、福美。
偶然、同じレストランにいた歩と九鬼は、ホームレスの男性を処置し、その後、救急隊に任せました。
九鬼は、今度はおにぎり屋「おむすび」の従業員として、利用客の男性、真鍋に、おにぎりをデリバリーで届け、彼の膝の様子を診ていました。
同日、西東京総合病院には、虫垂炎の患者、三原裕樹(馬場徹)が搬送されてきます。
腹痛を訴える彼は、せんこう性の虫垂炎でした。
翌朝に容体も急変するものの、消火器外科医、大貫太(マキタスポーツ)が緊急手術を行いました。
「手術中、麻酔を掛けられてて、夢だと思ったんですけど僕の手を握って励ましてくれた人がいるんですよ。その人が天使みたいで」
一方、三原の顔をじっくり見た福美は息を飲みます。
「あっ!もしかして、三原さんですか?福美です」
「急にお腹が痛くてこれなくなってここに…」
彼こそ、前日にデートの約束をしていた相手でした。
くしくも、看護師と患者として三原と交流を深めることになった、福美。
「神保先生がお辞めになり、外科部長は大貫先生にお願いします。私は横のつながりを大事にしています。複数の科をたらい回しにされた患者さんからのクレームがかつてありました。病院全体を改革しましょう。協力し合って仕事していきましょう。」
彼女はプロとして懸命に看護する傍ら、日に日に恋心を募らせていきます。
そんななか、退院を翌日に控えた三原が、突如、腹痛を訴えました。
「三原さん、明日、退院ですね。」
「ええ。あっ!痛い痛い!」
三原は急遽、検査することにしました。
しかし、外科で検査しても異常は認められません。
「俺には関係ないから他で回してくれ」
「関係ないって…!」
三原のことをちゃんと診ず、突っぱねる大貫に、腹立たしさを感じる、歩なのでした。
トラベルナースの那須田歩(岡田将生)は、念のため、他の科にも検査を要請します。
ところが、他の科とのタスクシェアを拒む医師らによって、たらい回しにされていた挙句、肝心な腹痛の原因は見つかりません。
「手術した箇所が原因じゃないの?消化器科と頻尿外科で検査してからにしてよ」
「こういうたらい回しをしているから、人が足りないんですよ」
「心療内科はどうですか?」
「僕のみたところでは入院にストレスを感じているようではなかったです」
「あなたは何も分かっていませんね。ナースは人を診て人を治す」
その後、三原が腹痛がまだ治まらず、三原が右腕の麻痺を訴え始めました。
「三原さんいかがですか?体調は?歩けているし、顔色も悪くない。」
「実は右腕が痺れるんです。」
その夜、静と九鬼は、三原が詐病をしている疑いを持ちました。
「アメリカではよくあるんですよ。保険金目当てとかで、入院を先伸ばそうとする人」
「そういえばスマホはよくいじっているし…」
「まだ絶対嘘って決まったわけじゃないでしょ」と塔子。
そこへ、森口福美が寮へ帰ってきました。
「あの、三原さんは仮病を使っています」
「三原さんそんな人じゃないでしょ。決めつけないでよ」
「運命だかなんだか知りませんけど、今の森口さんはナースとして患者を診ていないですよ」
歩の厳しい口調に福美はむっとしてケーキを持って寮の部屋へ駆け込んでしまいました。
「モラハラだ」
「パワハラだ」
「あなたはそんなデリカシーがないと思わなかったです。」
「なんで僕を責めるんですか?」
吉子と柚子と共に、最後に九鬼がチクりと言葉のとどめを歩に刺しました。
相次ぐ謎の症状に歩と、同じくトラベルナースの相棒、九鬼静(中井貴一)は、翌日、三原の様子を疑います。
「三原さんいかがですか?」
「腕が麻痺しているような感覚で」
「失礼ですが、思い込んでいらっしゃる部分もあるようです。心因性の痛みというものがあって。」
「嘘なんですか?私は三原さんが入院を長引かせるような相手だと思いたくありません。ましてナース目当てでそんな事するなんて。そうなんですか?」
「いやだから違うって!腕も麻痺していて」
「三原さん改めてテストをっせて頂いてもよろしいでしょうか?術後の傷口を庇われましたね」
「先生に報告していきます」
「三原さんまさか看護師と接触する為に入院を長引かせています?」
「あ…その、本当に痛みが」
「やっぱり嘘だったんですね」
「済みません退院したらもう会えないと思って…もう少しだけ一緒に…」
「そんなことに病院を使わないで下さい!この病院には病気と必死に闘う患者さんがいます。一人でも多くの患者さんを救いたい医師や看護師がいます。三原さんが付いた嘘で助かる命も助からないかもしれないんですよ!」
「済みません。ううっ…」
しかし、間もなく三原は腹痛を訴えました。
今までとは痛みの箇所が違いました。
「その患者が嘘をついているのは間違いないようですね?」
病院長の薬師丸卓(山崎育三郎)は切り出します。
「はい。最初に訴えていた腹部の痛みも同様です」
「私が懸念しているのは、痛みを訴えている患者を退院させることのリスクです。追い出されたと騒がれて病院が叩かれてもこちらの正当性を主張できなけばいけません。」
ここで、愛川塔子(寺島しのぶ)が切り出します。
「担当看護師によると…今までのことは嘘だったと本人も認めています。先程、また痛みを訴えて森口によると今までとは様子が違っていたようです。」
「嘘に決まってるだろ。いつまで騙されてるんだそのナースは」
「外科部長代理として申し上げます。あの患者は即刻、退院させるべきです。」
三原は退院させられました。
「ほら見ろちゃんと歩けてるじゃないか、嘘つきが。」
三原を毒づく大貫に九鬼が横から口を挟みます。
「退院の判断がくだったようですね」
「担当看護師は検査をすれば原因がわかるかもしれないと申し上げたようですが」
「するわけないだろ!最近のナースは最近のナースはどうなっているんだ俺の診断に口出さないでくれ」
「俺の診断か言うてちゃんと見たんかおんどりゃあ!」
九鬼は身勝手で横暴な大貫に広島弁で毒づいて一喝しました。
夜に九鬼は三原を見舞います。
「あ、看護師さん!」
「その後、痛みはいかがですか?夕食はお召し上がりになりましたか?」
「痛みは全然出ていません。まだ本調子ではないので夕食はなしで…」
「腹部の件ですが、明日の午前中に別の病院を予約しておきますので、是非とも検査にいかれて下さい」
「今はなんともないので、きっと精神的なものだと思います。本当に大丈夫です。」
そう言ってドアを締める、三原。
「そうですか。度々申し訳ございません。大切なことをお伝え忘れました。
九鬼はある対策をして、三原の家を去って行きました。
翌日。
三原と偶然ばったり会ったと嘘をついた九鬼。
「偶然ばったり会いまして。立ち話の中で三原さんが福美さんとお話ししたいとおっしゃるので。」
「病気だって嘘付いた病院を退院した患者が会うなんていいの?」
「セカンドチャンスをあげなさいよ、反省しているみたいだし」
福美の背中を後押しする、たま子。
そう思いながらも、九鬼と歩が作った弁当を持って、三原とピクニックをする、福美。
「美味しいです。福美さん料理得意ですか?」
「あれから痛みはどうですか?」
「もう大丈夫です。病院に嘘をついてあんな卑怯な真似をしました。なにかあっても自業自得です」
「あの時は、言いすぎました。」
「いえいえ、ちゃんと怒ってくださり良かったです。あの時は気持ちを素直に伝えるべきでした。」
しかし、三原は激しい腹痛を訴えました。
「腹部膨隆デファンス軽度が認められます。激しい腹痛と嘔吐があります。」
「まずは頻尿科だろ」
「整形外科が先に診るから!」
「外科だ」
「いい加減にしなさい!あなた達それでも医者ですか?まずは外科、診なさい!」
福美は大貫含めた医師達を一喝しました。
間もなく、三原(馬場徹)の本当の病気が、上腸間膜動脈症候群だと判明しました。
激しい腹痛が食後にやってくる病気です。
「これは上腸間膜動脈症候群…」
「上腸間膜動脈症候群は食後に痛みの症状が出やすい病気で、しばらくすると治まる事があります。」
「たしかに痛みを訴えたのはどちらも食後でした。」
「検査さえすればすぐわかりました。森口さんが正しかったです、済みませんでした。」
「一人の時に発症していたら救急車呼べなくて危なかったかもしれません」
「恐れながら申し上げます。私たちナースは医者として診断はできません。ナースの意見には耳を傾けられたほうがよろしいかと存じます。院長!」
九鬼は大貫ら医者たちにやんわりと皮肉を伝えるのでした
「患者さんが無事でよかったです。人事を含めて組織改革を根本的に見直す必要がありそうですね。」
その後、治療を経て落ち着いた、三原。
「有難う御座いました。福美さんは命の恩人です。」
「ナースとして当然のことをしただけです。」
「福美さんと一緒の時に倒れてまたこの病院に入院するなんてこういうの運命っていうんですかね。福美さん…あのお願いがあって。」
三原に恋心を寄せる福美は、その言葉に期待します。
「はい」
「サインをもらってほしいんです。」
「サイン?」
「ゆずっこちゃんのサインです。中村柚子さんです。ナースインフルエンサーの中村柚子さん。ユズっコちゃんとしてアイドルをしている彼女は推しなんです。最初は幻を見たと思っていたのですが、退院させるなんていうからつい嘘を…。どうしてももう少し、彼女のそばにいたくて。柚子さんと会えると思っていたのですが、だけど待ち合わせ場所で待っていたら福美さんだったので。あ、別にがっかりと言ってるんじゃないですよ。」
「じゃあなんでマッチングアプリを?」
「ゆずっこちゃんの推しばかりやっていたらまずいと思いましてマッチングアプリを。つい、看護師を選んでしまいがちです。」
「推しがいるけど一応、マッチングアプリ登録して…。看護師さんのユズッコちゃんに会えて運命っていうか」
その後、福美は公園で歩から九鬼が握ったおにぎりをもらいました。
「歩ちゃん…」
「どうぞ、九鬼さんが届けろって言うので」
「硬いけど美味しい」
「泣いてました?」
「そういうこと普通聞く?」
福美は失恋から人目もはばからずショックで泣いてしまいました。
実は九鬼は、三原が、中村柚子が好きな情報を得ていました。
「静さん気付いていましたよね?森口さん目当てじゃないって。発症した時に大事に至らないために。それにしたって嘘つき通り越してデリカシーなさすぎ」
「静さん有難うございました。」
「出過ぎた真似をしました。」
「いえ、おかげでスッキリしました。」
「かのフローレンスナイチンゲールはこう言っています。過ちを許すべきと…」
九鬼は三原が入院している間、こっそりスマホも覗き、わざと福美と三原が公園で会うよう、デートのセッティングをしました。
更に、三原の病気にすぐ気付けるように、外でおにぎりを食べさせていたのです。
九鬼の粋な計らいで、恋の痛みが治った、福美なのでした。
ザ・トラベルナース3話感想・みどころ
福美に恋の予感…!
春の陽気の風が吹くような麗らかなスタートでしたが、三原の目当てはまさかの、柚子だったとは。
三原は少し嘘をついてまで病院にいたかったらしいですが、福美がビシッとナースとして彼の甘えた心を咎めたのは爽快でした。
多くの患者が入院しているなかで、医療従事者の手を煩わせるようなことはしてはいけないですからね。
終盤では、三原は、中村柚子が目当てだったという予想外の展開でした。
そんな彼を担当していた大貫は患者と真摯に向き合わず、自己判断と、自己都合で動く、「バカドクター」でしたね。
「ちゃんと診たんかおんどりゃあ」
九鬼のドスの効いた凄みのある一喝は横柄な大貫を一瞬にして黙らせて爽快でした。
人を診て人を治すがモットーの彼と大貫は大きな差を付けられましたね。
福美は三原の件で、失恋を感じて公園で亡くシーンは胸が痛みました。
今度こそ恋がうまくいく、三原に向けた顔は恋する女性の晴れ晴れした顔そのものでしたからとても気の毒でした。
それでも、三原の真意をサーチした九鬼の機転により、吹っ切る事が出来、看護師としてまた前に進めた、良い兆しが見える3話でした。