ザ・トラベルナース6話あらすじネタバレ
天才外科医と呼ばれた、上杉が手術にとりかかります。
院長の薬師丸卓(山崎育三郎)が、自ら口説き落とした天才外科医、上杉基弘(三宅弘城)。
「私が院長になる際、必死で口説き落としてきてもらったこの病院の看板ドクターですから。」
「取材依頼も着ていると聞きました。」
「これからはSNSも活用しながら積極的に取り入れます。患者さんに開かれた病院にしていかなくてはなりません。上杉先生には広告塔として頑張ってもらいます」
コミュニケーションが、声も極端に小さいが、「神の手」と呼ばれるほど凄腕の彼を頼って、西東京総合病院には全国から患者が殺到します。
「消化器外科は上杉先生のオペが集中しています」と半田一(松本大輝)。
「冠静脈が1…3か。」
慎重すぎる上杉の手術に戸惑う、歩たち。
「先生、神の手と言われている先生の腕学ばせていただきました」
外科医の小山(渡辺大知)は、有能な腕にも関わらず、コミュニケーションが苦手な上杉との接し方に戸惑っていました。
「ありがとう」
「上杉先生、腕はいいけどコミュニケーションとりずらくて勿体ないんだよな」
そういうのは上杉の腕を称賛する小山衛(渡辺大知)。
「あなたの担当にするにはもったいないくらいですよ」
歩も上杉に一目置いていました。
柚子(森田望智)は、患者の六平から文句を言われ、悩む福美(野呂佳代)。
「患者さんが言った体勢ちゃんと診ればわかるでしょ」
「あの子、少しきつく言うとすぐ辞めちゃいそうで」
愛川塔子(寺島しのぶ)はこそっと近くにいた九鬼に、柚子の対応に手を焼いていると伝えました。
カンファレンスにて、上杉は突然言い出します。
「オペは…しません全てのオペをキャンセルさせてください。」
声がとてもぼそぼそと聞こえにくい上杉はマイクを使い、全医師達に自分は手術を担当しないと告げました。
突然の行動で、戸惑う歩たち。
金谷吉子(安達祐実)は出張のなか、まわすのが大変でした。
入院中の患者、六平佑(やす)もついに一週間後、待ちに待った上杉の手術を受けられることになり、期待に胸を膨らませていました。
ところが、突然、上杉は、薬師丸に辞表を出します。
「退職願い…どういうことですか?」
「熱意を失いました。」
「他の患者さんはどうするんですか?一体どうしたんでしょう」
熱意に満ちていたはずの彼に、何があったというのか…
事情を話してほしいと語り掛けますが、上杉は心を開こうとしません。
一方、相変わらずポンコツな新米ナース、中村柚子(森田望智)は人知れず、ナースとしての適性に疑問を抱き、行き詰っていました。
「バイタルチェック終わったら次は記録しておいてくださいね!中村さん?」
「あ、はい。」
「人の話し聞いてました?」
柚子のいい加減な態度に、苛立つ歩。
「済みません。相談があって」
歩に相談しようとするものの、柚子は断念します。
「先生、何があったんですか。オペを待っている患者さんがいるのに」
「そんなに急に距離近づけられても困るんだけど」
柚子はその夜、バーで、人気インフルエンサーの友人、ポプッチ(ゆめっち≪3時のヒロイン≫)に自分の動画の評判が悪い事を相談しました。
「わーお」
「どした?」
「アンチコメント偉い事になってる」
「ナースだってすごいじゃん。みんなに感謝される仕事なんだしさ」
「何回もおむつ交換しても有難うも言われない」
「私なんか顔も分からない人にディスられまくってるんだよ。世界中が敵って感じ。」
「私なんか世界中から相手にされない感じがする」
夜の看護師寮で、歩は女性看護師たちからこき使われていました。
「歩ちゃんおかわりまだ?」と福美。
「皆さん少しは手伝う気ないんですか?」
「手伝ったら手伝ったで文句言うじゃん」
「手伝うわよ」とたま子。
「この肉フランベしてください」
「フランベ?」
「もういいです」
夕飯で、歩は上杉との関わり方に悩みました。
「人も料理みたいにシンプルだったらいいのに。上杉先生と分かり合えたらいいのに」
「料理というものは奥深いものだと思っていました。シンプルなのはあなたの頭の中だけかと」
「なんで上杉先生と分かり合えると思ったんですか?」
「フィーリングです」
「フィーリング」
九鬼は歩をまだまだ未熟者だと少し小馬鹿にするのでした。
翌日。
中村柚子(森田望智)を連れて退院間近の患者対応をする歩。
柚子は患者にペニシリンを使わないとアレルギーを起こすことを塔子から説明されても、ペニシリンが言えません。
2人はふと、ヘッドハンティングを受ける上杉の姿を偶然目撃し、ショックを受けました。
「上杉先生は優秀なのに」
病院内でも、手術と退院を控えた六平が上杉が辞めることにショックを受けています。
「僕、上杉先生は有能だから、偉い人を避けて、上杉先生に手術を待っていたのに。上杉先生がいないと人生終わりですね」
上杉の代わりに、小山が手術を担当することになりました。
「そんなことないですよ六平さん。こちらの小山先生はとても優秀ですよ。」
九鬼は、医師として患者に向き合うことを恐れる、上杉を夕方、呼び止めるのでした。
プライベートで配信しているSNS動画の再生回数も伸びず、「世界中から相手にされない」と悩む、柚子。
同じインフルエンサーの友人、ポプッチ(ゆめっち≪3時のヒロイン≫)に相談します。
「凄いネタ掴んだじゃん、あんた」
上杉がヘッドハンティングを受ける情報をポプッチに伝えた、柚子。
元アイドルで、インフルエンサーとしてもチャンネルを持つ柚子は、承認欲求が日に日に強まります。
そして、上杉の様子を昼休みに食事をしているところを隠し撮りしました。
その夜、看護師寮で歩は、柚子が上杉が昼休みに休憩している様子を動画に載せているのを目撃しました。
「なんですかそれ。何勝手に人の事撮っているんですか?違法な盗撮行為して、たいとるさぎして」
「那須田先生には秘密です」
「秘密とか煽っているけど、そんなただの医師の動画、誰でも見ませんよ」
「那須田さんには関係ないでしょ。勝手に見ないで」
「勝手に盗撮して何しているんですか」
「余命宣告を受けた天才ドクターというタイトルはいかがでしょう。」
「余命宣告ってまさか」
「中村さんはご存じだったんですね?」
「あの時聞いたんです。見て唇読んで…」
柚子は、上杉の唇の動きを読んで情報を得ていたのです。
緩和ケアを受ける為、別の病院に入院する為だったと気付いたのでした。
「嘘だろ」
「気になって病院のサイトを見たら、ヘッドハンティングではなく緩和ケアの先生でした。」
「ご本人から直接話を伺いました。」
九鬼は上杉から話を聞いていました。
なんと、ヘッドハンティングを受けていたわけではなく、上杉が肺がんⅣ転移ステージⅣだったのです。
「六平さんの手術だけはしていただけませんでしょうか。」
「肺がんⅣ転移ステージⅣなんだ。驚かないんだな、気付いていた?」
「ただ何か深刻な事情があるのではないかと」
「オペをしなければ半年も持たない。したところでせいぜい2年だ。オペもできず、患者も助けられない。医師として死んだも同然だ。だとしたら静かに死を待ちたい。じたばたしたくないんだ」
九鬼に打ち明けていた、上杉。
そして現在、心優しい歩は、中村のした身勝手な行為に激しい怒りをぶつけました。
「いや仮に…仮にそうだったとしても…中村さん!上杉さんの病気のこと動画で暴露するつもりだったんですか?中村さん」
「余命少ないスーパードクターだったらみんな見てくれるでしょ?」
「はぁ?自分が何言ってるのかわかってんのか?」
「バズりたかったんですよ。私の人生何もない!誰からも必要とされてないんです。だから一発逆転狙うしかないんですよ!分かりますか?この気持ち!」
「一発逆転?ふざけんな?あんたは自分の承認欲求の為に他人の秘密を暴露するつもりだったんですか」
「だからなんですか?」
「先生はこうも仰っています。」
なんと上杉がひた隠す秘密を知った柚子が、バズり目的でした。
「上杉先生は、隠そうとしているんです。でもあなたはその事実を尊厳を踏みにじって、全世界に公表しようとしているんですよ」
「中村さん、僕達は、僕達の仕事は、人の命と向き合って、人の人生に寄り添うことです。必要とされていないnurseなんていません。中村さんは必要とされています。それがナースです。もし、その動画を投稿されるなら、白衣を脱ぐべきです!その覚悟はあるんですね?」
歩も九鬼の教えが届き、柚子を厳しく叱責しました。
「済みませんでした。今すぐ消します」
柚子はすぐ動画を消しました。
その頃、柚子の動画に目をつけ、バーで飲んでいたポプッチ。
中村の件に九鬼と思いが一致した歩。
「オペをすれば生きられるんです。その間に医療だって進歩するかもしれないじゃないですか」
「人生の最期をどう生きるのか決めるのは上杉先生です。医師でいられないのなら生きている意味がない。その気持ち、私にはわかります。上杉先生の意志です」
「静さんもそうだったからではないですか?」
静が「まだ寝込むわけにいかない。この身体のことを言いふらしたらただじゃおかない。死ぬまでナースを全うする。死ぬのは怖い」
九鬼がかつて心臓の病気で死にそうなとき、ナースとして人生を全うしたいという思いがあったからではと指摘。
「決めるのは上杉先生です。自分だって死ぬのが怖かったからじゃないのか?あんたも生きたかったからじゃないのか?僕は絶対に諦めません」
九鬼は歩の看護師としての成長に、静かに微笑みました。
翌朝。
柚子は、上杉の件で動画を削除したつもりが、投稿ボタンを誤って押してしまいました。
「友達が、拡散してしまって」
更に、柚子の上杉の動画を、インフルエンサーの友人、ポプッチが拡散してしまったことで、余計状況は悪化していました。
「西東京総合病院」の評判も、がた落ちです。
「柚子っこ、あんた何やらかしてんのよ!病院へのクレームも凄い。あ、これ炎上しているよね?」
「あーダメだ。私の頭も炎上だ!」
塔子は、院長室で、薬師丸に謝りました。
「申し訳御座いません!」
「信頼というのは一瞬で失われますよ」
「今後はナースの教育を徹底致します。中村さんの処分は…」
「上杉先生の代わりのドクターを探します」
柚子はその後、上杉に謝ります。
「本当にすみませんでした。本当に…」
「もう良いよ、もういいって」
「上杉先生、脳腫瘍の外科医を探します。根治すれば」
「くどい。僕はオペができないただの声の小さなおじさんだ。メスが握れなくなったら終わりだ」
上杉はやはり頑なに辞める準備をしてデスクを片付けます。
「六平さんのオペの時間です。先生はまだ生きていらっしゃいます」
九鬼は上杉をフォローします。
「九鬼さん、上杉先生のこと聞きました。一緒に頑張りましょうとお伝えください」
「お伝えしません。ご自分で手術が終わってからお伝えください」
上杉は、自信喪失するものの、九鬼の言葉に動かされ、手術室へ。
「僕、できるかどうか」
「小山先生、あなたならできる。そうそうそう、上に引っ張って?」
上杉は小山に優しく指導しながら、六平の手術を終えました。
「なぜオペに立ち会ってくれたんですか?」
「頑張ったのは小山だ、俺じゃない。あの看護師どうなる?」
「院長の判断によります」
「なぜ?」
柚子は上杉に謝るとともに、嫉妬心と彼をフォローしていました。
「ごめんなさい」
「もういいって」
「バズりたかったんです。結果的にその夢は叶いましたけど。でも空しいです。私は全然応援されていないから。上杉先生は羨ましいですよ。私は先生の頭上たかるコバエみたいなものです。でもコバエから言わせていただくと、先生はめちゃくちゃ恵まれています。先生は孤独なんかじゃありません。」
柚子が投稿した動画のおかげで、余命宣告を受けた上杉を励ます沢山のコメントがありました。
「彼女のおかげで私の情熱も消えなかった」
「先生はメスをメスを握らなくても患者の命を救いました」
「私は常日頃こう言い聞かせています。医者は病気を見つけて人を治すように、ナースは患者を診て人を治す。でも、人を診て人を治すドクターがいてもいいんじゃないでしょうか。上杉先生にはそれができると思います。」
「できないできるわけがない。」
「僕もかつて生きることを諦めた事があります。しかし一人のナースのおかげで、患者さんの命を救うことができます。今思うのは諦めるということは人生おいて決して潔ぎ良いことではない。大切なのは変化を受け入れて最後まで走りゆく。それが命を全うするということ…。癌専門カウンセラーの仕事があります。人を診て人を治すドクター、それを必要としている患者さんがいます。」
「先生の言葉には重みがあります。先生、僕は先生が命を全うするのを見たいです」
「じたばた生きるのも悪くないのかもな。見るだけだから…」
「ぜひ、前向きにお考え下さい」
「最後のほう聞こえましたか?」
「いえ…。最後の方は全く。でも大丈夫でしょう」
「有難うございました。」
「礼を言われる筋合いはありません」
上杉が癌専門のカウンセラーとしての仕事に踏み出していました。
その様子を温かく見守る、歩と中村。
「田中さんは冠動脈塞栓術が適応です。」
「僕、病気治っても働けないんでしょ?この先お先真っ暗だよ。」
「人は何度でも生まれ変われます。生まれ変われ…ます!」
中村は院長から、厳しく注意されますが、辞めなくて良くなりました。
中村は自身のライブのチケットを塔子に渡しました。
「私、地下アイドルも、ナースもインフルエンサーも掛け持ちでやります。今度こそ生まれ変わります。」
「大丈夫なの?」
「今どきの若い子の考えていることは分からない」
「地下アイドルって?」
「地下で活動するアイドルです」
「インディーズで活動するアイドルですよ」
「なんですかその笑いは…」
「怒らないで下さいよ」
小競り合いをする九鬼と歩ですが、中村が患者の様子を以前よりも細やかに書くメモを見て、微笑むのでした。
ザ・トラベルナース6話感想・みどころ
上杉は、コミュニケーションが少し障害を疑うようなところがありましたね。
医師として患者を助ける腕が有能にも関わらず、過酷な運命を白衣の下に隠していました。
「柚子っこ」こと、中村柚子がした大失態に、歩と同じ気持ちでした。
余命宣告を受け、手術をしても2年しか生きられない体で、医師を辞める覚悟を決めていた上杉の情報を世界に発信するなんてひどすぎますよ。
「バズりたかった。世の中で自分は必要とされない。一発逆転を狙いたい」
ガンと闘いながら懸命に生きる人をネタにして、動画に上げるなんて言語道断ですよ。
行き過ぎた「認められたい」「見てほしい」という気持ち、理解に苦しみます。
看護師以前に人として、柚子の行動は最悪ですよ。
柚子も限られた時間のなかで生きようとする上杉を見て、目覚めて良かったです。
できれば柚子は辞めるか、更生センターで学び直してほしいなと思ってしまいました。
変化を受け入れながら最後まで走りぬく…それが命を全うするということ。
九鬼の言葉は毎回、重みがあり、人生において大切なことを気付かせてくれますよね。
上杉が限りあるなかで踏み出した一歩に胸が切なくなります。
柚子と上杉の、新たな自分として踏み出す背中を応援したい6話でした。