波うららかにめおと日和4話あらすじネタバレ
江端なつ美(芳根京子)は、海軍土管の妻の集まりである、「花筏の会」に参加することになりました。
「花筏の会が無事に開催されて、大変嬉しく思います。不在の多い夫に代わって、家を守り、子供を育て、あるいは銃後の守りとして夫を支える。大変な責任を負っていることを自覚しておいででしょう。ですが今日はその荷を下ろして楽しみましょう」
「光子さん少し宜しいですか?皆様、彼女が先日お話しした、なつ美ちゃんです」
「江端の妻、なつ美です。宜しくお願い致します。」
なつ美を皆に紹介する郁子。
「結婚生活はうまくいってるの?」
「はい」
「新婚ほやほやね。慣れるまでは色々大変でしょうけど、特に女性関係はね」
「そんなことはありません!瀧昌様はそのような方ではないので」
ふと、芙美子から光子の話をさえぎってはいけないというルールを思い出し、はっとするなつ美。
「まぁ可愛らしい。さすがは新婚さんね。大切にしてもらっているのね。江端君の意外な一面」
「私達もあんなことがあったわ」
「芙美子さんの言う通り丁寧なやり方をするのね。」
その後、芙美子と話す、なつ美。
「お疲れ様でした。
「あの、海軍さんはおめかけさんとか芸者さんとか普通なんでしょうか?ちょっと気になって。先程は有難うございました」
「そうですね。私が知ってる範囲でお応えできるのは夫の馴染みの芸者たちと懇意にすることで、夫の手綱を上手に握る方、実子と庶子の区別なく接し、帝大まで行かせた方、子がおらずとも芸者遊びもせず、仲睦まじい方、三者三様です。なつ美さん自身の夫婦像を作ればいいと思います」
準備に不慣れななつ美を会長の橋本光子(筒井真理子)にまたしても目を付けられるものの、橋本の姪で、タイピストの芳森芙美子(山本舞香)が助け舟を出します。
「それでは今日の本題に入りましょう。11月になればこう聞く連も終わって若い士官たちにも時間が決めます。お見合い相手のお嬢様方を決めましょう。芙美子さん勿論あなたもよ。今日はそのために参加させたんだから。いつまでも一人ってわけにいかないでしょ。こちらの少尉は?」
「たしか深見中尉という方が」
「彼にはうちの娘がどうかと」
「家柄も申し分ないから親族を嫁がせたい方が多いのです。名前を出せばそちらに話題が多いかと」
その頃、深見と江端は職場で雑談をしていました。
「風邪か?」
「いやまた誰かが噂しているのかもしれないな」
「お前はMだからな」
「お前もそろそろ家庭を持ったらどうだ?揶揄うな、お前なら結婚する相手いるだろ」
「へぇ江端君がそんなこと言うようになるとはね」
「結婚に恋心は邪魔。お前だって奥さんに一度も会ったことないのに結婚したんだろ。いずれ結婚しようと思ってはいるよ。でも僕は結婚に夢を持ってない。結婚は家を守り、跡目の為に子供を生む制度しかない」
「お前ってやつはよくそんなに割り切れるな」
「毎回よくやるわ。気が気じゃないのに」と秋山潤子(小島藤子)。
「潤子さんなにか気になることあるんですか?」
「なつ美さんでしたっけ。少しは自主的に情報収集しなきゃ。軍なんかが丁寧に教えてくれるわけないんだから。ラジオ聞いたり新聞読んだり、こういう場で人間関係を広げるとつても出来るし。」
「夫のことちゃんとわかってる?過去のことを知るのは大事よ」
「なにが気になってるんですか?」
「やめましょう。新婚さんに話す話じゃないし」
「過去?」
「それぐらい知らないとちゃんとした夫婦とは言えないでしょ」
会で、なつ美は潤子から、瀧昌(本田響矢)の過去を知る事も大事だと言われ、瀧昌の過去が気になってしまいました。
「ごめんください」
そんな折、芙美子が江端家を訪問します。
「芙美子さん!急に済みません。お茶会でお手伝いさせていただいたので、お礼がまだだったので。良ければ一緒にライスカレーを作りませんか?」
芙美子の提案で、カレーライスを作り、なつ美は料理中に、瀧昌の過去についての悩みを芙美子に打ち明けます。
「昔とは様変わりしたカフェーにはもうないですが、あの格好に憧れていて。可愛い格好をすれば気分も上がるかなって。では始めましょうか」
「芙美子さん割烹着ですね」
「フリルは似合わないので」
「あ、私、乱切りにしてしまいました」
「大丈夫でしょう」
「メモ?」
「ライスカレー作ったことなくて」
なつ美はカレーライスのレシピをメモします。
「味見をお願いします」
「辛すぎましたか?」
「大人の味がします。美味しいです。潤子さんに言われたことが気になって、郁子さんに聞いてみたら」
それを聞いた芙美子は母屋で暮らす柴原郁子(和久井映見)をカレーライスの席に誘います。
「チョコレートを隠し味にしたら美味しい」
「美味しい。ご相伴に預かれてうれしいわ」
「郁子さんになつ美さんが聞きたい事があるって」
芙美子の後押しで、瀧昌のことを尋ねる、なつ美。
「瀧昌様のことが知りたいです」
「そっか。瀧君が14歳の時にご両親が亡くなった事、半年ぐらいたってうちに来たこと、それぐらいなの。うちに来る前のことはあんまりね。ごめんね役に立てなくて。前にも行ったけど、瀧君なら話せばちゃんと受け止めてくれるわよ」
「そうですよね」
郁子は瀧昌が柴原家に来る以前のことは知らず、何も情報は得られませんでした。
柴原家の今で居眠りしていたなつ美に、郁子は芙美子に、こう言います。
「寝てしまったんですね」
「お腹が膨れて眠くなったみたい。あるいは瀧君の過去が気になって今まであまり食べられなかったのかしら。この子には悪いことしたわ。本当はちゃんとお見合いをさせて瀧君のことをちゃんと知ってもらってからするべきだった。自分達の我儘で急がせてしまった。」
「我儘?」
「瀧君ね、自分を軽んじるところがあるの。勉強、仕事、訓練、たまの休みもずっと船に乗って、一切休もうとしないの。挙句の果てには、上海への陸上部隊への転属も考え出して。いつか自分から戦火に飛び込むんじゃないかと怖かった。引き留めたくてこの子を使ってしまった。強引に結婚まで持ち込んでしまったけど、本当はまだやりたいことがあったんじゃないか他に恋慕う人がいたんじゃないかって考えてしまうの」
目を覚ましたなつ見はその話を聞いて複雑な思いに駆られます。
父、篤三(高橋努)が持ってきた縁談の話が早い理由に納得しました。
郁子の話を聞いて考え込むなつ美の元に、妹のふゆ子(小川彩)と幼馴染の瀬田準太郎(小宮璃央)が訪ねてきました。
「なつ美ちゃん?」
「え、瀬田くん…とふゆちゃん!」
「なっちゃん!」
なつ美は瀬田と末妹のふゆ子との再会を喜びました。
「布団はここに並べて寝るの?」
「うん」
「愛の巣だね。きゃっ!」
ふゆ子の天真爛漫ぶりに少し心が軽やかになるなつ美。
家を空けていた瀧昌も久しぶりに帰宅し、玄関の扉を開けると、瀬田に違和感を覚えます。
瀧昌は不審者と間違えて、瀬田を投げ飛ばしてしまいました。
「なつ美さん、不審者が。ん?誰?」
ふゆ子と瀬田を知らない瀧昌はのちに瀬谷謝りました。
「先程は申し訳ありません」
「いえ」
「瀬田さんのことは妻から聞いています。今日は妻にご用事が?」
「両親から様子を見に行くように言われて、お仕事がお忙しいですよね。長期不在なら心細いだろうな」
「それをわかっているつもりでいてくれているので」
なつ美はわざと瀬田に苦いお茶を渡しました。
しかし、瀧昌は嫉妬します。
「なんでこいつの好みを知ってるんだ?」
「あ、えっとその…お土産ってほどではないですが」思わずなつみの腕を掴む、瀧昌。
それはなんと、キャラメルでした。
「いいなーなっちゃんちょうだい」
「なんであんな顔してるか分かった。瀧昌と俺が話してるのに嫉妬してるだろ。昔、懐かなかった猫と同じ」
「瀧昌様と猫を一緒にしないで」
その夜。
「せっかく帰って下さったのに、お騒がせしてすみません」
「先程、キャラメルを渡した後、なにか彼と話してましたよね?」
「瀧昌様には関係ない話です」
「俺には関係ないんですか?言って」
「瀬田君に瀧昌様と仲良くしてるのが嫉妬してるって言われて」
「かっこ悪い…ごめんなさい、焦ってしまって。あまり他の男と仲良くしないで」
瀧昌は自分が瀬田に嫉妬していたことを恥じました。
その夜、風呂に入ったなつ美は、瀧昌に布団を掛けました。
瀧昌の寝顔を見て微笑むなつ美は、瀧昌の頬をそっと突きました。
「可愛い。あ、瀧昌様、あの…」
瀧昌もなつ美の頬に優しく触れます。
「さっきの聞いてて」
「これでおあいこですね。なつ美さんが可愛いなんて不適切なことを言ったからです」
なつ美と過ごし、身の危険が迫る海軍の仕事の現実を一時的に忘れられると感じる、瀧昌。
「ここが帰る場所なんだな」
しかし、戦火に行くことで、長期不在により、なつ美に寂しい思いをさせることを不甲斐なく思うのでした。
「済みません起こしてしまいましたか」
「どうかされましたか」
「いえ」
「あの…」
「俺と結婚しないほうが良かったかもしれませんね。俺といるとあなたにさみしい思いばかりさせてしまう。他の人と結婚したほうが幸せだったんじゃないかって」
「私も考えました。もし瀧昌様と結婚していなかったらって。」
「やはり」
「でもそれはあり得ません!瀧昌様の顔を見たらそんなの全部吹き飛びました。瀧昌様と結婚している今しか考えられません。だから…教えていただけませんか?」
「え?」
「瀧昌様のご両親が亡くなった時のこと、その後どうしていたのか」
「暗い話です」
「構いません」
「あなたに重荷を背負わせることになる」
「背負いたいんです。一緒に背負わせてください」
「分かりました。どう話したらいいか」
今、父が夜間演習中の事故で亡くなった話をしたら、なつ美はどう思う?明日にはここで一人残されるのに…考え込む、瀧昌。
「瀧昌様」
なつ美は瀧昌の手を握りました。
「瀧昌様お願いします」
「今はなせることだけ言おう。父が亡くなったのは9年前の夏、14歳の時でした。元々病弱だったハハハ父を亡くした心労が祟り、亡くなって。父の親戚の家にい預けられたんですが。その後、父とご厚意にしていた柴原さんから手紙が来て、その親戚が横領していたことがわかって。壺など壊して逃げました。そのままこの街まで歩いて戻ってきたんです。ごめんなさいこんな暗い話」
瀧昌は親戚に引き取られるものの、当初は虐待を受け、疎まれていました。
「お前なんか赤の他人だよ!育ててもらえるだけありがたいと思いな」
「あり得ない!そんな人、小指に箪笥の角をぶつける一生送ればいいのよ。ううん、毎日犬のふんを踏むとか…」
「もしかして怒ってます?」
「当たり前です」
「その人の家に乗り込もうかしら。それがいい」
「いや、知りませんでした。誰かがこんなに怒ってくれるとこんなにスッキリするんですね。なつ美さんに話して良かったです。」
「私も瀧昌様をもっと知ることができて良かったです。あ、流れ星!私、初めて見ました。」
「流れ星が見えると願い事を三回言うと願い事が叶いますよ。二つ見えたので流星群だと思いますよ。きっとまた見られますよ」
私はこの人を支えたい、この人の帰る場所になる、そう誓ったなつ美。
「どうしましたか?」
「星が綺麗だなって思ったんです」
「俺もそう思いました」
翌日。
「瀧昌様の好きなカレイの煮つけ、用意できなくて済みません」
「いえ、急に帰って来たので」
「ふゆちゃんがほとんど食べてしまったのですが、団子」
「よく食べるなと思っていたのですが」
瀧昌もなつ美も、お互いの口に団子を入れて食べさせようと考えましたが、お互いに気恥しくてできません。
なつ美は「子供じゃないんだから」と瀧昌に言われそうだと思い、瀧昌も、なつ美に「はしたないマネできない」と言われるのではと勝手に想像していました。
「櫛から外して食べましょう」
団子を食べた後、仕事へ行く瀧昌を見送るなつ美。
「もしかしていつも俺が見えなくなるまでずっと立ってるんですか?」
「そうですけど」
「それでは申し訳ないので、もう家の中に戻ってください」
「いってらっしゃいませ…どうしましょう」
「それではいつまでも出立できませんね」
なつ美は瀧昌が心配で、彼の背中を見送るのでした。
数週間後、瀧昌はなつ美から、写真が届いたことを手紙にします。
「なにしてんのかな」
「潤子さんこんにちは」
「あ、この前のなつ美さん」
「お買い物帰りですか?」
道でばったりなつ美は潤子に会いました。
「ねぇ知ってる…沈んだの。嵐の大波で船が横転して沈んだの」
なつ美は潤子の言葉に、不安がよぎるのでした。
波うららかにめおと日和4話感想・みどころ
なつ美は花筏の会で、他の海軍の妻たちから、海軍の妻としての心得を学びながら修行中ですね。
微笑ましく、ちょっとドジっ子だけど一生懸命ななつ美を見守りましょう。
花筏の会の会長、光子が怖すぎました。
根は悪い人じゃなさそうですが、姑みたいに嫌味を言ったり、新人のなつ美に良くも悪くも興味があるので、少しヒヤヒヤしますね。
そんな彼女をフォローする、芙美子と本日登場した、潤子の存在が頼もしかったです。
瀧昌の過去を知り、胸を痛めるなつ美が、初めて怒りをあらわにした場面は、この人なら瀧昌にとって申し分ない最高の妻だと思いました。
感受性が強く、素直で気立ての良いなつ美と、不器用で口数少ないものの、優しい距離感でなつ美を愛する瀧昌をますます応援したくなりました。
なつ美を前に、親戚の家でのつらい過去を含め、瀧昌が心を曝け出せて良かったです。
瀬田に嫉妬したり、なつ美と話すときに敬語が減って、愛するパートナーと話すフラットな距離感に徐々に近づいていて嬉しいですね。
しかし、ラストは船が横転したエピソード。
なつ美と同じように、思わず固まってしまいました。
これが海軍の妻の宿命と現実なのでしょう。
潤子の予期せぬ知らせに、沈んだ船にいる瀧昌の安否を願いたい4話でした。