ペンディングトレイン~8時23分、明日、君と~1話あらすじネタバレ
2023年春のとある朝。
表参道の美容室で働くカリスマ美容師の萱島直哉(山田裕貴)は、ある人物に会うべきかどうか迷いながら、電車に乗ろうとしていました。
美容室のオーナー、三島すみれ(山口紗弥加)に来るまで駅まで送ってもらった直哉。
同じ頃、高校の体育教師、畑野紗枝(上白石萌歌)は、通勤途中の駅のホームにいた、視線の先には密かに思いを寄せる消防士、白浜優斗(赤楚衛二)が。
そんな3人が乗り込んだ車両には、有名大学農学部の院生、加藤祥大(井之脇海)、ネイリストの渡辺怜奈(古川琴音)、ポップカルチャー専門学校に通う米澤大地(藤原丈一郎)、警備員サラリーマン、田中弥一(杉本哲太)、人材紹介会社を経営するキャリアウーマン、寺崎佳代子(松雪泰子)、高校生の佐藤小春(片岡凛)と恋人の江口和真(日向亘)もいます。
互いに見ず知らずの乗客がそれぞれの目的地へ向かうほんのひと時、同じ車内で思い思いの時間を過ごします。
そこには変わらない朝がありました。
そんななか、突然、加速し、トンネルへ吸い込まれていく彼らと他の乗客たち。
駅員の小森創(村田秀亮)はドアを解除したところ、なんと樹海が。
電波も繋がらず、混乱する人々。
一緒に助けを呼びに行かないかと人気スタイリストの直哉に声を掛ける紗枝と白浜。
しかし、直哉は我間接。
現実の駅では、永田信也刑事(濱津隆之)と、村木一太(白石凖也)が車両が切り離されてどこかへ行方不明になっている状況に気付きました。
時刻は、8時23分、秋葉行きの電車、たまたま居合わせた乗客68名の「ペンディング」された、数奇な運命が幕を開けました。
直哉、紗枝、白浜は歩き続けて、山を登ります。
電車に戻った3人は、車両が切り離された状況を68人の乗客と共に、知り、パニック状態に。
ゲームの専門学校生で、米澤大地はふざけながらも、みんなの混乱を和ませようと今の状況をイラストで説明。
小森に白浜は乗客の名簿を作ることを提案。
白浜、紗枝、直哉は3人でここから抜け出す方法を考えますが、直哉は自分勝手に単独行動をとりたがり、2人の不安を煽ります。
車内でもストレスを抱える乗客たち。
特に、ネイリストの渡辺玲奈(古川琴音)は直哉のバッグに身に覚えのない刑務所宛ての封筒に戸惑いながらも、外へ出ました。
人材紹介会社社長の寺嶋佳代子(松雪泰子)は、小森を問いただします。
小森は乗客から質問攻めにされて意欲低下。
玲奈は直哉の手紙を妖しくみんなに訴えますが、直哉は玲奈を逆に論破します。
「この乗客の中にも詐欺師や犯罪者が紛れているかもしれない。乗客みんなを信用できる?」
そして不貞腐れた彼は一人で森の中へ行き、水を見つけました。
玲奈は呆れて電車の中でふくれっ面。
車内では、白浜が手土産に持っていくはずだった果物をみんなに配ります。
玲奈は、米津の電車の写真をバカにし、直哉を益々怪しみます。
「今私達が取り残されていること現実世界の駅では気付かれていないんじゃない?このまま見捨てられるのも時間の問題よ」
玲奈の言葉に不安を覚える乗客たち。
大学院博士課程を持つ加藤祥大(井之脇海)も、玲奈の発言に同意。
「この時間になっても助けが来ないなら存在を忘れられている可能性は高い。」
玲奈の反抗的な態度を嗜め、考えをアップデートするように諭す、寺崎。
しかし、若い玲奈は彼女に反発し、寺崎は自身の一人娘の反抗期と重ねてうんざりします。
また、直哉が何らかの事情でその刑務所宛ての手紙を持っていたことが分かり、乗客の一人で、システムエンジニアの立花弘子(大西礼芳)は直哉への疑りを後悔。
白浜と紗枝は直哉を探しに出かけます。
直哉はなんと彷徨う途中に崖から足を滑らせて転落。
必死で枝につかまりますが、足元が危険です。
紗枝と白浜に助けられた直哉。
ここで高校生が落下したことが。
萱島直哉は白浜と紗枝に助けてもらったことでようやく少し自己紹介をして心を開きます。
玲奈の手紙についてやんわりと触れる白浜。
「あの女の子の手紙…」
「ごめん、やっぱり俺、あんたとは相性が悪そうだ」
スマートフォンを落とした萱島はなんとかスマホを見つけますが、焚火を炊いても充電は戻りません。
其の夜、電車内に戻った3人。
電車内では乗客たちが夜に真っ暗ななか、身を寄せ合っていました。
体力を温存したほうが良いと彼にアドバイスする、紗枝。
「なんでそんなぽわぽわできんの?」と直哉。
「やれるだけやってみよう…私のポリシーです」
紗枝の言葉に、直哉は彼女のほどけた靴ひもを結び直してあげるのでした。
翌日。
砂漠と崖がある場所に置き去りにされたことを把握した乗客たち。
ここで何とかして生き抜くしかない…。
混乱して、駅員の小森(村田秀亮)に突っかかり、ストレスをぶつけた佳代子(松雪泰子)。
しかし、高校生の佐藤小春(片岡凛)と江口和真(日向亘)カップルから水を買おうとする、綜合警備保障会社社員の田中弥一(杉本哲太)。
田中は家では家族から見放され、職場にも居場所がありません。
高校生の2人は、心春と江口和真は、元々、彼らの家庭環境が原因からお互いに家出を考えていた、自由を求めるとみんなから離れます。
江口は特に、束縛からの解放を欲していて、「俺は自由になりたかった。大人はいつも愚痴や不満ばかりこぼして…何もしないくせに。」
そして、そんな江口の恋人、心春の頬には殴られたような痣が…。
彼等の言葉に何かがはじけた田中もみんなから一人離れていきました。
「みんなで何か行動を起こして、ここから脱出するしかない。何か変えられるはず」
「正義感ぶっても何もできやしない」
白浜と直哉は対立しますが、紗枝も諦めない決意をします。
「私は学校で生徒たちにおはようと言いたい。まだ何かやれることがあるはず」
そして、生きることを諦めようとしている高校生の心春と和真に必死に訴えかける白浜。
「死んだら自由も何もかもなくなる、一緒に行こう。生きようよ」
白浜は実は、消防隊として先輩消防士の高倉康太(前田公輝)は一生、足が不自由になるリスクを負いました。
心から涙を流して謝罪し、取り返しのつかないことをしてしまったと嘆く白浜に男性は助けてくれたことの礼をたどたどしく伝え、彼の手をそっと握ったのでした。
その頃、萱島は会いに行くはずだった手紙の主の事を思い出していました。
経済的な理由で、親がいない2人は年がかなり離れた弟と生きてきました。
弟は不良になり、犯罪を犯して拘置所へ。
そして、高校生の心春たちが拾った缶酎ハイに、2026年の記載が。
また、田中も歩いていくうちに大きな建物を見つけました。
なんと、乗客たちはペンディングにされた2026年の未来にタイムループで飛ばされてしまったことが判明。
その頃、現実社会では、刑事の永田と村木が行方不明の乗客たちを捜査中。
ここで、天然水を運ぶ業者の男が怪我をしてペンディングトレイン内に連れられてきました。
彼が言うには、大量にあった水が何者かに盗まれたという事態。
水も食料もないなか、乗客たちは生き延びる方法を考えます。
ペンディングトレイン~8時23分、明日君と~感想・みどころ
毎朝変わらない通勤電車に、大勢の見知らぬ人と一緒にサバイバル環境を乗り越えなくてはならない本作。
乗客たちが2026年にタイムループされてしまった理由が何なのかとても気になりました。
高校生の心春と日向は家出に加え、自殺を考える程、追い詰められています。
それでも正義感が熱い白浜は、かつて助けた先輩消防士に障害を負わせた過去。
みんなのなかで唯一孤高を貫き、協調性のない美容師の直哉。
親のいない環境で育ててきた弟が罪を犯し、拘置所にいる彼へ会おうとしている切ない背景。
水も食料もないなか、直哉と同じくらい「何か」を抱えていて乗客たちのうちで反抗的な態度をとる、ネイリストの玲奈のバックグラウンドも注目です。
頭脳明晰な大学院博士課程を持つ加藤、ひょうきんなユーモアで状況を切り抜けようとする米澤、闇を抱え、大人への反抗心が強いけど、正論を吐く、江口。
それぞれの人生背景の葛藤を乗り越え、現実世界にみんなが戻ることを願う1話でした。