ダブルチート~偽りの警察官~最終回あらすじネタバレ
矢柴(荒川良々)を救出すべく、多家良(向井理)が追跡した先で発見したのは絶命した熊型(小松利昌)でした。
その背後には麻美(松本若菜)の姿がありました。
「やっぱりあなただったのね。」
「麻美…どうして神野に協力する?」
「これ以上、私たちの仕事邪魔しないで。あなたがそうなる姿をみたくない。どこか遠くに逃げて、二度と近寄らないで。私はどこへも行けない。あの人とは鎖で繋がれてるから。」
間もなく、遠藤(弓削智哉)ら、神野の側近の男たちが集まりました。
「麻美さんどうして、さっきの男は?」
「さっき出て行った。」
その頃、矢柴(荒川良々)がようやく土手で解放されました。
捜査では、K=多家良の線が濃厚に。
一人で決着をつけるつもりだと悟ったひかり(内田理央)らは多家良の身を案じます。
「私、知っていました。多家良さんがKだと言う事」
「なんですぐ報告しなかったんだ!」
堀北は宮辺ひかり(内田理央)を叱りつけました。
「まだ信じたくなかったんです。多家良さんが心配です。」
夜、解放された矢柴は多家良に怒りと誘拐されて暴力を振るわれた恐怖をぶつけました。
「もう無理だ!俺に触るな。もう関わりたくない。あいつは他の奴らとは違う。」
神野は麻美に警告。
「汚れ仕事はこっちでやっておく。お兄さんはお前を悲しませたくない。妹のお前を危険な目に遭わせたくない。」
「わかりました。」
翌日、神野の件で、多家良がいる交番にやってきたひかり。
「麻美さんは実親から虐待を受けて施設でも職員から暴力を振るわれていました。今もそこから助けてくれた神野から逃れられないのかもしれません。あとはこっちで調べます。」
多家良はその後、アンパンを盗もうとしたよく交番に来る小学生、和希が万引きをしているのを見かけました。
「そのパン、半分こしましょう。美味しいですよね。学校に行きたくない時、交番へ来てください。あなたは守られるべき存在だから。」
そんななか、捜査一課長、岩合(伊藤淳史)が視線の先に。
「2年前、引き留めた私にも責任があります。あなたは優秀だったから手放したくなかった。」
「ずっと探しています。正義の在り方を」
「いつまで探しているおつもりですか?」
「僕がKだという証拠、あるんですか?」
その頃、警視庁では、山本、堀北は、神野の会社について調べています。
非公式の支援を語り、詐欺をしていること、契約書にはラオールに太陽光が設置されるのは2年以内とありました。
神野は次の一手に出る可能性があるとのこと。
その頃、神野は記者会見を開いていました。
日本リボルト総合研究所は、ラオール共和国と鈴枝建設と業務提携をすることになりました。
多家良と矢柴は仲直りをし、一緒に蕎麦を食べます。
「俺がいなきゃ何もできないだろ?良いよ。」
多家良は矢柴に蕎麦の具をあげました。
早速、ASEAN国際交流会の原田を名乗り、ラオール共和国の土産を神野の企業のクライアントに渡す、多家良。
クライアントが手掛ける太陽光発電システムを利用することに、
捜査二課が動いていていることを神野は遠藤から聞きます。
「詐欺師Kをご存じですか?麻美さんの恋人がKかもしれません。いかがしましょうか?」
「カードを切る。」
神野(鈴木浩介)の新事業は順調に進行。
捜査打ち切りになってしまったんです。
「恐らく永田町かと」
「政治家か」
「宮辺、我々は組織の人間なんだ。上からの指示は絶対なんだよ。」
「我々の次の捜査対象は詐欺師Kです。我々の手で決着をつけます。」
多家良は、同僚の阿部(上川周作)に、和希を含めた交番利用者のことをリストアップしたノートを渡しました。
「多家良さん、遺言みたいなこと言わないで下さいよ。多家良さん一人で色々背負っている気がします、もっと楽に生きたほうが良いですよ。」
神野、遠藤、麻美はすっかり、多家良に騙されてクライアントと商談をしていました。
「もっとまともな方法でビジネスができないでしょうか」
「いい加減にしなさい!子供の頃も言っただろ?夢を見すぎてはいけない。」
神野に黙らせられ、ぐうの音も出ない麻美は引き下がります。
多家良は順調に、ラオール共和国と親交のあるビジネスマン、原田を演じます。
山本は多家良を追跡しているうちに、岩合と遭遇。
「山本さん、皆さんに集まってもらいたいことがあります。」
「おひさしぶりです、堀北さん」
「騙すようなことをして済みません。我々はKと手を組みます。」
実は、神野を逮捕するべく、「K」としての自分と一旦協力し、神野の逮捕後は、捜査対象を「K」である自分にしてほしいと、多家良は岩合に相談していたのです。
岩合はそれを了承。
その後、ひかり、山本、堀北も同意しました。
「神野はラオール共和国に協力者を仕込んでいます。ファンドが日本政治マダーになっていることを信用させるつもりです。6係で神野の協力者に接触して下さい。神野には罠を先に仕掛けておきました。近いうちに神野は協力者と接触するはずです。」
夜、山本は張り込み中、モッズコートにニット帽着用の男性と神野が接触していることを確認。
宮辺はエレベーターから出てきた男にわざとぶつかり、顔を確認。
「一瞬でしたが、はっきりと確認できました。」
堀北にすぐ報告する、ひかり。
多家良と矢柴は、ひかりがぶつかった男を特定。
彼はグエンという外国人でした。
「このお金をラオール共和国の子供達に寄付したい。そのためにプールしてきた。矢柴、あんたにも取り分があるから使う権利がある。」
「勝手にしろ。」
「大使は神野のことを多額な寄付をした善人と思っている、神野は大使を不正を働いた親族の尻拭いができたと思っている。感傷に浸るのはまだ早い。」
夕方。
麻美と公園で会った多家良。
「来ないと思った。」
「来ると思った。俺が警察を辞めても、君が俺の元を離れることはなかったのか。」
「全部嘘だったのかって聞きたいんだよね。一緒にパスタ食べた事、映画見た事、円いケーキを奇跡だって思ったこと、指輪出されて死ぬほど嬉しかった事、全部ホントだったよ。私はあなたが好きだった。ホントに好きだった」
「鎖は断ち切る事ができる。犯した罪は消せないけど心を取り戻すことはできる。どんな状況でも自分を諦めないで。」
「啓介…もう一度わたしを信じられる?」
その頃、神野は誰かと電話をし、内容を受け入れます。
ラオールレストランにいる、多家良、麻美、神野、矢柴、そして、宮部ら警察たち。
多家良は原田として取引を麻美と見守ります。
多額のお金を取引している最中、麻美は神野に忠告。
「これは地面詐欺です。土地は彼らのものです。騙されないで下さい。」
「麻美…」
「失礼しました、妹は心配性なもので。さぁ入金を済ませましょう。」
神野がラオール共和国の外国人クライアントに振り込んだお金は実際には多家良の口座に振り込まれていきました。
矢柴は物陰に隠れながらスマートフォンでそれを確認し、笑みを浮かべます。
共同事業者の鈴枝建設の種田が到着。
「日本リボルト総研はラオール共和国太陽光ファウンドから辞退し、譲渡します。」
この取引によって、差額の60憶は神野の手に渡るのです。
「感謝申し上げます。」
「いやーこちらこそ。」
多家良はニヤッと笑います。
そこへ、堀北、宮部、山本らが集合。
「あなたは鈴枝建設に、偽の土地の権利書を売りつけた。」
麻美に対し、神野は不正を分かっていて詐欺を行うことを告げました。
「偽の契約に便乗してファンドごと鈴枝に売りつける」
その録音された声を再生した麻美は、寝返って、兄と慕う神野を裏切った事を謝罪しました。
「ごめんなさい」
「そうか、麻美はそっち側に立つのか。兄じゃない、妹でもない、私たちは赤の他人です。」
「ヤマガミ」こと、神野は、麻美を突き放すようなふりをして罪を認めます。
こうして、「ヤマガミ様」こと神野優を逮捕することができた、堀北、宮部、山本ら。
アジトに逃げ込んだ、グエンも逮捕されました。
「柊麻美さんご同行願えますか?」
「はい」
宮部と山本に連行される途中、麻美は外で待機した多家良に何かを渡しました。
それは麻美が描いた多家良の絵でした。
「私にはもったいないから。」
「麻美、最後にもう一度言うよ。どんな状況でも誰にでも幸せになる権利はある。」
万事事なきを得たと思ったかに見えました。
車に乗る神野と多家良は神野から信じられない言葉を突きつけられます。
「私の妹は、栄養失調で亡くなった。僕は巨悪な組織の一員にすぎない。」
その頃、警視庁では、捜査一課刑事の坂本正隆(橋本じゅん)が、堀北(梶原善)の不在に違和感を覚えていました。
多家良は神野と乗った車に何者かが別の車でぶつかりました。
警視庁では多家良は被害者にもかかわらず、熊谷の殺害容疑で逮捕する方針に切り替えました。
多家良の闘いはまだまだ続きます。
ダブルチート~偽りの警察官~最終回感想・みどころ
矢柴と一度、決別寸前になるものの、多家良と矢柴はなんだかんだで相棒として詐欺師特有の腐れ縁があると思いました。
あんな怖い思いをした矢柴が、もう関わりたくないと怯えるのも分かりますよ。
多家良は今までせしめた金をラオール共和国の子供達に寄付しようとしているとは…。
裏で覗かれる彼の優しさを知り尽くし、「勝手にしろ」とわざと吐き捨てるように言う矢柴が愛おしくなりました。
神野は多家良が仕掛けた地面詐欺だと知りながらファンドを鈴枝建設に売りつける…。
罪悪感のない彼の冷淡な瞳や、無表情の顔はゾクっとする怖さがありました。
本日のエピソードでは、裏切り者だと思っていた麻美に良心がある事、「自分を諦めない」という多家良の言葉に突き動かされ、真実を暴くことができました。
逮捕されていく前に、多家良に彼の似顔絵を渡すシーンは、交際時代を思い出し、胸がギュッと切なくなりました。
念願のヤマガミこと、神野を逮捕できたものの、巨悪の詐欺組織の一人でしかない神野を上回る詐欺師の存在が奥深いですね。
多家良と神野が乗る車が何者かによってぶつけられ、熊谷殺しの容疑が多家良にかかるなんて怒涛の展開でした。
濃厚な展開に本日が最終回であることが名残惜しいフィナーレとなりました。