グレイト・ギフト2話あらすじネタバレ
より良い医療を提供するための改革を実行するべく、闇深き医療界の頂点に立とうと決意した、明眼医科大学付属病院の心臓外科医、白鳥稔(佐々木蔵之介)。
ところが、同院の病理医、藤巻達臣(反町隆史)が発見した密かに培養していた殺人球菌「ギフト」を理事長の奥野信仁(坂東彌十郎)を殺害する凶器に使ってしまいました。
これまで、謎の真犯人がギフトを使って命を奪った2人の患者同様、奥野は急性心不全と診断され、事は白鳥の目論見通りに、進むかに思えました
ところが、ある違和感を覚えた警視庁の元捜査一課刑事、神林育人(尾上松也)によって、奥野の遺体が、行政解剖を決断しました。
「僕も解剖に同席させていただけないでしょうか。せめて現場に立ち会い、僕なりに職責を全うしたいのです。」
藤巻は奥野の体に殺人球菌「ギフト」が残っているから、温度が低いうちに菌を消滅させることに。
奥野の遺体に、冷却物を当てますが、ギフトである黒い斑点は消えません。
「心臓に異常はないな。胃の粘膜が荒れているなぁ」と剣持。
しかし、解剖で、黒ずみが見つかります。
「この黒い斑点は…一応、この嚢胞、採取しておいて」
剣持は嚢胞を採取し、顕微鏡で見るものの、急性心不全としか思えず、死因ではないと判断。
「どうしたんですか、病理医のプロ中のプロなのに。そのうち慣れますよ。」
「死因を隠滅しました。一方で球菌が見つからなかった時、喜んでいる自分もいました。もう一つご報告が。…これが、届きました。」
「犯人はギフトを使って反撃することもあります。口にするものは気を付けてください。」
白鳥(佐々木蔵之介)は、藤巻と2人だけの「ギフト」の球菌の秘密を共有することにしました。
2人は共犯です。
「私の球菌を勝手に使いましたね、代償を払っていただきます。」
奥野が殺された直後、藤巻が受け取った消印のない脅迫状。
この手紙を書いた真犯人を特定するように、謎の人物からの指令が書かれていました。
重い心臓病で入院する、達臣の妻、藤巻麻帆(明日海りお)の手術を盾に、白鳥から殺人の証拠隠滅を命じられた藤巻。
良心の呵責に苛まれながらも、遺体の中にまだ残っているギフトを消滅させようと決意しました。
そんななか、奥野の死に疑念を抱いていた検査技師、久留米穂希(波留)が藤巻に接近してきます。
いつもの小料理屋に出かけると、店長の梓(阿南敦子)が温かく迎え入れました。
「奥野理事長は殺人球菌で殺されましたね。藤巻先生、培養菌を保存されていますよね?奥野先生の死因はあの球菌でした。使ったのは誰です?」
やはり、あの手紙は、久留米か?と疑う藤巻。
「お願いします、くれぐれも殺人球菌のことは他言しないでください。それからギフトと呼んで下さい。」
「私は球菌を使って奥野理事長を殺した犯人が知りたいだけです。教えて下さい。でも奥野理事長には藤巻先生の球菌が使われましたよね。」
「犯人が見つかった時、球菌の培養が必要と思って。」
彼女は犯人かもしれない…近くに置くのは危険だ。
「では私も培養に協力します。応じなければばらします。」
さらりと脅し文句を言ってきた久留米に怯む、藤巻。
翌日。
本坊事務長により、白鳥が亡くなった奥野に代わり、新理事長に就任しました。
白鳥は相変わらず表向きは清廉潔白で優しい対応が好評です。
心臓病で入院している、藤巻の妻、麻帆は何も知らずに安堵しました。
「今後も僕を支えて下さいね、藤巻先生。次は次期理事長に貴方を任命しますよ。」
まずい…このままでは白鳥に懐柔されてしまう、取り込まれると危機感を抱く、藤巻なのでした。
藤巻は奥野の遺体に異変があったことを知り、慌てますが、ギフトが原因ではなく、ホッとします。
神林育人に声を掛けられた藤巻。
「奥野前理事長の行政解剖、胃の内容物にも異変がありませんが、殺人事件だと考えています。月足と一緒に防犯カメラを見ました。立ち上がって藤巻先生を見て声を荒げていましたね。なにを怒っていたんですか?」
「教授ではない私が間違えて出席したので。」
「つい、うっかり」
「まぁそれはどうでもいいんです。私が注目したのはその後です。奥野さんが倒れた後、場は騒然としたのに白鳥先生は動じませんでした。急性心不全だと言っていた彼は白鳥先生の目を見て確信しました。倒れる直前の水に毒物が入れられたと思っています。」
「水差しにはなにか発見がありましたか?」
「なにもありませんでした。毒を入れたのは水差しが運び込まれる前でしょhね。」
「考えすぎじゃないですか。たまたま白鳥先生は驚いて座っていただけかもしれませんよ。」
「偶々かもしれません。偶々それで、新理事長の座に座れたのでしょう。藤巻先生、もし、白鳥新理事長に違和感があれば私に伝えてもらえませんか?警察の職を退いたので、本格的な捜査はできません。頼れるのは藤巻先生でしかないからです。」
「どうして僕に?」
「病院内で唯一の友だちだからです。」
白鳥に伝えると白鳥は笑います。
「とっくに水差しの菌は消滅している。今後は捜査の状況を私に報告して下さい。奥様のオペに私は全力で取り組みますから。」
「二重スパイになれってことですか?」
「それより、あの手紙ですよ。」
「院内の防犯カメラを動かして確かめましょう。」
「藤巻先生、権力の使い方うまくなりましたね。」
藤巻は、白鳥の支配下に置かれ、元刑事の神林にも協力しなきゃいけない板挟みに不安を感じるのでした。
従わなければ愛妻の麻帆が、白鳥によってギフトに殺される事が確定です。
「残ってない?」
「11月1日の防犯カメラの映像は全部削除しました。奥野理事長の指示ですよ。」
防犯カメラ担当の警備員に確認した藤巻は、白鳥理事長の指示と偽って、その後の防犯カメラの映像も見せてもらいました。
「来客数は少ないですよ。」
「安曇杏梨…」
その後、病院内で、久留米は、藤巻に忠告します。
「犯人が殺人球菌を使って狙うかもしれません、気を付けてくださいね。」
その後、安曇杏梨の店「アルカナム」へ。
新理事長となった白鳥のお祝いの為でした。
「白鳥理事長もこのアルカナムで理事長の仕事を覚えなくてはならない、うちの理事長は教育者でも医者でもない、政治が仕事なんです。」
白鳥は杏梨に丁寧に挨拶をしました。
「うちの奥野にもご厚意にしていただいて…親しい人を亡くしてお辛い事でしょう。」
「お気遣いいただき、有難う御座います。」
「杏梨さん、ちょっと良いですか?」
ふと、杏梨を個人的に呼び止めた藤巻。
気を付けてください…相手はギフトを飲ませてくるかもしれませんよ。
ふと、久留米の忠告がよぎり、酒を飲むのを躊躇う、藤巻。
「愛宕元首相の遺産どうなりましたか?」
「私の元に相続されますよ。」
「杏梨さんが相続されるのではないかと思っています。」
「面白いですね、藤巻先生。」
「克己ちゃんもいなくなって奥野先生もいなくなって落ち込んでいましたが、新しく好きな人が見つかりました。白鳥理事長です。白鳥理事長のところに戻りますね。他のキャストをおつけしましょうか?」
「結構です。」
「毒は入っていないので安心してください。」
警戒していたことはバレバレ…遺産を手に入れたからこそ、愛宕山を殺す動機はある。
ぼーっとお酒で頭がふわふわしていると、本坊事務長が。
「杏梨さんと何話していたんですか?」
「ここには政界の重鎮も沢山いる。杏梨さんに口説かれてその気にならないわけないだろ。私はねいつか杏梨さんをものにする、そのためにはなんだってやりますよ。で…手、ぐらい握ったでしょ?彼女の飼う犬の名前知っていますか?」
「いえ」
「あずきちゃん。知らないでしょ。」
本坊は先に、杏梨から話しかけられた藤巻に嫉妬していました。
その頃、ホテルで密会する、郡司と綾香。
「突発的な急性心不全があったら僕に伝えて下さい。」
藤巻から意味深なことを言われていた、看護師長、鶴下綾香(片山萌美)。
彼女は、郡司(津田健次郎)と不倫関係にありました。
その頃、藤巻は、ギフトの事を教えるから駐車場に来るよう、何者かからまたしても、脅迫の手紙をもらいました。
なんと、脅しの手紙を送ったのは、病理医の伊集院薫(盛山晋太郎)でした。
彼は藤巻がギフトを栽培していた事実を知っているだけで、ギフトの開発者ではありません。
「業者からの賄賂、政治界からの癒着。おこぼれぐらい我々がもらってもいいですよね。謎の手紙が白鳥理事長に届きました。1億円要求します。理事長にとってははした額。女に権力なんでも手に入れてきた。1億円は藤巻先生が受け取ってください。」
「僕はそんな犯罪はしない。」
「殺人をしておいて、今更善人面するなよ。奥さんの命がかかっている。金は藤巻先生と折半します。大学病院の医者の給料が安いことはわかっています。奥さんの手術費、大変ですよね。白鳥理事長にこの脅迫文を持って行って下さい。この脅迫状を持っていくとき、スマホのスピーカーの電源を入れてください。俺にも聞こえるように。」
指示通り、手紙を白鳥に渡しました。
「犯人からの指示に従います。藤巻先生は1億円の受け取りをお願いします。」
伊集院に状況を報告。
「俺は今から内見に行きます。がっぽり稼ぎましょう。」
保温庫にギフトがない事に気付いた藤巻。
「もしもし、保温庫からギフトをとりましたか?」
病院を出て行った伊集院に電話をかけた、藤巻。
「ギフト」を持ち出した白鳥が伊集院を標的にしている可能性を感じたからでした。
「伊集院先生、白鳥先生に脅迫状を渡しました。またあなたからの手紙のことも相談しました。そこで分かったのですが、実は駐車場での僕と伊集院先生の会話はスピーカーをオンにしていたので全部聞こえています。白鳥理事長は、騙されているふりをしていただけです。白鳥理事長がギフトを持ち出している可能性があります。理事長が注射器を持って動いている可能性がありますので、今、伊集院先生の元へ向かっています。」
「なんでそんなこと相談するんだよ。元々、飲み物は持参していますしね。中国茶です。体脂肪が落ちるって噂の。」
「温かい飲み物は危険です!ギフトは温度が高いと!」
藤巻の目の前で伊集院が倒れました。
その頃、持ち出したギフトを使い終わり、平然と捨てる、白鳥の姿がありました。
伊集院の水筒の中国茶にこっそり混入したのでした。
グレイトギフト2話感想・みどころ
白鳥がとにかく不気味すぎますね。
患者たちや他の医師に見せる顔は、信頼できる温厚な名医。
しかし、藤巻に見せるもう一つの顔は、殺人球菌”ギフト”を使って、自分がのし上がるためなら、どんな相手でも瞬殺に命を奪う素顔。
佐々木蔵之介さんの作り笑いをしていても笑っていない瞳に、背筋がゾッとしました。
ギフトの存在に気付いた久留米が、藤巻に接近。
久留米はそれほどまでに「敵」にならない気がしますが、研究者としてギフトの実態を知りたがるのは少し気になりました。
藤巻は、元刑事の神林から、病院内で起こる球菌の犯人についての情報提供を求められ、不憫ですね。
神林は白鳥の犯行を怪しんでいて、藤巻にも好意的で協力を求めますが、不安定に揺れる藤巻の気持ちがわかります。
盛山がまさか、最初の脅迫の手紙の主だったとは。
大人し気な顔をして、明鏡医科大学付属病院に入院する、心臓病の妻、麻帆の事で彼もまた、藤巻の弱みを握っていることが恐ろしい。
この病院にはまともな心の医師はいないのかとさえ思いますね。
権力、保身のために裏切り、歪んだ出世欲、人間の欲望がむき出しになっている気がします。
最後にやはり、伊集院の水筒にさりげなく、病原菌”ギフト”を混入し、温めた中国茶の特性を生かして、大衆の面前で殺すなんて怖すぎますよ。
白鳥ってサイレントキラーですよね。
藤巻は、神林と白鳥に板挟みにされながら、麻帆を守り通すこと、彼自身の命を守れることを願う2話でした。