こっち向いてよ向井くん

こっち向いてよ向井くん最終回 人それぞれの幸せのかたち

こっち向いてよ向井くん最終回あらすじネタバレ

10年ぶりに恋をしようと頑張る、向井(赤楚衛二)。

いつも一番近くにいてくれた坂井戸滉希(波留)の存在が大きくなっていくことに気付きます。

「なんで俺は坂井戸さんに虹の写真を送信しようとしているの?どういう感情?」

同じことをした、坂井戸に思わず心が動いた、向井。

「元気くんからメールもらったよ。お店亡くならなくて良かったねぇ」

向井は、坂井戸に恋をしている自分の胸騒ぎを抑えるのに必死。

「いつのまにか気づいたら自分の中で大きな存在になっている。」

坂井戸さんの存在が…?

ところが、洸稀は、「カレーの存在が」と答えて、向井のざわざわした感情に気付きません。

職場に到着し、坂井戸に恋していることを本人に言って良いか葛藤する、向井。

後輩の河西は向かいの事を心配します。

黒田課長から、坂井戸と環田(市原隼人)との合同企画がうまくいっていることを告げられた向井。

モヤモヤを仕事に切り替え、新しい事に目を向けます。

坂井戸にもこの件を連絡するよう、黒田から言われました。

一方、前向きに離婚した麻美(藤原さくら)と元気(岡山天音)は、自分達らしい幸せな暮らしを模索中。

「生活費はこれまで通り折半で良いよね?私は正社員で、もし子供が生まれたら」

「そうか、まみんに似て可愛いだろうなぁ…ごめん」

「ううん、私も子供が欲しい」

「俺が認知をして約署に届けを出せば法律的に父親になれるんだよね?」

「じゃあお腹に子供がいるってわかったら認知届を出すってことで。苗字と親権はどうする?」

「2人の合体できたらいいのにね」

向井は元気に、自分と洸稀の事をオブラートに包んで相談。

「友達が好きな人って最悪だよね?」

「最高じゃないですか」

「相手が僕を友達としてしか見ていないなら最悪じゃん。恋愛感情は一方的でわがままだと思っていて、相手からしたらなにかしら答えを強制的に求めていると思う。」

「そんなことないですよ、相手に聞けばいいじゃないですか。お義理兄さん、洸稀ちゃんに似てきましたね。ずっと好きなのに言わない方がもったいないじゃないですか、俺ならちゃんと気持ちを伝えたいっすね」

「でも好きって伝えるのはマジでむずい。例えばの話だからね」

「例えば、ね」

「この関係を壊さないためにはやっぱり言わない方が良いんだ。坂井戸さんは友達だし‥‥」

翌日。

坂井戸と新しい仕事のプレゼンを頑張る意気込みを共感する、向井。

「今度、Tシャツのデザインとか考えようよ。知っているグラフィックデザイナーさんがそういうのできるよ」

「いいねぇ」

ところが、グラフィックデザイナーはアポイントをとったにも関わらず、打ち合わせが長引いている模様。

11時からの仕事だと、空腹もあるし、今日はお互いに丁度良かったと思う、向井と坂井戸。

「私は人生の選択は必ず自分でしたいんだ」

「今話しているのランチメニューじゃん」

「ぶっちゃけおすすめ聞いておいて、相手がBランチでだと、相手に悪いなぁって思う」

「人に気を遣いすぎだよ、向井君は。向井くんはさ、試着して店員さんに勧められたらそのまま買っちゃうタイプだよね?」

「うん、悪い気がしてさ」

「恋愛もお試し期間があるよね。でも大人にはさ、お友達からっていうのなかなかないよね」

俺は…この話をどういう気持ちで聞いたらいいかな。

麻美(藤原さくら)は元夫、元気のカレーを久々に食べます。

「私は昔、カレーが好きじゃなかったの。」

「えー言ってよ !俺、家でスパイス凄くこだわってきたよ」

「私、同級生がカレーの争奪戦するなか、最後まで食べれなくて、食べ終わるまで居残りさせられていた。今もああいうシステムあるのかな…大勢の人が好きだからって、自分がそれを好きとは限らないし、目の前の人がそうとも限らない。元気のカレーは無理して合わせているとか慣れているんじゃなくて自然に美味しい。最初から好きだよ。私は元気といるとき無理していないから。元気も無理して合わせないで。嫌なことは嫌って言っていい。言葉にするのはなんか恥ずかしいね」

「うん、わかった」

麻美はその後、元気の店を手伝っていると、美和子(生田絵梨花)と再会。

「あれ、まみちゃんじゃん。」

「あ、美和子ちゃん」

向井と坂井戸はまたしてもグラフィックデザイナーが打ち合わせでさらに時間が押していることに渋々、了承。

そこで、向井と洸稀はゲームセンターで子供のように遊びます。

向井は坂井戸が欲しがっているカブトムシのぬいぐるみを取ります。

「向井君意外と負けず嫌いなんだなぁーやったぁ!ありがとう!」

このまま、やっぱり友達と付き合うってことで…。

気持ちを伝えなくても坂井戸さんはこのままどこかへ行ってしまうのか?どうしたらいい?

その頃、麻美と元気を心配していた、美和子の気持ちを知った麻美。

「ありがとう、心配してくれて」

「相手が好きだから一緒にいるって分かる。私の人生はそれまで父の言いなりになるか自分の人生を見つけるか二択だった。でも正直これだというこたえはなくて…」

「ずっと探している人もいるし、見つけてちゃんと変わった人もいるよ」

「だから考えすぎるのをやめたよ、10年も同じ場所にいるってないから引っ越しを決めた」

「今私が思っていることだけど、私が言える立場じゃないけど、誰かと一緒にいれば強くなれるってこともあるよ。私も美和子ちゃんみたいに自分の人生を自分の力で生きていきたいっていうのもある両親とお兄ちゃんがいて、みんなに支えてもらっていることが分かった。美和子ちゃんも一人で頑張らなくてもいいんじゃないかな。くだらない話をして一緒に笑って頑張るみたいな?そんな人が見つかったらその人とまた人生を歩んだらいいんじゃないかな。お兄ちゃんに会うのは気まずいかもしれないけど、また会いたいからさ、来てよ」

「ありがとう」

坂井戸と向井は雑談を続けます。

「夏休み取った?」

「まだ」

「大人が遊ぶのは、飲むか食べるかじゃん?プールとかとしまえんもないしなぁ」

「プールは行けばいいじゃん」

「33歳でも良いの?」

「行って良いんだよ。」

「子供がいれば、そういうことを子供を通して再体験できる喜びがあるね。子供の頃って楽しくなかった?給食のカレーが出るだけで1日テンション上がっていたよ」

「向井家はいい家庭なんだろうね」

「坂井戸家はどうだったの?あ、言いたくないなら無理しないで」

「ああ、私は両親のことは嫌いじゃないよ。父と母はあまりいい関係じゃなかったかな。私はいつのまにか一人が楽になっちゃったんだよね」

「でもこの先は付き合うことはあるよね?」

「でも素を見せるのは私苦手でね。なかなかねぇ」

11時半にアポを取ってから1時間待たされた挙句、さらに時間が押しているデザイナーの状況が落ち着くまで、カフェで待つことに。

「俺、権藤さんのデザインのファンなんだ。」

「正直この年で実家暮らしは肩身が狭いんだよ、自立できていない男みたいでひく。女性で33歳で実家暮らしはまだいいと思う。」

「私はそう思わない。実家暮らしだって自分の事は自分でやれていれば問題ないよ。みんなそれぞれの世界で一人前の大人になって、外の世界へ帰っていく。それでいいんじゃない?」

「向井君、33歳はただの33歳だよ?男と女も変わらないよ、年齢に捉われているねぇ」

「子供の頃みたいに無邪気でいられないじゃん」

「そうかな、私はそうじゃないと思うなぁ。さっきから思っていたけどあの椅子、家にあるのと同じ。そういう家具を集めたり、自分の好きなものを自分の周りで満たせるのは大人の特権じゃない?私はいっぱいあるよ。向井君と話す時間だったり、家では一人で過ごす時間を堪能したい。」

俺とは今のままで、交際関係にはなりたくないというけん制かな?

麻美と元気は、麻美が元気の店を手伝うことで距離感がグッと縮まりました。

ふと、向井と坂井戸は、お笑い芸人トリオ、パンサーの、向井慧(向井慧)に街頭インタビューで恋人と間違えられました。

「僕達仕事の間柄です、カップルじゃないです」

「なんかさ、大人だと男と女でカップルとしか認知されなくて悲しいよねぇ」

そして、グラフィックデザイナーの権藤と対面。

「やっぱり好きって気持ちを素直に相手に伝えることは素敵なことだね。向井君と仕事で向き合うことができて良かったよ。」

「…好き!坂井戸さんが好き」

「ごめん、正直すごく戸惑っている」

「困らせたくなくて色々考えていたのに・・・ごめん、本当にごめん。今日はありがとうございました、お疲れ様でした。」

向井は帰り道、とても悩みます。

結婚する人生、彼女がいる人生、子供がいる人生、どんな人生もアリだと思う。

目を閉じて思い浮かぶのは…洸稀の顔。

そして、家に到着する寸前、洸稀に会いたい気持ちが抑えられず、足がつったので、タクシーに乗って恵比寿へ。

「来るんじゃないかって思っていた」

「俺さ、あのままじゃいやで、自分がどうしたいかなにがほしいかずっとわからなくて、目を閉じて思い浮かぶのは坂井戸さんなんだ。俺がバカなこと言っているって怒られるとしても1日の終わりには坂井戸さんと一緒に過ごしたい。俺、坂井戸さんと過ごす時間好きなんだ。俺の人生はなんとなくのイメージでいろんなことを決めていて目の前の人を見ていなかった。相手が何を望んでいるのかどう思っているのか、あ、もちろんそれは人と人は他人同士で本当の事は分からない。それを悲観するんじゃなくて、自分と違う価値観を理解して向き合っていきたいんだ。だから…俺は坂井戸さんと向き合いたい。坂井戸さんのことが好きです」

「正直だいぶ困っている。なんて答えたらいいかはっきりしたことは言えないけど…でもさっき、向井くんと別れて…このまま会えなくなるのは嫌だなと思った…から、今ここにいるんだけどね。私も向井君と過ごす時間が好きだし、なんか素の自分でいられるみたいで…ありがとう、向井君。」

「はぁー言えた、言えて良かった」

ようやく、向井は坂井戸と思いが通じ合いました。

美和子は10年住んだ家を引っ越しの準備、向井の母、公子(財前直見)と、麻美は家で寛いでいて、父(光石研)からのメールに微笑みます。

「お母さんはお父さんと結婚して幸せ?」

「これを手にしたからこれを手に入れたからずっと幸せって言うことはないじゃない。お兄ちゃんや麻美が生まれて成長を感じる瞬間、家族団らんの瞬間、幸せの瞬間はたくさんあったよ。でもそれは永遠に続くわけじゃない。今日が幸せでも明日は何かに悩んでいるかもしれない、それが人生よ。お母さんは振り返るとそれが幸せ、それで充分よ」

向井と坂井戸は、元気のカレーを食べます。

「大人は思ったより大人じゃなくて楽しいね」

「前に私、似たようなこと言っていた気がする。」

向井は、このまま先へ進んでいこうと決意をし、坂井戸と気持ちが通じ合ったことを喜ぶのでした。

こっち向いてよ向井くん最終回感想・みどころ

向井のなかで、坂井戸滉稀の存在がどんどん大きくなっているのが伝わって、坂井戸も素顔を向井には見せられたり、虹の写真を再び、向井に真っ先に送信するなど、それぞれの行動からお互いをほど良い距離感から一歩進んで求めあっていましたね。

麻美と元気も、離婚をしてもお互いに支え合うパートナーのような存在、人生の相棒ともいえる優しい距離感で過ごしていて、麻美の笑顔がたくさん増えて良かったです。

今までの麻美はつんけんしていて、独創的な考えを持ち、向井や元気を振り回していたこともありましたね。

元気や向井、母の公子の支えで今がある事に気付き、価値観が似ている美和子を思いやりながら、彼女自身も表情にこれまでの麻美とは違う、明るさが出てきていると思いました。

美和子も、向井からもう一度、別れを告げられたことで、父親の古い価値観に捉われず、自分らしさを重視して前進している背中を応援したくなりましたね。

美和子と麻美の友情と変化、元気と麻美の夫婦という枠から外れた絆がとても素敵でしたね。

麻美の「みんなが同じものを好きとは限らない、目の前の人がそうとも限らない」ってすごく共感です。

カレーを食べ終わるまで居残りさせられるとか、同調圧力や押し付け、みんなと一緒じゃないといけないっていう前時代的な風潮はなくなってほしいです。

向井と坂井戸の「大人になればなる程、遊ぶことは食べるか飲むか」に限られないことも、改めて納得です。

33歳実家暮らしだろうと、自立心を持って行動したり、様々な環境で自分の世界へ駆け出していくのなら良いという考えに共感です。

年齢に捉われて、33歳で実家暮らしの男ってっていう向井は少し昭和的な感覚だと思います。

一方で坂井戸のように、多様な生き方を尊重できる考えは私も持っていたい。

年齢に縛られて、もう何歳なのに実家暮らしではいけないじゃなくて、自分と周りを大切にしながら、人生を過ごしたいですよね。

向井は坂井戸に思いを打ち明け、結果的に坂井戸も「好き」とか「付き合いたい」とは言わないけれど、2人の友達以上の関係になることができて、本当に本当に良かった。

「交際」を直接申し込まなくても、お互いに心が通じ合っていて、良いところもダメなところも歩み寄れる、理解し合える向井と坂井戸に今後も幸あれと思う最終回でした。

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