クロサギ最終回あらすじネタバレ
氷柱(黒島結菜)が誘拐され、助けに向かった黒崎(平野紫耀)でしたが、2人は絶体絶命の危機にさらされていました。
連れ去られて、駐車場に着いた氷柱を黒崎が真っ先に、誘拐犯をスタンガンで失神させて助けました。
その頃、桂木(三浦友和)は探して始末をつけてほしいと何者かに連絡。
黒崎はGPSを仕込んだカメラを氷柱の家に仕掛けておきました。
「みんな、俺を被害者だと思っている。家族に詐欺師を奪われた被害者だって。俺は被害者面したくないんだよ。姉ちゃんにも、あんただって家族なのに全部一人で私に責任押し付けて楽だよねって言われた。俺は、あの時父親の傍に、もっといることができたらと思う。俺は逃げていたんだ。家族の分まで精一杯生きてと言われた時、俺にはそんな資格はない。」
姉の明日香は当時、黒崎がすぐに家を後にする事で、両親の口論を目にする精神的負担、家族が詐欺師に騙された現実を一人で抱え込むつらさを吐露。
そして、黒崎はこの件で、自分は全然、家族じゃなかったと心にしこりを持ち続けていました。
黒崎の内面の複雑さに胸を痛める、氷柱。
さらに、黒崎は今の桂木と自分の立場が変わったのも仕方ないことだと告げるのでした。
追われている黒崎と氷柱は白石(山本耕史)に途中で助けられますが、庇うのはここまでだと言い、去って行く白石。
日下(山田キヌヲ)が夜に自宅マンションから転落したものの、無事、目を覚ましました。
黒崎は重傷を負った彼女を気遣います。
「あんたのせいじゃない、生きていて良かった」
「黒崎さん、宝条を叩き潰してください」
宝条にとどめを刺すことを決意する、黒崎。
後日。黒崎は、宝条を騙して、ひまわり銀行の国債を使わせてまで金銭をだまし取ろうと動きます。
宝条は記録を消し、一時的にこっそりと国債を借りて、のちにバックできる方法があると秘書に提案しました。
氷柱は安全のために、白石(山本耕史)が24時間護衛することに。
大学に送り迎えをしてもらい、帰宅後も、アパートの前で危ない人物が近づかないように守っていました。
一方で、宝条(佐々木蔵之介)は蒲生(秋山奈津子)の新党設立に向け、急ぎますが、これまでの黒崎の動向が影響し、雲行きが怪しくなっていきます。
宮地が自分の新党を結成。
蒲生のスキャンダルは3億円で解決したと思っていたのですが、黒崎が動いて、蒲生を不利な状況に追い込んでいました。
黒崎の元に決別宣言をした桂木(三浦友和)から連絡が。
「お前が生き延びることを願うよ。海外にでも逃げれば助かる」
「何を企んでいるんだよ」
しかし、黒崎と偶然、接触した早瀬かの子(中村ゆり)は、彼をタクシーに乗せて逃がします。
黒崎は日下の見舞いを桃山(宇野祥平)と共に行き、彼女から蒲生の立場が不利に追い込まれていることを知りました。
宝条との商談に出向きます。
勘の鋭い宝条は、「黒瀬」と名乗る、黒崎の嘘を見抜いていて、黒崎を探し出しました。
そしてとうとう、黒崎と宝条は対面。
「やっとちゃんと会えましたね、黒崎さん。あなたうちの悪い情報を海外ファンドに流しましたよね。海外ファンドの一人に確認をとりました。危うく際に遭うところでしたね。私の力不足のせいであなたのお父さんをとても不憫な思いをさせてしまいました。どうすればお気を静めていただけますか?」
「お前の詐欺で殺したと世間に公表すれば」
「どうせどこかから撮っているんでしょう」
「もうやめませんか?こんなこと。あなたはまだ若い。不毛なことで人生潰すのはもったいないですよ。」
静かに毒を刺すように、黒崎の神経を逆なでする、宝条。
その頃、桂木の元に白石が。
白石は桂木が本当は黒崎を守っているのに、黒崎は桂木に殺されると誤解していると告げました。
寡黙に和菓子を作り続ける、桂木。
実は、宝条が指示した敵たちが黒崎を追いかけていて、そこから白石が庇う前に、桂木がかの子に連絡して、こっそり助けていたのです。
「桂木さん、黒崎君の家族を見殺しにしたも同然だとあなたは責任を感じている。だからこそ、あなたはあえて自分を黒崎くんに憎ませた。でも本当は彼が大人になるまで見守っていた。黒崎君が家族をあんな形で喪い、一人で生きていけるようになることを願っていた」
「勘が鋭いな、小説家になれよお前。あいつは俺の指示はもう聞けない、それだけだ」
その頃、宝条は、黒崎を潰そうと部下と話し合って、急いでいました。
翌日。
黒崎は先手を打って、国債を担保にすると言ったら、宝条が黒崎に騙されないうちに警戒する事、正体がばれることを想定。
そして、黒崎が用意した架空のファンドに交渉をしようとした、宝条。
二重に詐欺を仕掛ける黒崎に対し、彼の精神を攻撃するような言葉を淡々と話す、宝条。
「あなたとお父さんは似ていますね。あなたもお父さんも、自分の思いの為なら人を殺しても良いと思っている。殺しますか?私を?」
「お前は生きて償え」
黒崎は宝条に家族がいることを知っているので、彼の家族を思い、殺しませんでした。
宝条から莫大なお金を騙し取り、宝条と会食後に、サンタクロースの扮装で風船を配る、浦川(細田善彦)から刺されました。
黒崎は氷柱に連絡して、自分のコートを持ってきて、神志名(井之脇海)に渡すように指示。
黒崎が宝条を騙すために利用した貸金庫の鍵がコートのポケットに入っているからです。
警察では桃山(宇野祥平)や、巡査部長の伊達はるか(冨手麻妙)が、黒崎単独の奮闘の甲斐もあり、宝条の悪事の証拠資料、蒲生の不正の証拠を入手。
黒崎は、浦川から刺されたことで血の付いたコートを奪おうとする、鷹宮(時任勇気)。
「先生がこのまま黒崎さんのコートを持ち逃げすれば、あなたは叔父さんが詐欺をした、悪事を働いた証拠を隠滅することになりますよ」
「君は詐欺師の共犯なのか?彼は、秩序を乱す者なんだ」
「先生、もしも黒崎をそこまで社会の秩序を乱す者というなら一緒に協力してそれを確認しませんか?」
大切な叔父を守るため、鷹宮は黒崎を「悪」だと決めつけ続けていた己を顧みます。
「はいそこまで」
ここで、白石が庇い、病院に搬送された黒崎は重体に。
宝条は妻と離婚し、全てを妻子に話して逮捕されていきました。
なんとか意識を取り戻した黒崎。
桂木は、見舞いに来て、黒崎を思いやっていたことを告げました。
「俺を追いたいなら、どこまでも追え。お前の人生だ、自由に生きろ」
黒崎は白石に「最期」に行きたい場所に連れて行ってもらいました。
それは、氷柱の家でした。
氷柱の実家、吉川家にて、父、辰樹(船越英一郎)、母、みどり(相葉あきこ)、弟の敦(田中奏生)と共に、温かな食卓を囲む、黒崎。
本当の家族のように食事と会話を楽しんでから、黒崎は氷柱に成田空港まで送ってもらいました。
黒崎は何とか生きていて、6年後、氷柱が検事になれた際は信号を渡った時、すれ違います。
かの子は甘味処「かつら」を桂木から継ぎました。
桂木に至っては消息不明です。
宝条は逮捕できたものの、蒲生は逮捕できませんでした。
氷柱はハッと黒崎の背中を見た気がしましたが、見間違いだと思い、クライアントの元へ急ぎます。
黒崎は、氷柱にこっそり入院する前に手紙を残していました。
「もしも俺が詐欺から足を洗って生きる時がきたら、吉川氷柱と一緒に新しい家族を築きたい」
そして、黒崎の旅はまだまだ続きます。
クロサギ最終回感想・みどころ
ついに、宝条との決戦!
宝条は黒崎の行動を先手を打って読んでいたものの、黒崎が自分の詐欺がばれた時の為に、別の会社を黒崎名義で買収した事で、多額の宝条の国債も含めたお金をふんだくることに成功。
宝条帝国崩壊と思いきや、宝条は黒崎の父を騙し、黒崎家を破滅に追い込んだ張本人。
「あなたとお父さんは似ていますね。自分の思うためなら誰かを殺しても…」
宝条が自分のしたことをまさに棚に上げて、黒崎の心を淡々とした口調で言葉の針を刺すところはゾッとしました。
彼だって大切な家族がいるのに、黒崎家を崩壊に追い込み、黒崎が詐欺をするきっかけを作ったではありませんか。
そんな彼にも、家族があることを知った黒崎の「お前は生きて償え」って…言葉の重みと黒崎の人柄の良さが切なく伝わりましたね。
でも、宝条が冷酷に仕掛けた、蒲生の秘書、浦川。
サンタクロースの衣装に身を包み、街頭で風船を配る中、こっそりと黒崎を殺人未遂。
彼の見た目とすれ違いざまの通り魔事件のような用意周到の行動が不気味でした。
しかし、黒崎は、桂木や、白石、氷柱、警察の桃山達など、彼の根が、心が綺麗なことを誰よりも知っている仲間がいたからこそ、孤独ではなかった結末が印象深い。
黒崎は一人じゃなかった…ずっと一人ぼっちの闘いだと思っていたけれど、彼にはいざという時にピンチを救う関係をいつのまにか築けていたのですね。
孤独じゃないことを知った、黒崎が6年後に検事になった氷柱とすれ違った時の笑顔は、いつか自分が「クロサギ」でなくなることが叶うことを願って、新たな旅を続けている今に、希望と再生が見えた最終回でした。