まんぷく 第97話のあらすじ
息子・源と娘・幸が自分のことでいじめられていると知った立花萬平は、以降、ラーメン作りの研究に没頭した。
誰もが美味しいと思えて毎日飽きないスープを作るためにはどうしたらいいのか。簡単に作ることができ、保存するためにはどうしたらいいのか。課題が立ちはだかる。
しかし、台所に立つ福子のひょんな家事から、誰にも想像ができない今まで世の中になかった全く新しいラーメンのイメージに萬平は出会った。
中味はまだわからないが、そのラーメンの名前は“即席ラーメン”に決定した。
まんぷく 第97話の感想
萬平さんは自分が原因で源と幸がいじめられ、悔しい思いをしたに違いありません。
以降、萬平さんは役に立ちそうな本を借りたり、中華料理屋さんや屋台に通ったり、ラーメン作りの研究に冒頭しました。
中華料理屋さんや屋台へ通うことは苦しい出費でしたが、福子がパーラー白薔薇で働き、やり繰りをしていました。
この時代に一家を支えるだなんて、なんて頼もしいことでしょう。
萬平さんは様々なラーメンを食べ歩き、スープはスープでも出汁に鰹節や煮干し、豚の骨が使われていることを知ります。
萬平さんは、誰もが美味しいと思えて毎日食べても飽きないスープについて考えていました。
福子は、鳥ガラを使ってはどうかと萬平さんに提案をします。
鶏肉が嫌いな源だけでなく、福子も萬平さんも幸も鶏ガラの出汁が好きであることがヒントでした。
萬平さんは肉屋に行き、鶏ガラを買ってきます。
鶏ガラは安いので、経費削減にもなることでしょう。
萬平さんは福子の手を借りて鶏ガラで出汁を取りました。
しかし、美味しいけれど物足りません。
鳥ガラスープにゴマ油を入れてみてはどうかと、福子はパーラーでゴマ油を借りましたが、それでもやはりパッとしません。
萬平さんも足せばいいのか引けばいいのかわからなくなっていました。
萬平さんは中華料理屋さんや屋台へ足を運び続けます。
メガネを曇らせながら麺が茹でられている鍋を覗き込み、麺についても考えます。
中華料理屋さんや屋台で使われている麺は生麺ですが、萬平さんが考えるラーメンに生麺を使うとなると保存がききません。
そうめんは乾麺でもあっという間に茹であがります。
乾麺というヒントから、福子はスパゲッティをパーラーから借りてきました。
確かに、スパゲッティはラーメンと似たような太さです。
早く茹で上げるために鳥ガラスープでスパゲッティを茹でてみましたが、福子や源、幸だけでなく、萬平さんも美味しいとは言うことはできませんでした。
なかなか美味しいものが出来上がらないというのは、ダネイホンを作りをしていた時に似ています。
「失敗に失敗を重ねて初めて本物ができる」と福子が言うように、ダネイホンも試行錯誤を繰り返し、大きな成功を成し遂げたのです。
条件を考えると生麺より乾麺。さらに、簡単にできて保存ができることについて萬平さんは考えます。
ちょうどその時、福子は昆布にお湯を注いでいるところでした。
萬平さんに稲妻が走ります。
萬平さんが求めていたものは、この昆布の状態だったのです。
カラカラに乾いていた昆布はお湯を入れると柔らかくなり、旨味を溶かし出しています。
昆布を麺と考え、味の付いた乾麺を丼ぶりに入れてそこにお湯を注げば、麺に水分が沁みこんでいくのと同時に、麺の味がお湯で溶け出してスープになっていきます。
行程もお湯をかけるだけでとても簡単です。
昆布にお湯が注がれているのを見ただけで、ここまでの発想になるとは、萬平さんはやはり発明家です。
しかし、萬平さんの言うことに福子はついていけません。
福子だけでなく、鈴や香田家、タカも理解することができません。
茂だけが部分的に理解をしているようです。
でも、誰にも想像ができないということは、今まで世の中になかった全く新しい商品という証拠。
これは多いなる前進だと、「どんどん進んで行ってください」と福子は萬平さんに言います。
福子には成功が見えているのでしょう。
それは茂にも…。
茂はキラキラと目を輝かせ手伝わせて欲しいと言いますが、タカが妊娠しているのにと皆から痛い視線を浴びます。
しかし、これではどうにもイメージがつかず、会話にすることもできないため、せめて名前だけでも付けて欲しいと提案されます。
様々な名前の候補が挙がる中、“即席ラーメン”はどうかと鈴が提案します。
これは間違いない名前です!
萬平さんが作るラーメンは“即席ラーメン”に決定しました。
しかし、どんどん構想が進んで行く中、たった1人世良さんだけが、無理だと反対します。
そんな世良さんに向かって福子は、「僕が悪かった。その即席ラーメンを僕に売らせてくれ」と萬平さんに言うはずだと強気の姿勢を見せます。
パーラーでそんな一幕があり、仕事を終え福子が家に帰ると、萬平さんは木の板を前に作業をしていました。
萬平さんは福子に気づくと、「畑を諦めてくれ」と言います。
なんと!
畑に研究所を作り、即席ラーメンの開発をすると言うのです。
「私の畑…」と福子はちょっぴり悲しそうですが、突き進む萬平さんを見て、とても嬉しそうな表情をしました。